委員会情報
委員会審査状況
アジア・アジアパラ競技大会推進特別委員会
( 委 員 会 )
日 時 令和6年7月24日(水) 午後0時58分~
会 場 第7委員会室
出 席 者
久保田浩文、杉浦正和 正副委員長
中野治美、いなもと和仁、島倉 誠、中根義高、杉浦哲也、伊藤貴治、
森井元志、鳴海やすひろ、江原史朗、岡 明彦、神谷まさひろ、
永田敦史 各委員
スポーツ局長、アジア・アジアパラ競技大会推進局長、
アジア・アジアパラ競技大会推進監 関係各課長等
<議 題>
(1)第20回アジア競技大会及び第5回アジアパラ競技大会の取組状況について
(2)大会開催に受けた機運醸成の取組について
<会議の概要>
1 開 会
2 正副委員長あいさつ
3 委員自己紹介
4 委員席の決定
5 理事に関する申合せの変更
6 理事の指名
7 議題について理事者の説明
8 質 疑
9 委員会活動について
10 委員による個別の県外調査について
11 閉 会
(主な質疑)
【委員】
選手の競技会場への移動について、バス移動が考えられるが、コロナ禍の際にはバス会社のバスが稼働しておらず、駐車場にほぼ全てのバスが眠っていた状況であった。しかし、現在はバスが足りておらず、運転手もいない状況である。特に9月、10月は観光シーズンで、バスの確保が難しいと思う。
2年後に向けて、選手の移動手段の確保はどのような状況か伺う。
【理事者】
現在、バスやタクシーなどの公共機関の方々と、輸送に関して連絡会議を設置し、協議を進めており、輸送計画を策定することになっている。バスについては、コロナ禍が明けて海外から多くの観光客が来日し、バスや運転手が足りないなどの問題もバスの組合から聞いている。
2026年は多くの大型バスとともに、アジアパラ競技大会においても車椅子の選手などの移動手段を確保しなければならないため、例えば、大会開催期間中に、他の大会でバスが必要かどうかを確認することや、修学旅行や社会見学など学校でバスを使う際に、可能であれば協力してほしいことを学校側に話している。
関係者と調整しながら、選手のスムーズな移動に向けて、これから調整を図っていきたい。
【委員】
バスの値段が高くなるなど、他のバス利用者が不都合になることがあってはいけない。アジア・アジアパラ競技大会は大きな大会であるが、学校行事が犠牲になってはいけない。大会期間中にバス料金が便乗して上がったなどということが起きないよう調整してほしい。
また、例えば、理髪店の組合がボランティアで選手村へ行き、選手の散髪したり、鍼灸の方がボランティアで選手をマッサージしたり、薬局の方でもスポーツファーマシーといって、違法薬物や薬のドーピングに関することでボランティアをしたいとの声を聞くが、そのような方々がボランティアとして活躍する場があるのか、あるいは今後、協議していく予定があるか伺う。
【理事者】
選手の移動に係るバスについて、何かを犠牲にしてということはないと考える。また、故意的にバスの料金がつり上がることがないように、バスの組合の方々と調整を図っていきたい。
鍼灸や理美容の方がボランティアとして大会に協力してもらえる声があるとのことだが、選手村があれば、そのような方々が活躍する場面があったことは過去の大会で聞いている。しかし、今回は選手村を新たに造らず、既存の宿泊施設で各選手に宿泊してもらう中で、どのようにそのようなサービスが偏りなく届けることができるかがこれからの課題である。
鍼灸やマッサージ、ファーマシーは医療体制にも関わってくることから、医療体制全体の構築から組織委員会と協議をしていかなければならない。医療体制については、具体的な計画はまだできていないと聞いているが、これから確実にやっていかなければならないため、組織委員会と調整していきたい。
【委員】
金城ふ頭でクルーズ船に泊まるとのことだが、名古屋市には堀川と中川運河がある。中川運河は、土日は遊覧船が運航しているが、例えば、クルーズ船と名古屋市内の観光地を結び、選手や観客に名古屋市の魅力をアピールすることも大切だと思う。そのようなことは議論になっているか伺う。
