委員会情報
委員会審査状況
建設委員会
( 委 員 会 )
日 時 令和6年8月23日(金) 午後1時~
会 場 第4委員会室
出 席 者
山田たかお、中村貴文 正副委員長
島倉 誠、山下智也、藤原ひろき、神戸健太郎、伊藤貴治、高橋正子、
朝倉浩一、細井真司、古林千恵、神谷まさひろ 各委員
中野 正康 参考人(一宮市長)
永井 恵三 参考人(犬山市副市長)
澤田 和延 参考人(江南市長)
伊藤 和彦 参考人(稲沢市建設部長)
久保田 桂朗 参考人(岩倉市長)
鈴木 雅博 参考人(大口町長)
鯖󠄀瀬 武 参考人(扶桑町長)
島村 喜一 参考人(豊橋市副市長)
竹本 幸夫 参考人(豊川市長)
鈴木 寿明 参考人(蒲郡市長)
鈴木 亨 参考人(田原市副市長)
日比 一昭 参考人(津島市長)
日永 貴章 参考人(愛西市長)
安藤 正明 参考人(弥富市長)
村上 浩司 参考人(あま市長)
村上 昌生 参考人(大治町長)
加藤 正人 参考人(蟹江町副町長)
加藤 光彦 参考人(飛島村長)
建設局長、同技監、道路監、一宮建設事務所長、東三河建設事務所長、
海部建設事務所長、
都市・交通局長、三河港務所長、
建築局技監、関係各課長等
<議 題>
本県の公共事業等について
<会議の概要>
1 開 会
2 参考人意見聴取(一宮建設事務所管内)
3 県の取組状況説明(同上)
4 意見交換(同上)
5 休 憩(午後2時8分)
6 再 開(午後2時39分)
7 参考人意見聴取(東三河建設事務所管内)
8 県の取組状況説明(同上)
9 意見交換(同上)
10 休 憩(午後3時46分)
11 再 開(午後4時)
12 参考人意見聴取(海部建設事務所管内)
13 県の取組状況説明(同上)
14 意見交換(同上)
15 閉 会
<一宮建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
都市計画道路萩原多気線です。都市計画道路萩原多気線は一宮市の萩原町内から国道41号に至る延長約14キロメートルの主要幹線道路です。尾張地域東部の南北軸である国道41号と国道22号の幹線道路を結ぶ、非常に重要な東西軸となることが期待されている道路です。
一宮市内の丹陽町という地区は、名神高速道路のパーキングエリアがあります。ここにスマートインターチェンジを設置してほしいと、岩倉市とともに動いており、希望的観測ですが、いい方向に向かっていると考えています。
そこで、スマートインターチェンジを造るだけではなく、丹陽町エリアのまちづくりを考えていこうということで、都市計画マスタープランで産業拠点として位置づけを行い、地域の方々と様々な意見交換を重ねています。ぜひ都市計画道路萩原多気線の工事の着実な推進をお願いするものです。
もう一つが河川の関係になります。日光川の関係です。今朝も一宮市にだけ大雨洪水警報が出まして、名古屋鉄道尾西線が止まり、我々の市内の主要な道路のアンダーパスが通れなくなるなどの混乱が生じました。
このエリアも都市化が進みまして、かつて田んぼや畑の保水能力が期待できたところが、そうはいかない状況になっています。日光川2号放水路は、日光川の水を木曽川に放流するというビッグプロジェクトですが、令和2年度に大規模特定河川事業として新規事業採択されています。令和3年度から工事着手もしていますが、県には引き続き大プロジェクトの着実な推進を改めてお願いし、関連事業も進めていただくようお願いします。
【参考人】
犬山市から、昨年に引き続いてですが、道路関係と河川関係の2件について要望したいと思っています。
道路関係としましては、都市計画道路成田富士入鹿線の整備促進について説明します。
都市計画道路成田富士入鹿線は、岐阜県各務原市から中央道小牧東インター方面への交通需要に対処ができ、犬山市中心市街地の通過交通の軽減ができる環状機能を有する広域的な幹線道路です。この整備は非常に重要であると考えています。
現在、事業を進めていただいている、主要地方道春日井犬山線から一般県道長洞犬山線までの区間につきましては、通学路の安全確保のため、塔野地大畔交差点の暫定整備を実施いただきましたが、幹線道路としての機能を発揮させるためには、事業区間の早期整備、供用開始が必要と考えています。
なお、愛知県におかれましては、令和5年度より、(仮称)楼門高架橋の橋脚工事、また道路築造工事に着手していただいておりまして、大変感謝しています。引き続き、都市計画道路成田富士入鹿線、主要地方道春日井犬山線から一般県道長洞犬山線区間の早期完了に向けて、格別の配慮をお願いします。
次に、一般河川新郷瀬川及び郷瀬川の早期改修事業の促進について説明します。
新郷瀬川及び郷瀬川両河川の流域である犬山市東部丘陵地域は、近年開発が著しく進み、保水能力の低下により洪水が発生するおそれが高くなっています。かんがい時期は入鹿池の水位が高い状態となり、平成22年の集中豪雨では、降った雨が新郷瀬川に一気に流れ込み、堤防を越水し、破堤も危惧される状態に陥っておりました。このことから、愛知県におかれましては、平成22年より、新郷瀬川の河道拡幅や橋梁改築などの計画改修を進めていただいておりまして、この件につきましても改めて感謝します。
今後につきましても、新郷瀬川で現在実施している河道拡幅の早期整備をお願いします。また、整備区間には、主要な橋である富士橋の改築が残されていますので、これまでの整備効果を発揮するためにも、引き続き県道事業を含め、早期の橋梁改築と、その上流の五条川分岐部から幼川合流部の約2,500メートルの区間については、整備計画の改訂を進めていただくよう、併せてお願いします。
他方、平成22年の豪雨は、計画雨量を上回る洪水であった中、右岸の荒神川をはじめとした普通河川についても、堤防余裕高を有していないことを踏まえ、引き続き継続して災害防止に努めていただきますようお願いします。
また、郷瀬川につきましても、過年度において約300メートルの区間で河道拡幅、築堤整備を実施していただきましたが、その上流区間において、河道断面不足のため、平成29年8月のゲリラ豪雨により溢水も危惧されている状態となったことから、河川護岸の破損や河床洗堀が発生しました。残りの新橋より善師野川合流地点までの約700メートルの未改修区間につきましても、早期実施をお願いします。
【参考人】
江南市におきましては、一般国道155号の4車線化整備が着実に進められていますこと、また、青木川第4調節池工事が完成、供用開始されましたこと、この場を借りて心より御礼をします。
一般国道155号の4車線化の早期完成について説明します。
一般国道155号につきましては、尾張北部の東西幹線軸として国道22号、41号、19号と接続し、広域的な主要幹線道路網を形成するとともに、大規模災害時に地域の避難拠点、防災拠点を結ぶ重要な役割を担う第1次緊急輸送道路に指定をされています。
本市においても、空港やインターチェンジ等の交通拠点に近く、利便性が高い路線であることから、沿線には製造業や物流企業が立地するなど、交通需要は増加をしていますけれども、現在、本路線は2車線で供用されているため、通勤時間帯をはじめ、交通が集中し、慢性的に渋滞が発生しているような状況です。
一般国道155号を4車線化することにより、交通の円滑化や防災機能の向上に加え、新たな企業立地により、尾張北部地域における産業の発展につなげるため、現在進めている4車線化の早期完成をお願い申し上げるものです。
江南市におきましては、4車線化の工事がほぼ完了しているような印象を受けますけれども、接続する大口町、一宮市が進んでいない状況で、かえってこれを通すと危険ということもありますので、現在まだ通行ができないような状況です。名古屋鉄道犬山線の鉄道高架化事業が終わって、先進的に江南市内でまず4車線をしていただきましたことを改めて感謝します。
次に、二級河川日光川の遊水地整備及び一級河川青木川、五条川の河川事業の促進について説明します。
江南市は日光川流域と新川流域の上流部に位置することから、ほとんどの河川が未改修となっており、少し強い雨が降るたびに市内の多くの箇所で浸水被害が発生し、市民の生活に影響が出ているような状況です。このような中、新川流域では、青木川放水路の全区間及び青木川第4調節池が供用開始されまして、今後の浸水被害軽減に大きな期待を寄せています。
また、日光川の河川整備計画に上流部への遊水地整備を位置づけ、事業に着手していただきまして、改めて愛知県の尽力に感謝申し上げるところです。
しかし、日光川は非常に狭隘な河川であり、日光川の最上流部は川幅や深さともに1メートル程度の状況です。新般若用水路とサイホン構造で交差していることもありまして、流下能力が著しく不足しており、これまでにも幾度も溢水していることから非常に苦慮しているところです。
河川整備計画に基づく河川改修は、最上流部に位置する江南市内の整備時期の見通しが立っていないことなどから、新たに位置づけられた遊水地整備について、早期完成に向け進めていただくとともに、抜本的な河川改修事業を進めていただきますようお願いします。
また、新川流域では、五条川におきましても、平成29年に2度越水をし、市内の広範囲で浸水被害が発生したことから、災害の再発防止を目指した河川改修事業の促進をお願いします。
青木川におきましては、完成した青木川第4調節池がさらなる整備効果を発揮できるよう、青木川の抜本的な河道拡幅について提案するものです。
【参考人】
稲沢市からの提案項目は道路整備と河川整備の2項目です。
初めに、道路整備の促進として、都市計画道路祖父江稲沢線の整備促進のお願いです。
都市計画道路祖父江稲沢線は、南北の主要な幹線道路と交差し、市域西側からの名古屋方面へ、さらに高速道路へのアクセス道路としての機能を有する東西の重要な幹線道路です。
また、稲沢市の広域レクリエーション拠点であるサリオパーク祖父江へアクセスする路線であるとともに、沿線には産業拠点として製紙工場や自動車関連工場などが立地しているほか、地域ブランドである祖父江ぎんなんの産地や、交流の場となる祖父江ぎんなんパークが存在するなど、観光、産業、文化、人の交流など、この道路の持つストック効果は非常に高いものがあります。
整備状況としましては、令和4年3月に西島地内から片原一色地内に至る区間が供用開始され、残る片原一色地内から森上地内に至る区間につきましても、引き続き事業化され、令和5年度からは精力的に用地買収を進めていただいており、愛知県の御尽力に感謝します。
当該区間につきましては、日光川及び名古屋鉄道尾西線をまたぐ大規模な工事となるため、事業完了までには相当な年月が想定されますが、本市としましては、地元調整はもとより、側道整備など、事業への協力を積極的に行ってまいりますので、早期供用に向け、整備促進を図っていただきますようお願いします。
次に、河川整備の促進として、二級河川三宅川及び福田川の改修事業の促進のお願いです。
三宅川についてです。愛知県におかれましては、河川の狭窄部となっていました白山橋の改築を進めていただいており感謝します。一方、河川上流部の流域では都市化が進み、昨今の局地的な集中豪雨などにより、いたるところで道路冠水や床下浸水などの被害が頻発しており、そのたびに市民の生活や財産が脅かされている状況です。
このため、本市としましても、排水路整備や雨水貯留施設の築造など、内水氾濫に対する措置を順次講じていますが、抜本的な解決策としましては、速やかに河川改修を進めていただくことが必要だと考えます。
そうした中、昨年6月の大雨では、上流部で小規模な破堤による農地への浸水被害が発生しており、河川改修は喫緊の課題であると考えています。現在、事業中である正楽橋上流の改修事業の促進に合わせ、最上流部までの早期整備着手をお願いします。
次に、福田川です。本河川は本市の東部に位置し、上流域には住宅や商業施設などが密集していることから、その地区一円の雨水排水の受皿としての重要な役割を担っています。しかし、その整備状況は決して十分ではなく、昨今発生する局地的な豪雨時には、たびたび浸水被害が発生し、住民の生活が危険にさらされている状況となっています。
このことから、日光川水系河川整備計画に位置づけられています遊水地の増設に加え、河道のネックとなっています、あま市との市境にある東源寺杁の全面撤去に向け、下流部の改修を早期に進めていただきますようお願いするものです。
【参考人】
