委員会情報
委員会審査状況
建設委員会
( 委 員 会 )
日 時 令和6年8月8日(木) 午後0時59分~
会 場 第4委員会室
出 席 者
山田たかお、中村貴文 正副委員長
島倉 誠、山下智也、藤原ひろき、神戸健太郎、伊藤貴治、高橋正子、
朝倉浩一、細井真司、古林千恵、筒井タカヤ、神谷まさひろ 各委員
鈴木 学 参考人(豊田市副市長)
小山 祐 参考人(みよし市長)
山本 公徳 参考人(岡崎市副市長)
中村 健 参考人(西尾市長)
成瀬 敦 参考人(幸田町長)
川本 雅之 参考人(瀬戸市長)
石黒 直樹 参考人(春日井市長)
平岡 健一 参考人(小牧市副市長)
柴田 浩 参考人(尾張旭市長)
小浮 正典 参考人(豊明市長)
近藤 裕貴 参考人(日進市長)
永田 純夫 参考人(清須市長)
太田 考則 参考人(北名古屋市長)
佐藤 有美 参考人(長久手市長)
石橋 直季 参考人(東郷町長)
鈴木 邦尚 参考人(豊山町長)
水野 博樹 参考人(名古屋市緑政土木局担当局長)
建設局長、治水防災対策監、豊田加茂建設事務所長、西三河建設事務所長、
尾張建設事務所長、
都市・交通局長、同技監、都市基盤部長、
建築局技監、関係各課長
<議 題>
本県の公共事業等について
<会議の概要>
1 開 会
2 参考人意見聴取(豊田加茂建設事務所管内)
3 県の取組状況説明(同上)
4 意見交換(同上)
5 休 憩(午後1時36分)
6 再 開(午後1時59分)
7 参考人意見聴取(西三河建設事務所管内)
8 県の取組状況説明(同上)
9 意見交換(同上)
10 休 憩(午後2時34分)
11 再 開(午後3時)
12 参考人意見聴取(尾張建設事務所管内)
13 県の取組状況説明(同上)
14 意見交換(同上)
15 閉 会
<豊田加茂建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
豊田市からの提案は2項目です。
1項目は、ものづくり産業の中枢都市における安全・安心を確保し、持続的な経済成長を実現する道路ネットワークの整備です。
自動車産業を取り巻く環境が激しく変化する中、愛知県豊田市、みよし市も同じですが、ものづくり産業の中枢として、これまで以上に日本経済を牽引していくためには、産業拠点を国内にしっかりと定着させ、生産性の向上や国際競争力の強化に取り組むとともに、防災・減災が主流となる災害や老朽化に屈しない強靱なまちづくりなど、安全・安心な社会の構築が必要となっていきます。
これらの取組を進める上で、道路は持続的な経済成長を支えるとともに、市民の命と暮らしを守り抜き、未曽有の危機を克服する重要な社会基盤であることから、引き続き人流・物流の円滑化を図る道路ネットワークの強化、防災・減災、国土強靱化の強力な推進などを積極的に進めていく必要があります。
これらの状況を踏まえ、特に以下の二つの提案をします。
一つ目は、物流ネットワークの機能強化に向けた提案として、国道301号の根引・林添バイパスと都市計画道路豊田刈谷線、県道宮上知立線バイパスの早期整備です。
二つ目は、高規格道路へのアクセス強化に向けた提案として、国道419号四郷拡幅の早期整備です。
2項目は、災害防止対策の促進についてです。昨年6月2日の豪雨では、豊田市においても小規模のものが多かったものの、路肩の崩れなどの道路被害76件、のり面の崩壊などの河川被害18件をはじめ、倒木や冠水なども含め、市が把握した被害件数は500件以上にもなっています。豊田加茂建設事務所においては、連携を密にしていただくなど、早期の対応をしていただき、ありがとうございました。
次に、治水対策についてですが、矢作川流域では、矢作川水系流域治水プロジェクトに基づき、国事業である矢作ダム再生事業の放流能力の増強に合わせた愛知県管理区間の矢作川での河川整備の促進が必要です。また、境川流域でも、境川水系流域治水プロジェクトに基づいて、逢妻女川、逢妻男川の着実な河川整備とともに、都市化の進展に対応した調節池の整備など、流域全体での総合的な浸水被害対策の促進に加え、気候変動に対応する治水対策が必要です。
次に、土砂災害対策についてです。豊田市内の土砂災害警戒区域などの指定箇所数は、愛知県全体の約4割を占めており、愛知県に実施していただいている急傾斜地崩壊対策事業などのさらなる促進が必要です。また、豊田市においては、市町村土木事業費補助金を活用し、崖地の土砂災害防止対策事業を行っており、円滑に事業を推進させることが必要です。
これらの状況を踏まえ、二つの提案をします。
一つ目は、気候変動を踏まえた治水対策の見直し、矢作川、逢妻女川、逢妻男川の河川整備の促進、洪水調節池の整備の早期着手をお願いします。整備のセオリーが下流から進めることは認識していますが、上流の豊田市域においても着実に進めていただくようお願いします。
二つ目は、土砂災害対策の促進として、避難所、要配慮者利用施設を優先したハード対策の促進と市町村土木事業促進に向けた予算の確保です。
以上、豊田市から2項目を提案させていただきますが、いずれの事業においても、予算の確保が非常に重要です。豊田市としても、国に対しても交付金等による愛知県への支援拡充を要望していることを申し添えたいと思います。
【参考人】
みよし市からは、県道の早期事業化、早期完了について2点提案をします。添付してある図面の赤い色、実線で着色をしているところが本市要望の事業箇所です。
まず、図面左側上部の県道米野木莇生線から順に説明をさせていただきます。県道米野木莇生線は本市北部を縦断し、日進市へと続く重要な幹線道路となっており、交通量も多く、朝夕は慢性的に渋滞が発生しています。市北部においては、東名高速道路三好インターチェンジの開通、土地区画整理事業などが行われてきました。令和2年には、インターチェンジ北側の愛知大学跡地における住宅開発により、新たな町並みが形成され、交通量が増加しています。また、日進市内では、東郷パーキングエリアでのスマートインターチェンジ及び周辺県道の整備計画があると聞いており、今後においてさらなる交通量の増加が予想されています。
このような状況の中で、みよし市内の一部区間、約370メートルには歩道がなく、朝夕は大変危険な状態となっています。また、この未整備区間に接続している、信号のない市道打越黒笹1号線交差点においては、交差点形状の不具合から視認性が確保しにくいほか、右折待ちの車に起因する交通渋滞が発生していることで、地域からも早期の歩道整備及び交差点形状の改良の強い要望があります。
今年度、当該路線の整備について、県において不動産鑑定業務を実施する予定と聞いていますが、本市においても、県道と交差する市道打越黒笹1号線の交差点形状の改良については、不動産鑑定業務を実施し、用地を買収していく予定をしています。当該路線の早期事業着手をお願いします。
次に、二つ目の歩道設置工事の促進について2路線を要望します。
一つ目は、図面中央部の県道和合豊田線の提案です。県道和合豊田線は、一般国道153号と同様に、みよし市を東西に横断する重要な幹線道路です。現在では、県立三好高校から東側の一部の区間が未整備区間となっており、三好高校生が利用し、三好南中学校の通学路ともなっています。朝夕の通学時間帯は交通量も多く、歩道も狭いため、非常に危険な状態で通学しています。ついては、なお一層の事業推進を図り、歩道設置が早期に完了するよう、お願いします。
二つ目は、図面下部中央の主要地方道名古屋岡崎線の要望です。主要地方道名古屋岡崎線は、名古屋市と岡崎市を結ぶ重要な幹線道路となっており、交通量も非常に多く、大型車混入率も高いため、歩車道分離を図り、安全で安心な環境を整備する必要があります。また、明知八和田山交差点から東は、交差点改良事業で歩道整備はされたものの、まだ一部の区間は歩道が未設置のまま取り残されています。ついては、さらなる事業推進を図っていただき、本区間の歩道整備が早期に完了するよう、お願いします。
次に、提案二点目、図面上部中央の都市計画道路豊田知立線の早期事業化に関する要望です。本市を南北に縦断する都市計画道路豊田知立線は、都市間の連携を担うとともに、本市の骨格を形成する重要な幹線道路です。現在、当該路線に隣接する三好ケ丘駅北側の福谷広久伝地区において、民間事業者による住宅開発が進められており、令和5年度末には市街化区域の編入の手続が完了しました。
また、三好ケ丘駅南側エリアについては、鉄道駅を核としたまちづくりを計画しており、令和6年度には、都市計画マスタープランを改定し、このエリアを新市街地検討ゾーンとして位置づけ、まちづくりを進めています。この新市街地検討ゾーンの都市計画道路豊田知立線沿線においては、今後、面的な整備を予定していますので、福谷宮ノ前交差点から三好ケ丘駅西の交差点までの暫定整備区間については、面的な整備に合わせた事業推進を要望するとともに、福谷町広久伝地区の宅地開発後は、さらなる交通量の増加が見込まれるので、三好ケ丘駅から豊田市田籾町までの区間の早期の事業化を要望します。
また、本路線は、本市やその周辺市町から長久手市のジブリパークへのアクセス道路として期待され、この区間が開通されることにより、主要地方道豊田知立線の豊田市の大井橋付近の国道155号の渋滞が緩和されるなど、交通を分散させる幹線道路として機能することも期待されています。
(理事者の主な発言)
【理事者】
みよし市から提案の、提案書3の道路整備工事の早期完了についてのうち、歩道整備工事の促進について説明をする。
一般県道和合豊田線については、三好高校から御嶽橋までの約640メートルの区間で、通学路の安全対策として歩道設置事業を進めている。2019年度より用地取得とともに工事に着手しており、用地が取得できた三好高校から東へ300メートルの区間については、道路北側の工事が今年度完了する予定である。引き続き来年度は、南側の工事に着手していく。残る打越三本松交差点周辺の用地取得については、今年度、物件調査を実施するので、地権者の理解がもらえるよう、今後もみよし市の協力を得ながら交渉を進めていく。
主要地方道名古屋岡崎線の歩道設置事業については、明知地区において2008年度に明知八和田山交差点前後430メートルの整備を完了しており、2011年度から同交差点東側区間の事業を進めている。2015年度には、新設された市道との交差点改良工事と一体的に、右折車線及び歩道設置を実施しており、区間終点側320メートルの整備を完了した。残る中央部の230メートルの区間については、用地取得1件を残すのみとなっており、用地取得が済んだ区間は、愛知用水の付け替えを含め、山切り工事など暫定工事を実施している。
今年度は引き続き用地取得に努めていくが、この残る1件の用地取得については、交渉が難航しているので、みよし市の協力をお願いする。
【理事者】
豊田市から提案の道路の関係と、みよし市から提案の道路の残りの関係について説明する。
まず、豊田市から提案の一つ目、国道301号根引・林添バイパスは、現道の生活環境と、トヨタテクニカルセンター下山へのアクセスの改善を目的とした、延長約4.7キロメートルのバイパス事業である。これまでに地元まちづくり対策協議会の役員に説明したルート案を基に、現地測量や道路予備設計、地質調査を進め、公安委員会との事前協議を実施してきた。今年度は、引き続き公安委員会との協議を進めるとともに、道路詳細設計を行っていく。さらに来年度からの本格的な用地取得の着手に向け、バイパス全線にわたり用地測量を進めていく。
なお、豊田市においては、用地取得に対する支援や、国道の整備に伴い、付け替えが必要となる市道や市管理排水路に関する設計、さらには地元を含む関係機関協議について協力をお願いする。
次に、都市計画道路豊田刈谷線については、伊勢湾岸自動車道から南側の刈谷市までの約0.8キロメートルは、2022年12月に暫定2車線で開通し、今年度は、伊勢湾岸自動車道から北へ県道岡崎豊明線までの約1.4キロメートルにおいて、4車線のバイパス事業を進めている。昨年度から、工区南側の用地測量に着手したところであり、引き続き今年度は残る北側の用地測量を進めていく。
次に、豊田市からの提案の三つ目、国道419号四郷拡幅についてである。国道153号豊田北バイパスの交差点部付近にある上原橋から北へ、主要地方道名古屋豊田線の与茂田交差点までの約1.4キロメートルを交付金事業として実施している。昨年度には上原橋から豊田北郵便局南交差点までの延長約0.6キロメートルの拡幅事業が完了した。
今年度は、その北側において、中央分離帯設置工事を進めていくとともに、枝下用水との交差箇所については、用水のボックス築造工事を進めていく。また、工区北端となる与茂田交差点を含む区間については、引き続き用地買収を進めて、事業進捗を図っていく。
続いて、みよし市から提案の2路線についてである。一般県道米野木莇生線については、日進市境付近から東名高速道路付近までの370メートル区間において、区間東側で接続する市道整備と同調し、交差点部における右折帯設置を含め、道路改良事業を進めている。2022年度からこの区間について都市計画変更手続を進め、昨年7月に変更告示された。その後、用地測量に着手しており、今年度は用地買収を進めるなど、事業進捗を図っていくので、みよし市の協力をお願いする。
次に、都市計画道路豊田知立線についてである。提案の区間のうち、名鉄豊田線交差部付近から南側の区間については、暫定2車線で平成30年9月に供用を開始している。その北側、現道の名古屋豊田線までの区間は未整備となっている。このうち、暫定2車線区間の4車線化については、暫定2車線整備の際に一部の地権者からの理解が得られず、未買収となっている用地がある。また、4車線化に当たっては、工区北端の三好ケ丘駅西交差点部で新たに用地が必要となる箇所があるので、まずは4車線化に関する地域の合意形成に向けて、みよし市の協力をお願いする。
また、北側の未整備区間については、大部分が豊田市域であり、まずは豊田市との調整が必要となるほか、延長も長く、多くの事業費を要することから、整備については周辺の交通状況等を見極めながら検討していく。
【理事者】
初めに、豊田市から提案の、気候変動を踏まえた治水計画の見直しについてである。2021年3月に国が公表した気候変動を踏まえた治水計画のあり方の提言では、平均気温が2度上昇した場合、現在の計画に対して、降雨量は1.1倍、流量は1.2倍に増加するとされている。
また、今年5月には、国の河川分科会河川整備基本方針検討小委員会において、気候変動による将来的な降雨量の増加を考慮する際の統一的な方法が示された。境川、猿渡川流域では、令和4年度より気候変動を踏まえた治水計画の検討を開始しており、現在は国から示された方法を踏まえ、本流域の特徴も考慮しながら、河川整備基本方針を見直す検討を進めている。
基本方針の見直し後、引き続き河川整備計画及び流域水害対策計画についても見直すとしているが、同時に、流域市町が流域内で行う貯留施設などの計画についても見直す必要があり、今後、豊田市をはじめ関係市町との調整が不可欠となるので、引き続き協力をお願いする。
なお、矢作川水系で本県が管理する河川については、国管理の矢作川と関連するので、国の動向を見ながら、対応を検討していく。
次に、豊田市から提案の、矢作川の河川整備の促進についてである。県管理区間の上流に位置する矢作ダムでは、国により2018年度から矢作ダム再生事業として、ダムの放流量を増強するための調査、検討が進められており、その事業効果の発現には、県管理の約40キロメートル区間の流下能力の向上が不可欠である。そのため、2020年8月に策定した矢作川上流圏域河川整備計画では、流下能力が不足する五つの区間について、引堤、掘削、築堤などの整備を位置づけている。
今年度は、五つの区間の最下流部となる河口側合流点から平戸橋の区間2.9キロメートルのうち、右岸の築堤区間1.5キロメートルについて、昨年度実施した護岸設計に引き続き、今年度は樋門改築の設計を進めていく。また、左岸で引堤となる600メートルの区間において、今年度から用地取得を進めていく。引き続き、豊田市と連携しながら、関係機関及び地元との調整も進めていくので、協力を得たい。さらに、枝下大橋から阿摺ダムの間に計画しています中州掘削の区間1.1キロメートルについても、今年度実施する。
最後に、豊田市から提案の逢妻女川、逢妻男川の河川整備の促進についてである。逢妻女川、逢妻男川については、2014年3月に作成した境川水系河川整備計画に基づき整備を進めている。逢妻女川については、逢妻女川橋上流から丘越橋の約1.8キロメートルを当面の整備区間として重点的に整備を進め、これまでに伊勢提橋上流約100メートル地点までの約400メートルの整備が完了した。今年度は引き続き、上流に向け、約300メートルの右岸側の護岸整備を進めていく。
逢妻男川については、若林高架橋上流から竜神橋までの約2.8キロメートルを当面の整備区間として重点的に整備を進め、これまでに交角橋までの約1.5キロメートルの整備が完了した。今年度は、交角橋から上流に向け、約100メートルの左右岸の護岸整備、谷間橋の左右岸の下部工を進めていく。
洪水調節池整備については、昨年7月に地元説明会を行った上で、調節池の配置等の検討を実施している。今年度は詳細な構造を決定するために、詳細設計に着手している。引き続き豊田市と連携しながら事業を進めていく。
【理事者】
豊田市から提案の土砂災害対策の促進についてである。ハード対策としては、豊田市内において、昨年度59か所で事業を実施し、ス形区域をはじめ3か所が完了した。今年度は新たに蔵ノ前洞に着手するなど、61か所で事業を実施していく。
急傾斜地崩壊対策事業では、要配慮者利用施設である大草こども園を保全する北洞区域、砂防事業では、指定避難所である大蔵小学校を保全する白山川第1支川など、要配慮者施設・避難所を保全対象とする箇所に重点を置き、取り組んでいる。
一方、こうしたハード対策の整備状況はいまだ十分といえない状況にあるため、それを補完するソフト対策も重要である。土砂災害の危険がある場所を知ってもらうため、土砂災害警戒区域の新規指定を進めるとともに、避難に資する施策として、土砂災害マイ・ハザードマップの普及にも取り組んでいる。土砂災害マイ・ハザードマップについては、校区内に土砂災害警戒区域のある県内の小学校103校を対象に、定期的に出前講座を実施するよう、教育委員会との調整を進めている。
今後もハード・ソフト両面から土砂災害対策に取り組んでいくので、豊田市の理解、協力をお願いする。
なお、2021年度より市町村土木事業費補助金制度に土砂災害防止対策事業を新設しており、豊田市においては、今年度は2か所で事業を実施している。引き続き予算確保に努めていくので、今後も計画的な実施をお願いする。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
今、愛知県の中でも、ゼロカーボンの関係の取組をたくさん行っていただいていますし、その中で産業部門だけではなく、これから民生部門を充実させていくことも、とても大事なことだと思っています。
そうした中で、国は断熱等級6、等級7を2022年にを新たに設けて、来年から等級4が義務化され、その後、2030年には等級5も義務化されていくことで進んでいます。こうした住宅の断熱化と高気密化がこれから非常に大事なポイントになってくると思います。これはエネルギーが逃げていかないことで省エネになり、光熱費が下がることや、あるいは住んでいる方の健康の観点からも、これからますます大事になってくると思います。
そうした中で、私たちも来年度、こうした高気密・高断熱の住宅に対する市の独自の補助も検討しています。一方で、主として課題となっているのは技術者の確保、育成だと思います。これは、鳥取県では、とっとり健康省エネ住宅(NE-ST)というものをつくっており、これは高断熱の住宅を造るときに補助を出すことに併せて、県がその技術者を育成していく制度です。そのことにより、高断熱・高気密の家を造る技術者が地元でどんどん増え、地元の工務店の方、大工の方も、そうした家を造ることができるようになることで、地元の工務店の方にも仕事が増えていく。そうした裾野が増えれば、より省エネ住宅が増えていく、促進していくことにもつながっていくと思います。しかし、人材の育成については、なかなか市町村では対応することが難しいことなので、ぜひ県の中で、省エネ住宅、高断熱・高気密の住宅に対する技術者の養成なども、検討していただければと思っています。
<西三河建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
岡崎市からは2件の提案をします。
初めに、都市計画道路福岡線の早期整備について説明します。位置図の水色の斜線部はJR岡崎駅の南西で整備を進めている岡崎駅南土地区画整理事業です。岡崎市と幸田町とで構成する二次医療圏の救急指定病院である藤田医科大学岡崎医療センター、そしてその南側にはショッピングモール、ホームセンターなど大型商業施設が立地しています。
また、岡崎市と幸田町を管轄する岡崎警察署の移転工事が今年秋の完成、12月には移ると聞いていますが、その完成を目指して進められています。
なお、今年3月には、事業区域内の土地全てで使用収益が開始され、今後ますます人口の集中も見込まれています。
このような総合病院や警察、大型商業施設など、暮らしを支える施設がその機能、役割を最大限に発揮するためには、機動性や広域性を担保するアクセス道路の整備が不可欠です。本市では、位置図の黄色い実線部の2か所の市道整備を進めており、医療圏、警察の管轄区域などを同じくする幸田町など、南方面からのアクセス強化も大変重要なので、位置図、赤色の実線で示している土地区画整理事業の区域外から都市計画道路安城幸田線までの、約0.7キロの区間の早期整備を提案します。これが福岡線の整備についてです。
続いて、一級河川乙川の早期改修についてです。こちらも位置図の中央に赤色の実線で示しています。これは竹橋から御用橋までを重点区間として、現在、愛知県で順次整備を進めていただいています。感謝申し上げます。
また、この御用橋から上流区間についても、昨年、私どもの上下水道局と河川整備に伴う日清堰の取扱いについて確認書が取り交わされ、改修計画の促進も図っていただいています。
しかし、位置図に青色で示している浸水箇所は度々の水害に見舞われており、平成20年8月末豪雨に続いて、昨年6月2日の大雨でも大規模な道路冠水や多くの家屋浸水が発生をしています。最下段に写真を載せていますが、私どもの無限軌道災害対応車(レッドサラマンダー)が大きく力を発揮しました。
同様な大雨に対しても、今後、浸水被害が少しでも軽減できるよう、早期の河道改修並びに遊水地の整備促進を提案します。
以上の2件は、いずれも市民の安全・安心な暮らしを守るとともに、本市のまちづくりに欠かすことのできない重要な事業となっています。早期整備に向けた委員の皆様の支援をお願いします。
【参考人】