【理事者】
地元の観光資源を活用したPRは、文化プログラムやシティドレッシングなどで選手や観客に見てもらえる機会があると考えている。
【委員】
アジア・アジアパラ競技大会の機運醸成の取組については、基本的には県や、組織委員会が行っているが、草の根の最前線は競技会場がある各市町村だと思う。機運醸成の取組のお願いなど現在どのように各市町村に対し働きかけているか伺う。
【理事者】
機運醸成の取組として、各市町村に対しての働きかけについては、各市町村がアジア・アジアパラ競技大会をPRしたいとの希望があった際に、のぼりや大会のパンフレットなどの啓発資材を貸し出したり、また、缶バッジを作りたいとの希望があった際には、機材を貸し出したりしている。
【委員】
特に競技会場がある各市町村については、大会を盛り上げたいはずであるため、もう少し県から機運醸成の取組をお願いすべきだと考える。安城市は市役所内に担当室を設置し、刈谷市では担当係を設置して取組を進めている。
各市町村が行う自主的な取組への支援の中で、啓発資材の貸出しとあったが、これに関しては、今後、取組を行う市町村が増えると資材が足りなくなる可能性があるため、しっかりと充足してほしい。また、啓発する際に様々な制約がある。スポンサーの関係など様々な制約があることは分かるが、駄目というだけではなく違うやり方があることを伝えるなど、市町村の意欲をそがないようにしてほしい。これから各市町村がよい取組をすると思うため、そのような情報も集約し、各市町村に対して発信して、各市町村の中で情報共有できるようにしてほしい。繰り返しになるが、組織委員会や県の取組も大事だが、市町村の競技会場が盛り上がることが一番なので、市町村の意欲を高められる取組を進めてほしい。
現在は大会運営の成功に向けて取り組むことが大切だと思うが、単なる一過性のイベントにならないようにしてほしい。スポーツはまちづくりになると思っており、アイデンティティーの醸成にもつながると思っている。アジア・アジアパラ競技大会を成功させることは今一番重要だが、今後、まちづくりや大会を未来につなげるための支援などの発想も持って、そのような取組を各市町村が行う際も応援してほしい。
【委員】
大会コンセプトの一つである「伝統と県民・市民性に触れるおもてなし」について、このコンセプトを設定した背景や具体的な考えを伺う。
【理事者】
アジア・アジアパラ競技大会では、選手や観客に対して、いかに愛知・名古屋がすてきな町であるかをアピールするかということになる。競技会場においては、観客が県民・市民と一緒に応援することもあると思う。また、応援するためには、アジア・アジアパラ競技大会にはどのような競技があり、どのような国の方々が来日するかなどを知った上で応援することが大切だと考える。そのため、まだ検討中であるが、来年度、再来年度にかけて、アジアの国々を知る取組、アジアの人々と交流できる取組などが市町村の方々とできるよう、検討を進めている。このような取組を通じて、2026年には、県を挙げて選手や観客のおもてなしができるように体制を整えていきたい。
【委員】
昨年度の本委員会の参考人招致の際の話は、選手村がないことによるプラスは何かとの話であった。その際、世界一安全な日本で開催する大会で、本来なら選手村に選手団が集約されるところ、選手村がないため、地域の宿泊施設に分散型で実施するしかない。安全であることを前提にすれば、民間の宿泊施設に選手等が泊まることは人々が点在するため、その施設の周辺の人たちと触れ合えるチャンスが非常に多い。今までの国際大会ではないような、直接的に市民、県民と選手が触れる場ができ得るとの話であった。
もう一つはレガシーを考えると、地域でのおもてなしや交流を否が応でもやらざるを得ない状況になる。市町村を含めた市民、県民への啓発などの取組の在り方を、組織委員会も含めて指し示していかなければならない。おもてなしを大会コンセプトに入れるのであれば、もう一歩踏み込んだ形で取組を進めてほしい。