岩倉市の中心部を南北に流れている一級河川五条川は、市のシンボルとして、市民にとっては、安らぎとふるさとを意識する重要な要素の一つとして位置づけられています。
現在、事業中の大市場橋から竹林公園までの間、五条川の右岸側につきましては、人家が連たんしておりまして、河川巡視や洪水時の水防活動を行う管理用通路がない状況でありました。また、護岸の老朽化によりまして、法面が陥没するなど、非常に危険な状態が見受けられていたところです。
そうした中、愛知県におかれまして、平成30年度に緊急護岸整備を実施していただき、令和5年度からは、護岸改修、そして堤防道路の工事を実施していただいているところですが、地区の住民、周辺住民からは、河川工事の早期完成が望まれているところです。
この河川工事によりまして、五条川の安全を高めるとともに、市民の憩いの場として、一日も早い整備の完了が実現するよう、ますますの事業進捗を願うと思って提案させていただいているところです。
実は、岩倉市内の五条川につきましては、市境の部分を除きまして、両岸に堤防道路がありまして、桜並木が連なっています。唯一この箇所だけ、まだそのような状況になっていないということもありまして、一層のお力添えを賜ればありがたいです。
二点目ですが、都市計画道路萩原多気線の整備についてです。
都市計画道路萩原多気線につきましては、一宮市から小牧市までの東西を貫く都市計画道路ですが、現在、岩倉市内で南北の道路、主要地方道名古屋江南線の西側1.3キロメートルの区間で工事を進めていただいています。一部区間におきましては、今年の5月に供用を開始していますが、周辺の住民からも、この工事の早期完成を望まれる声が出ていますし、また、一宮区間に連なるので、早期の完成が望まれます。
愛知県におかれまして、鋭意進めていただいているところではありますが、ますますの事業推進を願います。
【参考人】
一つ目の提案は、一般国道155号、都市計画路線北尾張中央道の整備です。提案します区間は、五条川に架かります五条大橋から小牧市境の地点、交差点の区間となります。
とても渋滞を招いている現状ですし、町民としてそこを使っている様々な方にも大変迷惑をかけていることも事実であります。
都市計画路線北尾張中央道は、大口町にとって国道41号及び小牧インターチェンジにつながる重要な路線であり、近年では、本町におきましても企業誘致の取組があり、本路線を中心に企業立地が活発な状態となっています。しかしながら、4車線整備の遅れから、通勤時間帯をはじめ慢性的な渋滞が発生をしており、特に国道41号方面への渋滞が激しいことから、物流面での定時性の確保がされないなど、大きな損失を招いている状態です。そのため、多くの企業や町民からも、一日も早い4車線化の完成を望む声が寄せられているところではあります。早期に国道41号までの区間の4車線化が完成できますようお願いします。
二つ目の提案は、五条川の越水対策としての合瀬川の整備です。平成29年には二度にわたる集中豪雨により、五条川、合瀬川が越水し、多くの浸水被害が発生しました。その後、愛知県より、青木川放水路の未整備区間と合瀬川において、五条川が交差する荒井堰までの未整備区間の改修工事に着手をしていただきました。
おかげをもって本年2月には大口町内の青木川放水路の整備が完了し、近隣住民の治水安全度が向上したと認識しています。また、近年の集中豪雨は激しさを増している状況下の中、より一層の治水対策として、河川、調整池等を含めた河川調整計画の見直しに着手をしていただけることになりました。
つきましては、大口町民のみならず、新川上流地域の住民が水害に対する不安もなく、安心して暮らせる生活を実現するため、合瀬川の河川改修の早期完成に向け、また整備に必要な予算確保と新たな治水対策を検討していただけますよう、要望を申し上げる次第です。
【参考人】
一点目としまして、(仮称)新愛岐大橋及び県道小渕江南線の整備促進についてです。
木曽川を境として、愛知県と岐阜県を結ぶ主要地方道江南関線がありますが、県境に架かる愛岐大橋は築50年を経過し、老朽化が進んでいます。また、慢性的に渋滞しており、新しい橋の整備が、渋滞緩和はもとより、両県の連携強化及び南海トラフを震源とする大規模な地震災害の不安が高まる中、防災対策を図るためにも、強く整備促進をお願いするものです。
(仮称)新愛岐大橋の整備は、現在、愛知県と岐阜県による共同事業として進めていただいており、愛知県が施工する取付道路につきましては、用地買収及び物件補償と併せて、道路本体工事着手に向けての迂回路築造工事を進めていただいているところです。扶桑町としましても交通安全対策を進めておりまして、本事業の整備促進に大きな期待を寄せているところです。
(仮称)新愛岐大橋の整備は、住民生活の向上と経済の発展を図り、災害に強い地域づくりを進め、安心・安全な暮らしを実現するものであり、扶桑町としましても愛知県と連携をして、事業促進に努めていきたいと考えていますので、(仮称)新愛岐大橋及び取付道路である県道小渕江南線の整備促進をお願いするものです。
次に二点目です。一級河川青木川改修事業の促進についてです。
愛知県が管理する一級河川青木川の改修事業につきましては、令和5年度に奈良子川から木曽川までの全区間の青木川放水路の整備を完了いただいたところです。扶桑町におきましては、愛知県より、町内に二か所の調節池が設置されています。平成28年度から最下流部の中島調節池から県道一宮犬山線までの改修を進めていただき、令和5年度には、青木川に架かる町道柏森高屋線61号橋の架け替え工事を完了いただいたところです。
また、令和3年度には、県道一宮犬山線から上流部に位置する前利神社付近までの1.2キロメートル区間を事業着手していただき、用地買収及び物件補償について、県と連携して進めているところであり、地域住民及び扶桑町としましても、その事業効果を大いに期待しているところです。同区間につきましては、河川の流下能力が極端に低く、現状においては夕立程度の雨でも溢水し、道路冠水や通行止めが頻繁に発生していることに加え、近年の気候変動による局所的な集中豪雨の発生により、床上・床下浸水などの重大な浸水被害が多発しているところです。ふだんは中学生等が通学路に使う道路であり、また、県道に沿うような地域で、住宅もたくさんある地域ですが、時間雨量10ミリメートル程度の雨が続きますと、本当に危険な河川、道路となるのが現状です。
こういった観点から、地域の住民の日常生活にも大きな支障をきたしていますので、安全・安心なまちづくりと、町民の生命・財産を守るために県道一宮犬山線から前利神社付近までの事業区間における改修工事の早期完成をお願いするものです。
(理事者の主な発言)
【理事者】
一宮市、岩倉市から提案の主要地方道春日井一宮線、都市計画道路萩原多気線について説明する。
都市計画道路萩原多気線については、現在、名古屋江南線から西側、岩倉市内の約1.3キロメートル区間を岩倉工区として、さらにその西側、一宮市の県道浅井清須線までの約1.4キロメートル区間を一宮岩倉工区として整備を進めている。このうち、岩倉工区については、工区西側の約980メートル区間では、拡幅部分の道路築造工事がおおむね完了し、引き続き仕上げの工事を進めていく。また、東側の320メートル区間では、埋蔵文化財の本調査が昨年度に完了したところであり、今年度からは道路築造工事に着手していく。本工区の早期完成に向け、一層の事業推進を図っていきたい。
次に、一宮岩倉工区については、昨年度、国の交付金により事業化し、今年度3月には、公安委員会との協議が整った。今年度は、岩倉市内で用地買収を実施するとともに、一宮市内では、境界が未確定として残っている区間があるため、その区間の用地測量を実施していく。引き続き、一宮市、岩倉市の協力をよろしく願う。
続いて、犬山市の都市計画道路成田富士入鹿線について説明する。
都市計画道路成田富士入鹿線については、主要地方道春日井犬山線から南へ、市道前原40号線までの約930メートル区間を事業区間としてバイパス整備を進めている。その先、南側の県道長洞犬山線までの区間は暫定2車線で供用している。事業区間の約930メートル区間については、北側の約430メートル区間及び南側の約160メートル区間は工事がおおむね完了しており、現在は約340メートル区間の道路築造工事を進めている。
昨年度には、交差する神社の参道をまたぐように計画した橋長70.8メートルの高架橋の工事に着手し、現在は、全5基ある下部工のうち、3基の橋脚工事を進めている。今年度は、残る2基の橋台のうち、南側の橋台工事にも着手するとともに、高架橋北側の区間について、道路築造工事を行うなど、早期完成を目指し、事業進捗を図っていく。
続いて、江南市と大口町から提案の都市計画道路北尾張中央道、国道155号について説明する。
国道155号の4車線化については、現在、江南市の主要地方道名古屋江南線から東へ、大口町を経て小牧市内の県道小口名古屋線までの約4.8キロメートル区間を布袋拡幅として事業を進めている。江南市内の区間では、用地買収は完了しており、全区間で工事を進めている。今年度は、北側の歩道部の築造工事を進めていく。
大口町内の区間では、昨年度から実施していた、矢戸川に架かる矢戸大橋上流側の歩道部の橋梁工事について、本年9月に完了を予定している。また、今年度は残る1件の用地買収を進めるとともに、五条川から都市計画道路愛岐南北線までの間で、北側と南側の歩道部の築造工事を進めている。
なお、大口町境から東へ、小牧市の村中小学校北交差点までの区間の4車線化に当たっては、4車線化に伴い、二か所の交差点を閉鎖するとともに、新たに信号交差点を設ける計画であり、小牧市が計画している裏道対策を併せて検討していた。本年8月には公安委員会との協議が整い、地元の理解を得て早期に工事着手できるよう取り組んでいきたい。今後とも江南市、大口町の協力を得ながら、早期の4車線化完了に向け、事業推進を図っていきたい。
続いて、稲沢市から提案の都市計画道路祖父江稲沢線について説明する。
都市計画道路祖父江稲沢線の整備事業は、稲沢市の片原一色町地内から西へ、森上地内までの約0.6キロメートルのバイパス整備であり、2022年度から国の交付金により事業化しており、これまでに用地測量が完了している。本工区においては、日光川と名古屋鉄道尾西線に挟まれた区間の工事用進入ルートを確保する必要があることから、まずは工区東側の日光川の新設橋梁を整備した上で、工事用道路として活用する。このため、昨年度から日光川橋梁部の整備に必要となる用地買収に着手したところであり、今年度も引き続き用地買収を進めていく。
また、名古屋鉄道尾西線との交差部については、鉄道事業者との計画協議を整えているところであり、引き続き早期の協議締結に向けて取り組んでいく。本事業の推進には、用地買収に関する地元調整に加え、側道に関する稲沢市の協力が重要となる。引き続き協力をもらいたい。
続いて、扶桑町から提案の(仮称)新愛岐大橋及び県道小渕江南線について説明する。
(仮称)新愛岐大橋については、愛知・岐阜両県による共同事業として木曽川に橋梁を新設する橋梁事業である。橋梁本体工事は岐阜県施工となっており、取付道路など関連道路の整備は各県で実施することになっている。
まず、橋梁本体については、これまで下部工16基あるうち、岐阜県側の橋台1基と橋脚10基が完成している。今年度は、岐阜県側の6径間の上部工架設工事に着手するとともに、残る4基の橋脚と、愛知県側の橋台1基の工事を進めていく。あわせて、愛知県側の橋台の施工に必要となる堤防道路である浅井犬山線の切り回し工事については、今年度から本県にて着手している。
次に、橋梁本体南側の取付道路となる県道小渕江南線については、現道を切り回しした後に、道路の拡幅とかさ上げを行う計画であり、昨年度までに現道の切り回し工事が完了している。今年度は道路本体工事に着手していく。
なお、県道小渕江南線の整備のためには、残る1件の用地が必要となるため、引き続き扶桑町の協力を願う。今後も岐阜県と連携し、早期の完成に向けて事業推進を図っていきたい。
【理事者】
一宮市、江南市から、日光川について提案があった。このうち、一宮市から提案の日光川2号放水路について説明する。
日光川2号放水路の整備は、早期に事業効果を発揮するため、1期工として、函体工、立坑工、流入工を施工し、完成後は貯留施設として運用しながら、2期工として木曽川へ放流する排水機場を整備し、全ての施設を完成する。