初めに、都市計画道路安城一色線の早期整備についてです。西尾市は、自動車部品産業を中心とした全国有数の産業集積地であり、製造業の中枢を担うとともに、カーネーション、抹茶、アサリ、ウナギを代表とする農水産物の生産においても全国をリードするなど、ものづくり愛知の経済成長に重要な役割を果たしていると自認しています。その役割を大きく発揮させるためには、交通アクセスの向上が大変重要です。
本市は、合併で広域化したことにより、地域間の連携や交流の必要性が高まってきましたが、その基盤となる、各地域を結ぶ道路網については、いまだ脆弱です。広域連携の交通軸となる幹線道路整備が強く望まれています。
このような状況の中、本市の南北交通の軸となる安城一色線については、豊田市、岡崎市、安城市、西尾市の4市により、西三河南北道路として推進協議会を組織しており、沿岸部、名豊道路、国道1号、豊田市内の高速道路インターチェンジを結び、南北間のアクセス性の強化を図ることで、自動車関連企業の多い当地域の利便性の向上やインターへの時間短縮など、活発な経済活動の推進に努めているところです。
また、沿岸部は海抜ゼロメートル地帯が非常に多く、今後、高確率で発生が危惧される南海トラフ地震等による津波や台風による高潮の発生時には、重要な避難路として大規模災害発生時のリスク低減に資する幹線道路でもあり、三河湾沿岸地域の東西交通軸の骨格を成す、名浜道路の機能を補完する道路の役割としても期待されています。
本路線については、一部区間が供用され、現在3区間の約4.3キロメートルにおいて着手していただいていますが、引き続き整備を進め、早期の開通をお願いするものです。
続いて2件目、北浜川水系、北浜川、二の沢川の内水被害軽減対策の推進についてです。北浜川水系の北浜川及び二の沢川は、西尾市の中心市街地を縦断し、市街地の排水を多く引き受ける重要な河川であり、平成28年2月には、二級河川北浜川水系河川整備計画を県で策定し、改修を進めていただいています。
この北浜川水系の流域では、過去から頻繁に浸水被害が発生しており、令和4年7月の豪雨においては、床上浸水32件、床下浸水58件が発生し、また、市街地の排水機能が十分発揮されないことによる道路冠水など、内水被害も頻繁に発生しています。
同様な集中豪雨が全国各地で発生している状況を踏まえ、国では、中小河川流域における内水被害等の軽減を目的とした、内水被害等軽減対策計画を今年度創設しています。この制度創設に先立ち、本年3月には、河川管理者の愛知県と下水道管理者の西尾市が連携する事業主体として、二級河川北浜川流域における内水被害等軽減対策計画の暫定版を国に提出していただいているところです。
北浜川水系の安全確保のためには、特定都市河川の指定を見据え、各施設管理者が連携し、内水被害等軽減対策を一体的に進めることが重要です。西尾市としても、流域住民の安全・安心の確保のため、県と連携し事業を進めていくので、北浜川水系の河川改修の早期実施をお願いします。
【参考人】
幸田町からは2項目の提案をします。
一つ目は、一級河川広田川及び菱池遊水地の整備促進についてです。床上・床下浸水など、約120棟の家屋が被災した平成20年8月末豪雨を契機とした広田川改修については、2013年度までの床上浸水対策特別緊急事業により、一級河川砂川合流点までの河道拡幅を完了していただきました。現在も相見川合流点までの河道拡幅及び菱池遊水地の整備を集中的に進めていただいています。このことに対して、この場をお借りし、厚く御礼を申し上げたいと思います。
昨今の異常気象により、全国各地で災害が発生しており、幸田町では一昨年の9月、台風15号、人家への浸水はなかったものの、広田川堤防が決壊しました。昨年の6月、台風2号、幸田町各所で道路冠水、民家・工場の床上・床下浸水が起こっています。改めて広田川の河道拡幅と、菱池遊水地の早期完成が望まれると強く感じています。この事業は、幸田町内の広田川の合流する支川や下流の岡崎市、西尾市と広域的に事業効果を発揮する事業であるので、さらなる事業推進をお願いします。
なお、菱池遊水地の上部利用については、愛知県が進めている太陽光発電の実現に期待しています。一方で、幸田町が検討しているサッカー場を中心とした緑地運動公園については、整備方法や維持管理、アクセス道路の在り方など、整備すべき課題も多いため、御指導、御助言をお願いします。
二点目です。一般県道幸田幡豆線、一般広域道路名浜道路の事業推進についての提案をします。名浜道路は、国際拠点空港である中部国際空港から、バルク貨物などを取り扱う自動車やエネルギー産業に加え、航空宇宙産業の集積地として成長を続ける衣浦港を貫き、自動車の国際海上輸送のハブ港でもある三河港、農業産出額全国一の豊橋田原地域までのアクセス性を高める、大変な重要な道路です。
一般県道幸田幡豆線は、名浜道路の現道活用、ルートとして優先的に現道強化を実現する区間として、名豊道路の幸田桐山インターから西尾市の主要地方道西尾幸田線までの延長3.6キロメートルの区間を事業化していただいており、愛知県企業庁が施工した西尾次世代産業地区への通勤、物流ルートとしても早期の整備が期待されています。
幸田町内においては、幸田幡豆線から幸田桐山インターへアクセスする区間がクランクとなっています。この解消に向けた整備については、地元理解も進んでいるので、早期の工事着手に向けて、引き続き事業の推進をお願いします。
(理事者の主な発言)
【理事者】
西尾市、幸田町から提案の各1路線について説明する。
まず、西尾市から提案の都市計画道路安城一色線については、名豊道路から旧一色町に至る延長12.9キロメートルの西三河地域における重要な南北軸である。これまで区間を切って順次整備を進め、約3キロメートルの整備が完了し、現在は三つの工区で事業を進めている。それでは、北から順に説明する。
まず、名豊道路の安城西尾インターから南へ矢作川付近までの約2.8キロメートルの区間については、昨年度に国の交付金により事業化し、路線測量と道路設計を実施した。今年度も引き続き道路設計を進め、公安委員会と協議を行い、早期に道路計画を固めていく。
次に、矢作川の南側、西尾市が整備を進める都市計画道路西尾口線付近から、一般県道蒲郡碧南線までの約1.2キロメートルの区間については、9割を超える用地を取得し、工区全体で工事を進めている。今年度は西野町小学校の通学路となる歩道橋の整備等を進めていく。
また、本工区の開通に向けては、残る用地の取得と、都市計画道路西尾口線の同時開通が必要となるので、西尾市の協力を引き続きお願いする。
最後に、街路事業で進めている旧一色町地内の諏訪神社前から国道247号までの0.3キロメートルの区間については、今年度は用地買収とともに道路の拡幅工事を実施していく。事業区間内は住宅密集地で、補償物件も多数ある事業であるので、西尾市には引き続き地元調整等の協力をお願いする。
続いて、幸田町から提案の幸田幡豆線、名浜道路の現道活用ルートについてである。名浜道路については、2020年度に名浜道路推進協議会において決定された、現道活用及び段階的な整備という進め方に沿い、事業を進めている。この中で、幸田桐山インターチェンジから南へ県道西尾幸田線に至る区間の県道幸田幡豆線については、現道活用区間として2023年度に国の交付金で事業化している。この区間は、区間の北端、南端ともクランクとなっていて、また、西尾市と幸田町境付近では、急勾配や急カーブがあることから、まずはこの区間の改良により、走行性の向上を図っていく。
幸田桐山インターチェンジ周辺のクランク部については、昨年度は道路計画について、地元役員への説明会を行った上で、路線測量を実施した。今年度は必要な用地幅を決めるための道路設計や橋梁等の構造物設計を実施し、道路計画を固めるとともに、用地測量にも着手していく。
【理事者】
岡崎市から提案の乙川の改修について説明する。乙川については、2002年7月に作成した乙川圏域河川整備計画に高水敷掘削や河床掘削、遊水地の整備などを位置づけており、現在は竹橋から御用橋まで延長800メートル区間の河川整備を重点的に進めている。今年度、御用橋直下流右岸、約60メートルの護岸工事を実施し、この区間の整備が完了する予定である。
また、準用河川六斗目川合流部を含めた河川改修については、改修に伴い、移設が必要となる5キロ900メートル地点付近にある日清堰について、これまで愛知県と岡崎市で調整を行ってきた結果、昨年度、6キロ100メートル地点の準用河川六斗目川合流部より上流に移設することとした確認書を、岡崎市と取り交わした。今年度は、遊水地計画との整合を図りながら、日清堰の具体的な移設位置等の検討を進めていく。
また、乙川流域では、昨年の6月2日の大雨により浸水被害が発生したことから、浸水被害を軽減させる当面の対応として、今年度、御用橋上流から準用河川六斗目川合流部付近のうち、約490メートルの区間において、国の防災・減災対策等強化事業推進費を活用して、河道の一部の掘削を実施する。
続いて、西尾市から提案の北浜川水系の内水被害軽減対策の推進についてである。全国各地で頻発する内水被害の軽減のために、あらゆる関係者によるハード、ソフトの対策事業をパッケージ化し、対策を加速化する内水被害等軽減対策計画に係る制度を国が新たに創設した。かねてより、市の中心部において浸水被害が頻発していることを受け、国の新たな制度を活用することとして、西尾市と共同で、対象地域、連携する事業など、基本的な内容を整理した本計画の暫定版を策定して、昨年度3月に国へ提出した。
本年度は、事業期間、事業費、効果など、具体的な取組内容を盛り込んだ内水被害等軽減対策計画を西尾市と共に作成していく。また、次の段階として、予定している特定都市河川の指定に向け、必要となる気候変動を踏まえた河川整備基本方針及び河川整備計画の見直しにも着手していく。今後、特定都市河川の指定に向けた検討を進めていくには、西尾市の協力が必要不可欠となるので、引き続き協力をお願いする。
一方、現在の整備状況である。北浜川は二の沢川合流点から上流の約600メートルの区間について、河川整備計画に基づき、時間雨量42ミリメートルの降雨に対応する整備を昨年度より着手しており、今年度は、左岸約40メートルの護岸工を実施していく。また、最下流部で必要となる用地の取得についても進めていくので、西尾市の協力をお願いする。二の沢川については、北浜川の流下能力に合わせた時間雨量20ミリメートルの降雨に対応する整備を進めており、今年度は、宮東橋の右岸下部工を実施していく。
次に、幸田町から提案の広田川及び菱池遊水地の整備推進についてである。広田川については、床上浸水対策特別緊急事業の完了以降、砂川合流点から菱池遊水地までの約1.8キロメートルの河道拡幅を進め、これまでに約1.4キロメートルの河道拡幅が完了した。今年度は、維新橋について、昨年度の右岸橋台施工に引き続き、橋脚工を行い、河道拡幅については、その上流に向けて進めていく。また、昨年度、供用開始した新田橋の旧橋撤去も実施していく。
菱池遊水地の整備については、2020年度から遊水地を取り囲む周囲堤の工事に着手している。周囲堤の整備に当たっては、当該地盤が軟弱なため、盛土に先行して必要となる地盤改良から進めており、地盤改良が完了した区間から順次築堤工事を実施している。今年度は、広田川に隣接する箇所と西側の工事用搬入路の箇所を除いて、地盤改良が完了する予定である。来年度からは本格的に築堤工事を実施し、早期完成に向けてしっかりと取り組んでいく。
また、遊水地内の上部は、県が進める矢作川・豊川カーボンニュートラルプロジェクトの施策の一つである、遊水地を活用した太陽光発電施設の設置と、幸田町が計画する緑地運動公園による利用を計画している。現在は幸田町が作成した公園計画を踏まえ、県において太陽光発電施設を加えた遊水地全体の上部利用配置案を作成しており、年内に県、町、地元関係者で構成する菱池遊水地利活用検討協議会(仮称)を設置し、上部利用計画について、地域との合意形成を図っていく。
【理事者】
岡崎市から提案の都市計画道路福岡線の早期整備について説明する。
都市計画道路福岡線は、岡崎市立地適正化計画に基づき、病院や商業施設、警察署などの重要な都市機能施設を誘導している地域と市内・市外の各地とを結ぶ、大変重要な路線である。提案の区画整理境から都市計画道路安城幸田線までの約0.7キロメートルの区間については、交差する市道福岡8号線を境に、家屋が密集する南側、約0.4キロメートルの区間を2018年度に、北側の約0.3キロメートルの区間を昨年度、それぞれ事業化した。
今年度も、南側と北側の両工区において、鋭意、用地買収を進めていくが、難航している物件もあるので、地元調整等、引き続き岡崎市の協力をお願いする。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
現道活用の幸田幡豆線の補足的な説明ですが、幸田町にとっては、この西尾市の幡豆や吉良町へ行きやすくなるルートとして早く活用促進していきたいと思っています。それから、先ほど具体的な工場は言わなかったが、西尾市でデンソーの駮馬工場ができれば、たくさんの従業員の方々、一説によると2,400人の方が3交代で、名豊道路を使いそちらへ向かうので、幸田町としても利活用したいと思います。
その中で、幸田町側としては、桐山インターチェンジのクランクを直進化することによって、早くたどり着くことができます。その部分の路線測量等はやっていますが、そこには幸田特産の梨の産地があり、そこの生産者の方々は、かねてよりこの事業ができれば全面的に協力していきたいといっています。既に廃業した方もいて、次の生活設計のために考えているので、相続等も発生しないうちになるべく早く、用地をまとめていくための交渉、物件補償等を進めていくことが西尾市との利益にもつながると思うので、よろしくお願いします。
【理事者】
まだ事業が始まったばかりだが、他路線では用地が買えなくて止まってしまう事案が結構多いため、しっかりと対応していきたい。幸田町側に加え、西尾市側も並行して整備を進めるなど、スピード感をもってやっていきたいと思う。
【参考人】
基礎自治体として、市民との市政懇談会というのを定期的に行っています。その中でよく出てくる要望として、二つあります。
1点は豪雨対策で、西尾市域において先ほど説明いただいた北浜川水系のことなので、説明は省きますが、もう一個は、道路の草の除草についての要望が非常に多くあります。行政組織というのは縦割りで動くので、市道は市が管理、県道は県の管理となりますが、住民の方々からすると、市道なのか県道なのか国道なのかというのは関係がない話で、ここの草が生えているから何とかしてください、という要望が市に投げかけられるときに、現状、市道についてはこうです、県については県に確認してこうですと返事をします。
例えば、市道については対応できたが、県道については対応できないとなると、なかなか格好が悪い部分もあります。住民の方に対して、よいサービスを提供するという意味では、予算は限られていますが、住民の方からすると、草が生えているかどうかなどが実際気になる部分なので、そういった細かいケアもしていただけると非常にありがたいです。
<尾張建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
瀬戸市では、第6次総合計画で目指す将来像「住みたいまち 誇れるまち 新しいせと」を実現するため、市民生活の利便性を高め、企業活動の活性化につながる都市基盤の整備、あるいは都市基盤整備による居住環境の魅力向上と、未来に向けた良好な環境の継続といった施策につながるインフラ整備を進め、市民にとって暮らしやすく、働きやすいまちづくりを推進していますが、さらなる推進を図るため、道路と河川の整備について提案をします。
それでは、提案書にある都市計画道路塩塚線の早期整備について説明をします。
平成6年度に事業着手された都市計画道路塩塚線は、瀬戸川周辺の中心市街地と東海環状自動車道せと赤津インターチェンジを結ぶアクセス道路であり、整備促進されることで、企業活動の向上、物流の効率化や観光交流の活性化といったまちづくりを推進する上で重要な役割を担っています。平成17年度の東海環状自動車道の開通に合わせ、せと赤津インターチェンジと接続する東側区間の整備は完了しましたが、中間地点の残り、約700メートルの区間が未整備区間として残っています。
令和2年度より、関連する河川のボックス化工事を進めていただき、今年度は、道路の築造に着手していただいていますが、近接する小中一貫学校、にじの丘学園に通学する児童・生徒は多く、本線の未整備区間の通学路は、歩道が狭い箇所があるため、安全・安心に歩行できる空間の確保も喫緊の課題となっています。また、周辺では宅地開発が行われる予定もあり、将来、増加することが予想される交通に対して、地域の安全で円滑な交通処理の確保も必要不可欠となっています。ついては、未整備区間の一日も早い整備完了を提案します。
次に、一級河川瀬戸川の整備についてです。名鉄尾張瀬戸駅周辺地区については、本市の玄関口として、これまで多くの来訪者を迎えています。本市としても、市民交流の促進や商業を中心とした産業を生かしたまちづくりの拠点として、重要な地域と位置づけ、整備を進めてきているところです。瀬戸橋の架け替えも完了し、上流の記念橋まで安全で快適な市街地空間の形成が実現したことにより、当該地区の活性化促進にもつながると期待しています。
引き続き、安全で快適な市民生活のため、瀬戸橋周辺の護岸整備をはじめ、河川整備を進めていただきますよう提案します。
【参考人】
初めに、都市計画道路北尾張中央道の早期整備、3ページ、それから4ページの主要地方道春日井各務原線の早期整備、2点について春日井市から提案します。
提案する本路線は、春日井市から小牧市、一宮市を結ぶ主要な幹線道路で、名古屋都市圏の第三の環状線として重要な道路と考えています。沿線には工場や、物流施設など、多くの企業が立地しており、近接する東名高速道路春日井インターチェンジ周辺においても、現在、本市が企業誘致を積極的に進めています。地域の発展、また利便性の向上が期待されています。
また、愛知県により、国道19号西側付近の用地補償が進められていますが、地域の一層の活性化及び周辺道路の渋滞緩和のためにも、春日井市内の未開通区間の早期整備、提案するものです。
次に、主要地方道春日井各務原線の早期整備についてです。提案する本路線は、尾張北部地域から名古屋市への主要なアクセス機能を担う重要な道路となっています。本市としても、都市計画道路鷹来線や、本市西部地区の新たな調理場をはじめとする周辺環境の整備を予定していることから、大変重要な路線と考えています。
現在、約360メートルが整備済み、約1,340メートルが事業整備中となっています。また、沿線の各交差点は、主要渋滞箇所に指定されていて、現道の区間は、慢性的な混雑が発生し、車道幅員も狭くて、ほとんどの区間で歩道が設置されていない状況です。
ついては、周辺道路の渋滞緩和、また歩行者における安全確保のためにも、事業中区間の早期整備を図るよう提案するものです。
この2件については、実は昨年度と同じ提案です。粘り強く継続的に提案することにも意義があると思っています。それだけ重要な提案と考えています。
【参考人】
小牧市における都市基盤整備について提案します。
まず、提案の一つ目として、都市計画道路犬山春日井線の整備促進、江南池之内線の早期事業化についてです。都市計画道路犬山春日井線は、上末西交差点から本庄西交差点まで、都市計画道路江南池之内線は、本庄西交差点から以東の池之内交差点までのバイパス区間が未整備となっています。また、現道の本庄交差点及び本庄西交差点においては、右折帯がなく、慢性的に渋滞が発生しています。さらに大型物流施設の新設により、大型車交通量が増加し、以前にもまして危険性が高まっています。
このため、両路線が整備されることにより、市東部の東西、南北ネットワークが完成し、渋滞の緩和や、安全・安心な生活の確保が図られるとともに、地域経済の活性化にも寄与するものと期待されています。また、本市では、現在、両路線の整備を含む小牧本庄土地区画整理事業を進めており、本年3月末に仮換地指定を行い、今年度から工事着手を予定しています。これらのことから、当該土地区画整理事業に合わせて事業区域外の整備をお願いします。
続いて、提案の二つ目として、地下鉄上飯田線平安通以南の整備についてです。本市を南北に縦断する名鉄小牧線は、利用者が着実に増加してきています。新型コロナウイルス感染症の影響により、一旦は利用者が減少したものの、確実に回復基調にあります。その沿線において、本市では、都市再生整備計画を策定し、居住機能や医療・福祉、教育文化等の都市機能の立地、集約を図るため、国からの補助金等を活用しながら、土地区画整理事業や公園事業などの都市基盤整備を進めており、昨年5月には名古屋鉄道株式会社と交通・観光・まちづくりの推進に係る包括連携協力に関する協定を締結し、持続可能な、魅力と活力あふれる都市の実現を目指すよう、関係強化を図っています。
また、愛知県においては、桃花台線インフラ撤去を行っていただいており、本市では撤去後の跡地を利活用して、小牧駅前広場の再整備を予定しています。
このようなことから、本市においては、リニア中央新幹線の開業と名古屋駅スーパーターミナル化の効果を最大限に生かすため、名古屋駅へのアクセス強化に資する、名古屋市営地下鉄上飯田線の桜通線または東山線への接続が重要であると考えています。これまで、地下鉄上飯田線平安通以南の整備を関係機関に強く要望しているので、本要望の実現に向け、お力添えをお願いします。
【参考人】
本日、尾張旭市からは2点提案をします。
一点目は、河川の改修事業等の促進についてです。昨年6月の台風2号の影響により、東海地方において発生した線状降水帯は、本市でも一部の道路において冠水などの被害をもたらしました。また昨今、全国各所で頻発する豪雨や台風による被害は、市民の河川氾濫に対する不安をますます増幅させています。このような中、愛知県では平成25年度から位置図の1で示している井田町の落差工から矢田川と瀬戸川の合流点までの区間について、順次改修工事を実施していただいています。その下流、位置図の2においては、河積阻害となる樹木の伐採を進めていただき、感謝を申し上げます。
位置図内の黄色で示した箇所は、令和元年9月に愛知県が河川氾濫による浸水予想範囲として公表した部分です。矢田川、瀬戸川及び位置図3の天神川の周辺は、浸水予想範囲として表示されています。昨今の全国各所で頻発する水害も相まって、河川改修に対する市民からの要望の声はますます大きくなっています。ついては、今後も市民の不安解消と浸水被害防止のため、矢田川、瀬戸川及び天神川について、継続的に改修を行っていただき、早期完了をお願いするとともに、あわせて、河積阻害となる樹木の伐採や堆積土砂の除去などの維持管理を継続的に進めてくださいますようお願いします。
二点目は、主要地方道名古屋瀬戸線の歩道改良事業の促進についてです。本路線は本市の中央部を名古屋市から瀬戸市へ東西に走る幹線道路であり、災害発生時の緊急輸送道路に指定されている、非常に重要な路線です。当該路線のうち、本市の東部に位置する三郷地区は、現在、市街地再開発事業を進めている名鉄瀬戸線三郷駅へのアクセス路線として、歩行者の安全確保が課題となっています。三郷地区の歩道については、今年度も歩道改良事業を実施していただいており、事業の進捗に感謝申し上げるとともに、引き続き事業を促進していただきますようお願いします。