【委員】
アジア・アジアパラ競技大会の機運醸成の取組の中で、全国に向けて広く行う機運醸成と、この地域に焦点を絞って行う機運醸成と二通りあると考える。
オリンピックでは、歌やダンスなど、子供たちから高齢者まで一緒に体感ができるような機運醸成が行われていた。また、ナンバープレートの販売が人気だったと聞いているが、アジア・アジアパラ競技大会でも実施できないか国に確認したところ、対応してもらえなかったため、国がこの大会について国を挙げての全国レベルの競技大会だと認識しているかとても心配している。そのあたりの国の捉え方はどうか伺う。
【理事者】
アジア・アジアパラ競技大会の国における捉え方について、今年6月に国が経済財政運営と改革の基本方針2024を策定し、その中で国際スポーツ競技大会の中の一つとして、注釈ではあるがアジア・アジアパラ競技大会は位置づけられている。
【委員】
それを踏まえて、何か一歩二歩進んだ取組があると期待できるが、国を挙げて盛り上げていこうとする取組はあるか伺う。
【理事者】
国を挙げての取組は課題だと認識している。本県としてはスポーツ庁と連携して、スポーツ庁がイベントブースを設ける際には、アジア・アジアパラ競技大会のPRを併せてできるようにお願いしている。
【委員】
予算取りも含めて、ぜひ積極的に進めてほしい。
先ほど、各市町村でのタイアップの話が出たが、アジア・アジアパラ競技大会の開催が、地域の子供たちを巻き込んで、その子供たちにとっては生涯の忘れられない強烈な思い出になってくれるとよいと思う。開会式や閉会式、または聖火リレーなどでそのような取組ができるとよいと思うが、取組の自由度はどの程度あるか伺う。
【理事者】
開閉会式については、現在、計画を策定している。計画については、素人ではなく、プロデューサーのような方に全体を通して意見をもらったり、昨年度末に組織委員会が式典委員会を設置して、そこで専門家の意見を聴いたりしながら進めている。また、愛知・名古屋で行う大きなイベントであるため、愛知・名古屋の魅力が発信できるものにしていかなければいけないことは、組織委員会とともに考えており、大会のどのような場面でできるかは、まだ先になると思うが調整していきたい。
また、聖火リレーについては、先月末に、市町村に対して聖火リレーの概要を伝えて、市町村に考えてもらいたい旨を投げかけている。その市町村の意見を踏まえて、聖火リレーを実際にやってもらう方の選定など、組織委員会も考えていく予定である。できれば地元の方々に幅広く参加してもらった方が良いとの声を伝えてあり、このような場面で高校生だけではなく、地元の子供たちなどに参加できる機会があればいい。
【委員】
現在、施設の改修で様々な競技団体から、施設を使いたいがアジア・アジアパラ競技大会の改修で使えないとの話がある。改修後の話だが、アーチェリーの聖地を岡崎市に持ってこようといって、現在、地元では取り組んでいる。しかし、アジア・アジアパラ競技大会のような大きな行事が開催された後は、そこの競技施設は注目の的になるものの、市町村によって、施設利用実績のない団体は1年前からの申込みとするなどの制約を設ける場合ある。そのため、市の施設は難しいかもしれないが、県の施設であれば、アジア・アジアパラ競技大会後に全国大会などで使用したい団体がいた場合には、柔軟に対応して、その後、その施設が聖地になってくれればよいと思う。大会後のことも含めて、今後、協議を進めてほしい。
【委員】
アジア競技大会は、41競技で16日間の決戦が広げられるが、私の地域は競技が行われないので関心が何もない。そのような地域に対して、今後どのように考えているか伺う。
【理事者】
競技会場のある市町村と競技会場が存在しない市町村で、関心の度合いが違うことは現実的にあると思う。しかし、アジア・アジアパラ競技大会については、県民全てが一丸となって盛り上げていけるようにしていきたい。