1期工については、2020年に国から大規模特定河川事業の採択を受け、これまでに到達側及び中間の立坑が完成している。発進側の立坑については、先月請負者と契約締結したので、まずは仮設工から着手していく。今後、整備を予定している流入工予定地には、まだ未取得の用地が残っているため、一宮市の格別の支援を願う。
なお、日光川2号放水路の事業効果を発揮させるためには、中間立坑から洪水を取り込むことになっている準用河川新丹波川の改修も必要となるため、一宮市におかれても一層尽力を願う。
次に、一宮市、江南市から提案の日光川上流の整備について説明する。
日光川上流については、名栗東橋付近を除き、郷浦橋までの護岸が概成しており、昨年度は国道22号交差部のオープンシールド工事が完了した。残る名栗東橋の改築については、今年度は橋梁及び前後の護岸の詳細設計を行っている。橋梁改築のためには、左岸側、橋詰付近に未取得の用地が残っているため、引き続き、一宮市の協力を願う。
国道22号交差部から上流については、まずは小島橋の改築に向けて設計に着手しており、今年度は工事着手に向けて、関係機関との調整を進めていく。
一宮市瀬部地内の一宮遊水地の暫定整備については、昨年度用地取得が完了したため、今年度から掘削工事に着手している。今後も早期完成に向けて事業進捗を図っていく。
江南市後飛保町地内の江南遊水地については、昨年度、掘削工事に着手し、今年度も引き続き掘削工事を進め、掘削工事は完了する見込みである。今後は、越流堤や護岸の整備などを進め、早期完成に向けて事業進捗を図っていく。
また、江南市内の日光川と新般若用水路との交差部におけるサイホン構造の解消については、抜本的な河道拡幅が必要なため、まずは下流からの整備を着実に進めていく。引き続き適切な管理に努めていくため理解してもらいたい。
野府川については、日光川合流点から北古川合流点、左に直角に曲がる部分だが、そこまで約5.6キロメートルの区間について、割田橋付近を除き、護岸整備は完了している。割田橋については、2022年度に一宮市の協力により、難航していた地権者から同意を得ることができ、昨年度、左岸下部工に着手している。
工事に当たって、通行止めが必要となり、地元説明会の際に、極力通行止めの期間を短くすることで理解を得たため、今年度は右岸下部工と上部工の工事を進めてきた。また、北古川合流点から上流については、割田橋の改築に引き続き整備を進めていけるよう準備していく。
次に、江南市、扶桑町から提案の青木川について説明する。
江南市内の青木川については、第4調節池が完成したことから、その上流の県道名古屋江南線の五明大橋から間付近にある名古屋鉄道犬山線までの約1.6キロメートルの区間について、護岸整備を進めている。このうち、当面の整備区間としている五明大橋から昭和橋までの約1キロについては、用地が取得できていることから、昨年度、調節池上流の左岸側の護岸工事50メートルに着手した。今年度も引き続き左岸側の護岸工事、約90メートルを進めていく。
次に、上流の扶桑町地内においては、中島調節池から上流の500メートルを当面の整備区間としている。このうち、主要地方道一宮犬山線までの約360メートルの区間については、50メートルの両岸の護岸整備を実施することで、先ほどの360メートル区間の整備が完了する。残る140メートルの区間については、引き続き用地取得を進めていく。
また、さらにその上流から前利神社までの約1.1キロメートルの区間については、昨年度、用地取得に着手している。今年度も引き続き用地取得を進めていくため、扶桑町の協力をよろしく願う。
江南市、岩倉市から提案の五条川について説明する。五条川は、河川整備計画において、新川合流点から岩倉市内の大市場橋までの約14.8キロメートルの区間の整備を位置づけている。
はじめに、五条川の整備の状況について説明する。これまでに下流部となる新川合流部、合流点から県道の給父清須線の巡礼橋上流の約2.7キロメートルまでの河道改修が完了している。今年度は、その上流にある、名古屋鉄道名古屋本線の下流で、護岸工や河床掘削を進めるとともに、鉄道高架事業として行う名古屋鉄道名古屋本線橋梁の改築については、鉄道工事の協定締結に向けて、関係機関との調整を進めていく。
また、県道の名古屋祖父江線の清須橋の改築については、今年度、左岸下部工工事を進めていく。
五条川の区間について、竹林公園から大市場橋間の親水性護岸整備である。この区間については、昨年度、右岸側の護岸工事20メートルに着手した。今年度も引き続き右岸側の護岸工事、約60メートルを進めていくため、岩倉市においても協力を願う。
次に、犬山市から提案の郷瀬川、新郷瀬川、荒神川について説明する。
郷瀬川については、黒橋上流から善師野川合流点までの約1キロメートルの区間を河川整備計画に位置づけている。これまでに下流から約300メートルの整備が完了している。残る700メートルの区間については、農業用取水施設が五か所あり、昨年度までに利用状況の調査を行った。調査結果を踏まえて、今年度は取水施設の統廃合の検討を進めている。また、河道改修に向けて測量も進めている。今後は、取水施設の統廃合について、施設管理者との協議を進めているため、犬山市の協力をよろしく願う。
次に新郷瀬川であるが、国道41号上流から県道多治見犬山線の富士橋下流までの約3キロの区間の整備がおおむね完了している。富士橋の改築については、昨年度は県道の高さが上がることによる隣接地との高さなどの課題を検討し、市道五条川線を付け替える案を犬山市に示した。今年度は、検討案により、公安協議を進めていくため、引き続き犬山市も課題解決に向けて協力をよろしく願う。
五条川分岐点から上流については、改修に向けた整備計画の改定の準備として、現況の土地利用状況を踏まえ、上流部の改修による影響を検討していく。
荒神川については、今年度は河川の詳細設計及び入鹿用水との協議を進めていく予定となっている。
稲沢市から提案の三宅川について説明する。
2011年5月に策定した日光川水系河川整備計画に、日光川合流点から県管理区間上流端までの約10.6キロメートルの区間の河床掘削、河道拡幅、橋梁改築を位置づけている。これまでに日光川合流点から県道名古屋祖父江線の正楽橋までの約5.3キロメートルの区間の整備を進め、未改修橋梁5橋を除き、河道整備は完了している。未改修の橋梁については、昨年度、白山橋の橋梁部が完成し、今年度は白山橋の取付道路の整備を行う。
また、正楽橋から県道一宮蟹江線の矢寺橋までの約1.9キロメートルの区間を、新たな当面の整備区間と位置づけ整備を進めている。途中の矢合地区が地図混乱地でもあることから、早期に事業効果が発揮できるよう、下流区間の流下能力見合いで、矢板護岸の整備を進めている。昨年度は、雁橋下流の護岸工事を延べ530メートル実施し、今年度も引き続き上流に向けて護岸工事を延べ約450メートル進めていく。
稲沢市から提案の福田川について説明する。
2011年5月に作成した二級河川日光川水系河川整備計画に、日光川合流点から約12.8キロメートルの区間の築堤、護岸整備、橋梁改築、河床掘削及び五か所の遊水地を位置づけている。遊水地については、これまで三か所の整備が完了しており、そのうち、二か所については、稲沢市に管理を願っている。
残る二か所の遊水地の整備については、稲沢市とも相談しながら、候補地の選定を進めていきたい。
次に、福田川の現在の整備状況について説明する。福田川は下流部から整備を進めている。現在は河口から国道1号の福島橋までの約2.2キロメートルの区間において河床掘削を進めており、今年度は残る区間の河床掘削及び根固工を実施し、この2.2キロメートルの区間を完了する予定となっている。
福田川は、河口の排水機場により日光川に強制排水をしている河川であり、河口から中流部においては、河道内の容積を増やすことが排水機場の能力を有効に活用でき、水位低減に効果的である。そのため、下流からの整備では、次に福島橋から名古屋市中川区内の柳瀬橋までの約2.3キロメートルの区間となるが、この区間には、近鉄やJR関西本線の鉄道橋梁があり、これらの橋梁に与える影響への対策などの調整に時間を要することから、早期に事業効果が発揮できる柳瀬橋から、あま市内の秋竹橋まで約3キロメートルの区間に着手する。今年度は、河床掘削、約800メートル及び柳瀬橋の左岸下部工を実施し、事業進捗を図っていく。
江南市、大口町から提案の合瀬川について説明する。
合瀬川については、トヨタ自動車大口部品センター付近の八幡橋下流から荒井堰までの約1キロメートルを当面の整備区間としている。用地買収は大口町の協力も得て、昨年度までに完了し、河道拡幅や橋梁改築工事を順次進めている。
昨年度は八幡橋の右岸下部工や長蔵橋の右岸下部工の工事を実施し、今年度は引き続き、八幡橋の左岸の下部工や長蔵橋の同じく左岸の下部工の工事及び延べ350メートルの護岸工事を進めていく。
今後も防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策の予算を活用し、しっかり事業進捗を図っていく。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
犬山市から一点お願いですが、今年の2月20日に、国道41号の6車線が完成しまして、地域の開発ポテンシャルが非常に大きく変化し、上がっていると認識をしています。とりわけ、犬山市では、国道41号の五郎丸高架橋の下のエリアである歩道整備をした農地約10ヘクタールについて、まだ決定ではありませんが、地権者にお声がけをしながら、理解を深めながら、区画整理を展開して、新しいまちづくりを進めていくという方針を掲げています。
まだまだ具体化には至っていませんが、今後、愛知県の力添えをいただければ幸いと思いますので、よろしくお願いします。
<東三河建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
一点目の道路事業ですが、豊橋市をはじめとして東三河地域にとって経済的な効果や防災的な効果をもたらす重要な路線を提案いたします。
初めに、主要地方道豊橋下吉田線バイパス道路の整備についてです。
現在、事業を進めている豊橋新城スマートインターチェンジ(仮称)のアクセス道路となる主要地方道豊橋下吉田線は、通学路として利用されていますが、狭隘区間や歩道未整備区間が存在しています。このため、今後スマートインターチェンジの開通に伴い、想定される大型車をはじめとする交通量の増加に対しまして、地域住民は、道路環境の安全性に強い懸念を抱いていますことから、新たなバイパス道路が必要と考えています。
また、現在計画中のバイパス道路沿道では、昨年度に豊橋新城スマートIC(仮称)周辺土地利用構想を策定し、スマートインターチェンジの整備を契機とした、新たな産業用地の開発とともに、地域の活性化に向けたまちづくりの取組を進めており、その骨格となる本路線が、産業用地の開業には必要不可欠となります。
つきましては、安全・安心な道路環境の確保や、地域産業の発展に寄与する豊橋下吉田線バイパス道路の早期実現を強く提案をします。
次に、主要地方道東三河環状線の整備についてです。
本路線は、東三河地域の主要幹線道路間のアクセス道路として、東三河の産業経済の発展や、周辺市町との交流を促す重要な路線です。また、一部区間が第2次緊急輸送道路に指定されており、防災面でも非常に重要な役割を担う道路です。現在、事業中の石巻本町・当古工区周辺道路におきましては、通勤時に慢性的な渋滞が発生しており、その対策は地域の課題にもなっています。
つきましては、石巻本町・当古工区2.4キロメートル区間の全線開通に向け、早急に整備をしていただくよう強く提案をします。
最後に、主要地方道豊橋渥美線についてです。本路線は、豊橋市や田原市の三河港臨海部の産業活動を担う重要な道路です。しかしながら、通勤時などの交通集中が顕著であり、頻繁に渋滞が発生しており、三河港臨海部の産業拠点の物流ネットワークに支障を来している状況です。そのような中、国がルート帯を示された浜松湖西豊橋道路が本路線に接続することや、構想路線である渥美半島道路もあることから、さらなる交通集中が懸念をされます。