【参考人】
豊明市からの提案は1点、都市計画道路県道名古屋岡崎線の早期整備についてです。
私、市長になってから9年になりますが、9年間、毎年この1点だけを提案しています。それぐらい豊明市としては非常に重要な道路であり、またこの都市計画道路の沿線である名古屋市、それから刈谷市、豊田市、安城市、岡崎市、それぞれの市、あるいはその周辺の自治体にとっても非常に重要な道路であるので、よろしくお願いします。
この都市計画道路名古屋岡崎線は、国道1号を補完するバイパスであり、この地域の産業、経済等の発展に重要な幹線道路です。本市において、本路線は名古屋市境より、東へ県道春木沓掛線及び県道瀬戸大府東海線と交差し、刈谷市に通じる計画です。
現在、豊明中央工区から豊明刈谷工区において事業を進めていただいています。実はこれ9年間ずっと要望、提案していますが、毎年この提案内容は前進しています。この場をお借りして、県議会の議員、それから建設局をはじめ県の職員の皆様に本当に感謝申し上げます。
現在、境川のところに橋脚が立った状態です。この豊明刈谷工区で事業を進めていただいており、このうち豊明刈谷工区の豊明市内では、境川をまたぐ橋梁のほか、市道の機能復旧のためのボックス工事などに着手していただいています。
また、暫定2車線で供用している豊明東工区、その沿線において、現在、愛知県企業庁による柿ノ木工業団地の開発が整備中です。来年度に事業者に引渡しをしていく予定になっています。今年度から、ここの部分についても4車線化の工事に着手していただいています。本路線は、令和3年度に完成した刈谷スマートインターチェンジ、豊明刈谷工区のすぐ東側に伊勢湾岸道路の刈谷スマートインターチェンジがありますが、そこへのアクセス道路としても果たす役割は極めて大きいものがあります。
一方、名古屋市及び刈谷市内へのアクセス道路は、至るところで朝夕の激しい交通渋滞により、混雑を来しています。今朝も、朝の挨拶運動をするために豊明の前後駅という名鉄の駅に向かったのですが、国道1号が全く動いていない状態で、数キロメートルにわたって渋滞していました。至るところで朝夕の激しい交通渋滞により混雑を来しており、本路線の全線開通を望む市民からの要望の声が非常に高まっています。
そのため、本路線の早期整備により、相当にかかる所要時間の短縮や高速道路へのアクセス強化が図られて、市内のアクセス道路の渋滞も解消されて、地域が発展するものと願っています。
【参考人】
日進市からは、愛知県決定の都市計画道路である米野木莇生線の事業促進及び早期整備について提案をします。
都市計画道路米野木莇生線については、現在、本市と中日本高速道路株式会社が一体となり、国や愛知県の御支援をいただきながら、東郷パーキングエリアにおいて整備を進めています、(仮称)東郷スマートインターチェンジと直接のアクセス道路になる、非常に重要な路線です。(仮称)東郷スマートインターチェンジの整備は、周辺企業活動の活性化、観光地の振興促進、大規模災害時への対応強化など、様々な側面から整備効果が期待されるものであるとともに、本市のさらなる発展や周辺一般道の交通渋滞の緩和などにも寄与するものと考えています。
この都市計画道路米野木莇生線は、現在一部で現道拡幅事業を実施していただいている都市計画道路名古屋豊田線と接続することで、尾張東部地域の交通体系を形成する幹線道路となり、広域道路ネットワーク形成にも寄与するものとなっていきます。本市が今後もさらなる活力あるまちづくりを推進していくためには、幹線道路網の強化が不可欠であると考えています。愛知県においては、今後も都市計画道路米野木莇生線の事業を促進していただきますよう、お願いします。
続いて、道の駅整備に向けた支援について提案します。道の駅は、道路利用者の利便性向上だけではなく、地方創生や地域活性化のための効果的な施設であるとともに、大規模災害時においては、道の駅が発揮する防災機能が大きく期待をされてきています。令和3年6月には、広域的な防災拠点として、防災道の駅を選定するなど、国においても道の駅の機能強化に向けて、積極的な展開を図っているところです。
また、地域住民の生活拠点として、地域物産の販売を通じて、地域経済、雇用維持にも貢献するなど、災害時における防災拠点と同様、危機管理の観点から大変有効なものと考えています。
本市の道の駅については、平成31年1月には、国土交通省より地方創生の核となる企画として、重点道の駅に選定されており、また、令和元年9月には、道路管理者である愛知県と一体型整備に係る基本協定書を締結いただくなど、これまで着実に進捗を図ってきました。
令和5年度には、管理運営に関わる指定管理者が決定したほか、全ての用地取得が完了しました。今年度においても、引き続き開駅に向けて愛知県の支援をいただきながら、道の駅本体の土木工事や地域振興施設の建設工事、周辺道路等の整備を進めていく予定です。
愛知県においては、一体型の道の駅としてこれまでのお力添えに改めて感謝を申し上げますとともに、今後も、令和7年中の開駅に向け、積極的な御支援、御協力をお願いします。
【参考人】
清須市は東海豪雨により甚大な被害を受け、その後、新川の河川激甚災害対策特別緊急事業、五条川における名鉄津島線橋梁の改修など、着実に整備を進めていただくとともに、新川沿川リスク検討会では、地下放水路も含めた治水対策について検討を進めていただいています。また、合併したときの新市基本計画にイメージした地域内連絡幹線道路の整備に多大なる御尽力をいただいており、この場をお借りして感謝申し上げます。引き続き、県、市一体となって、安心・快適で元気な都市の実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。
本市からは2点提案します。
まず、五条川改修並びに名鉄本線鉄道高架事業についてです。
五条川の改修については、現在、巡礼橋の上流約100メートルまで河川改修が進捗し、加えて、清洲橋の改築工事を引き続き進めていただいており、ありがとうございます。本市では、さらなる治水安全の向上のため、五条川の狭窄部となっている名鉄本線橋梁改築を含む名鉄本線鉄道高架化をお願いします。
名鉄本線新清洲駅付近では、踏切による交通渋滞が発生しているほか、鉄道により市街地が分断され、地域の一体的な発展の妨げとなっていることから、名鉄本線橋梁の改築と合わせた新清洲駅付近の鉄道高架事業を進めていく必要があります。
また、現在、仮線の用地確保のため、市施工にて新清洲駅北土地区画整理事業を進めており、今年度末に概成する予定です。今後とも莫大な事業費の確保、関係機関との調整等、課題も山積しています。より一層の事業の推進をお願いします。
続いて、地域内連絡幹線道路等の早期整備についてです。都市計画道路伏見町線、枇杷島停車場線、それから枇杷島小田井線についてです。
清須市は、市内外の主要道路を結ぶ都市計画道路において未整備箇所が多く、道路網の構築が課題となっています。現在、庄内川の狭窄部となっている枇杷島橋の架け替えに合わせて、枇杷島陸橋を含む都市計画道路伏見町線の改築工事を令和2年度より着手をしていただき、昨年11月には仮橋梁への切替えが行われました。本市の安全・安心なまちづくりの推進において、非常に重要な事業です。より一層の整備促進をお願いします。
また、市内を結ぶ地域内連絡幹線道路として、本市近郊の発展に重要な路線である枇杷島停車場線は、JR枇杷島駅の西口駅前広場以北が未整備となっているため、早期の事業化をお願いします。
【参考人】
北名古屋市からは河川改修事業の促進について提案します。
愛知県においては、これまでも河川改修に御尽力をいただき、大変感謝しています。しかしながら、近年の水害は、気候変動に伴い頻発化、激甚化をしており、全国各地で浸水被害が発生しています。幸い本市においては、東海豪雨以降、大きな浸水被害に見舞われたことはありませんが、市域全域が低平地であり、さらには周囲を河川に囲まれた地形であるため、ひとたび河川が氾濫すれば、甚大な被害が発生し、市民生活、社会・経済活動に大きな影響を及ぼします。
本市においても流域治水対策として、雨水貯留施設の整備促進などに一層努めていきますが、河川の安全度を高めていくことが一番重要です。河川の未改修区間の一層の整備促進を図るため、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を重点的に、集中的に実施していただくことを要望します。
あわせて、本川である新川のさらなる治水安全度向上を強く望むものであり、これまでの調査・検討を重ねられてきた地下放水路等による抜本的な対策について、まずは計画の具現化をしていただくよう、私どもも流域市長としても力を合わせていきたいと考えています。
また、市内未改修区間の整備には、用地取得など本市も県と一丸となって取り組んでいきますので、重ねて河川改修事業の促進をよろしくお願いします。
【参考人】
長久手市より2点提案をします。
まず、15ページの一般県道田籾名古屋線の整備促進について提案します。
一般県道田籾名古屋線において、以前は毎週末といえるほど交通渋滞が発生していましたが、ジブリパーク開業に合わせ、道路拡幅、交差点改良、駐車場増設等の整備を進めていただいたことにより、改善傾向にあるものと考えます。
しかしながら、交差点改良で歩道幅が減少しており、近隣地域にお住まいの方々や通学路の利用に支障が生じているため、早急に歩道幅の復旧をお願いします。また、一刻も早い都市計画幅員での整備をしていただきますようお願いします。
続いて、16ページの主要地方道瀬戸大府東海線の早期整備について提案します。主要地方道瀬戸大府東海線は、瀬戸市から東海市までを縦貫し、多くの人や物を運ぶ重要な路線です。現在、市内未整備区間のうち、長湫中池交差点から大草交差点までの区間においては、昨年度、橋梁整備が概成し、早期供用開始に向けた道路改良工事が着実に進められています。この区間の供用によって、市役所周辺の市街地の渋滞が解消されるなど、事業効果が大きいため、引き続き整備促進をお願いします。
また、大草交差点から瀬戸市境までは、昭和42年の都市計画決定後、長期未整備区間であり、計画区域内にある家屋等については、建て替えもままならず、老朽化が進み、早期整備を求める声も上がっています。当該区間については、昨年度、設計・測量に着手し、事業を進めていただいているところです。ついては、より一層の早期整備に向けた、切れ目のない事業の推進をお願いします。
【参考人】
現在、東郷町では、まちのにぎわいの創出に向けて、各種事業を推進しています。その中心となる事業として、役場などの公共施設が集まる、町の中央部において、東郷中央土地区画整理事業を進めており、従来からの役場などの公共施設に加え、バスターミナルの設置や大型商業施設の誘致など、都市機能を集約し、子供からお年寄りまで、みんなが歩いて暮らせるコンパクトシティーの実現を目指すまちづくりを推進しています。
この土地区画整理事業に関して、愛知県都市・交通局都市整備課をはじめ、県の関係各所のお力添えにより、事業は順調に進み、現在は事業の終盤を迎えています。しかしながら、この土地区画整理事業に欠かすことのできない都市計画道路名古屋春木線については、土地区画整理事業区域内及び事業区域西側の約580メートルの区間は、愛知県のお力添えにより供用が開始されていますが、地区外東側の約480メートルの区間は未整備のままとなっています。
今回、提案する都市計画道路名古屋春木線の未整備区間が開通すると、主要地方道諸輪名古屋線のバイパス道路としての機能や、国道153号豊田西バイパスの補完、また当該道路と交差する主要地方道瀬戸大府東海線へのアクセスがスムーズになることにより、本町の中心市街地における東西南北の道路交通の利便性が高められるとともに、緊急輸送道路としてのネットワークも形成されると考えています。
さらに、鉄道駅がない本町にとっては、大変重要な交通結節点のバスターミナルや、これに隣接している三井不動産の大型商業施設ららぽーと愛知東郷など、本町のまちのにぎわいが本路線によってさらに高められることを期待しています。
都市計画道路名古屋春木線については、今までも特段の御配慮を賜っていますが、地区外東側の約480メートルの区間においても、引き続き継続的に事業を推進していただきますよう、よろしくお願いします。
【参考人】
豊山町からは、防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備及び県営名古屋空港の機能維持、空港アクセスの強化について提案します。
愛知県においては、県営名古屋空港の北西部に基幹的広域防災拠点を整備するため、本年度は、消防学校の先行整備に向けた調査を行うと聞いています。引き続き鋭意事業を進めていただきたいと考えています。また、用地交渉においては、日々地権者に耳を傾けられ、おおむね契約をいただいていると聞いていますので、今後の進展に大いに期待しています。
一方、県営名古屋空港は、開港20年を迎え、小型機の拠点空港として発展しており、開業7年目を迎えるあいち航空ミュージアムとともに産業・観光の中核として期待されています。また、新たな産業として、空飛ぶクルマや災害対応型となる長距離無人航空機の開発者の参入により、将来の可能性を持った魅力ある地域となっています。
また、新型コロナウイルス感染症拡大により、一時期はコミューター航空が減便、運休するなどの影響を受けてきましたが、昨年3月に皆様方の御尽力により、北海道の丘珠便が就航し、2023年度の旅客数は約93万人に達し、過去最高の空港の利用者数となっています。こうした状況下において、防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備や空港の機能強化などは、本町のみならず、空港を取り巻く地域全体のさらなる発展に特に重要と考えています。
そこで、本町では、空港を取り巻く地域の交流拠点として、防災拠点と一体となった利活用、地域の発展を促すよう、町独自でにぎわい施設やアリーナを備えた臨空第二公園の整備を事業化していきますので、その支援を賜りますよう、お願いします。
また、本町を流れる大山川では、新川圏域河川整備計画における洪水調節池の整備が現在進められています。空港周辺地域におけます浸水被害軽減のため、防災拠点事業区域内に設置されている大山川調節池の早期完成をお願いします。
また、平常時には公園やグラウンドとして利用される基幹的防災拠点は、多くの来場者が見込まれるので、新たに発生する交通需要及び交通安全に配慮したアクセス道路の整備をお願いします。
次に、県営名古屋空港の維持機能、空港アクセスの強化については、燃料高騰、円安の影響を受けているコミューター航空事業者の経営継続及び安定化に向けた支援に引き続き取り組まれるようお願いします。
また、空港利用者の増加に合わせて、空港アクセスの需要も多くなるので、基幹的広域防災拠点の完成と合わせた空港利用者数及び周辺地域の交通需要を見据え、空港アクセスバスの拡充に向けた支援をお願いします。
最後に、春日井方面から県営名古屋空港へのアクセス道路である春日井稲沢線では、町の中心部である伊勢山交差点東側の歩道が狭く、危険であることから、歩行者が安全、安心に通行できるよう、歩道の拡幅整備をお願いします。
【参考人】
名古屋市からは、県管理河川の河川改修及び耐震対策の推進について提案します。
名古屋市内の県管理河川については、平成12年の東海豪雨後の河川激甚災害対策特別緊急事業や、その後の河川整備計画に基づく改修事業により、治水安全度が着実に高まってきました。しかし、令和5年6月、県東部において線状降水帯が発生し、東海豪雨に匹敵する記録的な大雨となり、東三河地域を中心に多くの被害が生じるなど、近年、気候変動の影響により、水災害が激甚化、頻発化し、全国各地で甚大な被害が発生しています。
そのような状況の中、本市としても、河川改修をはじめ、流域における排水施設、雨水貯留施設の整備等、総合的な治水対策の推進に鋭意努力しています。
本日は、昨年度に引き続き、尾張建設事務所管内の新川、天白川の河川改修について提案します。
なお、昨年度提案した八田川については、河川改修を進めていただき、名古屋市域において、本年3月末に完了していただきました。これまでの御尽力に大変感謝申し上げます。
さて、新川においては、平成19年に策定された新川圏域河川整備計画に基づき、日の出橋から三日月橋間の河道拡幅や築堤などの河川改修を進めていただいています。引き続き、河川改修の推進をしていただきますよう、よろしくお願いします。
続いて、天白川についてです。平成23年度より、河川激甚災害対策特別緊急事業の上流端である野中橋から上流に向けて河川改修を進めていただいています。本市においても、平成21年に策定された天白川水系河川整備計画に基づき、支川である植田川の河川整備を計画しています。天白川の整備推進と併せて、植田川の早期着手を求める声が地元より高まっています。天白川の当面の整備区間である植田川との合流点まで、引き続き河川改修の推進をしていただきますよう、お願いします。また、治水上、支障となる河道内の樹木などの伐採・撤去も併せてお願いします。
また、今後、発生が危惧される南海トラフ地震や、それに伴う津波に対して、平成26年に公表されました第3次あいち地震対策アクションプランに基づき、引き続き必要な対策を実施していただきますよう、お願いします。
最後に、尾張建設事務所管内ではありませんが、本市にとって治水上重要な日光川についても、堤防強化の推進をお願いします。
(理事者の主な発言)
【理事者】
尾張旭市から提案の歩道改良事業の促進について説明する。
提案にある、名鉄瀬戸線三郷駅南に位置する主要地方道名古屋瀬戸線の三郷地区の歩道については、三郷駅にアクセスする自転車や歩行者が多く利用し、また、小中学校の通学路にも指定されている一方、その幅員は2メートル未満と狭い状況となっている。このため、中三郷交差点から東三郷交差点までの延長約430メートルの区間において、幅員構成を見直し、路肩を縮小することで歩道を拡幅する事業に着手し、まずは通学路となっている南側の歩道を優先して工事を進める。
2022年度より、中三郷交差点から工事を実施して、約220メートルの区間について整備が完了している。今年度も、工事完了区間から順次東側に向かって引き続き整備を進め、南側歩道の早期完了へ向けて、事業進捗を図る。
次に、日進市から提案の道の駅整備に向けた支援について説明する。
提案にある、主要地方道瀬戸大府東海線に隣接して位置する道の駅については、地域活性化の拠点として、また防災拠点として、地域の発展に寄与するよう、県、市一体型道の駅として整備することとし、2019年9月に本県と日進市で、道の駅設置に関する基本協定を締結した。
2020年度から進めている用地買収については、日進市の強い協力もあり、昨年度全て買収を完了した。今年度は、2025年中の開駅に向け、日進市が進める地域振興施設の整備との調整を図りながら、トイレやシェルターの建設、隣接する県道の交差点改良工事など、一体型道の駅として整備を進めていく。
今後、開駅後の具体的な管理方法等に関しても、調整を進めていきたいので、日進市においても協力をお願いする。
最後に、豊山町から提案の歩道拡幅整備について説明する。
空港南側、あいち航空ミュージアムの西側に位置する主要地方道春日井稲沢線については、三叉路となっている伊勢山東交差点の、東側約250メートルの区間において歩道が狭く、豊山小学校の通学路としては、町道へ迂回する状況となっている。
これまでの豊山町の協力により、歩道整備に対して地元の了解が得られたことから、昨年度までに測量及び詳細設計を実施した。今年度は、用地測量着手に向けて準備を進めていくので、豊山町においては、引き続き地元調整等への協力をお願いする。
【理事者】
まず、瀬戸市から提案の都市計画道路塩塚線の早期整備についてである。
都市計画道路塩塚線については、市の中心部から東海環状自動車道せと赤津インターへのアクセス道路として現在、0.7キロメートル区間でバイパス整備を進めている。本線部の用地買収は昨年度までに完了しているが、工区西側の市道の付け替えに必要な用地が1件残っているので、引き続き瀬戸市の協力をお願いする。
工事については、工区内に保安林が残っている箇所がある。現在は保安林区域のない区間で工事を進めており、主要な構造物である4か所のボックス工事については、これまでに西側の2か所と東側の1か所の一部で整備が完了し、現在は本線部分の土工や排水工事を進めている。保安林の区域については、年度内に解除の手続を終え、側道となる工区西側の市道付け替え工事など、順次工事を進めていく。引き続き、早期完成に向けて事業進捗を図っていく。
続いて、春日井市から提案の2路線についてである。
まず、北尾張中央道については、未開通区間のうち、東山町から出川町に至る2.4キロメートル区間について、2019年度に事業化し、現道の国道155号と北尾張中央道を結ぶ都市計画道路小牧春日井線を含めた、国道19号の西側の区間を先行して整備を進めている。これまでに春日井市の協力の下、計画的に用地買収を進め、約5割の進捗となっている。今年度も引き続き用地買収を進めていくので、協力をお願いする。
なお、JR中央線や庄内川を越える出川町から東の未事業化区間については、まずは現在、事業中区間の整備を着実に進め、その進捗状況や周辺の交通状況を見ながら検討していく。
次に、主要地方道春日井各務原線についてである。本路線については、牛山公園から南へ現道の四ツ家町交差点までの約1.3キロメートル区間においてバイパス整備を進めている。このうち、牛山公園から春日井市道203号線までの約780メートル区間では、用地進捗率が約98パーセントとなっており、順次工事にも着手している。引き続き残る2件の用地買収を進めていく。
また、その南側の現道までの約560メートル区間については、昨年度から国の交付金により事業着手しており、昨年度末に公安委員会との協議が完了した。今年度は用地測量に着手していく。
なお、北側780メートル区間の部分開通には、バイパスと現道の前並町交差点をつなぐ市道203号線の拡幅整備が必要であるが、春日井市による整備の予定がないという状況を踏まえ、現在、県では約1.3キロメートル区間全線での供用に向けて、事業を進めている。この区間の早期の開通には、用地買収の着実な進捗が必要であるので、春日井市の一層の協力をお願いする。
続いて、小牧市から提案の都市計画道路犬山春日井線、江南池之内線についてである。
都市計画道路犬山春日井線については、大山川から国道155号までの約0.8キロメートル区間において、小牧本庄土地区画整理事業と同調して整備が進められるように、大山川の橋梁も含めた道路計画の検討を進めてきた。今年3月に公安委員会との協議が完了し、今年度から国の交付金により事業化したところである。今年度は用地測量に着手していくので、小牧市の協力をお願いする。