皆さんに協力もらうために、聖火リレーについては、現在、全市町村に参加を投げかけている。また、文化プログラムなどについても、全市町村が参加できるような場を県で用意して、同じように参加してもらいたいと考えて計画している。
それでも競技会場がないという理由で、やはり関心がない地域があれば、市町村で行うイベント等について、県が出張してアジア・アジアパラ競技大会のPRをしていきたい。
【委員】
私の地元は4市2町1村の約34万人の県民がいて何も関心がない。これまで競技会場がころころ変わっており、当初は長良川でトライアスロンが行われる予定であったが、知らない間に変わっている。アジア競技大会まであと2年しかないが、関心がない地域は全く関心がない。そのようなことも踏まえ、競技の練習場所を競技会場がない地域に持ってくるとの話があったが、それも全く進んでいない。
県を挙げて開催するのであれば、その都度、議会にきちんと説明してほしい。一部の地域だけで盛り上がっては不公平である。愛知万博の際は各市町村と世界中の国々が提携を結んで、様々な取組があったが、そのようなことも踏まえて、県全体でやるのであれば地域格差がでないように考えてほしい。
【理事者】
愛知万博の際はフレンドシップ事業として、各市町村と各国が連携できるプログラムをつくっており、現在も、例えば、美浜町はシンガポールとつながっている。一市町村一国フレンドシップのような取組ができないところは、例えば、ソフトボールの競技会場がある安城市は、ソフトボールで各国とつながるなど、様々なやり方がある。
アジア・アジアパラ競技大会を契機として、しっかりとアジア各国と交流できるような体制にしていきたい。また、スポーツを通じてアジア各国と連携したい。競技会場のない市町村に関しても、国際交流や文化PRなどの場をつくっていきたい。順次、県議会議員にも相談して、競技会場の有無に関係なく全県で盛り上がる体制を必ずつくっていく。
【委員】
アジア・アジアパラ競技大会まであと2年しかない。各市町村ときちんとしたつながりをつくるのにあまり時間がないため、よろしくお願いしたい。
( 委 員 会 )
日 時 令和6年7月24日(水) 午後0時58分~
会 場 第7委員会室
出 席 者
久保田浩文、杉浦正和 正副委員長
中野治美、いなもと和仁、島倉 誠、中根義高、杉浦哲也、伊藤貴治、
森井元志、鳴海やすひろ、江原史朗、岡 明彦、神谷まさひろ、
永田敦史 各委員
スポーツ局長、アジア・アジアパラ競技大会推進局長、
アジア・アジアパラ競技大会推進監 関係各課長等
委員会審査風景
<議 題>
(1)第20回アジア競技大会及び第5回アジアパラ競技大会の取組状況について
(2)大会開催に受けた機運醸成の取組について
<会議の概要>
1 開 会
2 正副委員長あいさつ
3 委員自己紹介
4 委員席の決定
5 理事に関する申合せの変更
6 理事の指名
7 議題について理事者の説明
8 質 疑
9 委員会活動について
10 委員による個別の県外調査について
11 閉 会
(主な質疑)
【委員】
選手の競技会場への移動について、バス移動が考えられるが、コロナ禍の際にはバス会社のバスが稼働しておらず、駐車場にほぼ全てのバスが眠っていた状況であった。しかし、現在はバスが足りておらず、運転手もいない状況である。特に9月、10月は観光シーズンで、バスの確保が難しいと思う。
2年後に向けて、選手の移動手段の確保はどのような状況か伺う。
【理事者】
現在、バスやタクシーなどの公共機関の方々と、輸送に関して連絡会議を設置し、協議を進めており、輸送計画を策定することになっている。バスについては、コロナ禍が明けて海外から多くの観光客が来日し、バスや運転手が足りないなどの問題もバスの組合から聞いている。
2026年は多くの大型バスとともに、アジアパラ競技大会においても車椅子の選手などの移動手段を確保しなければならないため、例えば、大会開催期間中に、他の大会でバスが必要かどうかを確認することや、修学旅行や社会見学など学校でバスを使う際に、可能であれば協力してほしいことを学校側に話している。