つきましては、物流ネットワークや交通処理の機能強化として、立体化の検討を国とともに早急に行っていただきますよう強く提案をします。
次に、二点目として、三河港の整備促進について提案します。
初めに、臨海道路東三河臨海線の早期実現についてです。三河港は完成自動車の輸入台数は国内シェア約57パーセント、2台のうち1台以上が三河港から陸揚げされています。しかし、完成自動車の保管用地がなく、一部は御津地区へ移送しており、非効率な物流を強いられています。また、御津地区における企業立地の動きが活発したことにより、埠頭間の輸送車両が増加し、国道23号バイパスの豊川橋付近では、慢性的な渋滞が問題となっています。
つきましては、埠頭間の輸送車両及び周辺道路の円滑な交通を確保するとともに、災害時のリダンダンシー確保にも寄与する臨海道路東三河臨海線の早期実現に向け、港湾計画への反映を含めた検討をお願いします。
次に、明海地区岸壁マイナス7.5メートル及び埠頭用地の早期実現についてです。
循環型社会の形成が求められる中、鉄スクラップなどの循環資源の輸出など、リサイクルポート施策を一層推進していくため、船舶の大型化やスクラップ貨物の集約化、効率化に対応した明海地区の7.5メートル岸壁及び埠頭用地の早期実現をお願いします。
最後に、港湾計画改訂へ地元意見の反映についてです。
三河港港湾計画改訂に向け、令和2年度に、三河港の目指すべき将来像に関する提言書、さらに令和5年度には、三河港港湾計画改訂に向けた要望書を大村秀章知事へ提出しています。これらには地元の意見が集約されていますので、改訂については、内容を十分反映していただくようお願いをします。
【参考人】
まず一つ目の提案ですが、地域の活性化や港湾物流の効率化に資する幹線道路網の整備です。
東三河地域では、新東名高速道路をはじめとした高規格道路が整備され、これらの高規格道路へのアクセス道路の整備が重要であることから、現在、東三河環状線や宮下交差点立体化など、多くの事業を進めていただいています。ここでは、幹線道路網整備において重要となる3路線について提案をします。
まず一点目は、国道151号一宮バイパスです。
まず本路線ですが、三河港から本市を経由して、東三河山間部を結ぶ東三河縦貫道路であるとともに、新東名高速道路、新城インターチェンジへのアクセス道路の役割を果たす重要な路線となっています。一宮バイパスの整備による地域の活性化、渋滞解消等を図ることを提案します。
次に、姫街道線の早期整備ですが、豊川市の中心部を東西に貫く重要路線でありまして、JR飯田線及び名古屋鉄道豊川線とのアンダーパス化においては、渋滞解消や通学児童を含む歩行者の安全確保に効果の高い事業となります。現在、様々な調整に努めていただいており、多くの課題がありますが、早期の整備を提案します。
また、同じく姫街道線の八幡駅周辺地区では、公共施設や商業施設などを集めた拠点として位置づけておりまして、令和5年4月に大型商業施設イオンモール豊川も開業しました。そのことにより、交通量も増加しているため、八幡西工区の4車線化事業を提案します。
次に、臨港道路東三河臨海線の早期整備です。前回の港湾計画の改訂が平成23年4月にありました。そのときの港湾計画では、全長9.8キロメートルの延長距離となっています。
また、国・県が主体となり、民間事業者も含めまして、東三河臨海線の実現に向けた勉強会を平成2年以降6回開催していただいています。その中の主要な決定事項等をしますと、本路線の計画ルートについては、干潟への影響を最小限にするために、海側から陸上側へ変更されたルートが採用されています。Aルートといいまして、干潟の保護等もありそのルートが重要だということであります。その中身を、現在改訂中の三河港港湾計画へ位置づけていただきたいと考えています。
また、御津地区においては、企業庁による物流業エリアの分譲を進めておりまして、毎年、企業進出が活発化しています。本路線の整備によりまして、国道1号及び国道151号等の幹線道路と一体的に結ばれることで、高度な物流ネットワークが形成され、地域経済の飛躍的な発展が期待できます。
また、防災面においても、リダンダンシーの確保でも大変有効でありまして、ぜひとも国直轄事業として早期実現を提案します。
二つ目の提案ですが、河川関係です。昨年6月の大雨では、内水氾濫、河川の越水や土砂災害など、市内の広い範囲で甚大な被害が発生しました。市民はこのような災害がまたいつ起こるかと不安を抱きながら生活をしている状況です。現在市内を流れる県管理河川は12河川ありまして、今年度は音羽川をはじめ5河川で事業を進めていただいています。大雨被害を考えますと、河川改修は大変重要になりますので、今後も着実に事業を進めていただきますようお願いします。
特に佐奈川につきましては、今年2月に河川整備計画を策定していただきました。今年度からは、測量等を進めていただいていますので、今後、河川整備計画に基づいて、より実効性の高いものとなるようお願いします。
また、国道1号宮下交差点付近につきましては、道路冠水がたびたび発生しています。昨年の大雨でも、大規模な道路冠水となりました。天下の大動脈、国道1号線が6月2日の午後4時から3日の午後2時まで、22時間にわたり通行止めとなるような状況でありました。その雨水排水対策の一つとして、一級河川善光寺川の整備を早急にお願いするとともに、市でも県の補助制度を活用しながら、善光寺川流域で河川への流出抑制対策として、浸水軽減対策事業を行っていますので、引き続き支援と拡充をいただくよう提案します。
最後になりますが、令和4年3月に公表されました流域治水プロジェクトに基づきまして、豊川市も積極的に流域対策に取り組んでいきますので、県管理河川の整備の促進と、堆積土砂のしゅんせつなど、河道の適切な維持管理を併せて提案します。
【参考人】
蒲郡市からは、道路及び港湾事業につきまして提案をします。
初めに、道路事業についての提案です。
今回、提案します都市計画道路大塚金野線は、現道の国道23号から北へ上り、名豊道路国道23号蒲郡バイパスの御津金野インターチェンジへつながる路線です。
国道23号蒲郡バイパスの茶色の点線で示された部分が、この名豊道路のミッシングリンクとなっています蒲郡バイパスの東部区間9.1キロメートルとなりますが、国により整備を進めていただいておりまして、今年度内の開通の見通しであると公表していただいています。
また、この路線の南側の先には、県内でも有数の観光地となりますラグーナ蒲郡がありまして、国道23号からラグーナまでの黒の実線で示された部分は、この臨港道路海陽3号線として愛知県に整備していただいており、令和5年6月に供用を開始しています。したがいまして、大塚金野線が整備されますと、名豊道路から直接ラグーナ蒲郡へアクセスが可能となりまして、ラグーナ蒲郡へ、より広域的なアクセスが可能となる路線です。
現在もラグーナ蒲郡周辺では、道路が混雑しておりまして、そうした交通を処理し、また円滑な、そして広域的な交通体系を図る上でも、大変重要な道路ですので、このたび事業化されました都市計画道路大塚金野線について、整備促進が図られますよう提案をします。
もう一つの道路の提案ですが、一般国道247号鹿島バイパスとなります。図面左側の赤色の実線です。鹿島バイパスは、この蒲郡市内を東西に走る主要な幹線道路となります国道247号の一部でありまして、延長約3.2キロのうち、赤線の部分、約1.8キロが暫定の2車線となっています。図面でこの鹿島バイパスの東側には、浜町の企業用地がありまして、それに加えて、沿線には蒲郡では大型となる商業施設もあります。このため、平日の朝夕の通勤時間や、または週末、休日など、国道が慢性的に混雑している状況です。
つきましては、国道247号鹿島バイパスの早期4車線化が図られますよう提案をします。
次に、港湾事業の提案です。三河港蒲郡地区の11号岸壁となります。この11号岸壁の整備状況としましては、全体でこの岸壁延長570メートルの計画のうち、現在380メートルの整備を完了していただいています。また、埠頭用地につきましては、当初の岸壁250メートル区間の背後を段階的に整備していただきまして、約5ヘクタールの埠頭用地を供用させていただいています。
こうした整備により、11号岸壁、これは水深11メートルですが、国内自動車メーカーの完成自動車の輸出の拠点として利用していただいておりまして、それ以外にもクルーズ船の寄港地や、または海上自衛隊の艦艇による防災訓練の場所としても利用いただいています。
しかし、完成自動車の取扱量の拡充や、輸送船舶の大型化への対応をはじめまして、トランシップ自動車、そしてバイオマス発電所の燃料の取扱いによる貨物の複層、福利厚生施設の不足など、当地区におきましても様々な課題があります。それに加えまして、当地区を利用しています国内自動車メーカーなどからも、この11号岸壁の早期整備の要望をいただいているところです。
また、先ほど触れました国道23号蒲郡バイパスの工事も順調に進んでおりまして、蒲郡港蒲郡地区を利用する交通アクセスにつきましても、今後さらに利便性が向上し、そしてより利用しやすい港になるのではないかと考えています。
こうした課題などへの対応や、また道路の整備に併せて、さらなる物流活動の促進、そして地域活性化のためにも、当地区の港湾機能の強化となります、岸壁背後地の早期整備及びさらなる岸壁延伸整備が図られますよう提案をします。
【参考人】
田原市からは、道路整備と強靱化対策の二点の提案について説明します。
初めに、提案項目の一点目、渥美半島道路の早期実現及び主要幹線道路整備によるリダンダンシー確保についてです。
田原市では、渥美半島を元気にとの思いで、様々な施策に取り組み、日本一元気な愛知の一翼を担っています。三河港田原地区には、トヨタ自動車株式会社田原工場をはじめとする約80社の企業が集積し、従業員数は豊橋明海地区と合わせると2万5,000人で、周辺の幹線道路は渋滞をしている状況です。
また、田原市の農業産出額は全国2位で、花、指定野菜3種などの主要産地であり、日本にとって重要な食料供給基地です。この花や野菜の多くは、渥美半島の先端方面で生産されており、北海道から九州まで全国に輸送しています。輸送先の多くは東京都の大田市場ですが、渥美半島の先端から東名高速道路浜松インターチェンジまでは100分もかかっています。
一方、南海トラフ巨大地震が切迫していることから、災害への備えが急務であることは明白です。今年1月に発生した能登半島地震では、半島地域特有の三方を海で囲まれた地形で、道路は海岸沿いの国道と半島中央の県道しかなく、土砂災害、津波、液状化などで道路が至る所で寸断し、半島先端地域などが孤立しました。
渥美半島は、能登半島よりさらに限られた道路網しかなく、北側の国道259号、南側の国道42号の2本の道路のみであり、能登半島のように半島中央を通る道路がないことから、この2本の道路が寸断されると、西半分の先端地域が孤立してしまいます。
こうした中、本年6月に国から、令和6年能登半島地震を踏まえた緊急提言が公表され、災害時に確実に機能する道路ネットワークの在り方について、改めて検討する必要性が示されたところであり、愛知県におかれましては、緊急提言の内容を踏まえ、次期地域強靱化計画において、半島部のアクセス強化に向けた取組として、渥美半島道路をしっかりと位置づけていただきたいと考えています。
渥美半島は、強靱な高規格道路がなく、製造品・農産物の物流、観光周遊、救急医療、災害時支援など多くの課題を抱え、大変困っています。こうした状況を踏まえまして、道路ネットワークの強化のため、愛知県として次の提案の実現をお願いします。
一点目として、高規格道路としての渥美半島道路の早期実現が図られるよう、国、県、市で連携して取り組むこと。次に、東三河縦貫道路である主要地方道豊橋渥美線の三河港大橋から、浜松湖西豊橋道路をつなぐ区間の立体化などの機能強化を図ること。また、豊橋渥美線の浦町から白谷町までのバイパスを早期に開通すること。次に、三河港大橋での事故による長時間の通行規制などによるリダンダンシーを確保するため、まずは一般県道城下田原線を早期に整備することです。
次に、提案項目の二点目、渥美半島の大規模自然災害を想定した強靱化対策の推進についてです。
太平洋、三河湾の海に囲まれた渥美半島は、地震、津波、高潮による甚大な人的・物的被害が想定され、臨海部へ浸水すれば、自動車産業など、経済活動に大きな影響を及ぼします。また、近年の線状降水帯などによる集中豪雨時は、堤防からの越水や排水不良により、周辺地域に深刻な浸水被害を生じさせています。