また、併せて提案していただいている都市計画道路江南池之内線の約1.3キロメートル区間については、並行する一般県道明知小牧線が都市計画幅員ではないものの、2車線で整備しているので、まずは都市計画道路犬山春日井線を優先して進めていきたい。
続いて、豊明市から提案の名古屋岡崎線についてである。
名古屋岡崎線については、現在、三つの工区で事業を展開している。最も名古屋寄りに位置する豊明中央工区については、約2.3キロメートルのバイパス整備を進めている。工区を二つに分けて用地測量を行うこととしており、まずは南側の区間、刈谷市寄り側の区間を対象に地元説明会を開催し、7月下旬より用地測量に着手した。残る北側、名古屋市寄りの区間についても、裏道対策をはじめとした調整が整い次第、速やかに地元説明会を行い、用地測量に着手していくので、引き続き豊明市の協力をお願いする。
また、豊明市から刈谷市に至る豊明刈谷工区については、刈谷市内の約0.5キロメートル区間を先行開通し、現在は残る0.7キロメートル区間の整備を行っている。用地については残り3筆となっており、早期に買収できるよう取り組んでいく。また、工事については、境川に架かる尾張三河橋では、これまでに4基全ての下部工が完了し、12月には上部工の架設工事に着手する予定としている。あわせて、橋梁取付部の道路築造工事も鋭意進めており、早期開通を目指し、一層の工事進捗を図っていく。
両工区の間にある豊明東工区については、4車線化整備を進めており、昨年6月に公安協議が完了し、今年度は残る詳細設計を進めるとともに、道路築造工事も進めていく。
続いて、日進市から提案の米野木莇生線についてである。本路線については、みよし市境から日進市内の海老池付近まで約700メートルの区間と、その西側の約460メートルの区間、計約1.2キロメートルの区間において事業を進めている。東側の700メートル区間については、これまでにスマートインターチェンジの整備と併せて、用地測量、土地評価、物件調査を日進市により進めてもらっており、感謝申し上げる。今年度から用地測量を進めていくので、引き続きの協力をお願いする。
また、西側の460メートル区間については、道路の南側にある海老池の埋立事業と調整を図りながら進める計画としている。今年度は、埋立用地を対象に用地買収を進めるともに、一部工事にも着手していく。なお、さらに西側にある区間については、事業中工区の進捗や周辺の交通状況などを見ながら検討していく。
続いて、清須市から提案の名鉄本線高架化事業についてである。
提案の新清洲駅付近鉄道高架事業については、清須市の協力により、2019年度から、仮線・仮側道用地を取得してもらい、用地取得率は、交差する県道の用地も含めて、約8割に達している。残る未買収用地のうち、5件の用地が、鉄道工事に着手するために必要となるので、早期取得に向けて、清須市の協力をお願いする。また、昨年度着手してもらった仮側道の工事についても、引き続き進めてもらうようお願いする。
県としても、仮線工事に必要となる五条川に架かる既存の鉄道橋の橋脚周辺での洗堀防止工事を今年度実施するとともに、鉄道工事の協定締結に向けて、関係機関との調整を進めていく。本事業は、大規模かつ長期にわたる事業であるため、必要な事業費を確保できるよう国に働きかけるとともに、引き続き清須市をはじめ関係者間で緊密に調整しながら事業進捗に努めていく。
続いて、長久手市から提案の2路線についてである。
まず、一般県道田籾名古屋線については、ジブリパークの開業に合わせて、交通対策として、前熊東交差点と公園西口交差点の二つの交差点の改良工事を進め、2022年9月末に完了している。前熊東交差点から公園西口交差点までの区間の都市計画幅員での整備については、昨年度に公園西口交差点部の歩道設置工事が完了した。
また、残る区間については、さきに実施した前熊東交差点の左折車線追加により歩道が狭小となっている区間の整備を優先して、今年度はまずその区間の用地買収を進め、狭小区間の早期解消に取り組んでいくので、引き続き長久手市の協力をお願いする。
続いて、瀬戸大府東海線についてである。瀬戸大府東海線については、都市計画道路御富士線の長久手中池交差点から北側に向かって、現道の大草交差点までの約1.5キロメートル区間を長久手工区として、さらにその先、大草交差点から瀬戸市の幡西町交差点北側までの約2キロメートル区間を瀬戸・長久手工区としてバイパス整備を進めている。
長久手工区については、2022年度に全ての用地が取得でき、全面的に工事を行っている。今年度は、工区北端の大草交差点付近では道路築造工事を、また途中交差する田籾名古屋線より南の区間では、愛知用水に架かる橋梁の上部工工事や農道のボックス工事を進めるとともに、工区南側の土工部では切土工事など、道路築造工事を進めていく。引き続き早期完成に向けて一層の工事進捗を図っていく。
瀬戸・長久手工区については、今年度から国の交付金により事業化した。これまで進めてきた公安委員会との協議も終盤に差しかかっており、早期に協議を整え、用地測量に着手していく。
続いて、東郷町から提案の都市計画道路名古屋春木線についてである。
本路線については、土地区画整理事業区域内のららぽーと愛知東郷の開業に合わせて開通した、区域西側の約580メートルの区間に続いて、区域東側の約480メートル区間において事業を進めている。これまでに公安委員会との交差点計画などの協議を整えて、現在は春木川沿いの遊歩道との交差計画や都市計画との整合性などの課題について、東郷町と調整を進めている。調整が整い次第、道路計画を固め、用地測量に着手していくので、引き続き東郷町の協力をお願いする。
続いて、豊山町から提案の防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備のうち、アクセス道路の整備に関してである。
現在、国道41号からのアクセス道路として、一般県道春日小牧線と一般県道小牧岩倉一宮線の整備を進めている。2022年度から用地買収に着手し、現在の進捗率は、2路線合わせて約7割となっている。今年度も引き続き用地買収を進めるとともに、用地が確保できた箇所の埋蔵文化財の本調査を実施していく。
また、工事については、一般県道小牧岩倉一宮線の小針川の付け替え工事や中江川に架かる橋梁の下部工事を進め、一層の事業進捗を図っていく。今後も豊山町の協力をもらいながら、防災拠点の整備に合わせ、県道2路線の整備をしっかりと取り組んでいく。
【理事者】
初めに、瀬戸市、尾張旭市から提案の、瀬戸川の整備についてである。
瀬戸川は、矢田川合流点から約1.1キロメートルの下流部の整備と、瀬戸川文化プロムナード事業と一体となった河川改修を実施している陶原歩道橋上流から記念橋下流までの約700メートルの中流部の整備を河川整備計画に位置づけ、進めている。
中流部の西部においては、これまでに旧南橋から記念橋下流までの約500メートルの整備が完了しており、現在は残る陶原歩道橋上流から旧南橋までの約200メートルについて整備を進めている。2020年度に瀬戸橋が完了し、昨年度はその上流左岸の護岸、約40メートルの整備を進め、今年度は右岸、約50メートルの護岸工を進めていく。河川整備を進めるに当たり、河川内の遊歩道整備など、瀬戸市との調整が必要となるので、協力をお願いする。
また、下流部の西部については、矢田川合流部の護岸工や瀬戸川の最下流部の落差工を設置する工事から進めていく。昨年度までに合流部の護岸工や落差工などの詳細設計を終えているので、今年度より護岸工から着手していく。
次に、尾張旭市から提案の、矢田川の改修についてである。
矢田川は、尾張旭市の井田町にある落差工から瀬戸川合流点までの約900メートルの区間と、天白人道橋から菱野橋までの約500メートルの区間を河川整備計画に位置づけ、このうち下流の約900メートルの区間を当面の整備区間として整備を進めている。当面の整備区間については、これまでに下流から約800メートルの河道改修が完了しており、今年度は残る瀬戸川合流部の護岸整備などを進めていく。また、天白人道橋から菱野橋までの約500メートル区間についても、今年度から護岸整備に着手していく。
続いて、尾張旭市から提案の、天神川の改修の促進についてである。
天神川は天神橋上流から前田橋までの約200メートルの区間の堤防かさ上げと、前田橋から名鉄瀬戸線橋梁下流まで、約600メートルの区間の河道拡幅等の整備を河川整備計画に位置づけている。これまでに前田橋までの両岸の堤防かさ上げが完了し、昨年度より前田橋から上流に向けた河道拡幅に着手している。昨年度は、前田橋上流40メートルの整備を行い、今年度も引き続き上流に向けて、約40メートルの河道拡幅を進めていく。
また、維持管理については、今後も継続して県管理河川の堤防点検等を行い、河積阻害となる樹木の伐採や土砂の除去など、適切に行っていく。
次に、清須市と北名古屋市から提案の、五条川の事業推進についてである。
五条川については、昨年度までに巡礼橋上流の2キロ700メートル地点まで河道改修が完了しており、今年度は引き続き2キロ700メートル地点から名鉄名古屋本線までの区間において、護岸工と河床掘削工を実施する。また、狭窄部となっている名鉄名古屋本線橋梁の改築については、国や清須市などと協力して、鉄道高架事業として行うこととし、今後も鉄道工事の協定締結に向けて、関係機関との調整を進めていく。また、名鉄名古屋本線より上流においては、狭窄部である清洲橋の整備を進めるとともに、下之郷堰の撤去に向けた関係者との調整も進めていく。
続いて、北名古屋市から提案の水場川の整備促進についてである。
水場川は新川合流点から約4キロの河床掘削、河道拡幅、築堤及び調節池の整備を河川整備計画に位置づけている。このうち、下流部の名古屋市内の整備が2012年度までに完了し、現在は左岸側に計画された沖村西部土地区画整理事業に合わせ、県道春日井稲沢線までの約1.4キロメートルの区間を当面の整備区間として重点的に整備を進めている。
これまでに河道拡幅や橋梁改築などを進めており、昨年度までに調節池、下流までの約470メートルの整備が完了した。今年度は調節池の周囲堤及び掘削工と白鳥橋の右岸下部工を進めるとともに、区画整理区間の左岸の約50メートルの護岸工も実施していく。
続いて、北名古屋市から提案の鴨田川の整備促進についてである。
鴨田川は五反地橋から熊野橋までの約1.6キロメートルの区間の河床掘削、河道拡幅、河口排水機場のポンプ増強を河川整備計画に位置づけている。これまでに河口から県道春日井稲沢線までの約1.7キロメートルの河道拡幅が完了し、流入制限をしていた北名古屋市の雨水幹線の一部が計画どおりに排水でき、西春駅や済衆館病院を含む久ノ坪地区などにおいて浸水被害の軽減が見込まれるものと考えている。
今後の整備手順としては、整備効果の高い河口排水機場のポンプ増強及び下流部の河床掘削を行った後に、上流の未整備区間の改修を行う。昨年度、ポンプ増強の詳細設計を行い、高出力のエンジンに更新することで、排水能力を向上させる計画としており、今後、既存ポンプの分解整備時期に合わせ、実施する予定としている。今後も、北名古屋市と雨水幹線の整備時期や整備手順等について調整しながら進めさせてもらう。
続いて、北名古屋市から提案の、新中江川の整備促進についてである。
新中江川については、中江川合流点から昭聖橋まで、約600メートルの区間の河床掘削、河道拡幅等の整備を河川整備計画に位置づけている。2022年度から用地買収に着手しており、これまで約5割の用地の取得が完了している。引き続き用地買収を進めるとともに、今年度から中江川との合流部の河道整備にも着手していく。
この整備には、全区間の用地買収が必要となり、また、橋梁改築では、既設道路の取付け等、隣接地の理解が必要となるので、地元調整など、今後とも北名古屋市の協力をお願いする。
次に、北名古屋市から提案の、新川の治水安全度の向上についてである。新川流域においては、新川本川の水位が大きく上昇した場合には、沿線の内水ポンプが排水調整の対象となる。新川の排水調整による浸水リスクについて認識を共有し、対策を検討することが重要と考え、2015年度に新川沿川の自治体の皆様と共に、新川沿川浸水リスク検討会を設置し、検討を進めてきている。
今年の2月に開催した第8回検討会では、河道改修案との比較や、新川地下放水路の多目的利用などについて、構成員の意見を聴きながら検討を行った。県では、これまでのリスク検討会での意見を参考にしながら、気候変動を踏まえた河川整備基本方針の見直しを進めており、その中で、地下放水路を含む洪水処理計画の検討も行っている。今後、治水を専門とする学識者にも意見を聴いた上で、今年度に開催予定のリスク検討会において、これまでの検討状況を報告するので、よろしくお願いする。
また、2023年度に土岐川・庄内川流域治水協議会において取りまとめ、公表した庄内川流域治水プロジェクト2.0に基づき、北名古屋市も含めた流域市町の皆様と共に、流域全体で水害を軽減する流域治水を推進していくので、協力をお願いする。
続いて、北名古屋市と豊山町から提案の、合瀬川と大山川の中堤整備についてである。
合瀬川と大山川については、最下流部の両河川の間にある中堤の整備を河川整備計画に位置づけている。この中堤については、河道断面拡幅のため、久田良木川合流点まで撤去することとしており、昨年度より最下流部から掘削工事に着手している。今年度も引き続き喜惣治大橋下流の掘削工事を進めていく。
今後も計画的に整備を進めるためには、中堤にある複数の大型物件の用地補償が必要となるので、用地取得に向け、今後とも協力をお願いする。
続いて、豊山町から提案の大山川の河川改修、調節池の整備についてである。
大山川は合瀬川との並走部の中堤整備及び2か所の調節池の整備を河川整備計画に位置づけている。このうち、豊山町内に計画している大山川調節池は、当地域で整備が計画されている基幹的広域防災拠点と連携して整備を進めている。この調節池は地下構造物であり、防災拠点等の上部工事に先行して進める必要があるため、条件が整った箇所から順次工事を実施している。
昨年度は、本体導水路工事に着手し、今年度は、調節池本体工のうち南側について、先月業者と契約を締結した。また、越流堤工、大山川から水を引き込む工事については、その整備にも着手するとともに、用地取得や埋蔵文化財調査についても引き続き進めていく。工事を進めるに当たり、神明公園の利用方法や市道の迂回路に関する調整など、豊山町の協力をお願いする。
次に、名古屋市から提案の新川・天白川の河川整備の促進についてである。
新川は、日の出橋から三日月橋までの約1.6キロメートルの区間は、洪水の流下能力はあるものの、高潮に対する高さが不足していることから、河川整備計画に高潮堤整備を位置づけている。現在は、両郡橋から正江橋までの整備を進めており、引き続き今年度は、左岸側の堤防化作業を約310メートル実施していく。また、両郡橋上流右岸の用地買収についても実施していく。
この区間で改築が必要な両郡橋については、昨年度より名古屋市の施工により改築工事に着手している。
また、地震・津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに、新川下流部で5.8キロメートルの耐震対策を位置づけており、昨年度までに約4キロメートルの整備が完了している。今年度は、両郡橋上流左岸及び三日月橋下流左岸において、堤防の耐震対策工事を約104メートル進めていく。
続いて、天白川について、河川激甚災害対策特別緊急事業により、野中橋付近までの整備が完了している。現在はその上流、植田川合流点までの2.3キロメートル区間を当面の整備区間に位置づけ、昨年度までに天白緑地橋上流側までの約1.7キロメートルの整備が完了した。今年度は引き続き、天白緑地橋から新島田橋の間の堤防及び護岸工、左右岸合わせて約600メートルの整備を進めていく。
地震、津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに約5.6キロメートルを位置づけ、昨年度までに約4.5キロメートルの堤防の耐震工事を実施した。本年度も引き続き、残る左岸側の対策、約200メートルを進めていく。
日光川については、これまでの堤防補強工事を進めてきており、名古屋市内の区間は、今年度の工事で堤防補強が完了する予定となっている。
【理事者】
清須市から提案の地域内連絡幹線道路等の早期整備について説明する。
初めに、都市計画道路伏見町線については、国の庄内川河川改修や名古屋市の枇杷島橋の架け替えと併せて、名鉄名古屋本線をまたぐ枇杷島陸橋の4車線化を進めている。今年度は、線路北側の旧橋撤去工事に着手するとともに、線路南側で側道工事にも取りかかるなど、引き続き事業進捗を図っていく。
次に、都市計画道路枇杷島停車場線については、現在、事業化に向けて公安委員会との協議や予備設計を進めているところで、協議や設計を進めるに当たり、周辺道路等の取付けなどで清須市との調整も必要となってくるので、協力をお願いする。
最後に、都市計画道路枇杷島小田井線については、これまでに将来交通量の推計や拡幅する幅などの検討を行ってきた。今年度は、二見や古城交差点での交通量調査を実施し、より詳細な交差点形状等の検討を進めていくが、都市計画変更などをはじめ、沿道の店舗や住宅の買収、中央分離帯設置に伴う裏道対策など、事業化の前提条件である地元の合意形成において、大きなハードルがあると認識している。これらの課題解決には、丁寧な地元調整が必要であるので、引き続き清須市の協力をお願いする。
【理事者】
公園緑地課が所管する豊山町から提案の、防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備について説明する。
豊山町が整備する避難所、アリーナ、にぎわい施設、臨空第2公園については、地域の活性化とにぎわいを創出するものであり、また、災害時には周辺住民の一時避難場所として防災機能が発揮されるものと認識している。県としても、都市公園としての整備に関する技術的な支援を行うとともに、必要な事業費が確保できるよう、国に働きかけていきたい。
【理事者】
小牧市から提案の地下鉄上飯田線平安通以南の整備について説明する。
地下鉄上飯田線の平安通以南の延伸整備については、国の運輸政策審議会答申の位置づけを踏まえて、本県としても、名鉄小牧線の利便性向上に資するものと考えている。平安通以南については、名古屋市内の区間であるため、名古屋市が主体となって取り組んでもらうものと考えているが、名古屋市においては、コロナ禍以降、利用者が戻り切らず、輸送量に余力がある中、老朽化対応やホームドアの安全設備導入が優先的な課題であることから、地下鉄上飯田線の延伸整備に直ちに取りかかることは難しく、長期的な視野を持って取り組みたいとしている。
本県としては、小牧市をはじめ沿線市の皆様の意向を踏まえて、次の新線建設に着手する際には、最優先で進めるよう、名古屋市交通局長との意見交換などの機会を捉えて、引き続き名古屋市に対し要望していく。
続いて、豊山町から提案の県営名古屋空港や防災拠点の整備に伴う発生する交通需要に対応したバスアクセスの充実について説明する。
県営名古屋空港の利用者や航空ミュージアムの来場者の動向、今後の防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備の進捗などを見据え、将来のふさわしい交通の在り方について、町が主催する豊山町地域公共交通会議において、バス事業者を交えて議論を進めることが重要と考えている。
本県としては、空港バスを含むバスアクセスの充実は、この地域の魅力向上や活性化につながることから、これまでも地域公共交通会議の構成員として、様々な情報提供や助言、提案、事業者など関係者への働きかけや調整を行っているところであり、引き続き豊山町や事業者等の意向を踏まえつつ、支援をしていきたい。
【理事者】
豊山町から提案のコミューター航空事業者への支援について説明する。県営空港では、開港以来、コミューター航空の維持・定着のため、拠点国内定期航空運送事業者に着陸料等の減免措置を実施しており、フジドリームエアラインズ(FDA)に対しても、県営空港就航以来、継続して減免措置を実施してきた。この減免措置の期限について、昨年度の議会において、今年度から2026年度までの3年間延長する条例改正について認めてもらい、支援を継続している。
FDAの経営状況は、燃料コスト高騰や円安の影響から、依然厳しい状況にあると聞いている。本県としては、コミューター航空路線の維持に精いっぱい取り組んでいくとともに、利用促進に向けた取組を、空港周辺自治体の皆様や経済界の皆様と連携して進めていくことも極めて重要と考えているので、豊山町をはじめ、引き続きの協力をお願いする。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
ちょうど昨日のことでありますが、国土交通省より、日進市で進めている道の駅である道の駅マチテラス日進の登録が無事行われたと知らせをもらいました。今回の国交省は8駅を登録し、その中に私どもの道の駅が含まれていました。全国で登録された道の駅は、これで1,221駅となり、私どもの道の駅もここに仲間入りを果たすことができました。
これも、マチテラス日進は、愛知県、日進市共に一体的事業として事業を進めてもらいました。これまでの愛知県の尽力に改めて感謝を申し上げるというものです。ありがとうございます。
現地では現在、建設工事が順調に進んでいます。今月末からは建物の鉄骨躯体が立ち上がってくる予定です。また、先日公表しましたが、ちょうど1年後の令和7年の夏のオープンを予定しています。開駅の暁には、ぜひ皆さんにも道の駅マチテラス日進に立ち寄り、利用していただきますよう、お願いします。
【参考人】
瀬戸市には、昭和41年から昭和53年にかけて、愛知県住宅供給公社により整備された菱野団地という住宅団地があり、もう50年以上経っている団地です。昭和59年をピークに人口減少が急速に進んでいて、高齢化率も増加の一途をたどっています。
そこで、令和元年度に菱野団地再生計画を策定して、みんなでつくる、住みよいまち 菱野団地を理念にして、センター地区の整備、またエリアマネジメント団体によるまちづくりに産官学の連携で取り組んでいるところであります。その中で、センター地区にある住宅供給公社所有の菱野センタービル、以前、松坂屋ストアが入っていて撤退したところであり、それのまた対面にも、菱野センタービル大ホールがありますが、旧耐震の建築物のため、8年以上使えない状態が続いています。
住民の皆様からも、今後の利活用について、不安の声が多く上がっています。幾ら再生計画に基づいて活動しても、肝心なセンター地区に使えない、使えていない大きな建物が二つあるというのは、非常にネックになっています。今後の菱野団地におけるにぎわい創出と地域間交流のためにも、地域活性化の中心となるような施設への再整備をぜひとも働きかけていただけるようお願いします。