関係者と調整しながら、選手のスムーズな移動に向けて、これから調整を図っていきたい。
【委員】
バスの値段が高くなるなど、他のバス利用者が不都合になることがあってはいけない。アジア・アジアパラ競技大会は大きな大会であるが、学校行事が犠牲になってはいけない。大会期間中にバス料金が便乗して上がったなどということが起きないよう調整してほしい。
また、例えば、理髪店の組合がボランティアで選手村へ行き、選手の散髪したり、鍼灸の方がボランティアで選手をマッサージしたり、薬局の方でもスポーツファーマシーといって、違法薬物や薬のドーピングに関することでボランティアをしたいとの声を聞くが、そのような方々がボランティアとして活躍する場があるのか、あるいは今後、協議していく予定があるか伺う。
【理事者】
選手の移動に係るバスについて、何かを犠牲にしてということはないと考える。また、故意的にバスの料金がつり上がることがないように、バスの組合の方々と調整を図っていきたい。
鍼灸や理美容の方がボランティアとして大会に協力してもらえる声があるとのことだが、選手村があれば、そのような方々が活躍する場面があったことは過去の大会で聞いている。しかし、今回は選手村を新たに造らず、既存の宿泊施設で各選手に宿泊してもらう中で、どのようにそのようなサービスが偏りなく届けることができるかがこれからの課題である。
鍼灸やマッサージ、ファーマシーは医療体制にも関わってくることから、医療体制全体の構築から組織委員会と協議をしていかなければならない。医療体制については、具体的な計画はまだできていないと聞いているが、これから確実にやっていかなければならないため、組織委員会と調整していきたい。
【委員】
金城ふ頭でクルーズ船に泊まるとのことだが、名古屋市には堀川と中川運河がある。中川運河は、土日は遊覧船が運航しているが、例えば、クルーズ船と名古屋市内の観光地を結び、選手や観客に名古屋市の魅力をアピールすることも大切だと思う。そのようなことは議論になっているか伺う。
【理事者】
地元の観光資源を活用したPRは、文化プログラムやシティドレッシングなどで選手や観客に見てもらえる機会があると考えている。
【委員】
アジア・アジアパラ競技大会の機運醸成の取組については、基本的には県や、組織委員会が行っているが、草の根の最前線は競技会場がある各市町村だと思う。機運醸成の取組のお願いなど現在どのように各市町村に対し働きかけているか伺う。
【理事者】
機運醸成の取組として、各市町村に対しての働きかけについては、各市町村がアジア・アジアパラ競技大会をPRしたいとの希望があった際に、のぼりや大会のパンフレットなどの啓発資材を貸し出したり、また、缶バッジを作りたいとの希望があった際には、機材を貸し出したりしている。
【委員】
特に競技会場がある各市町村については、大会を盛り上げたいはずであるため、もう少し県から機運醸成の取組をお願いすべきだと考える。安城市は市役所内に担当室を設置し、刈谷市では担当係を設置して取組を進めている。
各市町村が行う自主的な取組への支援の中で、啓発資材の貸出しとあったが、これに関しては、今後、取組を行う市町村が増えると資材が足りなくなる可能性があるため、しっかりと充足してほしい。また、啓発する際に様々な制約がある。スポンサーの関係など様々な制約があることは分かるが、駄目というだけではなく違うやり方があることを伝えるなど、市町村の意欲をそがないようにしてほしい。これから各市町村がよい取組をすると思うため、そのような情報も集約し、各市町村に対して発信して、各市町村の中で情報共有できるようにしてほしい。繰り返しになるが、組織委員会や県の取組も大事だが、市町村の競技会場が盛り上がることが一番なので、市町村の意欲を高められる取組を進めてほしい。