この渥美半島において、生命・財産を守り、地域産業の持続的発展のためにも次のことをお願いします。
一点目として、治水安全度の向上としまして、汐川上流の河床掘削、河道拡幅、新堀川の樋門改築をはじめとした河川の早期整備。次に、海岸堤防及び河川護岸の堤防補強や、かさ上げ、防潮堤の整備の加速化、特に中心市街地の浸水防止及び緊急輸送道路の機能確保の対策については優先的に整備をお願いします。次に、三河港における高潮対策の推進及び田原公共埠頭のマイナス10メートル耐震化岸壁を早期に整備することです。
(理事者の主な発言)
【理事者】
豊橋市から提案の3路線のうち、主要地方道豊橋下吉田線バイパスについて説明する。
主要地方道豊橋下吉田線バイパスについては、(仮称)豊橋新城スマートインターチェンジの周辺で豊橋市が計画している新たな産業用地のアクセス道路として、バイパス計画の検討を進めている。昨年度からバイパス道路の調査・設計に着手し、現在は新たな産業用地の計画と調整しながら、道路計画を作成し、公安委員会と事前協議を行っている。また、今年度は、既に着手している現地測量に加え、道路予備設計を進めるとともに、来年度の新規事業化に向けて事業評価を実施していく。
本道路の事業推進に当たり、新たな産業用地計画の進展と足並みをそろえていく必要がある。設計段階での計画内容のすり合わせや事業手法に関する調整等について、引き続き豊橋市の協力を願う。
次に、豊橋市から提案の東三河環状線の石巻本町・当古工区について説明する。
石巻本町・当古工区は豊橋市内及び豊川市内の延長約2.4キロメートルのバイパス整備であり、国の交付金事業により整備を進めている。豊橋市側区間については、用地買収に着手している牟呂用水交差部から東側約0.7キロメートルの区間では、約7割の用地を取得しており、今年度も引き続き用地買収を進めるとともに、埋蔵文化財の本調査を進めていく。また、牟呂用水交差部から西側、国道362号までの区間においては、用水路の付け替えの協議を進めており、協議が整い次第、用地測量に着手していく。
さらに、豊川市に架かる新しい橋についても、河川管理者との橋脚配置などの調整を踏まえた設計を進めており、早期に橋梁工事に着手できるよう、準備を進めていく。また、豊川市内の用地取得についても、昨年度から着手しており、引き続き用地買収を進めていく。
次に、豊橋市、田原市から提案の浜松湖西豊橋道路と接続する主要地方道路豊橋渥美線の立体化に向けた検討について説明する。
まず、浜松湖西豊橋道路については、現在、国、豊橋市と連携し、都市計画及び環境アセスメントの手続を進めている。この浜松湖西豊橋道路の終点側の接続先となる主要地方道豊橋渥美線については、現在の都市計画で定められている内容を踏まえつつ、浜松湖西豊橋道路の整備効果を三河港や田原市方面へ広く波及できるよう、浜松湖西豊橋道路の都市計画の手続に合わせて、立体化に向けた計画について熟度を高めていく。
次に、豊川市から提案の国道151号一宮バイパスについて説明する。
国道151号一宮バイパスについては、豊川インターチェンジ北側の現道から、市道上長山一宮線までの延長3.6キロメートルの1工区と、その市道から先、新城市川田の新城バイパスまでの約4.3キロメートルの2工区に分けて事業を進めている。
このうち、1工区については、昨年度は豊川市の協力を得て、用地買収を進めるとともに、JR飯田線鉄道交差部の橋梁の床版工事を実施した。今年度も引き続き、残る11件の用地買収を進めるとともに、JR飯田線鉄道交差部につながる橋梁架設工事や道路築造工事、さらには市道交差部における函渠工事を行うなど、事業の進捗を図っていく。
また、2工区については、豊川市内のうち、北側に位置する東上地区では、昨年度、橋梁予備設計に加え、用地測量を実施した。今年度も引き続き、用地測量を進めていく。
また、南側に位置する上長山地区においては、用地測量に着手するためには、交差市道に関する地元との協議を取りまとめる必要があるため、豊川市においても協力を願う。
次に、蒲郡市から提案の都市計画道路大塚金野線について説明する。
本路線は、現道の国道23号から北へ、名豊道路御津金野インターチェンジまでの延長3.2キロメートルの区間において、約620メートルのトンネルを設けるとともに、新幹線やJR東海道本線の下を通過する計画となっている。2024年3月に都市計画変更告示を行い、今年度より3.2キロメートル全線を交付金により事業化した。
このうち、JR東海道本線との交差部周辺区間については、構造的に工事に時間を要する区間であるため、先行して設計検討を進めている。これまでに構造形式や鉄道施設への影響を踏まえた施工方法について検討を進めてきた。今年度からは、JR東海と連携して、交差部を含む周辺の道路構造物の設計を進めていく。また、昨年度行った南側区間の次に、今年度は北側区間についても現地測量や道路予備設計を実施し、用地測量に向けた準備を進めていく。
次に、蒲郡市から提案の一般国道247号鹿島バイパスの4車線化について説明する。
国道247号鹿島バイパスについては、延長1.8キロメートルの区間で4車線化事業を進めている。本事業では、新拾石橋と鹿島大橋を拡幅する橋梁工事が必要であり、これまでに新拾石橋では、橋梁下部工の補強工事を実施した。また、鹿島大橋については、大規模な下部工の補強工事に当たり、現道交通への影響を考慮する必要があることから、昨年度に引き続き施工検討を進めていく。
また、4車線化区間の無電柱化のため、電線共同溝の設計に着手し、関係機関との調整を進めていく。なお、4車線化に伴う中央分離帯の設置により生じる裏道対策として、周辺の市道整備が必要となるため、引き続き蒲郡市の協力を願う。
次に、田原市から提案の渥美半島道路について説明する。
渥美半島は三方を海で囲まれた細長い地形であり、海岸沿いに位置する国道はいずれも2車線であるなど、防災面から道路ネットワークを強化する必要がある地域と認識している。こうした中、国により令和6年能登半島地震を踏まえた緊急提言が6月に示され、災害時に確実に機能する道路ネットワークの在り方について、改めて検討する必要性などが示された。
このため、本県においても、この緊急提言の内容を踏まえ、次期地域強靱化計画において、半島部のアクセス強化に向けた取組を位置づけるとともに、渥美半島における広域道路の在り方について、県・市で連携し、国にも相談しながら検討を深めていく。
また、道路ネットワーク強化による効果を早期に発現させるため、まずは国道259号植田バイパスや豊橋渥美線など、地域の幹線道路整備を着実に進めるとともに、高規格道路である浜松湖西豊橋道路の早期実現を図っていく。
次に、田原市から提案の主要地方道豊橋渥美線バイパスについて説明する。
主要地方道豊橋渥美線バイパスについては、田原高松線と交差する童浦小学校南交差点から西へ、臨港道路の田原交差点までの約1.3キロメートルの区間で事業を進めており、このうち西側460メートル区間については2020年に供用している。残る東側の約850メートル区間については、交差する御山川を函渠化するための工事を進めている。今年度は、昨年度着手した地盤改良工事を完了させ、その上の函渠本体工事を進めていく。
主要地方道豊橋渥美線バイパスの整備については、まずは事業中区間の早期整備にしっかりと取り組み、その先西側の白谷町までの区間については、事業中区間の進捗や他路線の進め方も含め、田原市と相談しながら検討していく。
最後に、田原市から提案の一般県道城下田原線について説明する。
一般県道城下田原線については、国道259号から二級河川汐川を渡り、主要地方道田原高松線を結ぶ道路であり、豊島町地内の整備済み区間から、主要地方道田原高松線までの約1キロメートルの区間が未整備となっている。この未整備区間の整備についても、田原市内の他の事業中箇所の進捗状況や他路線の進め方も含めて、田原市と相談し検討していく。
【理事者】
豊川市から提案の県管理河川の改修促進について説明する。
昨年6月の大雨により、豊川市内を流れる県管理河川においては、善光寺川をはじめ4河川で越水が発生するとともに、音羽川や佐奈川などの河川では、護岸が損壊するなどの施設被害が十一か所発生した。施設被害については、国の災害復旧事業などにより復旧工事を実施している。現在八か所において工事が完了し、残りの三か所についても今年度中に完了する見込みである。
豊川市内の県管理河川については、本年度、佐奈川をはじめ5河川で河川事業を実施している。具体的に、佐奈川では、今年2月に公表した河川整備計画に基づいて整備を進めている。今年度は、河口から東海道新幹線上流までの約1.3キロメートルについて、7月から現況測量を行っており、その測量結果を基に河道掘削などに向けた検討を進め、来年度は詳細設計を行い、早期の工事着手を目指していく。
次に、音羽川について、これまで河口から2.7キロメートルにあるため当橋下流までの整備が完了しており、今年度は、為当橋下流の堤防天端の舗装復旧工事と八幡橋関連の土地評価、用地買収、物件補償を実施していく。
次に、音羽川の左支川の白川では、これまで音羽川合流点から900メートルにある新白川橋下流までの整備が完了し、現在は新白川橋の橋梁工事を進めており、今年度は、両岸の橋台や橋梁周辺の護岸工事、延べ約70メートルを実施する。
次に、御津川では、これまで河口から1.6キロメートルになる宮前橋下流までの整備が完了しており、今年度は、宮前橋の左岸橋台及び護岸工約40メートルを実施する。
次に、善光寺川では、計画的な河川改修の実施に向け、善光寺川を含む豊川下流圏域の河川整備計画の作成を進めており、現在、整備基準を超える降雨に対して少しでも被害が軽減できるよう、当初作成した計画案に対して、河道の整備区間と調節池の位置、規模を見直す修正案を検討している。今年度中に国土交通省への認可申請を行い、認可され次第、河川整備計画の公表の手続を行う予定である。
また、現在、当面の対策として、狭窄部の約900メートルの区間について、現在の河川区域内で河道を広げ、洪水を流れやすくする工事として、左岸の護岸工事約20メートルを引き続き実施する。
河道の維持管理については、緊急河川しゅんせつ推進事業などを活用した、堆積土砂の除去を行うなど、引き続き適切な維持管理に努めていく。豊川市が実施している善光寺川流域の流出抑制対策について、市町村土木事業費補助により引き続き支援していく。
次に、田原市から提案の渥美半島の大規模自然災害を想定した強靱化対策の推進のうち、汐川上流域の河道拡幅と新堀川の樋門改築をはじめとした河川の早期整備についてである。
汐川については、2018年9月に公表した汐川水系河川整備計画において、河口から三河田原駅近くのふれあい橋までの下流部の約2.8キロメートルの区間で、現況の堤防かさ上げなどの高潮対策を位置づけている。また、河口から約5キロ地点にある坪井橋から、準用河川汐川との合流点までの上流部の約2.3キロメートル区間で、河床掘削や河道掘削などの洪水対策を位置づけている。
まず、下流部の区間の高潮対策について、従前、護岸のなかった区間を含む一連区間、約300メートルのうち、護岸がなかった区間、約200メートルを優先して整備を進めており、昨年度完了した。今年度は、その上流側右岸、約50メートルの護岸補強と併せ、堤防嵩上げを実施する。
上流区間については、坪井橋から九日橋までの1キロメートル区間の河道拡幅等を進めることとしており、この区間の整備には、用水路の付け替えのために用地取得が必要となるため、用地交渉など田原市の協力を願う。引き続き、関係者と調整を進めるとともに、今年度は護岸などの設計を行っていく。
また、昨年6月の大雨に堤防が決壊した箇所の復旧については、今年2月に完了している。
次に、新堀川は、渥美半島の内湾、先端から3本目の川となる。新堀川は、地震・津波対策として河口部の防潮樋門を改築することとしており、現在、詳細設計を実施している。引き続き、田原市や地元の協力を得ながら、整備に向けて検討を進めていく。
次に、田原市から提案の海岸及び河川施設の津波・高潮対策の整備の加速化についてである。