( 委 員 会 )
日 時 令和6年8月8日(木) 午後0時59分~
会 場 第4委員会室
出 席 者
山田たかお、中村貴文 正副委員長
島倉 誠、山下智也、藤原ひろき、神戸健太郎、伊藤貴治、高橋正子、
朝倉浩一、細井真司、古林千恵、筒井タカヤ、神谷まさひろ 各委員
鈴木 学 参考人(豊田市副市長)
小山 祐 参考人(みよし市長)
山本 公徳 参考人(岡崎市副市長)
中村 健 参考人(西尾市長)
成瀬 敦 参考人(幸田町長)
川本 雅之 参考人(瀬戸市長)
石黒 直樹 参考人(春日井市長)
平岡 健一 参考人(小牧市副市長)
柴田 浩 参考人(尾張旭市長)
小浮 正典 参考人(豊明市長)
近藤 裕貴 参考人(日進市長)
永田 純夫 参考人(清須市長)
太田 考則 参考人(北名古屋市長)
佐藤 有美 参考人(長久手市長)
石橋 直季 参考人(東郷町長)
鈴木 邦尚 参考人(豊山町長)
水野 博樹 参考人(名古屋市緑政土木局担当局長)
建設局長、治水防災対策監、豊田加茂建設事務所長、西三河建設事務所長、
尾張建設事務所長、
都市・交通局長、同技監、都市基盤部長、
建築局技監、関係各課長
委員会審査風景
<議 題>
本県の公共事業等について
<会議の概要>
1 開 会
2 参考人意見聴取(豊田加茂建設事務所管内)
3 県の取組状況説明(同上)
4 意見交換(同上)
5 休 憩(午後1時36分)
6 再 開(午後1時59分)
7 参考人意見聴取(西三河建設事務所管内)
8 県の取組状況説明(同上)
9 意見交換(同上)
10 休 憩(午後2時34分)
11 再 開(午後3時)
12 参考人意見聴取(尾張建設事務所管内)
13 県の取組状況説明(同上)
14 意見交換(同上)
15 閉 会
<豊田加茂建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
豊田市からの提案は2項目です。
1項目は、ものづくり産業の中枢都市における安全・安心を確保し、持続的な経済成長を実現する道路ネットワークの整備です。
自動車産業を取り巻く環境が激しく変化する中、愛知県豊田市、みよし市も同じですが、ものづくり産業の中枢として、これまで以上に日本経済を牽引していくためには、産業拠点を国内にしっかりと定着させ、生産性の向上や国際競争力の強化に取り組むとともに、防災・減災が主流となる災害や老朽化に屈しない強靱なまちづくりなど、安全・安心な社会の構築が必要となっていきます。
これらの取組を進める上で、道路は持続的な経済成長を支えるとともに、市民の命と暮らしを守り抜き、未曽有の危機を克服する重要な社会基盤であることから、引き続き人流・物流の円滑化を図る道路ネットワークの強化、防災・減災、国土強靱化の強力な推進などを積極的に進めていく必要があります。
これらの状況を踏まえ、特に以下の二つの提案をします。
一つ目は、物流ネットワークの機能強化に向けた提案として、国道301号の根引・林添バイパスと都市計画道路豊田刈谷線、県道宮上知立線バイパスの早期整備です。
二つ目は、高規格道路へのアクセス強化に向けた提案として、国道419号四郷拡幅の早期整備です。
2項目は、災害防止対策の促進についてです。昨年6月2日の豪雨では、豊田市においても小規模のものが多かったものの、路肩の崩れなどの道路被害76件、のり面の崩壊などの河川被害18件をはじめ、倒木や冠水なども含め、市が把握した被害件数は500件以上にもなっています。豊田加茂建設事務所においては、連携を密にしていただくなど、早期の対応をしていただき、ありがとうございました。
次に、治水対策についてですが、矢作川流域では、矢作川水系流域治水プロジェクトに基づき、国事業である矢作ダム再生事業の放流能力の増強に合わせた愛知県管理区間の矢作川での河川整備の促進が必要です。また、境川流域でも、境川水系流域治水プロジェクトに基づいて、逢妻女川、逢妻男川の着実な河川整備とともに、都市化の進展に対応した調節池の整備など、流域全体での総合的な浸水被害対策の促進に加え、気候変動に対応する治水対策が必要です。
次に、土砂災害対策についてです。豊田市内の土砂災害警戒区域などの指定箇所数は、愛知県全体の約4割を占めており、愛知県に実施していただいている急傾斜地崩壊対策事業などのさらなる促進が必要です。また、豊田市においては、市町村土木事業費補助金を活用し、崖地の土砂災害防止対策事業を行っており、円滑に事業を推進させることが必要です。
これらの状況を踏まえ、二つの提案をします。
一つ目は、気候変動を踏まえた治水対策の見直し、矢作川、逢妻女川、逢妻男川の河川整備の促進、洪水調節池の整備の早期着手をお願いします。整備のセオリーが下流から進めることは認識していますが、上流の豊田市域においても着実に進めていただくようお願いします。
二つ目は、土砂災害対策の促進として、避難所、要配慮者利用施設を優先したハード対策の促進と市町村土木事業促進に向けた予算の確保です。
以上、豊田市から2項目を提案させていただきますが、いずれの事業においても、予算の確保が非常に重要です。豊田市としても、国に対しても交付金等による愛知県への支援拡充を要望していることを申し添えたいと思います。
【参考人】
みよし市からは、県道の早期事業化、早期完了について2点提案をします。添付してある図面の赤い色、実線で着色をしているところが本市要望の事業箇所です。
まず、図面左側上部の県道米野木莇生線から順に説明をさせていただきます。県道米野木莇生線は本市北部を縦断し、日進市へと続く重要な幹線道路となっており、交通量も多く、朝夕は慢性的に渋滞が発生しています。市北部においては、東名高速道路三好インターチェンジの開通、土地区画整理事業などが行われてきました。令和2年には、インターチェンジ北側の愛知大学跡地における住宅開発により、新たな町並みが形成され、交通量が増加しています。また、日進市内では、東郷パーキングエリアでのスマートインターチェンジ及び周辺県道の整備計画があると聞いており、今後においてさらなる交通量の増加が予想されています。
このような状況の中で、みよし市内の一部区間、約370メートルには歩道がなく、朝夕は大変危険な状態となっています。また、この未整備区間に接続している、信号のない市道打越黒笹1号線交差点においては、交差点形状の不具合から視認性が確保しにくいほか、右折待ちの車に起因する交通渋滞が発生していることで、地域からも早期の歩道整備及び交差点形状の改良の強い要望があります。
今年度、当該路線の整備について、県において不動産鑑定業務を実施する予定と聞いていますが、本市においても、県道と交差する市道打越黒笹1号線の交差点形状の改良については、不動産鑑定業務を実施し、用地を買収していく予定をしています。当該路線の早期事業着手をお願いします。
次に、二つ目の歩道設置工事の促進について2路線を要望します。
一つ目は、図面中央部の県道和合豊田線の提案です。県道和合豊田線は、一般国道153号と同様に、みよし市を東西に横断する重要な幹線道路です。現在では、県立三好高校から東側の一部の区間が未整備区間となっており、三好高校生が利用し、三好南中学校の通学路ともなっています。朝夕の通学時間帯は交通量も多く、歩道も狭いため、非常に危険な状態で通学しています。ついては、なお一層の事業推進を図り、歩道設置が早期に完了するよう、お願いします。
二つ目は、図面下部中央の主要地方道名古屋岡崎線の要望です。主要地方道名古屋岡崎線は、名古屋市と岡崎市を結ぶ重要な幹線道路となっており、交通量も非常に多く、大型車混入率も高いため、歩車道分離を図り、安全で安心な環境を整備する必要があります。また、明知八和田山交差点から東は、交差点改良事業で歩道整備はされたものの、まだ一部の区間は歩道が未設置のまま取り残されています。ついては、さらなる事業推進を図っていただき、本区間の歩道整備が早期に完了するよう、お願いします。
次に、提案二点目、図面上部中央の都市計画道路豊田知立線の早期事業化に関する要望です。本市を南北に縦断する都市計画道路豊田知立線は、都市間の連携を担うとともに、本市の骨格を形成する重要な幹線道路です。現在、当該路線に隣接する三好ケ丘駅北側の福谷広久伝地区において、民間事業者による住宅開発が進められており、令和5年度末には市街化区域の編入の手続が完了しました。
また、三好ケ丘駅南側エリアについては、鉄道駅を核としたまちづくりを計画しており、令和6年度には、都市計画マスタープランを改定し、このエリアを新市街地検討ゾーンとして位置づけ、まちづくりを進めています。この新市街地検討ゾーンの都市計画道路豊田知立線沿線においては、今後、面的な整備を予定していますので、福谷宮ノ前交差点から三好ケ丘駅西の交差点までの暫定整備区間については、面的な整備に合わせた事業推進を要望するとともに、福谷町広久伝地区の宅地開発後は、さらなる交通量の増加が見込まれるので、三好ケ丘駅から豊田市田籾町までの区間の早期の事業化を要望します。
また、本路線は、本市やその周辺市町から長久手市のジブリパークへのアクセス道路として期待され、この区間が開通されることにより、主要地方道豊田知立線の豊田市の大井橋付近の国道155号の渋滞が緩和されるなど、交通を分散させる幹線道路として機能することも期待されています。
(理事者の主な発言)
【理事者】
みよし市から提案の、提案書3の道路整備工事の早期完了についてのうち、歩道整備工事の促進について説明をする。
一般県道和合豊田線については、三好高校から御嶽橋までの約640メートルの区間で、通学路の安全対策として歩道設置事業を進めている。2019年度より用地取得とともに工事に着手しており、用地が取得できた三好高校から東へ300メートルの区間については、道路北側の工事が今年度完了する予定である。引き続き来年度は、南側の工事に着手していく。残る打越三本松交差点周辺の用地取得については、今年度、物件調査を実施するので、地権者の理解がもらえるよう、今後もみよし市の協力を得ながら交渉を進めていく。
主要地方道名古屋岡崎線の歩道設置事業については、明知地区において2008年度に明知八和田山交差点前後430メートルの整備を完了しており、2011年度から同交差点東側区間の事業を進めている。2015年度には、新設された市道との交差点改良工事と一体的に、右折車線及び歩道設置を実施しており、区間終点側320メートルの整備を完了した。残る中央部の230メートルの区間については、用地取得1件を残すのみとなっており、用地取得が済んだ区間は、愛知用水の付け替えを含め、山切り工事など暫定工事を実施している。
今年度は引き続き用地取得に努めていくが、この残る1件の用地取得については、交渉が難航しているので、みよし市の協力をお願いする。
【理事者】
豊田市から提案の道路の関係と、みよし市から提案の道路の残りの関係について説明する。
まず、豊田市から提案の一つ目、国道301号根引・林添バイパスは、現道の生活環境と、トヨタテクニカルセンター下山へのアクセスの改善を目的とした、延長約4.7キロメートルのバイパス事業である。これまでに地元まちづくり対策協議会の役員に説明したルート案を基に、現地測量や道路予備設計、地質調査を進め、公安委員会との事前協議を実施してきた。今年度は、引き続き公安委員会との協議を進めるとともに、道路詳細設計を行っていく。さらに来年度からの本格的な用地取得の着手に向け、バイパス全線にわたり用地測量を進めていく。
なお、豊田市においては、用地取得に対する支援や、国道の整備に伴い、付け替えが必要となる市道や市管理排水路に関する設計、さらには地元を含む関係機関協議について協力をお願いする。
次に、都市計画道路豊田刈谷線については、伊勢湾岸自動車道から南側の刈谷市までの約0.8キロメートルは、2022年12月に暫定2車線で開通し、今年度は、伊勢湾岸自動車道から北へ県道岡崎豊明線までの約1.4キロメートルにおいて、4車線のバイパス事業を進めている。昨年度から、工区南側の用地測量に着手したところであり、引き続き今年度は残る北側の用地測量を進めていく。
次に、豊田市からの提案の三つ目、国道419号四郷拡幅についてである。国道153号豊田北バイパスの交差点部付近にある上原橋から北へ、主要地方道名古屋豊田線の与茂田交差点までの約1.4キロメートルを交付金事業として実施している。昨年度には上原橋から豊田北郵便局南交差点までの延長約0.6キロメートルの拡幅事業が完了した。
今年度は、その北側において、中央分離帯設置工事を進めていくとともに、枝下用水との交差箇所については、用水のボックス築造工事を進めていく。また、工区北端となる与茂田交差点を含む区間については、引き続き用地買収を進めて、事業進捗を図っていく。
続いて、みよし市から提案の2路線についてである。一般県道米野木莇生線については、日進市境付近から東名高速道路付近までの370メートル区間において、区間東側で接続する市道整備と同調し、交差点部における右折帯設置を含め、道路改良事業を進めている。2022年度からこの区間について都市計画変更手続を進め、昨年7月に変更告示された。その後、用地測量に着手しており、今年度は用地買収を進めるなど、事業進捗を図っていくので、みよし市の協力をお願いする。
次に、都市計画道路豊田知立線についてである。提案の区間のうち、名鉄豊田線交差部付近から南側の区間については、暫定2車線で平成30年9月に供用を開始している。その北側、現道の名古屋豊田線までの区間は未整備となっている。このうち、暫定2車線区間の4車線化については、暫定2車線整備の際に一部の地権者からの理解が得られず、未買収となっている用地がある。また、4車線化に当たっては、工区北端の三好ケ丘駅西交差点部で新たに用地が必要となる箇所があるので、まずは4車線化に関する地域の合意形成に向けて、みよし市の協力をお願いする。
また、北側の未整備区間については、大部分が豊田市域であり、まずは豊田市との調整が必要となるほか、延長も長く、多くの事業費を要することから、整備については周辺の交通状況等を見極めながら検討していく。
【理事者】
初めに、豊田市から提案の、気候変動を踏まえた治水計画の見直しについてである。2021年3月に国が公表した気候変動を踏まえた治水計画のあり方の提言では、平均気温が2度上昇した場合、現在の計画に対して、降雨量は1.1倍、流量は1.2倍に増加するとされている。
また、今年5月には、国の河川分科会河川整備基本方針検討小委員会において、気候変動による将来的な降雨量の増加を考慮する際の統一的な方法が示された。境川、猿渡川流域では、令和4年度より気候変動を踏まえた治水計画の検討を開始しており、現在は国から示された方法を踏まえ、本流域の特徴も考慮しながら、河川整備基本方針を見直す検討を進めている。
基本方針の見直し後、引き続き河川整備計画及び流域水害対策計画についても見直すとしているが、同時に、流域市町が流域内で行う貯留施設などの計画についても見直す必要があり、今後、豊田市をはじめ関係市町との調整が不可欠となるので、引き続き協力をお願いする。
なお、矢作川水系で本県が管理する河川については、国管理の矢作川と関連するので、国の動向を見ながら、対応を検討していく。
次に、豊田市から提案の、矢作川の河川整備の促進についてである。県管理区間の上流に位置する矢作ダムでは、国により2018年度から矢作ダム再生事業として、ダムの放流量を増強するための調査、検討が進められており、その事業効果の発現には、県管理の約40キロメートル区間の流下能力の向上が不可欠である。そのため、2020年8月に策定した矢作川上流圏域河川整備計画では、流下能力が不足する五つの区間について、引堤、掘削、築堤などの整備を位置づけている。
今年度は、五つの区間の最下流部となる河口側合流点から平戸橋の区間2.9キロメートルのうち、右岸の築堤区間1.5キロメートルについて、昨年度実施した護岸設計に引き続き、今年度は樋門改築の設計を進めていく。また、左岸で引堤となる600メートルの区間において、今年度から用地取得を進めていく。引き続き、豊田市と連携しながら、関係機関及び地元との調整も進めていくので、協力を得たい。さらに、枝下大橋から阿摺ダムの間に計画しています中州掘削の区間1.1キロメートルについても、今年度実施する。
最後に、豊田市から提案の逢妻女川、逢妻男川の河川整備の促進についてである。逢妻女川、逢妻男川については、2014年3月に作成した境川水系河川整備計画に基づき整備を進めている。逢妻女川については、逢妻女川橋上流から丘越橋の約1.8キロメートルを当面の整備区間として重点的に整備を進め、これまでに伊勢提橋上流約100メートル地点までの約400メートルの整備が完了した。今年度は引き続き、上流に向け、約300メートルの右岸側の護岸整備を進めていく。
逢妻男川については、若林高架橋上流から竜神橋までの約2.8キロメートルを当面の整備区間として重点的に整備を進め、これまでに交角橋までの約1.5キロメートルの整備が完了した。今年度は、交角橋から上流に向け、約100メートルの左右岸の護岸整備、谷間橋の左右岸の下部工を進めていく。
洪水調節池整備については、昨年7月に地元説明会を行った上で、調節池の配置等の検討を実施している。今年度は詳細な構造を決定するために、詳細設計に着手している。引き続き豊田市と連携しながら事業を進めていく。
【理事者】
豊田市から提案の土砂災害対策の促進についてである。ハード対策としては、豊田市内において、昨年度59か所で事業を実施し、ス形区域をはじめ3か所が完了した。今年度は新たに蔵ノ前洞に着手するなど、61か所で事業を実施していく。
急傾斜地崩壊対策事業では、要配慮者利用施設である大草こども園を保全する北洞区域、砂防事業では、指定避難所である大蔵小学校を保全する白山川第1支川など、要配慮者施設・避難所を保全対象とする箇所に重点を置き、取り組んでいる。
一方、こうしたハード対策の整備状況はいまだ十分といえない状況にあるため、それを補完するソフト対策も重要である。土砂災害の危険がある場所を知ってもらうため、土砂災害警戒区域の新規指定を進めるとともに、避難に資する施策として、土砂災害マイ・ハザードマップの普及にも取り組んでいる。土砂災害マイ・ハザードマップについては、校区内に土砂災害警戒区域のある県内の小学校103校を対象に、定期的に出前講座を実施するよう、教育委員会との調整を進めている。
今後もハード・ソフト両面から土砂災害対策に取り組んでいくので、豊田市の理解、協力をお願いする。
なお、2021年度より市町村土木事業費補助金制度に土砂災害防止対策事業を新設しており、豊田市においては、今年度は2か所で事業を実施している。引き続き予算確保に努めていくので、今後も計画的な実施をお願いする。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
今、愛知県の中でも、ゼロカーボンの関係の取組をたくさん行っていただいていますし、その中で産業部門だけではなく、これから民生部門を充実させていくことも、とても大事なことだと思っています。
そうした中で、国は断熱等級6、等級7を2022年にを新たに設けて、来年から等級4が義務化され、その後、2030年には等級5も義務化されていくことで進んでいます。こうした住宅の断熱化と高気密化がこれから非常に大事なポイントになってくると思います。これはエネルギーが逃げていかないことで省エネになり、光熱費が下がることや、あるいは住んでいる方の健康の観点からも、これからますます大事になってくると思います。
そうした中で、私たちも来年度、こうした高気密・高断熱の住宅に対する市の独自の補助も検討しています。一方で、主として課題となっているのは技術者の確保、育成だと思います。これは、鳥取県では、とっとり健康省エネ住宅(NE-ST)というものをつくっており、これは高断熱の住宅を造るときに補助を出すことに併せて、県がその技術者を育成していく制度です。そのことにより、高断熱・高気密の家を造る技術者が地元でどんどん増え、地元の工務店の方、大工の方も、そうした家を造ることができるようになることで、地元の工務店の方にも仕事が増えていく。そうした裾野が増えれば、より省エネ住宅が増えていく、促進していくことにもつながっていくと思います。しかし、人材の育成については、なかなか市町村では対応することが難しいことなので、ぜひ県の中で、省エネ住宅、高断熱・高気密の住宅に対する技術者の養成なども、検討していただければと思っています。
<西三河建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
岡崎市からは2件の提案をします。
初めに、都市計画道路福岡線の早期整備について説明します。位置図の水色の斜線部はJR岡崎駅の南西で整備を進めている岡崎駅南土地区画整理事業です。岡崎市と幸田町とで構成する二次医療圏の救急指定病院である藤田医科大学岡崎医療センター、そしてその南側にはショッピングモール、ホームセンターなど大型商業施設が立地しています。
また、岡崎市と幸田町を管轄する岡崎警察署の移転工事が今年秋の完成、12月には移ると聞いていますが、その完成を目指して進められています。
なお、今年3月には、事業区域内の土地全てで使用収益が開始され、今後ますます人口の集中も見込まれています。
このような総合病院や警察、大型商業施設など、暮らしを支える施設がその機能、役割を最大限に発揮するためには、機動性や広域性を担保するアクセス道路の整備が不可欠です。本市では、位置図の黄色い実線部の2か所の市道整備を進めており、医療圏、警察の管轄区域などを同じくする幸田町など、南方面からのアクセス強化も大変重要なので、位置図、赤色の実線で示している土地区画整理事業の区域外から都市計画道路安城幸田線までの、約0.7キロの区間の早期整備を提案します。これが福岡線の整備についてです。
続いて、一級河川乙川の早期改修についてです。こちらも位置図の中央に赤色の実線で示しています。これは竹橋から御用橋までを重点区間として、現在、愛知県で順次整備を進めていただいています。感謝申し上げます。
また、この御用橋から上流区間についても、昨年、私どもの上下水道局と河川整備に伴う日清堰の取扱いについて確認書が取り交わされ、改修計画の促進も図っていただいています。
しかし、位置図に青色で示している浸水箇所は度々の水害に見舞われており、平成20年8月末豪雨に続いて、昨年6月2日の大雨でも大規模な道路冠水や多くの家屋浸水が発生をしています。最下段に写真を載せていますが、私どもの無限軌道災害対応車(レッドサラマンダー)が大きく力を発揮しました。
同様な大雨に対しても、今後、浸水被害が少しでも軽減できるよう、早期の河道改修並びに遊水地の整備促進を提案します。
以上の2件は、いずれも市民の安全・安心な暮らしを守るとともに、本市のまちづくりに欠かすことのできない重要な事業となっています。早期整備に向けた委員の皆様の支援をお願いします。
【参考人】