現在は大会運営の成功に向けて取り組むことが大切だと思うが、単なる一過性のイベントにならないようにしてほしい。スポーツはまちづくりになると思っており、アイデンティティーの醸成にもつながると思っている。アジア・アジアパラ競技大会を成功させることは今一番重要だが、今後、まちづくりや大会を未来につなげるための支援などの発想も持って、そのような取組を各市町村が行う際も応援してほしい。
【委員】
大会コンセプトの一つである「伝統と県民・市民性に触れるおもてなし」について、このコンセプトを設定した背景や具体的な考えを伺う。
【理事者】
アジア・アジアパラ競技大会では、選手や観客に対して、いかに愛知・名古屋がすてきな町であるかをアピールするかということになる。競技会場においては、観客が県民・市民と一緒に応援することもあると思う。また、応援するためには、アジア・アジアパラ競技大会にはどのような競技があり、どのような国の方々が来日するかなどを知った上で応援することが大切だと考える。そのため、まだ検討中であるが、来年度、再来年度にかけて、アジアの国々を知る取組、アジアの人々と交流できる取組などが市町村の方々とできるよう、検討を進めている。このような取組を通じて、2026年には、県を挙げて選手や観客のおもてなしができるように体制を整えていきたい。
【委員】
昨年度の本委員会の参考人招致の際の話は、選手村がないことによるプラスは何かとの話であった。その際、世界一安全な日本で開催する大会で、本来なら選手村に選手団が集約されるところ、選手村がないため、地域の宿泊施設に分散型で実施するしかない。安全であることを前提にすれば、民間の宿泊施設に選手等が泊まることは人々が点在するため、その施設の周辺の人たちと触れ合えるチャンスが非常に多い。今までの国際大会ではないような、直接的に市民、県民と選手が触れる場ができ得るとの話であった。
もう一つはレガシーを考えると、地域でのおもてなしや交流を否が応でもやらざるを得ない状況になる。市町村を含めた市民、県民への啓発などの取組の在り方を、組織委員会も含めて指し示していかなければならない。おもてなしを大会コンセプトに入れるのであれば、もう一歩踏み込んだ形で取組を進めてほしい。
【委員】
アジア・アジアパラ競技大会の機運醸成の取組の中で、全国に向けて広く行う機運醸成と、この地域に焦点を絞って行う機運醸成と二通りあると考える。
オリンピックでは、歌やダンスなど、子供たちから高齢者まで一緒に体感ができるような機運醸成が行われていた。また、ナンバープレートの販売が人気だったと聞いているが、アジア・アジアパラ競技大会でも実施できないか国に確認したところ、対応してもらえなかったため、国がこの大会について国を挙げての全国レベルの競技大会だと認識しているかとても心配している。そのあたりの国の捉え方はどうか伺う。
【理事者】
アジア・アジアパラ競技大会の国における捉え方について、今年6月に国が経済財政運営と改革の基本方針2024を策定し、その中で国際スポーツ競技大会の中の一つとして、注釈ではあるがアジア・アジアパラ競技大会は位置づけられている。
【委員】
それを踏まえて、何か一歩二歩進んだ取組があると期待できるが、国を挙げて盛り上げていこうとする取組はあるか伺う。
【理事者】
国を挙げての取組は課題だと認識している。本県としてはスポーツ庁と連携して、スポーツ庁がイベントブースを設ける際には、アジア・アジアパラ競技大会のPRを併せてできるようにお願いしている。
【委員】
予算取りも含めて、ぜひ積極的に進めてほしい。
先ほど、各市町村でのタイアップの話が出たが、アジア・アジアパラ競技大会の開催が、地域の子供たちを巻き込んで、その子供たちにとっては生涯の忘れられない強烈な思い出になってくれるとよいと思う。開会式や閉会式、または聖火リレーなどでそのような取組ができるとよいと思うが、取組の自由度はどの程度あるか伺う。
【理事者】
開閉会式については、現在、計画を策定している。計画については、素人ではなく、プロデューサーのような方に全体を通して意見をもらったり、昨年度末に組織委員会が式典委員会を設置して、そこで専門家の意見を聴いたりしながら進めている。また、愛知・名古屋で行う大きなイベントであるため、愛知・名古屋の魅力が発信できるものにしていかなければいけないことは、組織委員会とともに考えており、大会のどのような場面でできるかは、まだ先になると思うが調整していきたい。