田原市内の海岸及び河川施設の地震・津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに、河川、海岸、堤防の耐震化、水門の耐震化及び自動閉鎖化を位置づけ、中心市街地の浸水防止や、渥美半島の海岸沿い緊急輸送道路の機能確保に取り組んでいる。
提案の海岸施設の堤防耐震化については、田原海岸谷熊地区、谷熊地区は渥美半島の付け根、蜆川の河口部付近の海岸である。この海岸はこれまでに約1キロメートルが完成しており、今年度は約70メートル実施する。
福江港海岸は、渥美半島の先端部、天白川から免々田川の間にある海岸となるが、昨年度、堤防耐震化の施工に必要な仮設工を実施したため、今年度は工事に着手し、約20メートル施工する。
また、緑の防波堤として整備する渥美日出・和地地区の海岸について、堤防築造に先立ち施工する地盤改良工は、これまでに約860メートル施工済みで、改良済み区間の上部の築堤は約240メートルが概成している。
今年度も引き続き、地盤改良工を約20メートル施工する。次に、外洋側の中央部に明示している赤羽根漁港の海岸では、防波堤の整備を進めており、これまでに約90メートル完成し、今年度は約60メートル施工していく。
このほかに、水門の耐震化及び自動閉鎖化については、仁崎防潮樋門の耐震化・自動閉鎖化が完了しており、今年度は、免々田川樋門の耐震化工事、新堀川防潮樋門の詳細設計を実施していく。
次に河川施設については、今年度6月に池尻川水門の耐震化工事が完了した。引き続き、水門前面部の吹き上げ防止板の工事を実施する。また、新設する精進川水門の本体工事を引き続き実施していく。また、高潮対策としては、汐川の堤防かさ上げ工事を引き続き実施していく。
【理事者】
豊川市から提案の地域の活性化や港湾物流の効率化に資する幹線道路網の整備についてのうち、都市計画道路姫街道線について説明する。
都市計画道路姫街道線の八幡西工区については、2022年度に事業化し、昨年度、工区西側において用地測量に着手したところであり、今年度は、工区東側でも用地測量を実施する。豊川市においては、引き続き地元調整等への協力を願う。
次に、JR飯田線及び名古屋鉄道豊川線と交差する姫街道線踏切アンダー化については、2022年度にJR東海と協定を締結し、鉄道アンダー部分の調査設計を3か年で進めている。また、今年度は、アンダーパス化に必要となる仮設道路や市道の付け替えについても設計等を進めており、それらがまとまり次第、公安委員会との協議に着手していく。事業化に向けては、仮設道路の計画をはじめ様々な課題があるため、引き続き豊川市の協力を願う。
【理事者】
豊橋市と豊川市から提案の臨港道路東三河臨海線について説明する。
東三河臨海線は、豊橋市神野地区と豊川市御津地区の埠頭間を直接結ぶことで、交通の円滑化、企業立地の促進、防災機能の強化につながる大変重要な施設である。国、県、市及び港湾利用者で構成された東三河臨海線の実現に向けた勉強会を継続的に開催し、早期事業化に向けた検討を行っており、これまでの勉強会でルートの候補案がまとめられた。今後は、このルート候補案を、事業化の前提となる次期港湾計画へ反映していきたいと考えており、事業実施に向けては、国の直轄事業で進めるよう国に強く働きかけるとともに、早期実現に向けて、引き続き地元と協力して取り組んでいく。
次に、豊橋市から提案の三河港における港湾物流機能の強化に向けた港湾施設の整備促進について説明する。
まず、明海地区の岸壁及び埠頭用地について、この水深7.5メートルの岸壁及び埠頭用地は、船舶の大型化に対応し、取り扱うスクラップ貨物を集約するために不可欠な施設である。事業実施に向け、今年度から環境調査や、施設の設計に必要な測量に着手していく。
次に、次期港湾計画については、地元からの提言書や要望書をしっかりと受け止め、昨年度、策定した三河港港湾脱炭素化推進計画の内容も踏まえ、三河港にふさわしい港湾計画の改訂に向けて取り組んでいく。
その他の提案事項のうち、神野地区の防波堤をはじめとした施設の整備や対応策については、国との連携を図り、早期整備が実現できるよう努めていく。また、コンテナ貨物の集荷に向けた取組の推進については、ポートセールスなど利用促進に取り組み、地元と連携し、三河港の振興をしっかりと進めていく。
次に、蒲郡市から提案の三河港蒲郡地区11号岸壁及び埠頭用地の早期整備について説明する。
蒲郡地区の11号岸壁は、大型クルーズ船の寄港に対応できるよう、段階的に岸壁を供用し、2023年1月には、岸壁延長380メートルで供用した。また、自動車運搬船の大型化や完成自動車取扱量の増加に対応するため、2022年度から岸壁背後の埠頭用地、約2.4ヘクタールの整備を進めており、まずはこの埠頭用地の早期完成を目指し、さらなる事業進捗を図っていく。
その他の提案事項にある浜町航路については、土砂の堆積により、計画水深が確保されていない箇所が存在するため、早期の浚渫に向けて事業調整を進めていく。
次に、田原市から提案の渥美半島の大規模自然災害を想定した強靱化対策の推進についてのうち、三河港における高潮対策の推進及び田原公共埠頭の水深10メートル耐震強化岸壁の早期整備について説明する。
三河港では、2014年度に三河港港湾BCPを策定し、ワークショップの開催や実地訓練、検証作業、計画の見直しなど災害に対する備えに取り組んでおり、今後も高潮などの被害軽減につながる対策を進めていく。
次に、田原埠頭の水深10メートル耐震強化岸壁について説明する。
この岸壁は、大規模地震時における緊急物資輸送や、復旧・復興段階における物流機能の早期確保のために、非常に重要な施設である。昨年度から岸壁前面の泊地のしゅんせつ工事に着手し、今年度からは岸壁の本体工事を実施しており、早期の完成に向け、事業進捗を図っていく。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
河川事業につきまして、二級河川柳生川整備の推進についてお願いしたいと思います。
柳生川流域では、平成20年8月末豪雨や令和5年6月の台風2号に伴う豪雨による越水で、大規模な浸水被害を受けています。現在、計画的に進めていただいています地下河川整備とともに、河口部、中流部における高潮堤防のかさ上げ、河床掘削、老朽化した護岸の補強を早急に実施していただくようお願いします。
今年の7月には、国土交通省に個別補助事業への採択について要望してまいりましたが、愛知県におかれましても、引き続き国への働きかけをお願いします。
道路事業、港湾関連事業と併せまして、河川事業につきましても格別の御配慮を賜りますようお願いします。
【参考人】
国道151号一宮バイパスですが、第2工区4.3キロのうち、0.5キロが新城市部分です。新城市は、もう既に令和4年度から用地買収に入っています。用地買収率としては、今40パーセントという話を聞いています。そのため、豊川市部分についても、一刻も早い用地買収をお願いするよう、今年度の7月4日に東三河県庁において江口副知事に対して要望活動を行ったところです。
【参考人】
昨年度3月に全日本ラリー選手権を実施させていただきました。その際に、昨年6月2日における豪雨において、県道等のコースとなる道路が損壊しておりまして、東三河建設事務所の方々が迅速かつ丁寧に設営していただきまして、実施することができました。
また、今年度2月末から3月にかけまして、全日本ラリー選手権を開催する準備をしていますので、さらなる環境整備をお願いします。
【参考人】
道路の雑草対策についてお願いします。風光明媚な自然環境に恵まれた田原市では、県民の皆様をはじめ多くの観光客をお迎えしており、観光施設や道路などを気持ちよく利用していただけるよう、適切な維持管理に努めています。
また、愛知県をはじめとする関係機関には、田原市の主軸を形成する国道259号と国道42号を中心に、美しい景観に磨きをかけるため、草刈りや清掃など、多くの業務に協力をいただいております。
今後も、この美しい渥美半島において、トライアスロン伊良湖大会をはじめ、多彩なイベントを市民一体となって開催をしながら、地域の活性化を図ってまいりたいと考えています。雑草の管理などについて、愛知県のより一層協力を賜りますよう、この場をお借りしてお願いします。
<海部建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
当地域ですが、海抜のゼロメートル以下の地域でありまして、非常に災害に弱い地域です。このような事情を十分お酌みいただきまして、各種事業の推進にお力添えをいただきますことをよろしくお願いします。
まず一点目は、主要地方道名古屋津島バイパスの早期整備について提案をします。
主要地方道名古屋津島線は、津島市のマスタープランにおいて東の玄関と位置づけさせていただき、名古屋市と海部津島地域を結ぶ東西の主要幹線道路であり、当地域にとって、深く発展のために重要なものです。そして、さらに災害時には、緊急輸送道路としての重要な位置づけをされています。
名古屋津島線バイパスですが、昭和55年に着手されて、既に40年以上経過しており、地域になくてはならない道路です。名古屋駅から直結する名古屋津島線バイパスは、早期実現が地域の悲願です。津島市としましては、莪原工区の用地の買収が着実に進行しているということで、今後もしっかりと財源確保をしていただきまして、西尾張中央道2027という目標がありますので、まずは整備を完了していただき、地域の皆様に見える化ということで、着実に事業が進んでいることが確認できるような状況で毎年進んでいただけるとありがたいと考えています。
あわせて、西尾張中央道の西側の牛田工区もますます事業を進めていただけるよう、引き続きよろしくお願いします。
次に、二級河川の善太川の整備促進についての提案です。
津島駅をはじめとする津島市の中心部分の排水は、排水機のポンプで日光川、そして中心部分の排水は、善太川の下流に流下しています。現在進められています最上流部の河道の早期改修を進めるための事業費の確保、整備促進を提案するものです。
近年の局地的な集中豪雨によりまして、頻発する道路冠水など、浸水被害から市民の皆様の生命と財産を守るため、安心・安全で災害に強い地域づくりのためにも、河川の治水対策の強化が必要であり、早期整備は急務となっています。
なお、これらの提案は全て用地買収が必要ですので、津島市としましても、海部建設事務所用地課に職員を送らせていただきまして、事業促進のために派遣させていただいています。
道路、河川ともに重要ですので、津島市としましても、県議会議員や愛知県の当局との支援を頂戴しながら、今後も各種事業の整備推進に向け努力と活動を続けてまいりたいと思います。
【参考人】
愛西市からも二点について提案をさせていただきます。
まず一点目の木曽川・長良川新架橋の早期整備についてです。
愛西市を含めてこの地域に流れる木曽三川におきましては、既に東海大橋、立田、長良川、油島の各大橋が架かっていますけれども、交通量が年々増加をしている状況です。特に木曽三川公園におきましては、年間を通じ、催し事が行われておりまして、その際には多くの観光客が集まり、交通車両が集中し、道路渋滞が年々顕著となっています。また、朝夕の通勤時間帯におきましても、常時混雑を強いる状況です。
新架橋の建設によりまして、このような交通問題が解消されるだけではなく、広域的・基幹的な社会資本施設の整備効果をより一層向上させるとともに、当地域の地域力を飛躍的に向上させるものだと我々は考えています。
また、自然災害時には、緊急輸送道路や避難経路としての役割を担うだけでなく、木曽三川沿いの自治体間において、3県にまたがり、防災・消防応援協定を結び、大規模災害に備えることができるなど、数々の要因からも新架橋の必要性は非常に高いものと考えていますので、新架橋の早期整備について格別の御配慮を賜りますよう、お願いを申し上げるものです。
次に、二点目です。日光川右岸堤防災道路の早期整備についてです。
愛西市におきましては、日本最大の海抜ゼロメートル、海抜ゼロメートル以下の地域でありまして、水害が発生をすれば、浸水により道路が寸断をされ、避難や物資の輸送が困難となることから、浸水時にも利用できる防災道路が必要となってまいります。