初めに、都市計画道路安城一色線の早期整備についてです。西尾市は、自動車部品産業を中心とした全国有数の産業集積地であり、製造業の中枢を担うとともに、カーネーション、抹茶、アサリ、ウナギを代表とする農水産物の生産においても全国をリードするなど、ものづくり愛知の経済成長に重要な役割を果たしていると自認しています。その役割を大きく発揮させるためには、交通アクセスの向上が大変重要です。
本市は、合併で広域化したことにより、地域間の連携や交流の必要性が高まってきましたが、その基盤となる、各地域を結ぶ道路網については、いまだ脆弱です。広域連携の交通軸となる幹線道路整備が強く望まれています。
このような状況の中、本市の南北交通の軸となる安城一色線については、豊田市、岡崎市、安城市、西尾市の4市により、西三河南北道路として推進協議会を組織しており、沿岸部、名豊道路、国道1号、豊田市内の高速道路インターチェンジを結び、南北間のアクセス性の強化を図ることで、自動車関連企業の多い当地域の利便性の向上やインターへの時間短縮など、活発な経済活動の推進に努めているところです。
また、沿岸部は海抜ゼロメートル地帯が非常に多く、今後、高確率で発生が危惧される南海トラフ地震等による津波や台風による高潮の発生時には、重要な避難路として大規模災害発生時のリスク低減に資する幹線道路でもあり、三河湾沿岸地域の東西交通軸の骨格を成す、名浜道路の機能を補完する道路の役割としても期待されています。
本路線については、一部区間が供用され、現在3区間の約4.3キロメートルにおいて着手していただいていますが、引き続き整備を進め、早期の開通をお願いするものです。
続いて2件目、北浜川水系、北浜川、二の沢川の内水被害軽減対策の推進についてです。北浜川水系の北浜川及び二の沢川は、西尾市の中心市街地を縦断し、市街地の排水を多く引き受ける重要な河川であり、平成28年2月には、二級河川北浜川水系河川整備計画を県で策定し、改修を進めていただいています。
この北浜川水系の流域では、過去から頻繁に浸水被害が発生しており、令和4年7月の豪雨においては、床上浸水32件、床下浸水58件が発生し、また、市街地の排水機能が十分発揮されないことによる道路冠水など、内水被害も頻繁に発生しています。
同様な集中豪雨が全国各地で発生している状況を踏まえ、国では、中小河川流域における内水被害等の軽減を目的とした、内水被害等軽減対策計画を今年度創設しています。この制度創設に先立ち、本年3月には、河川管理者の愛知県と下水道管理者の西尾市が連携する事業主体として、二級河川北浜川流域における内水被害等軽減対策計画の暫定版を国に提出していただいているところです。
北浜川水系の安全確保のためには、特定都市河川の指定を見据え、各施設管理者が連携し、内水被害等軽減対策を一体的に進めることが重要です。西尾市としても、流域住民の安全・安心の確保のため、県と連携し事業を進めていくので、北浜川水系の河川改修の早期実施をお願いします。
【参考人】
幸田町からは2項目の提案をします。
一つ目は、一級河川広田川及び菱池遊水地の整備促進についてです。床上・床下浸水など、約120棟の家屋が被災した平成20年8月末豪雨を契機とした広田川改修については、2013年度までの床上浸水対策特別緊急事業により、一級河川砂川合流点までの河道拡幅を完了していただきました。現在も相見川合流点までの河道拡幅及び菱池遊水地の整備を集中的に進めていただいています。このことに対して、この場をお借りし、厚く御礼を申し上げたいと思います。
昨今の異常気象により、全国各地で災害が発生しており、幸田町では一昨年の9月、台風15号、人家への浸水はなかったものの、広田川堤防が決壊しました。昨年の6月、台風2号、幸田町各所で道路冠水、民家・工場の床上・床下浸水が起こっています。改めて広田川の河道拡幅と、菱池遊水地の早期完成が望まれると強く感じています。この事業は、幸田町内の広田川の合流する支川や下流の岡崎市、西尾市と広域的に事業効果を発揮する事業であるので、さらなる事業推進をお願いします。
なお、菱池遊水地の上部利用については、愛知県が進めている太陽光発電の実現に期待しています。一方で、幸田町が検討しているサッカー場を中心とした緑地運動公園については、整備方法や維持管理、アクセス道路の在り方など、整備すべき課題も多いため、御指導、御助言をお願いします。
二点目です。一般県道幸田幡豆線、一般広域道路名浜道路の事業推進についての提案をします。名浜道路は、国際拠点空港である中部国際空港から、バルク貨物などを取り扱う自動車やエネルギー産業に加え、航空宇宙産業の集積地として成長を続ける衣浦港を貫き、自動車の国際海上輸送のハブ港でもある三河港、農業産出額全国一の豊橋田原地域までのアクセス性を高める、大変な重要な道路です。
一般県道幸田幡豆線は、名浜道路の現道活用、ルートとして優先的に現道強化を実現する区間として、名豊道路の幸田桐山インターから西尾市の主要地方道西尾幸田線までの延長3.6キロメートルの区間を事業化していただいており、愛知県企業庁が施工した西尾次世代産業地区への通勤、物流ルートとしても早期の整備が期待されています。
幸田町内においては、幸田幡豆線から幸田桐山インターへアクセスする区間がクランクとなっています。この解消に向けた整備については、地元理解も進んでいるので、早期の工事着手に向けて、引き続き事業の推進をお願いします。
(理事者の主な発言)
【理事者】
西尾市、幸田町から提案の各1路線について説明する。
まず、西尾市から提案の都市計画道路安城一色線については、名豊道路から旧一色町に至る延長12.9キロメートルの西三河地域における重要な南北軸である。これまで区間を切って順次整備を進め、約3キロメートルの整備が完了し、現在は三つの工区で事業を進めている。それでは、北から順に説明する。
まず、名豊道路の安城西尾インターから南へ矢作川付近までの約2.8キロメートルの区間については、昨年度に国の交付金により事業化し、路線測量と道路設計を実施した。今年度も引き続き道路設計を進め、公安委員会と協議を行い、早期に道路計画を固めていく。
次に、矢作川の南側、西尾市が整備を進める都市計画道路西尾口線付近から、一般県道蒲郡碧南線までの約1.2キロメートルの区間については、9割を超える用地を取得し、工区全体で工事を進めている。今年度は西野町小学校の通学路となる歩道橋の整備等を進めていく。
また、本工区の開通に向けては、残る用地の取得と、都市計画道路西尾口線の同時開通が必要となるので、西尾市の協力を引き続きお願いする。
最後に、街路事業で進めている旧一色町地内の諏訪神社前から国道247号までの0.3キロメートルの区間については、今年度は用地買収とともに道路の拡幅工事を実施していく。事業区間内は住宅密集地で、補償物件も多数ある事業であるので、西尾市には引き続き地元調整等の協力をお願いする。
続いて、幸田町から提案の幸田幡豆線、名浜道路の現道活用ルートについてである。名浜道路については、2020年度に名浜道路推進協議会において決定された、現道活用及び段階的な整備という進め方に沿い、事業を進めている。この中で、幸田桐山インターチェンジから南へ県道西尾幸田線に至る区間の県道幸田幡豆線については、現道活用区間として2023年度に国の交付金で事業化している。この区間は、区間の北端、南端ともクランクとなっていて、また、西尾市と幸田町境付近では、急勾配や急カーブがあることから、まずはこの区間の改良により、走行性の向上を図っていく。
幸田桐山インターチェンジ周辺のクランク部については、昨年度は道路計画について、地元役員への説明会を行った上で、路線測量を実施した。今年度は必要な用地幅を決めるための道路設計や橋梁等の構造物設計を実施し、道路計画を固めるとともに、用地測量にも着手していく。
【理事者】
岡崎市から提案の乙川の改修について説明する。乙川については、2002年7月に作成した乙川圏域河川整備計画に高水敷掘削や河床掘削、遊水地の整備などを位置づけており、現在は竹橋から御用橋まで延長800メートル区間の河川整備を重点的に進めている。今年度、御用橋直下流右岸、約60メートルの護岸工事を実施し、この区間の整備が完了する予定である。
また、準用河川六斗目川合流部を含めた河川改修については、改修に伴い、移設が必要となる5キロ900メートル地点付近にある日清堰について、これまで愛知県と岡崎市で調整を行ってきた結果、昨年度、6キロ100メートル地点の準用河川六斗目川合流部より上流に移設することとした確認書を、岡崎市と取り交わした。今年度は、遊水地計画との整合を図りながら、日清堰の具体的な移設位置等の検討を進めていく。
また、乙川流域では、昨年の6月2日の大雨により浸水被害が発生したことから、浸水被害を軽減させる当面の対応として、今年度、御用橋上流から準用河川六斗目川合流部付近のうち、約490メートルの区間において、国の防災・減災対策等強化事業推進費を活用して、河道の一部の掘削を実施する。
続いて、西尾市から提案の北浜川水系の内水被害軽減対策の推進についてである。全国各地で頻発する内水被害の軽減のために、あらゆる関係者によるハード、ソフトの対策事業をパッケージ化し、対策を加速化する内水被害等軽減対策計画に係る制度を国が新たに創設した。かねてより、市の中心部において浸水被害が頻発していることを受け、国の新たな制度を活用することとして、西尾市と共同で、対象地域、連携する事業など、基本的な内容を整理した本計画の暫定版を策定して、昨年度3月に国へ提出した。
本年度は、事業期間、事業費、効果など、具体的な取組内容を盛り込んだ内水被害等軽減対策計画を西尾市と共に作成していく。また、次の段階として、予定している特定都市河川の指定に向け、必要となる気候変動を踏まえた河川整備基本方針及び河川整備計画の見直しにも着手していく。今後、特定都市河川の指定に向けた検討を進めていくには、西尾市の協力が必要不可欠となるので、引き続き協力をお願いする。
一方、現在の整備状況である。北浜川は二の沢川合流点から上流の約600メートルの区間について、河川整備計画に基づき、時間雨量42ミリメートルの降雨に対応する整備を昨年度より着手しており、今年度は、左岸約40メートルの護岸工を実施していく。また、最下流部で必要となる用地の取得についても進めていくので、西尾市の協力をお願いする。二の沢川については、北浜川の流下能力に合わせた時間雨量20ミリメートルの降雨に対応する整備を進めており、今年度は、宮東橋の右岸下部工を実施していく。
次に、幸田町から提案の広田川及び菱池遊水地の整備推進についてである。広田川については、床上浸水対策特別緊急事業の完了以降、砂川合流点から菱池遊水地までの約1.8キロメートルの河道拡幅を進め、これまでに約1.4キロメートルの河道拡幅が完了した。今年度は、維新橋について、昨年度の右岸橋台施工に引き続き、橋脚工を行い、河道拡幅については、その上流に向けて進めていく。また、昨年度、供用開始した新田橋の旧橋撤去も実施していく。
菱池遊水地の整備については、2020年度から遊水地を取り囲む周囲堤の工事に着手している。周囲堤の整備に当たっては、当該地盤が軟弱なため、盛土に先行して必要となる地盤改良から進めており、地盤改良が完了した区間から順次築堤工事を実施している。今年度は、広田川に隣接する箇所と西側の工事用搬入路の箇所を除いて、地盤改良が完了する予定である。来年度からは本格的に築堤工事を実施し、早期完成に向けてしっかりと取り組んでいく。
また、遊水地内の上部は、県が進める矢作川・豊川カーボンニュートラルプロジェクトの施策の一つである、遊水地を活用した太陽光発電施設の設置と、幸田町が計画する緑地運動公園による利用を計画している。現在は幸田町が作成した公園計画を踏まえ、県において太陽光発電施設を加えた遊水地全体の上部利用配置案を作成しており、年内に県、町、地元関係者で構成する菱池遊水地利活用検討協議会(仮称)を設置し、上部利用計画について、地域との合意形成を図っていく。
【理事者】
岡崎市から提案の都市計画道路福岡線の早期整備について説明する。
都市計画道路福岡線は、岡崎市立地適正化計画に基づき、病院や商業施設、警察署などの重要な都市機能施設を誘導している地域と市内・市外の各地とを結ぶ、大変重要な路線である。提案の区画整理境から都市計画道路安城幸田線までの約0.7キロメートルの区間については、交差する市道福岡8号線を境に、家屋が密集する南側、約0.4キロメートルの区間を2018年度に、北側の約0.3キロメートルの区間を昨年度、それぞれ事業化した。
今年度も、南側と北側の両工区において、鋭意、用地買収を進めていくが、難航している物件もあるので、地元調整等、引き続き岡崎市の協力をお願いする。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
現道活用の幸田幡豆線の補足的な説明ですが、幸田町にとっては、この西尾市の幡豆や吉良町へ行きやすくなるルートとして早く活用促進していきたいと思っています。それから、先ほど具体的な工場は言わなかったが、西尾市でデンソーの駮馬工場ができれば、たくさんの従業員の方々、一説によると2,400人の方が3交代で、名豊道路を使いそちらへ向かうので、幸田町としても利活用したいと思います。
その中で、幸田町側としては、桐山インターチェンジのクランクを直進化することによって、早くたどり着くことができます。その部分の路線測量等はやっていますが、そこには幸田特産の梨の産地があり、そこの生産者の方々は、かねてよりこの事業ができれば全面的に協力していきたいといっています。既に廃業した方もいて、次の生活設計のために考えているので、相続等も発生しないうちになるべく早く、用地をまとめていくための交渉、物件補償等を進めていくことが西尾市との利益にもつながると思うので、よろしくお願いします。
【理事者】
まだ事業が始まったばかりだが、他路線では用地が買えなくて止まってしまう事案が結構多いため、しっかりと対応していきたい。幸田町側に加え、西尾市側も並行して整備を進めるなど、スピード感をもってやっていきたいと思う。
【参考人】
基礎自治体として、市民との市政懇談会というのを定期的に行っています。その中でよく出てくる要望として、二つあります。
1点は豪雨対策で、西尾市域において先ほど説明いただいた北浜川水系のことなので、説明は省きますが、もう一個は、道路の草の除草についての要望が非常に多くあります。行政組織というのは縦割りで動くので、市道は市が管理、県道は県の管理となりますが、住民の方々からすると、市道なのか県道なのか国道なのかというのは関係がない話で、ここの草が生えているから何とかしてください、という要望が市に投げかけられるときに、現状、市道についてはこうです、県については県に確認してこうですと返事をします。
例えば、市道については対応できたが、県道については対応できないとなると、なかなか格好が悪い部分もあります。住民の方に対して、よいサービスを提供するという意味では、予算は限られていますが、住民の方からすると、草が生えているかどうかなどが実際気になる部分なので、そういった細かいケアもしていただけると非常にありがたいです。
<尾張建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
瀬戸市では、第6次総合計画で目指す将来像「住みたいまち 誇れるまち 新しいせと」を実現するため、市民生活の利便性を高め、企業活動の活性化につながる都市基盤の整備、あるいは都市基盤整備による居住環境の魅力向上と、未来に向けた良好な環境の継続といった施策につながるインフラ整備を進め、市民にとって暮らしやすく、働きやすいまちづくりを推進していますが、さらなる推進を図るため、道路と河川の整備について提案をします。
それでは、提案書にある都市計画道路塩塚線の早期整備について説明をします。
平成6年度に事業着手された都市計画道路塩塚線は、瀬戸川周辺の中心市街地と東海環状自動車道せと赤津インターチェンジを結ぶアクセス道路であり、整備促進されることで、企業活動の向上、物流の効率化や観光交流の活性化といったまちづくりを推進する上で重要な役割を担っています。平成17年度の東海環状自動車道の開通に合わせ、せと赤津インターチェンジと接続する東側区間の整備は完了しましたが、中間地点の残り、約700メートルの区間が未整備区間として残っています。
令和2年度より、関連する河川のボックス化工事を進めていただき、今年度は、道路の築造に着手していただいていますが、近接する小中一貫学校、にじの丘学園に通学する児童・生徒は多く、本線の未整備区間の通学路は、歩道が狭い箇所があるため、安全・安心に歩行できる空間の確保も喫緊の課題となっています。また、周辺では宅地開発が行われる予定もあり、将来、増加することが予想される交通に対して、地域の安全で円滑な交通処理の確保も必要不可欠となっています。ついては、未整備区間の一日も早い整備完了を提案します。
次に、一級河川瀬戸川の整備についてです。名鉄尾張瀬戸駅周辺地区については、本市の玄関口として、これまで多くの来訪者を迎えています。本市としても、市民交流の促進や商業を中心とした産業を生かしたまちづくりの拠点として、重要な地域と位置づけ、整備を進めてきているところです。瀬戸橋の架け替えも完了し、上流の記念橋まで安全で快適な市街地空間の形成が実現したことにより、当該地区の活性化促進にもつながると期待しています。
引き続き、安全で快適な市民生活のため、瀬戸橋周辺の護岸整備をはじめ、河川整備を進めていただきますよう提案します。
【参考人】
初めに、都市計画道路北尾張中央道の早期整備、3ページ、それから4ページの主要地方道春日井各務原線の早期整備、2点について春日井市から提案します。
提案する本路線は、春日井市から小牧市、一宮市を結ぶ主要な幹線道路で、名古屋都市圏の第三の環状線として重要な道路と考えています。沿線には工場や、物流施設など、多くの企業が立地しており、近接する東名高速道路春日井インターチェンジ周辺においても、現在、本市が企業誘致を積極的に進めています。地域の発展、また利便性の向上が期待されています。
また、愛知県により、国道19号西側付近の用地補償が進められていますが、地域の一層の活性化及び周辺道路の渋滞緩和のためにも、春日井市内の未開通区間の早期整備、提案するものです。
次に、主要地方道春日井各務原線の早期整備についてです。提案する本路線は、尾張北部地域から名古屋市への主要なアクセス機能を担う重要な道路となっています。本市としても、都市計画道路鷹来線や、本市西部地区の新たな調理場をはじめとする周辺環境の整備を予定していることから、大変重要な路線と考えています。
現在、約360メートルが整備済み、約1,340メートルが事業整備中となっています。また、沿線の各交差点は、主要渋滞箇所に指定されていて、現道の区間は、慢性的な混雑が発生し、車道幅員も狭くて、ほとんどの区間で歩道が設置されていない状況です。
ついては、周辺道路の渋滞緩和、また歩行者における安全確保のためにも、事業中区間の早期整備を図るよう提案するものです。
この2件については、実は昨年度と同じ提案です。粘り強く継続的に提案することにも意義があると思っています。それだけ重要な提案と考えています。
【参考人】
小牧市における都市基盤整備について提案します。
まず、提案の一つ目として、都市計画道路犬山春日井線の整備促進、江南池之内線の早期事業化についてです。都市計画道路犬山春日井線は、上末西交差点から本庄西交差点まで、都市計画道路江南池之内線は、本庄西交差点から以東の池之内交差点までのバイパス区間が未整備となっています。また、現道の本庄交差点及び本庄西交差点においては、右折帯がなく、慢性的に渋滞が発生しています。さらに大型物流施設の新設により、大型車交通量が増加し、以前にもまして危険性が高まっています。
このため、両路線が整備されることにより、市東部の東西、南北ネットワークが完成し、渋滞の緩和や、安全・安心な生活の確保が図られるとともに、地域経済の活性化にも寄与するものと期待されています。また、本市では、現在、両路線の整備を含む小牧本庄土地区画整理事業を進めており、本年3月末に仮換地指定を行い、今年度から工事着手を予定しています。これらのことから、当該土地区画整理事業に合わせて事業区域外の整備をお願いします。
続いて、提案の二つ目として、地下鉄上飯田線平安通以南の整備についてです。本市を南北に縦断する名鉄小牧線は、利用者が着実に増加してきています。新型コロナウイルス感染症の影響により、一旦は利用者が減少したものの、確実に回復基調にあります。その沿線において、本市では、都市再生整備計画を策定し、居住機能や医療・福祉、教育文化等の都市機能の立地、集約を図るため、国からの補助金等を活用しながら、土地区画整理事業や公園事業などの都市基盤整備を進めており、昨年5月には名古屋鉄道株式会社と交通・観光・まちづくりの推進に係る包括連携協力に関する協定を締結し、持続可能な、魅力と活力あふれる都市の実現を目指すよう、関係強化を図っています。
また、愛知県においては、桃花台線インフラ撤去を行っていただいており、本市では撤去後の跡地を利活用して、小牧駅前広場の再整備を予定しています。
このようなことから、本市においては、リニア中央新幹線の開業と名古屋駅スーパーターミナル化の効果を最大限に生かすため、名古屋駅へのアクセス強化に資する、名古屋市営地下鉄上飯田線の桜通線または東山線への接続が重要であると考えています。これまで、地下鉄上飯田線平安通以南の整備を関係機関に強く要望しているので、本要望の実現に向け、お力添えをお願いします。
【参考人】
本日、尾張旭市からは2点提案をします。
一点目は、河川の改修事業等の促進についてです。昨年6月の台風2号の影響により、東海地方において発生した線状降水帯は、本市でも一部の道路において冠水などの被害をもたらしました。また昨今、全国各所で頻発する豪雨や台風による被害は、市民の河川氾濫に対する不安をますます増幅させています。このような中、愛知県では平成25年度から位置図の1で示している井田町の落差工から矢田川と瀬戸川の合流点までの区間について、順次改修工事を実施していただいています。その下流、位置図の2においては、河積阻害となる樹木の伐採を進めていただき、感謝を申し上げます。
位置図内の黄色で示した箇所は、令和元年9月に愛知県が河川氾濫による浸水予想範囲として公表した部分です。矢田川、瀬戸川及び位置図3の天神川の周辺は、浸水予想範囲として表示されています。昨今の全国各所で頻発する水害も相まって、河川改修に対する市民からの要望の声はますます大きくなっています。ついては、今後も市民の不安解消と浸水被害防止のため、矢田川、瀬戸川及び天神川について、継続的に改修を行っていただき、早期完了をお願いするとともに、あわせて、河積阻害となる樹木の伐採や堆積土砂の除去などの維持管理を継続的に進めてくださいますようお願いします。