また、聖火リレーについては、先月末に、市町村に対して聖火リレーの概要を伝えて、市町村に考えてもらいたい旨を投げかけている。その市町村の意見を踏まえて、聖火リレーを実際にやってもらう方の選定など、組織委員会も考えていく予定である。できれば地元の方々に幅広く参加してもらった方が良いとの声を伝えてあり、このような場面で高校生だけではなく、地元の子供たちなどに参加できる機会があればいい。
【委員】
現在、施設の改修で様々な競技団体から、施設を使いたいがアジア・アジアパラ競技大会の改修で使えないとの話がある。改修後の話だが、アーチェリーの聖地を岡崎市に持ってこようといって、現在、地元では取り組んでいる。しかし、アジア・アジアパラ競技大会のような大きな行事が開催された後は、そこの競技施設は注目の的になるものの、市町村によって、施設利用実績のない団体は1年前からの申込みとするなどの制約を設ける場合ある。そのため、市の施設は難しいかもしれないが、県の施設であれば、アジア・アジアパラ競技大会後に全国大会などで使用したい団体がいた場合には、柔軟に対応して、その後、その施設が聖地になってくれればよいと思う。大会後のことも含めて、今後、協議を進めてほしい。
【委員】
アジア競技大会は、41競技で16日間の決戦が広げられるが、私の地域は競技が行われないので関心が何もない。そのような地域に対して、今後どのように考えているか伺う。
【理事者】
競技会場のある市町村と競技会場が存在しない市町村で、関心の度合いが違うことは現実的にあると思う。しかし、アジア・アジアパラ競技大会については、県民全てが一丸となって盛り上げていけるようにしていきたい。
皆さんに協力もらうために、聖火リレーについては、現在、全市町村に参加を投げかけている。また、文化プログラムなどについても、全市町村が参加できるような場を県で用意して、同じように参加してもらいたいと考えて計画している。
それでも競技会場がないという理由で、やはり関心がない地域があれば、市町村で行うイベント等について、県が出張してアジア・アジアパラ競技大会のPRをしていきたい。
【委員】
私の地元は4市2町1村の約34万人の県民がいて何も関心がない。これまで競技会場がころころ変わっており、当初は長良川でトライアスロンが行われる予定であったが、知らない間に変わっている。アジア競技大会まであと2年しかないが、関心がない地域は全く関心がない。そのようなことも踏まえ、競技の練習場所を競技会場がない地域に持ってくるとの話があったが、それも全く進んでいない。
県を挙げて開催するのであれば、その都度、議会にきちんと説明してほしい。一部の地域だけで盛り上がっては不公平である。愛知万博の際は各市町村と世界中の国々が提携を結んで、様々な取組があったが、そのようなことも踏まえて、県全体でやるのであれば地域格差がでないように考えてほしい。
【理事者】
愛知万博の際はフレンドシップ事業として、各市町村と各国が連携できるプログラムをつくっており、現在も、例えば、美浜町はシンガポールとつながっている。一市町村一国フレンドシップのような取組ができないところは、例えば、ソフトボールの競技会場がある安城市は、ソフトボールで各国とつながるなど、様々なやり方がある。
アジア・アジアパラ競技大会を契機として、しっかりとアジア各国と交流できるような体制にしていきたい。また、スポーツを通じてアジア各国と連携したい。競技会場のない市町村に関しても、国際交流や文化PRなどの場をつくっていきたい。順次、県議会議員にも相談して、競技会場の有無に関係なく全県で盛り上がる体制を必ずつくっていく。
【委員】
アジア・アジアパラ競技大会まであと2年しかない。各市町村ときちんとしたつながりをつくるのにあまり時間がないため、よろしくお願いしたい。