また、この道路につきましては、地域を南北につなぐ西尾張中央道を補完し、産業及び生活道路としても大きな役割を持つ道路とも考えられています。現在既に事業を着手していただいています諸桑区間、JR関西本線区間、大海用区間の整備を促進することで、一連の区間が広域的につながり、防災機能、交通機能のより一層の向上が期待をされます。
また、愛西市におきましては、日光川右岸堤防災道路の進捗に合わせて、防災道路へ乗り入れるための取付市道の整備を計画しておりまして、現在、経路の設計業務を進めさせていただいています。このことからも、早期完成に向け、事業促進していただけるようお願いをするものです。
【参考人】
本市からは二点について提案をさせていただきます。一点目としまして、都市計画道路名古屋第3環状線の早期整備について、二点目として、日光川下流流域下水道の整備促進についてです。
一点目の都市計画道路名古屋第3環状線の早期整備につきましては、弥富市内には中部圏を東西方向に結ぶ交通軸として、伊勢湾岸自動車道をはじめとする広域幹線道路がバランスよくとおり、周辺の主要な都市との連携、物流産業及び防災面からも重要な広域道路ネットワークが形成をされています。
これに対しまして、南北軸としましては、西尾張中央道が市の東部を縦断しているのみであり、コンテナを積んだトラック等の渋滞が慢性化しており、大型車の市街地への流入が常態化しているところです。
そのような中で、現在、愛知県において事業を進めていただいています都市計画道路名古屋第3環状線につきましては、伊勢湾岸自動車道から国道23号、国道1号をとおり、愛西市・津島市方面へつながる幹線道路として、本市のみならず、地域経済の発展に大きく寄与する路線となることが期待されています。
また、災害時の緊急輸送道路といった地域防災計画の構築の面からも、なくてはならない命の道となり、大きな役割を果たすものと期待されています。
以上のことから、本路線の早期供用開始に向け、整備促進をお願いするものです。とりわけ現在事業中の前ケ須工区、間崎・富島工区及び南部の伊勢湾岸自動車道と国道23号を結ぶ中原・境工区の早期完成をお願いするものではありますが、弥富市としましては、当該路線の早期全線開通を強く望んでいますので、どうぞよろしくお願いをします。
二点目になりますが、市民の快適な生活環境の向上と、公共用水域の水質保全に欠かすことができない日光川下流流域下水道の整備促進についてです。
日光川下流流域下水道計画区域の最下流に位置し、終末処理場が立地する弥富市としましては、特に生活環境の改善と公共水域の水質保全を市民が早期に実感できるよう、事業推進に鋭意努力をしてきたところです。弥富市の面的整備につきましては、引き続きさらなる供用区間の早期拡大に向け、計画的な整備を行っていきたいと考えていますので、国において適切な財政措置を図られるよう、支援をお願いします。
次に、ハイセラミック管の改築の件です。
弥富市が平成15年度から平成18年度にかけて整備しました下水道管渠のうち、ハイセラミック管を使用した箇所で破損等の不具合が生じ、下水道管渠を起因とする道路の陥没等が危惧されます。そこで、弥富市としましては、下水道事業への市民の信頼と安全・安心を確保すること、それに加え、不明水対策をすることによる維持管理経費の縮減を図るため、健全度の低いハイセラミック管の改築を順次進めています。
ハイセラミック管の改築は、建設から経過年数も比較的浅く、現状では国の補助対象とはならないため、平成30年度までその改築費は全額市の負担となっておりました。この実情を愛知県に受け止めていただきまして、令和元年度から県費補助の対象としていただきました。来年度も引き続き、改築事業予算確保をよろしくお願いします。市民の安全・安心を確保するために、引き続き来年度以降もハイセラミック管の改築の進捗を図ってまいります。
【参考人】
あま市からは道路と河川について提案をします。
まずはじめに、主要地方道名古屋津島線バイパスの早期整備促進についてです。
あま市は、数多くの幹線道路と名古屋第2環状線などの高速道路による充実した道路網に支えられておりまして、恵まれた交通環境を生かした住宅都市化とものづくり産業の立地により発展してきました。その一方で、市内の各箇所では、交通集中による渋滞が発生しています。この解消が大きな課題となっておりまして、平成24年5月には主要地方道名古屋津島線バイパスを七宝小学校南東交差点まで暫定2車線で開通していただきました。
しかしながら、依然として未整備区間や暫定2車線区間では、頻繁に渋滞が発生しています。通過車両の交通円滑化のみならず、周囲住民の日常生活の利便性の向上など、市南部の魅力あるまちづくりの形成の観点からも、早期整備が大変必要不可欠であると考えています。そのため、あま市内はもとより、西尾張中央道までの区間の4車線化での整備促進を強くお願いするものです。
次に二級河川福田川改修事業の促進についてです。
あま市は、新川、五条川をはじめとしまして、多くの河川が市内を縦断しておりまして、近年、異常気象による局地的な大雨により、たびたび内水浸水被害が起きているという状況です。平成29年10月には、台風21号に伴いまして、福田川新居屋観測所で氾濫危険水位を10時間以上も超過した状況でありました。重要な水防箇所でありまして、新居屋地区の皆さんと共に土嚢積みをしました。
それ以降、地域住民の福田川の改修や水防への関心が高まったことから、緊急対策としまして、福田川中流部において、暫定的に河床掘削をしていただいたことや、水道橋上流の右岸の護岸改修も行っていただきました。
しかしながら、令和3年8月の豪雨によりまして、再び氾濫水位、氾濫危険水位まで超過をしたということでありまして、水道橋の下流右岸の土吐川の合流点までの約200メートルの区間の護岸や上流に位置する鉄道橋が未改修であるため、地域住民がいまだに不安を抱えているのも現実です。
これらの区間の整備につきましては、新居屋地区内の内水排水を受け持つ重要な排水施設となる甚目寺第1排水機場の移設改築が進められているところでもあります。令和元年から移設に向けて、事業が着手していますけれども、引き続き、早期事業の完成に向けて、完了に向けて、格段の御配慮を賜りたいと思っています。
本市にとって河川改修を進めることは、災害に強い都市基盤の整備を進める上で、最も重要であると考えていますので、市民の安全・安心な暮らしを確保するため、河川整備の促進を強く要望します。
【参考人】
大治町からも福田川の改修工事について要望させていただきたいと思います。
福田川は、あま市を抜けて大治町へ流れてきて、そして最終的には日光川へ流れておりまして、福田川の改修につきましては、非常に格別な支援と指導をいただいていますことを、まず御礼を申し上げたいと思います。
この地域は全てが海抜マイナスゼロメートル地域であり、日本でも有数の海抜マイナス地帯です。海より低いということですので、内水排除は排水機による排除が必要不可欠な地域です。近年では、全国各地で記録的な豪雨が頻繁に発生をしておりまして、毎年のように甚大な被害が発生をしています。そんな中で河川の整備あるいは排水機の整備は必須です。
過年度には、福田川へ流れます小切戸川のサイホンの撤去をしていただきました。現在は、農業事業におきまして、円楽寺排水機場の改修工事を進めていただいています。大変感謝申し上げていますが、一連の工事が早期に完成できるようにお願いをしたいと思います。
平成30年度には、暫定的な河床掘削を実施していただいていますが、激化する豪雨に備えるためには、抜本的な河床掘削など、福田川の整備をこれからも推進をしていただくようにお願いしたいと思います。あま地域の住民が安心して暮らせる環境を確保するためには、福田川改修は必要不可欠な事業であります。福田川改修に向けた取組には大きな期待を寄せていますので、事業の促進にさらなる大幅な事業費の確保と早期完成に向けての御配慮を賜りますようにお願いをします。
【参考人】
一点目は、都市計画道路七宝蟹江線、町道東郊線の整備についてです。
七宝蟹江線は、北のあま市七宝町から蟹江町を縦断する総延長8.7キロメートル、うち蟹江町内2.95キロメートル、幅員20メートルの幹線道路として、昭和42年8月に都市計画決定がされており、西尾張中央道に次ぐ、町の南北交通の重要な役割を担う路線です。
七宝蟹江線の現在の整備状況ですが、これまで、蟹江町で整備した一部区間のほかに、平成21年度に県道弥富名古屋線街路整備事業に併せて、本町五丁目の交差点の影響区間について愛知県に交差点改良工事を施工していただきました。しかしながら、あとの区間は未整備のまま今日に至っておりまして、あま市から名古屋市までを結ぶ広域路線であることから、慢性的な交通渋滞が発生をしています。また、沿道では、大型商業施設や店舗等の開発も進みつつあるということで、早期の全線整備が望まれています。
蟹江町としても、JR関西本線の北側で開発をされた土地区画整理事業に併せて、一部の計画道路用地を確保して、事業進捗に努めていますが、全線完成にはまだまだかなりの時間がかかるものです。
また、平成28年度、29年度にかけて、県道の3路線の一部が町道へ移管されたこともありまして、蟹江町の財政負担も厳しくなっております。このようなことから、県決定路線である都市計画道路七宝蟹江線の愛知県による早期整備を強くお願いをするものです。
二点目としまして、日光川右岸堤防災道路及び日光川堤防耐震対策等の整備促進について提案をします。
蟹江町も全域海抜ゼロメートル以下地帯です。災害時の緊急輸送道路及び避難路として、日光川右岸につきましては防災道路整備を、また左岸につきましては堤防補強工事を既に着手をいただいておりますが、同区間の大海用橋につきましても、桁下が低い橋梁であることから、同事業と同調して改築を実施していただきたく、お願いを申し上げるものです。
また、日光川堤防の耐震工事につきましては、JR関西本線付近の左岸堤防などで順次施工しているところですが、引き続き未整備区間の整備を早期に完了していただくようお願いを申し上げるものです。
南海トラフ巨大地震に早急に備えるためにも、今後も計画的、継続的に両事業を推進していただくよう、提案をするものです。
【参考人】
私からは二点提案をさせていただきます。
一点目は、海抜下の村を守る河川改修及び河口排水機場の増設についてです。
飛島村は全村が海抜マイナス1.5メートルの低地となっていることから、これまでに経験したことのないような豪雨、津波、高潮などにより、村を囲む堤防に破堤が生じた場合、村全域の水没が免れません。また外潮位が高い際には、河口のポンプ排水に頼らざるを得ない地域です。このため、日光川の河川改修及び河口排水機場の増設は極めて重要です。このうち日光川の整備につきましては、流域の市町村で構成している日光川水系改修促進期成同盟会でも、国及び県に要望させていただく予定です。
近年頻発する、想定を超える豪雨が全国各地で発生し、多くの災害が発生しています。また、日光川水系の流域は広く、豪雨時の本村に流れる流水量は計り知れないところがあります。日光川水系の治水の要である日光川水閘門を平成30年3月に新しく整備していただいたことにより、津波・高潮への安全度は大きく向上しました。しかしながら、水災害の激甚化に対応するため、日光川河口に新たに排水機場を増設するとともに、引き続き国道302号付近の堤防補強及び河床掘削工事を施工していただきますようお願いします。
二点目は、主要幹線道路の早期整備についてです。
村内の名古屋港西部地区は、元気な中部のものづくりを支える重要な地域ですが、そのアクセス道路では、物流車両による著しい渋滞が発生しており、渋滞を避けた迂回車両による事故が多発するなど、その対応が課題となっています。
名古屋港西部地区への主要なアクセス道路である名古屋環状2号線は、専用部である名古屋第二環状自動車道が令和3年5月に全線開通し、中部地区全体の物流の効率化及び地域防災力の向上が期待されているところです。早期完成に向け、尽力いただきましたことにこの場をお借りして感謝します。しかしながら、一般部である国道302号は、いまだ完成されておらず、期待される機能が十分発揮できていない状況ですので、4車線化の早期完成に向けて、引き続き国に対して強く要望をお願いします。
(理事者の主な発言)
【理事者】
津島市、あま市から提案の主要地方道名古屋津島線バイパスについて説明する。