二点目は、主要地方道名古屋瀬戸線の歩道改良事業の促進についてです。本路線は本市の中央部を名古屋市から瀬戸市へ東西に走る幹線道路であり、災害発生時の緊急輸送道路に指定されている、非常に重要な路線です。当該路線のうち、本市の東部に位置する三郷地区は、現在、市街地再開発事業を進めている名鉄瀬戸線三郷駅へのアクセス路線として、歩行者の安全確保が課題となっています。三郷地区の歩道については、今年度も歩道改良事業を実施していただいており、事業の進捗に感謝申し上げるとともに、引き続き事業を促進していただきますようお願いします。
【参考人】
豊明市からの提案は1点、都市計画道路県道名古屋岡崎線の早期整備についてです。
私、市長になってから9年になりますが、9年間、毎年この1点だけを提案しています。それぐらい豊明市としては非常に重要な道路であり、またこの都市計画道路の沿線である名古屋市、それから刈谷市、豊田市、安城市、岡崎市、それぞれの市、あるいはその周辺の自治体にとっても非常に重要な道路であるので、よろしくお願いします。
この都市計画道路名古屋岡崎線は、国道1号を補完するバイパスであり、この地域の産業、経済等の発展に重要な幹線道路です。本市において、本路線は名古屋市境より、東へ県道春木沓掛線及び県道瀬戸大府東海線と交差し、刈谷市に通じる計画です。
現在、豊明中央工区から豊明刈谷工区において事業を進めていただいています。実はこれ9年間ずっと要望、提案していますが、毎年この提案内容は前進しています。この場をお借りして、県議会の議員、それから建設局をはじめ県の職員の皆様に本当に感謝申し上げます。
現在、境川のところに橋脚が立った状態です。この豊明刈谷工区で事業を進めていただいており、このうち豊明刈谷工区の豊明市内では、境川をまたぐ橋梁のほか、市道の機能復旧のためのボックス工事などに着手していただいています。
また、暫定2車線で供用している豊明東工区、その沿線において、現在、愛知県企業庁による柿ノ木工業団地の開発が整備中です。来年度に事業者に引渡しをしていく予定になっています。今年度から、ここの部分についても4車線化の工事に着手していただいています。本路線は、令和3年度に完成した刈谷スマートインターチェンジ、豊明刈谷工区のすぐ東側に伊勢湾岸道路の刈谷スマートインターチェンジがありますが、そこへのアクセス道路としても果たす役割は極めて大きいものがあります。
一方、名古屋市及び刈谷市内へのアクセス道路は、至るところで朝夕の激しい交通渋滞により、混雑を来しています。今朝も、朝の挨拶運動をするために豊明の前後駅という名鉄の駅に向かったのですが、国道1号が全く動いていない状態で、数キロメートルにわたって渋滞していました。至るところで朝夕の激しい交通渋滞により混雑を来しており、本路線の全線開通を望む市民からの要望の声が非常に高まっています。
そのため、本路線の早期整備により、相当にかかる所要時間の短縮や高速道路へのアクセス強化が図られて、市内のアクセス道路の渋滞も解消されて、地域が発展するものと願っています。
【参考人】
日進市からは、愛知県決定の都市計画道路である米野木莇生線の事業促進及び早期整備について提案をします。
都市計画道路米野木莇生線については、現在、本市と中日本高速道路株式会社が一体となり、国や愛知県の御支援をいただきながら、東郷パーキングエリアにおいて整備を進めています、(仮称)東郷スマートインターチェンジと直接のアクセス道路になる、非常に重要な路線です。(仮称)東郷スマートインターチェンジの整備は、周辺企業活動の活性化、観光地の振興促進、大規模災害時への対応強化など、様々な側面から整備効果が期待されるものであるとともに、本市のさらなる発展や周辺一般道の交通渋滞の緩和などにも寄与するものと考えています。
この都市計画道路米野木莇生線は、現在一部で現道拡幅事業を実施していただいている都市計画道路名古屋豊田線と接続することで、尾張東部地域の交通体系を形成する幹線道路となり、広域道路ネットワーク形成にも寄与するものとなっていきます。本市が今後もさらなる活力あるまちづくりを推進していくためには、幹線道路網の強化が不可欠であると考えています。愛知県においては、今後も都市計画道路米野木莇生線の事業を促進していただきますよう、お願いします。
続いて、道の駅整備に向けた支援について提案します。道の駅は、道路利用者の利便性向上だけではなく、地方創生や地域活性化のための効果的な施設であるとともに、大規模災害時においては、道の駅が発揮する防災機能が大きく期待をされてきています。令和3年6月には、広域的な防災拠点として、防災道の駅を選定するなど、国においても道の駅の機能強化に向けて、積極的な展開を図っているところです。
また、地域住民の生活拠点として、地域物産の販売を通じて、地域経済、雇用維持にも貢献するなど、災害時における防災拠点と同様、危機管理の観点から大変有効なものと考えています。
本市の道の駅については、平成31年1月には、国土交通省より地方創生の核となる企画として、重点道の駅に選定されており、また、令和元年9月には、道路管理者である愛知県と一体型整備に係る基本協定書を締結いただくなど、これまで着実に進捗を図ってきました。
令和5年度には、管理運営に関わる指定管理者が決定したほか、全ての用地取得が完了しました。今年度においても、引き続き開駅に向けて愛知県の支援をいただきながら、道の駅本体の土木工事や地域振興施設の建設工事、周辺道路等の整備を進めていく予定です。
愛知県においては、一体型の道の駅としてこれまでのお力添えに改めて感謝を申し上げますとともに、今後も、令和7年中の開駅に向け、積極的な御支援、御協力をお願いします。
【参考人】
清須市は東海豪雨により甚大な被害を受け、その後、新川の河川激甚災害対策特別緊急事業、五条川における名鉄津島線橋梁の改修など、着実に整備を進めていただくとともに、新川沿川リスク検討会では、地下放水路も含めた治水対策について検討を進めていただいています。また、合併したときの新市基本計画にイメージした地域内連絡幹線道路の整備に多大なる御尽力をいただいており、この場をお借りして感謝申し上げます。引き続き、県、市一体となって、安心・快適で元気な都市の実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。
本市からは2点提案します。
まず、五条川改修並びに名鉄本線鉄道高架事業についてです。
五条川の改修については、現在、巡礼橋の上流約100メートルまで河川改修が進捗し、加えて、清洲橋の改築工事を引き続き進めていただいており、ありがとうございます。本市では、さらなる治水安全の向上のため、五条川の狭窄部となっている名鉄本線橋梁改築を含む名鉄本線鉄道高架化をお願いします。
名鉄本線新清洲駅付近では、踏切による交通渋滞が発生しているほか、鉄道により市街地が分断され、地域の一体的な発展の妨げとなっていることから、名鉄本線橋梁の改築と合わせた新清洲駅付近の鉄道高架事業を進めていく必要があります。
また、現在、仮線の用地確保のため、市施工にて新清洲駅北土地区画整理事業を進めており、今年度末に概成する予定です。今後とも莫大な事業費の確保、関係機関との調整等、課題も山積しています。より一層の事業の推進をお願いします。
続いて、地域内連絡幹線道路等の早期整備についてです。都市計画道路伏見町線、枇杷島停車場線、それから枇杷島小田井線についてです。
清須市は、市内外の主要道路を結ぶ都市計画道路において未整備箇所が多く、道路網の構築が課題となっています。現在、庄内川の狭窄部となっている枇杷島橋の架け替えに合わせて、枇杷島陸橋を含む都市計画道路伏見町線の改築工事を令和2年度より着手をしていただき、昨年11月には仮橋梁への切替えが行われました。本市の安全・安心なまちづくりの推進において、非常に重要な事業です。より一層の整備促進をお願いします。
また、市内を結ぶ地域内連絡幹線道路として、本市近郊の発展に重要な路線である枇杷島停車場線は、JR枇杷島駅の西口駅前広場以北が未整備となっているため、早期の事業化をお願いします。
【参考人】
北名古屋市からは河川改修事業の促進について提案します。
愛知県においては、これまでも河川改修に御尽力をいただき、大変感謝しています。しかしながら、近年の水害は、気候変動に伴い頻発化、激甚化をしており、全国各地で浸水被害が発生しています。幸い本市においては、東海豪雨以降、大きな浸水被害に見舞われたことはありませんが、市域全域が低平地であり、さらには周囲を河川に囲まれた地形であるため、ひとたび河川が氾濫すれば、甚大な被害が発生し、市民生活、社会・経済活動に大きな影響を及ぼします。
本市においても流域治水対策として、雨水貯留施設の整備促進などに一層努めていきますが、河川の安全度を高めていくことが一番重要です。河川の未改修区間の一層の整備促進を図るため、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を重点的に、集中的に実施していただくことを要望します。
あわせて、本川である新川のさらなる治水安全度向上を強く望むものであり、これまでの調査・検討を重ねられてきた地下放水路等による抜本的な対策について、まずは計画の具現化をしていただくよう、私どもも流域市長としても力を合わせていきたいと考えています。
また、市内未改修区間の整備には、用地取得など本市も県と一丸となって取り組んでいきますので、重ねて河川改修事業の促進をよろしくお願いします。
【参考人】
長久手市より2点提案をします。
まず、15ページの一般県道田籾名古屋線の整備促進について提案します。
一般県道田籾名古屋線において、以前は毎週末といえるほど交通渋滞が発生していましたが、ジブリパーク開業に合わせ、道路拡幅、交差点改良、駐車場増設等の整備を進めていただいたことにより、改善傾向にあるものと考えます。
しかしながら、交差点改良で歩道幅が減少しており、近隣地域にお住まいの方々や通学路の利用に支障が生じているため、早急に歩道幅の復旧をお願いします。また、一刻も早い都市計画幅員での整備をしていただきますようお願いします。
続いて、16ページの主要地方道瀬戸大府東海線の早期整備について提案します。主要地方道瀬戸大府東海線は、瀬戸市から東海市までを縦貫し、多くの人や物を運ぶ重要な路線です。現在、市内未整備区間のうち、長湫中池交差点から大草交差点までの区間においては、昨年度、橋梁整備が概成し、早期供用開始に向けた道路改良工事が着実に進められています。この区間の供用によって、市役所周辺の市街地の渋滞が解消されるなど、事業効果が大きいため、引き続き整備促進をお願いします。
また、大草交差点から瀬戸市境までは、昭和42年の都市計画決定後、長期未整備区間であり、計画区域内にある家屋等については、建て替えもままならず、老朽化が進み、早期整備を求める声も上がっています。当該区間については、昨年度、設計・測量に着手し、事業を進めていただいているところです。ついては、より一層の早期整備に向けた、切れ目のない事業の推進をお願いします。
【参考人】
現在、東郷町では、まちのにぎわいの創出に向けて、各種事業を推進しています。その中心となる事業として、役場などの公共施設が集まる、町の中央部において、東郷中央土地区画整理事業を進めており、従来からの役場などの公共施設に加え、バスターミナルの設置や大型商業施設の誘致など、都市機能を集約し、子供からお年寄りまで、みんなが歩いて暮らせるコンパクトシティーの実現を目指すまちづくりを推進しています。
この土地区画整理事業に関して、愛知県都市・交通局都市整備課をはじめ、県の関係各所のお力添えにより、事業は順調に進み、現在は事業の終盤を迎えています。しかしながら、この土地区画整理事業に欠かすことのできない都市計画道路名古屋春木線については、土地区画整理事業区域内及び事業区域西側の約580メートルの区間は、愛知県のお力添えにより供用が開始されていますが、地区外東側の約480メートルの区間は未整備のままとなっています。
今回、提案する都市計画道路名古屋春木線の未整備区間が開通すると、主要地方道諸輪名古屋線のバイパス道路としての機能や、国道153号豊田西バイパスの補完、また当該道路と交差する主要地方道瀬戸大府東海線へのアクセスがスムーズになることにより、本町の中心市街地における東西南北の道路交通の利便性が高められるとともに、緊急輸送道路としてのネットワークも形成されると考えています。
さらに、鉄道駅がない本町にとっては、大変重要な交通結節点のバスターミナルや、これに隣接している三井不動産の大型商業施設ららぽーと愛知東郷など、本町のまちのにぎわいが本路線によってさらに高められることを期待しています。
都市計画道路名古屋春木線については、今までも特段の御配慮を賜っていますが、地区外東側の約480メートルの区間においても、引き続き継続的に事業を推進していただきますよう、よろしくお願いします。
【参考人】
豊山町からは、防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備及び県営名古屋空港の機能維持、空港アクセスの強化について提案します。
愛知県においては、県営名古屋空港の北西部に基幹的広域防災拠点を整備するため、本年度は、消防学校の先行整備に向けた調査を行うと聞いています。引き続き鋭意事業を進めていただきたいと考えています。また、用地交渉においては、日々地権者に耳を傾けられ、おおむね契約をいただいていると聞いていますので、今後の進展に大いに期待しています。
一方、県営名古屋空港は、開港20年を迎え、小型機の拠点空港として発展しており、開業7年目を迎えるあいち航空ミュージアムとともに産業・観光の中核として期待されています。また、新たな産業として、空飛ぶクルマや災害対応型となる長距離無人航空機の開発者の参入により、将来の可能性を持った魅力ある地域となっています。
また、新型コロナウイルス感染症拡大により、一時期はコミューター航空が減便、運休するなどの影響を受けてきましたが、昨年3月に皆様方の御尽力により、北海道の丘珠便が就航し、2023年度の旅客数は約93万人に達し、過去最高の空港の利用者数となっています。こうした状況下において、防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備や空港の機能強化などは、本町のみならず、空港を取り巻く地域全体のさらなる発展に特に重要と考えています。
そこで、本町では、空港を取り巻く地域の交流拠点として、防災拠点と一体となった利活用、地域の発展を促すよう、町独自でにぎわい施設やアリーナを備えた臨空第二公園の整備を事業化していきますので、その支援を賜りますよう、お願いします。
また、本町を流れる大山川では、新川圏域河川整備計画における洪水調節池の整備が現在進められています。空港周辺地域におけます浸水被害軽減のため、防災拠点事業区域内に設置されている大山川調節池の早期完成をお願いします。
また、平常時には公園やグラウンドとして利用される基幹的防災拠点は、多くの来場者が見込まれるので、新たに発生する交通需要及び交通安全に配慮したアクセス道路の整備をお願いします。
次に、県営名古屋空港の維持機能、空港アクセスの強化については、燃料高騰、円安の影響を受けているコミューター航空事業者の経営継続及び安定化に向けた支援に引き続き取り組まれるようお願いします。
また、空港利用者の増加に合わせて、空港アクセスの需要も多くなるので、基幹的広域防災拠点の完成と合わせた空港利用者数及び周辺地域の交通需要を見据え、空港アクセスバスの拡充に向けた支援をお願いします。
最後に、春日井方面から県営名古屋空港へのアクセス道路である春日井稲沢線では、町の中心部である伊勢山交差点東側の歩道が狭く、危険であることから、歩行者が安全、安心に通行できるよう、歩道の拡幅整備をお願いします。
【参考人】
名古屋市からは、県管理河川の河川改修及び耐震対策の推進について提案します。
名古屋市内の県管理河川については、平成12年の東海豪雨後の河川激甚災害対策特別緊急事業や、その後の河川整備計画に基づく改修事業により、治水安全度が着実に高まってきました。しかし、令和5年6月、県東部において線状降水帯が発生し、東海豪雨に匹敵する記録的な大雨となり、東三河地域を中心に多くの被害が生じるなど、近年、気候変動の影響により、水災害が激甚化、頻発化し、全国各地で甚大な被害が発生しています。
そのような状況の中、本市としても、河川改修をはじめ、流域における排水施設、雨水貯留施設の整備等、総合的な治水対策の推進に鋭意努力しています。
本日は、昨年度に引き続き、尾張建設事務所管内の新川、天白川の河川改修について提案します。
なお、昨年度提案した八田川については、河川改修を進めていただき、名古屋市域において、本年3月末に完了していただきました。これまでの御尽力に大変感謝申し上げます。
さて、新川においては、平成19年に策定された新川圏域河川整備計画に基づき、日の出橋から三日月橋間の河道拡幅や築堤などの河川改修を進めていただいています。引き続き、河川改修の推進をしていただきますよう、よろしくお願いします。
続いて、天白川についてです。平成23年度より、河川激甚災害対策特別緊急事業の上流端である野中橋から上流に向けて河川改修を進めていただいています。本市においても、平成21年に策定された天白川水系河川整備計画に基づき、支川である植田川の河川整備を計画しています。天白川の整備推進と併せて、植田川の早期着手を求める声が地元より高まっています。天白川の当面の整備区間である植田川との合流点まで、引き続き河川改修の推進をしていただきますよう、お願いします。また、治水上、支障となる河道内の樹木などの伐採・撤去も併せてお願いします。
また、今後、発生が危惧される南海トラフ地震や、それに伴う津波に対して、平成26年に公表されました第3次あいち地震対策アクションプランに基づき、引き続き必要な対策を実施していただきますよう、お願いします。
最後に、尾張建設事務所管内ではありませんが、本市にとって治水上重要な日光川についても、堤防強化の推進をお願いします。
(理事者の主な発言)
【理事者】
尾張旭市から提案の歩道改良事業の促進について説明する。
提案にある、名鉄瀬戸線三郷駅南に位置する主要地方道名古屋瀬戸線の三郷地区の歩道については、三郷駅にアクセスする自転車や歩行者が多く利用し、また、小中学校の通学路にも指定されている一方、その幅員は2メートル未満と狭い状況となっている。このため、中三郷交差点から東三郷交差点までの延長約430メートルの区間において、幅員構成を見直し、路肩を縮小することで歩道を拡幅する事業に着手し、まずは通学路となっている南側の歩道を優先して工事を進める。
2022年度より、中三郷交差点から工事を実施して、約220メートルの区間について整備が完了している。今年度も、工事完了区間から順次東側に向かって引き続き整備を進め、南側歩道の早期完了へ向けて、事業進捗を図る。
次に、日進市から提案の道の駅整備に向けた支援について説明する。
提案にある、主要地方道瀬戸大府東海線に隣接して位置する道の駅については、地域活性化の拠点として、また防災拠点として、地域の発展に寄与するよう、県、市一体型道の駅として整備することとし、2019年9月に本県と日進市で、道の駅設置に関する基本協定を締結した。
2020年度から進めている用地買収については、日進市の強い協力もあり、昨年度全て買収を完了した。今年度は、2025年中の開駅に向け、日進市が進める地域振興施設の整備との調整を図りながら、トイレやシェルターの建設、隣接する県道の交差点改良工事など、一体型道の駅として整備を進めていく。
今後、開駅後の具体的な管理方法等に関しても、調整を進めていきたいので、日進市においても協力をお願いする。
最後に、豊山町から提案の歩道拡幅整備について説明する。
空港南側、あいち航空ミュージアムの西側に位置する主要地方道春日井稲沢線については、三叉路となっている伊勢山東交差点の、東側約250メートルの区間において歩道が狭く、豊山小学校の通学路としては、町道へ迂回する状況となっている。
これまでの豊山町の協力により、歩道整備に対して地元の了解が得られたことから、昨年度までに測量及び詳細設計を実施した。今年度は、用地測量着手に向けて準備を進めていくので、豊山町においては、引き続き地元調整等への協力をお願いする。
【理事者】
まず、瀬戸市から提案の都市計画道路塩塚線の早期整備についてである。
都市計画道路塩塚線については、市の中心部から東海環状自動車道せと赤津インターへのアクセス道路として現在、0.7キロメートル区間でバイパス整備を進めている。本線部の用地買収は昨年度までに完了しているが、工区西側の市道の付け替えに必要な用地が1件残っているので、引き続き瀬戸市の協力をお願いする。
工事については、工区内に保安林が残っている箇所がある。現在は保安林区域のない区間で工事を進めており、主要な構造物である4か所のボックス工事については、これまでに西側の2か所と東側の1か所の一部で整備が完了し、現在は本線部分の土工や排水工事を進めている。保安林の区域については、年度内に解除の手続を終え、側道となる工区西側の市道付け替え工事など、順次工事を進めていく。引き続き、早期完成に向けて事業進捗を図っていく。
続いて、春日井市から提案の2路線についてである。
まず、北尾張中央道については、未開通区間のうち、東山町から出川町に至る2.4キロメートル区間について、2019年度に事業化し、現道の国道155号と北尾張中央道を結ぶ都市計画道路小牧春日井線を含めた、国道19号の西側の区間を先行して整備を進めている。これまでに春日井市の協力の下、計画的に用地買収を進め、約5割の進捗となっている。今年度も引き続き用地買収を進めていくので、協力をお願いする。
なお、JR中央線や庄内川を越える出川町から東の未事業化区間については、まずは現在、事業中区間の整備を着実に進め、その進捗状況や周辺の交通状況を見ながら検討していく。
次に、主要地方道春日井各務原線についてである。本路線については、牛山公園から南へ現道の四ツ家町交差点までの約1.3キロメートル区間においてバイパス整備を進めている。このうち、牛山公園から春日井市道203号線までの約780メートル区間では、用地進捗率が約98パーセントとなっており、順次工事にも着手している。引き続き残る2件の用地買収を進めていく。
また、その南側の現道までの約560メートル区間については、昨年度から国の交付金により事業着手しており、昨年度末に公安委員会との協議が完了した。今年度は用地測量に着手していく。
なお、北側780メートル区間の部分開通には、バイパスと現道の前並町交差点をつなぐ市道203号線の拡幅整備が必要であるが、春日井市による整備の予定がないという状況を踏まえ、現在、県では約1.3キロメートル区間全線での供用に向けて、事業を進めている。この区間の早期の開通には、用地買収の着実な進捗が必要であるので、春日井市の一層の協力をお願いする。
続いて、小牧市から提案の都市計画道路犬山春日井線、江南池之内線についてである。
都市計画道路犬山春日井線については、大山川から国道155号までの約0.8キロメートル区間において、小牧本庄土地区画整理事業と同調して整備が進められるように、大山川の橋梁も含めた道路計画の検討を進めてきた。今年3月に公安委員会との協議が完了し、今年度から国の交付金により事業化したところである。今年度は用地測量に着手していくので、小牧市の協力をお願いする。
また、併せて提案していただいている都市計画道路江南池之内線の約1.3キロメートル区間については、並行する一般県道明知小牧線が都市計画幅員ではないものの、2車線で整備しているので、まずは都市計画道路犬山春日井線を優先して進めていきたい。
続いて、豊明市から提案の名古屋岡崎線についてである。
名古屋岡崎線については、現在、三つの工区で事業を展開している。最も名古屋寄りに位置する豊明中央工区については、約2.3キロメートルのバイパス整備を進めている。工区を二つに分けて用地測量を行うこととしており、まずは南側の区間、刈谷市寄り側の区間を対象に地元説明会を開催し、7月下旬より用地測量に着手した。残る北側、名古屋市寄りの区間についても、裏道対策をはじめとした調整が整い次第、速やかに地元説明会を行い、用地測量に着手していくので、引き続き豊明市の協力をお願いする。
また、豊明市から刈谷市に至る豊明刈谷工区については、刈谷市内の約0.5キロメートル区間を先行開通し、現在は残る0.7キロメートル区間の整備を行っている。用地については残り3筆となっており、早期に買収できるよう取り組んでいく。また、工事については、境川に架かる尾張三河橋では、これまでに4基全ての下部工が完了し、12月には上部工の架設工事に着手する予定としている。あわせて、橋梁取付部の道路築造工事も鋭意進めており、早期開通を目指し、一層の工事進捗を図っていく。
両工区の間にある豊明東工区については、4車線化整備を進めており、昨年6月に公安協議が完了し、今年度は残る詳細設計を進めるとともに、道路築造工事も進めていく。
続いて、日進市から提案の米野木莇生線についてである。本路線については、みよし市境から日進市内の海老池付近まで約700メートルの区間と、その西側の約460メートルの区間、計約1.2キロメートルの区間において事業を進めている。東側の700メートル区間については、これまでにスマートインターチェンジの整備と併せて、用地測量、土地評価、物件調査を日進市により進めてもらっており、感謝申し上げる。今年度から用地測量を進めていくので、引き続きの協力をお願いする。
また、西側の460メートル区間については、道路の南側にある海老池の埋立事業と調整を図りながら進める計画としている。今年度は、埋立用地を対象に用地買収を進めるともに、一部工事にも着手していく。なお、さらに西側にある区間については、事業中工区の進捗や周辺の交通状況などを見ながら検討していく。
続いて、清須市から提案の名鉄本線高架化事業についてである。
提案の新清洲駅付近鉄道高架事業については、清須市の協力により、2019年度から、仮線・仮側道用地を取得してもらい、用地取得率は、交差する県道の用地も含めて、約8割に達している。残る未買収用地のうち、5件の用地が、鉄道工事に着手するために必要となるので、早期取得に向けて、清須市の協力をお願いする。また、昨年度着手してもらった仮側道の工事についても、引き続き進めてもらうようお願いする。
県としても、仮線工事に必要となる五条川に架かる既存の鉄道橋の橋脚周辺での洗堀防止工事を今年度実施するとともに、鉄道工事の協定締結に向けて、関係機関との調整を進めていく。本事業は、大規模かつ長期にわたる事業であるため、必要な事業費を確保できるよう国に働きかけるとともに、引き続き清須市をはじめ関係者間で緊密に調整しながら事業進捗に努めていく。
続いて、長久手市から提案の2路線についてである。
まず、一般県道田籾名古屋線については、ジブリパークの開業に合わせて、交通対策として、前熊東交差点と公園西口交差点の二つの交差点の改良工事を進め、2022年9月末に完了している。前熊東交差点から公園西口交差点までの区間の都市計画幅員での整備については、昨年度に公園西口交差点部の歩道設置工事が完了した。
また、残る区間については、さきに実施した前熊東交差点の左折車線追加により歩道が狭小となっている区間の整備を優先して、今年度はまずその区間の用地買収を進め、狭小区間の早期解消に取り組んでいくので、引き続き長久手市の協力をお願いする。
続いて、瀬戸大府東海線についてである。瀬戸大府東海線については、都市計画道路御富士線の長久手中池交差点から北側に向かって、現道の大草交差点までの約1.5キロメートル区間を長久手工区として、さらにその先、大草交差点から瀬戸市の幡西町交差点北側までの約2キロメートル区間を瀬戸・長久手工区としてバイパス整備を進めている。
長久手工区については、2022年度に全ての用地が取得でき、全面的に工事を行っている。今年度は、工区北端の大草交差点付近では道路築造工事を、また途中交差する田籾名古屋線より南の区間では、愛知用水に架かる橋梁の上部工工事や農道のボックス工事を進めるとともに、工区南側の土工部では切土工事など、道路築造工事を進めていく。引き続き早期完成に向けて一層の工事進捗を図っていく。
瀬戸・長久手工区については、今年度から国の交付金により事業化した。これまで進めてきた公安委員会との協議も終盤に差しかかっており、早期に協議を整え、用地測量に着手していく。
続いて、東郷町から提案の都市計画道路名古屋春木線についてである。
本路線については、土地区画整理事業区域内のららぽーと愛知東郷の開業に合わせて開通した、区域西側の約580メートルの区間に続いて、区域東側の約480メートル区間において事業を進めている。これまでに公安委員会との交差点計画などの協議を整えて、現在は春木川沿いの遊歩道との交差計画や都市計画との整合性などの課題について、東郷町と調整を進めている。調整が整い次第、道路計画を固め、用地測量に着手していくので、引き続き東郷町の協力をお願いする。
続いて、豊山町から提案の防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備のうち、アクセス道路の整備に関してである。
現在、国道41号からのアクセス道路として、一般県道春日小牧線と一般県道小牧岩倉一宮線の整備を進めている。2022年度から用地買収に着手し、現在の進捗率は、2路線合わせて約7割となっている。今年度も引き続き用地買収を進めるとともに、用地が確保できた箇所の埋蔵文化財の本調査を実施していく。
また、工事については、一般県道小牧岩倉一宮線の小針川の付け替え工事や中江川に架かる橋梁の下部工事を進め、一層の事業進捗を図っていく。今後も豊山町の協力をもらいながら、防災拠点の整備に合わせ、県道2路線の整備をしっかりと取り組んでいく。
【理事者】
初めに、瀬戸市、尾張旭市から提案の、瀬戸川の整備についてである。
瀬戸川は、矢田川合流点から約1.1キロメートルの下流部の整備と、瀬戸川文化プロムナード事業と一体となった河川改修を実施している陶原歩道橋上流から記念橋下流までの約700メートルの中流部の整備を河川整備計画に位置づけ、進めている。
中流部の西部においては、これまでに旧南橋から記念橋下流までの約500メートルの整備が完了しており、現在は残る陶原歩道橋上流から旧南橋までの約200メートルについて整備を進めている。2020年度に瀬戸橋が完了し、昨年度はその上流左岸の護岸、約40メートルの整備を進め、今年度は右岸、約50メートルの護岸工を進めていく。河川整備を進めるに当たり、河川内の遊歩道整備など、瀬戸市との調整が必要となるので、協力をお願いする。
また、下流部の西部については、矢田川合流部の護岸工や瀬戸川の最下流部の落差工を設置する工事から進めていく。昨年度までに合流部の護岸工や落差工などの詳細設計を終えているので、今年度より護岸工から着手していく。
次に、尾張旭市から提案の、矢田川の改修についてである。
矢田川は、尾張旭市の井田町にある落差工から瀬戸川合流点までの約900メートルの区間と、天白人道橋から菱野橋までの約500メートルの区間を河川整備計画に位置づけ、このうち下流の約900メートルの区間を当面の整備区間として整備を進めている。当面の整備区間については、これまでに下流から約800メートルの河道改修が完了しており、今年度は残る瀬戸川合流部の護岸整備などを進めていく。また、天白人道橋から菱野橋までの約500メートル区間についても、今年度から護岸整備に着手していく。
続いて、尾張旭市から提案の、天神川の改修の促進についてである。
天神川は天神橋上流から前田橋までの約200メートルの区間の堤防かさ上げと、前田橋から名鉄瀬戸線橋梁下流まで、約600メートルの区間の河道拡幅等の整備を河川整備計画に位置づけている。これまでに前田橋までの両岸の堤防かさ上げが完了し、昨年度より前田橋から上流に向けた河道拡幅に着手している。昨年度は、前田橋上流40メートルの整備を行い、今年度も引き続き上流に向けて、約40メートルの河道拡幅を進めていく。
また、維持管理については、今後も継続して県管理河川の堤防点検等を行い、河積阻害となる樹木の伐採や土砂の除去など、適切に行っていく。
次に、清須市と北名古屋市から提案の、五条川の事業推進についてである。
五条川については、昨年度までに巡礼橋上流の2キロ700メートル地点まで河道改修が完了しており、今年度は引き続き2キロ700メートル地点から名鉄名古屋本線までの区間において、護岸工と河床掘削工を実施する。また、狭窄部となっている名鉄名古屋本線橋梁の改築については、国や清須市などと協力して、鉄道高架事業として行うこととし、今後も鉄道工事の協定締結に向けて、関係機関との調整を進めていく。また、名鉄名古屋本線より上流においては、狭窄部である清洲橋の整備を進めるとともに、下之郷堰の撤去に向けた関係者との調整も進めていく。
続いて、北名古屋市から提案の水場川の整備促進についてである。
水場川は新川合流点から約4キロの河床掘削、河道拡幅、築堤及び調節池の整備を河川整備計画に位置づけている。このうち、下流部の名古屋市内の整備が2012年度までに完了し、現在は左岸側に計画された沖村西部土地区画整理事業に合わせ、県道春日井稲沢線までの約1.4キロメートルの区間を当面の整備区間として重点的に整備を進めている。
これまでに河道拡幅や橋梁改築などを進めており、昨年度までに調節池、下流までの約470メートルの整備が完了した。今年度は調節池の周囲堤及び掘削工と白鳥橋の右岸下部工を進めるとともに、区画整理区間の左岸の約50メートルの護岸工も実施していく。
続いて、北名古屋市から提案の鴨田川の整備促進についてである。
鴨田川は五反地橋から熊野橋までの約1.6キロメートルの区間の河床掘削、河道拡幅、河口排水機場のポンプ増強を河川整備計画に位置づけている。これまでに河口から県道春日井稲沢線までの約1.7キロメートルの河道拡幅が完了し、流入制限をしていた北名古屋市の雨水幹線の一部が計画どおりに排水でき、西春駅や済衆館病院を含む久ノ坪地区などにおいて浸水被害の軽減が見込まれるものと考えている。
今後の整備手順としては、整備効果の高い河口排水機場のポンプ増強及び下流部の河床掘削を行った後に、上流の未整備区間の改修を行う。昨年度、ポンプ増強の詳細設計を行い、高出力のエンジンに更新することで、排水能力を向上させる計画としており、今後、既存ポンプの分解整備時期に合わせ、実施する予定としている。今後も、北名古屋市と雨水幹線の整備時期や整備手順等について調整しながら進めさせてもらう。
続いて、北名古屋市から提案の、新中江川の整備促進についてである。
新中江川については、中江川合流点から昭聖橋まで、約600メートルの区間の河床掘削、河道拡幅等の整備を河川整備計画に位置づけている。2022年度から用地買収に着手しており、これまで約5割の用地の取得が完了している。引き続き用地買収を進めるとともに、今年度から中江川との合流部の河道整備にも着手していく。
この整備には、全区間の用地買収が必要となり、また、橋梁改築では、既設道路の取付け等、隣接地の理解が必要となるので、地元調整など、今後とも北名古屋市の協力をお願いする。
次に、北名古屋市から提案の、新川の治水安全度の向上についてである。新川流域においては、新川本川の水位が大きく上昇した場合には、沿線の内水ポンプが排水調整の対象となる。新川の排水調整による浸水リスクについて認識を共有し、対策を検討することが重要と考え、2015年度に新川沿川の自治体の皆様と共に、新川沿川浸水リスク検討会を設置し、検討を進めてきている。
今年の2月に開催した第8回検討会では、河道改修案との比較や、新川地下放水路の多目的利用などについて、構成員の意見を聴きながら検討を行った。県では、これまでのリスク検討会での意見を参考にしながら、気候変動を踏まえた河川整備基本方針の見直しを進めており、その中で、地下放水路を含む洪水処理計画の検討も行っている。今後、治水を専門とする学識者にも意見を聴いた上で、今年度に開催予定のリスク検討会において、これまでの検討状況を報告するので、よろしくお願いする。
また、2023年度に土岐川・庄内川流域治水協議会において取りまとめ、公表した庄内川流域治水プロジェクト2.0に基づき、北名古屋市も含めた流域市町の皆様と共に、流域全体で水害を軽減する流域治水を推進していくので、協力をお願いする。
続いて、北名古屋市と豊山町から提案の、合瀬川と大山川の中堤整備についてである。
合瀬川と大山川については、最下流部の両河川の間にある中堤の整備を河川整備計画に位置づけている。この中堤については、河道断面拡幅のため、久田良木川合流点まで撤去することとしており、昨年度より最下流部から掘削工事に着手している。今年度も引き続き喜惣治大橋下流の掘削工事を進めていく。
今後も計画的に整備を進めるためには、中堤にある複数の大型物件の用地補償が必要となるので、用地取得に向け、今後とも協力をお願いする。
続いて、豊山町から提案の大山川の河川改修、調節池の整備についてである。
大山川は合瀬川との並走部の中堤整備及び2か所の調節池の整備を河川整備計画に位置づけている。このうち、豊山町内に計画している大山川調節池は、当地域で整備が計画されている基幹的広域防災拠点と連携して整備を進めている。この調節池は地下構造物であり、防災拠点等の上部工事に先行して進める必要があるため、条件が整った箇所から順次工事を実施している。
昨年度は、本体導水路工事に着手し、今年度は、調節池本体工のうち南側について、先月業者と契約を締結した。また、越流堤工、大山川から水を引き込む工事については、その整備にも着手するとともに、用地取得や埋蔵文化財調査についても引き続き進めていく。工事を進めるに当たり、神明公園の利用方法や市道の迂回路に関する調整など、豊山町の協力をお願いする。
次に、名古屋市から提案の新川・天白川の河川整備の促進についてである。
新川は、日の出橋から三日月橋までの約1.6キロメートルの区間は、洪水の流下能力はあるものの、高潮に対する高さが不足していることから、河川整備計画に高潮堤整備を位置づけている。現在は、両郡橋から正江橋までの整備を進めており、引き続き今年度は、左岸側の堤防化作業を約310メートル実施していく。また、両郡橋上流右岸の用地買収についても実施していく。
この区間で改築が必要な両郡橋については、昨年度より名古屋市の施工により改築工事に着手している。
また、地震・津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに、新川下流部で5.8キロメートルの耐震対策を位置づけており、昨年度までに約4キロメートルの整備が完了している。今年度は、両郡橋上流左岸及び三日月橋下流左岸において、堤防の耐震対策工事を約104メートル進めていく。
続いて、天白川について、河川激甚災害対策特別緊急事業により、野中橋付近までの整備が完了している。現在はその上流、植田川合流点までの2.3キロメートル区間を当面の整備区間に位置づけ、昨年度までに天白緑地橋上流側までの約1.7キロメートルの整備が完了した。今年度は引き続き、天白緑地橋から新島田橋の間の堤防及び護岸工、左右岸合わせて約600メートルの整備を進めていく。
地震、津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに約5.6キロメートルを位置づけ、昨年度までに約4.5キロメートルの堤防の耐震工事を実施した。本年度も引き続き、残る左岸側の対策、約200メートルを進めていく。
日光川については、これまでの堤防補強工事を進めてきており、名古屋市内の区間は、今年度の工事で堤防補強が完了する予定となっている。
【理事者】
清須市から提案の地域内連絡幹線道路等の早期整備について説明する。
初めに、都市計画道路伏見町線については、国の庄内川河川改修や名古屋市の枇杷島橋の架け替えと併せて、名鉄名古屋本線をまたぐ枇杷島陸橋の4車線化を進めている。今年度は、線路北側の旧橋撤去工事に着手するとともに、線路南側で側道工事にも取りかかるなど、引き続き事業進捗を図っていく。
次に、都市計画道路枇杷島停車場線については、現在、事業化に向けて公安委員会との協議や予備設計を進めているところで、協議や設計を進めるに当たり、周辺道路等の取付けなどで清須市との調整も必要となってくるので、協力をお願いする。
最後に、都市計画道路枇杷島小田井線については、これまでに将来交通量の推計や拡幅する幅などの検討を行ってきた。今年度は、二見や古城交差点での交通量調査を実施し、より詳細な交差点形状等の検討を進めていくが、都市計画変更などをはじめ、沿道の店舗や住宅の買収、中央分離帯設置に伴う裏道対策など、事業化の前提条件である地元の合意形成において、大きなハードルがあると認識している。これらの課題解決には、丁寧な地元調整が必要であるので、引き続き清須市の協力をお願いする。
【理事者】
公園緑地課が所管する豊山町から提案の、防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備について説明する。
豊山町が整備する避難所、アリーナ、にぎわい施設、臨空第2公園については、地域の活性化とにぎわいを創出するものであり、また、災害時には周辺住民の一時避難場所として防災機能が発揮されるものと認識している。県としても、都市公園としての整備に関する技術的な支援を行うとともに、必要な事業費が確保できるよう、国に働きかけていきたい。
【理事者】
小牧市から提案の地下鉄上飯田線平安通以南の整備について説明する。
地下鉄上飯田線の平安通以南の延伸整備については、国の運輸政策審議会答申の位置づけを踏まえて、本県としても、名鉄小牧線の利便性向上に資するものと考えている。平安通以南については、名古屋市内の区間であるため、名古屋市が主体となって取り組んでもらうものと考えているが、名古屋市においては、コロナ禍以降、利用者が戻り切らず、輸送量に余力がある中、老朽化対応やホームドアの安全設備導入が優先的な課題であることから、地下鉄上飯田線の延伸整備に直ちに取りかかることは難しく、長期的な視野を持って取り組みたいとしている。
本県としては、小牧市をはじめ沿線市の皆様の意向を踏まえて、次の新線建設に着手する際には、最優先で進めるよう、名古屋市交通局長との意見交換などの機会を捉えて、引き続き名古屋市に対し要望していく。
続いて、豊山町から提案の県営名古屋空港や防災拠点の整備に伴う発生する交通需要に対応したバスアクセスの充実について説明する。
県営名古屋空港の利用者や航空ミュージアムの来場者の動向、今後の防災拠点と一体となった空港周辺の基盤整備の進捗などを見据え、将来のふさわしい交通の在り方について、町が主催する豊山町地域公共交通会議において、バス事業者を交えて議論を進めることが重要と考えている。
本県としては、空港バスを含むバスアクセスの充実は、この地域の魅力向上や活性化につながることから、これまでも地域公共交通会議の構成員として、様々な情報提供や助言、提案、事業者など関係者への働きかけや調整を行っているところであり、引き続き豊山町や事業者等の意向を踏まえつつ、支援をしていきたい。
【理事者】
豊山町から提案のコミューター航空事業者への支援について説明する。県営空港では、開港以来、コミューター航空の維持・定着のため、拠点国内定期航空運送事業者に着陸料等の減免措置を実施しており、フジドリームエアラインズ(FDA)に対しても、県営空港就航以来、継続して減免措置を実施してきた。この減免措置の期限について、昨年度の議会において、今年度から2026年度までの3年間延長する条例改正について認めてもらい、支援を継続している。
FDAの経営状況は、燃料コスト高騰や円安の影響から、依然厳しい状況にあると聞いている。本県としては、コミューター航空路線の維持に精いっぱい取り組んでいくとともに、利用促進に向けた取組を、空港周辺自治体の皆様や経済界の皆様と連携して進めていくことも極めて重要と考えているので、豊山町をはじめ、引き続きの協力をお願いする。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
ちょうど昨日のことでありますが、国土交通省より、日進市で進めている道の駅である道の駅マチテラス日進の登録が無事行われたと知らせをもらいました。今回の国交省は8駅を登録し、その中に私どもの道の駅が含まれていました。全国で登録された道の駅は、これで1,221駅となり、私どもの道の駅もここに仲間入りを果たすことができました。
これも、マチテラス日進は、愛知県、日進市共に一体的事業として事業を進めてもらいました。これまでの愛知県の尽力に改めて感謝を申し上げるというものです。ありがとうございます。
現地では現在、建設工事が順調に進んでいます。今月末からは建物の鉄骨躯体が立ち上がってくる予定です。また、先日公表しましたが、ちょうど1年後の令和7年の夏のオープンを予定しています。開駅の暁には、ぜひ皆さんにも道の駅マチテラス日進に立ち寄り、利用していただきますよう、お願いします。
【参考人】
瀬戸市には、昭和41年から昭和53年にかけて、愛知県住宅供給公社により整備された菱野団地という住宅団地があり、もう50年以上経っている団地です。昭和59年をピークに人口減少が急速に進んでいて、高齢化率も増加の一途をたどっています。
そこで、令和元年度に菱野団地再生計画を策定して、みんなでつくる、住みよいまち 菱野団地を理念にして、センター地区の整備、またエリアマネジメント団体によるまちづくりに産官学の連携で取り組んでいるところであります。その中で、センター地区にある住宅供給公社所有の菱野センタービル、以前、松坂屋ストアが入っていて撤退したところであり、それのまた対面にも、菱野センタービル大ホールがありますが、旧耐震の建築物のため、8年以上使えない状態が続いています。
住民の皆様からも、今後の利活用について、不安の声が多く上がっています。幾ら再生計画に基づいて活動しても、肝心なセンター地区に使えない、使えていない大きな建物が二つあるというのは、非常にネックになっています。今後の菱野団地におけるにぎわい創出と地域間交流のためにも、地域活性化の中心となるような施設への再整備をぜひとも働きかけていただけるようお願いします。