名古屋津島線は、名古屋市から津島市に至る東西の幹線道路である。現在は東から順に、大治・七宝工区では4車線化整備を、七宝工区、莪原工区、牛田工区の三つの工区ではバイパス整備を進めている。各工区について、東から順に状況を説明する。
まず、大治・七宝工区については、公安委員会や国道302号の管理者である国土交通省と協議し道路設計を進めている。早期の工事着手に向け道路計画を固めるとともに、残る1筆の用地買収を行っていく。
次に、七宝工区については、途中で交差するあま市内の都市計画道路を境に、東側の約0.9キロメートルの区間を街路事業で、西側の約0.5キロメートルの区間を道路事業でそれぞれ整備を進めている。
街路事業区間では、大型物件のある用地2件について、昨年度に1件、今年度にも残りの1件の契約ができ、用地取得率は約97パーセントにまで及んでいる。引き続き、残る用地買収を進めるとともに、まとまって用地を確保できた箇所での工事を進めていく。
道路事業区間では、残る用地は津島市内の2筆となっており、今年度も用地買収に努めていく。
工事については、今年度は蟹江川に架かる橋梁の上部工架設工事に着手するとともに、橋梁前後の擁壁工事を進めるなど、事業進捗を図っていく。
次に、莪原工区である。現在までの用地買収率は約6割となっており、用地を確保できた箇所から順次、農業用水のパイプラインを移設し、道路の側壁工事を実施する。今年度も引き続き用地買収と工事の進捗を図っていく。
次に、牛田工区では、途中で交差する県道蜂須賀白浜線や市道との交差形状について、公安委員会や地元と協議を進めながら道路設計を行っている。引き続き、津島市をはじめ、関係者と調整を進め、道路計画を固めていく。
なお、提案の西尾張中央道までの区間の早期開通に向けては、予算の確保はもとより、残る用地の早期取得が重要となってくるため、津島市、あま市の協力を得ながら、しっかりと取り組んでいく。
次に、愛西市から提案の木曽川・長良川新架橋、(仮称)愛津大橋の整備についてである。
(仮称)愛津大橋については、これまでに岐阜県と合意した架橋位置を基に、河川管理者である国土交通省と協議を重ね、今年6月に協議の回答が得られ、架橋予定位置が定まった。また、昨年度末から今年度にかけ、愛知県側及び岐阜県側においてボーリング調査を実施し、現在はその結果に基づき、橋梁予備設計を実施している。
さらに今年度は、橋の東側の取付道路区間も含め、公安委員会など関係機関との協議を引き続き進めるとともに、地元に計画概要を示す説明会を年内目途に開催するなど、都市計画手続に着手していく。今後、都市計画手続に着手するに当たり、地元調整などが必要になるため、愛西市の協力を願う。
次に、弥富市から提案の都市計画道路名古屋第3環状線についてである。
弥富市内における都市計画道路名古屋第3環状線については、愛西市境から国道1号南側までの区間が開通しており、その南側の約450メートル区間を前ケ須工区として街路事業により整備を進めている。また、国道23号より北側約1.5キロメートルの区間の間崎・富島工区と、南側の1.4キロメートル区間の中原・境工区については、道路事業により整備を進めている。さらに南側の伊勢湾岸自動車道までの区間については、道路事業により整備を行い、暫定2車線で開通している。
現在、街路事業で整備を進めている前ケ須工区については、これまでに9割弱の用地を取得している。今年度は残る用地買収を進めるとともに一部工事に着手していく。
道路事業区の2工区のうち、間崎・富島工区については、2022年度から国の交付金により事業着手している。この区間では、鍋田川の廃川敷用地を活用する計画としており、現在、道路本線の設計を進めている。今年度は、交差する市道の設計にも着手していく。
中原・境工区については、これまでに9割を超える用地を取得している。用地が未着手となっていた国道23号から南側の現道と分岐するまでの区間についても、弥富市の協力もあり、着手の準備が整ったため、今年度用地測量を実施していく。
また、工事については、これまでに道路部の軟弱地盤対策工事を実施しており、盛土の安定や沈下の収束がおおむね確認できたことから、昨年度より立体交差する市道のボックス基礎工事を進めている。今年度は引き続き、ボックスの本体工事を進めていく。各工区の事業の進捗に対しては、引き続き弥富市の協力を願う。
なお、未着手区間となっている前ケ須工区と間崎・富島工区との間の区間については、現在事業中の区間の進捗状況を踏まえ、弥富市と相談し、着手時期を検討していく。
次に、蟹江町から提案の都市計画道路七宝蟹江線について説明する。
提案の路線については、蟹江町東部における南北の都市計画道路であり、JR関西本線や近鉄名古屋線と立体交差する箇所がある。また、沿道には住宅や商業施設が立地しており、整備には多くの事業費がかかることが想定される。現在、当地域における南北幹線道路については、蟹江町内において、日光川右岸の堤防道路の整備を進めている。この進捗状況や周辺の交通状況など見極めながら、検討していく。
次に、飛島村から提案の主要幹線道路である国道302号の早期整備について説明する。
国道302号の西南部区間の4車線化については、現在暫定2車線で開通している国道23号の北側約4キロメートル区間において、国により鋭意工事が進められている。今年度は、飛島大橋の前後区間の道路改良工事、舗装工事を実施すると聞いている。2021年4月に国が策定した、防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラムにおいて、国道302号の飛島村木場一丁目から名古屋市中川区島井町までの区間を、今後おおむね5か年程度での開通を目指すと公表された。本県としても一日も早い開通に向け、引き続き国に働きかけていく。
【理事者】
弥富市から提案の日光川下流流域下水道事業の整備促進について説明する。
日光川下流流域下水道事業については、供用後14年が経過したが、下水道未整備人口が弥富市では約7,000人、海部地域では約12万人といまだ多くが下水道の整備を待ち望んでいる。2023年3月に取りまとめた、全県域汚水適正処理構想では、2026年度末までに、汚水処理人口普及率95パーセント以上に向けて取り組むこととしており、本県としては、国に対してこの実現に向けて事業費の確保を引き続き働きかけていく。
弥富市においても、本構想で2026年度末に下水道普及率57.8パーセント及び汚水処理人口普及率86.4パーセントとする計画となっているため、確実な達成に向けて、引き続き面整備の推進を図られるよう願う。
次に、ハイセラミック管の改築に関する県費補助について説明する。
下水道の改築に関する県費補助については、今年度、弥富市をはじめ6市1町からの要望に対して支援を実施している。このうち、弥富市をはじめ3市1町は、ハイセラミック管の改築を進めている。来年度以降も引き続き、県費補助による支援が可能となるよう努めていくため、計画的にハイセラミック管の改築工事を実施するよう願う。
【理事者】
津島市から提案の善太川について説明する。
善太川の津島市内の河道整備については、土地改良区の用水路と並行している区間の下流端にある市道橋までの河道拡幅が完了し、現在、法河川最上流端までの800メートルの整備を進めている。この800メートルの区間については、河道拡幅を行うには、並走する用水路を移設する必要がある。資料位置図の2枚めくった後に写真が添付してあるが、この写真の左側が善太川で、右側が用水路である。この用水路部分に引堤するため用水路の機能を確保するために移設する必要があるとのことである。
まずは、下流の300メートルから河道拡幅を進めるため、今年度も引き続き、支障となる用水路の移設工事を進めていく。また、用水路の移設工事完了後、拡幅工事を行うとともに、橋梁改築に向けた予備設計も行う。順次、河道拡幅に併せて、橋の架け替えを進めていく。
残る上流500メートルについても、河道拡幅に向けた準備として、昨年度、埋田橋下流までの用地測量を実施した。今年度は、津島市民病院の駐車場の用地取得を進めていくため、津島市においても、用地取得に向けた調整に協力を願う。
次に、愛西市、蟹江町から提案の日光川右岸堤防道路について説明する。
日光川右岸堤防災道路は、全体計画区間20キロのうち、第1期区間として現在、稲沢市内の国道155号の新平和橋から、蟹江町内の県道名古屋十四山線の日光川大橋までの約12キロメートルの整備を重点的に進めており、現在の供用済みの延長は約6.7キロメートルとなっている。
第3工区のうち、諸桑区間の約1.2キロメートルについては、昨年度までに約360メートルの区間で築堤工事が完了している。残りの区間の用地測量を2022年度に実施し、昨年度から用地取得に着手し、今年度も引き続き用地取得を進めていく。取得する用地の多くで、水路の付け替えが必要となるため、所有者である愛西市においても協力をよろしく願う。
JR関西本線区間の約1.1キロメートルについては、昨年度までに約150メートルの擁壁工事が完了している。今年度も引き続き、約30メートルの擁壁工事を行うとともに、鉄道橋の架け替えに係る関係者との調整を進めていく。大海用区間の約900メートルについては、平成30年度から用地買収に着手し、今年度も引き続き用地取得を進めていく。
また、昨年度から買収が完了した箇所から、築堤による家屋側への影響を抑えるための鋼矢板工事に着手しており、今年度も引き続き、矢板工事約110メートルと地盤改良工事を進めていく。この区間にある大海用橋の架け替えについては、防災道路事業の進捗を踏まえながら進めるため、蟹江町においても協力をよろしく願う。
次に、蟹江町から提案の日光川堤防の耐震対策について説明する。
地震・津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに、河川堤防と日光川排水機場や蟹江川水門などの5施設の河川施設の耐震化を位置づけている。
河川堤防については、日光川などの堤防耐震化を進めており、計画11.3キロメートルのうち、昨年度までに約10.9キロメートルが対策済みとなっている。このうち日光川では、善太川合流点から県道の名古屋十四山線間の右岸に残る約400メートルの区間については、今年度下流側の200メートルを実施していく。今後も引き続き対策を進め、早期完了に努めていく。
排水機場等については、現在、4施設の耐震化が完了している。今年度は蟹江川排水機場の流入水路部の耐震化を実施していく。
次に、蟹江町、飛島村から提案の日光川の堤防補強、河床掘削について説明する。堤防補強については、背後に集落を有する区間から順次施工している。
蟹江町では、防災道路事業に併せて実施する区間を除き、堤防補強を左右岸合わせて約2.1キロメートルを位置づけている。これまでに、資料図面の中央の日光川左岸堤防補強と明記した区間において、約300メートルについて対策済みとなっている。今年度は同区間の大海用地区の国道1号の日光大橋下流左岸の400メートルを実施していく。
次に、飛島村内では、これまでに飛島大橋上流側約1.8キロメートルについて対策済みとなっている。今年度は国道23号の日光川大橋上流及び国道302号の飛島大橋上流の、延べ約400メートルを実施していく。
河床掘削については、日光川の河口部から約4キロメートルを当面の整備区間としており、昨年度までに河口部から国道302号付近までの約2.2キロメートル区間を完了している。今年度は上流に向けて約400メートルを実施していく。引き続き、日光川の堤防補強、河床掘削を着実に進めていく。
次に、あま市、大治町から提案の福田川について説明する。福田川については、2011年5月に作成した日光川水系河川整備計画に、河口から約12.8キロメートルの区間の河床掘削、築堤、護岸整備、橋梁改築を位置づけている。
福田川下流側となる土吐川合流点から、水道橋下流までの区間について、引き続き、右岸引き堤に必要な用地取得を進めていく。また、引堤に支障となる、あま市の甚目寺第1排水機場については、移設先用地をあま市の協力により、昨年度までに取得することができた。今後、残る用地取得及び排水機場の移転補償が完了後、護岸工事に着手していく。福田川上流側となる名古屋鉄道津島線は橋桁が河川の流水に支障となるため、対策が必要となる。河川整備をどのように進めていくか検討をしていく。
大治町内については、資料位置図中、道路で要望している赤色箇所と福田川が交差する橋である県道名古屋津島線の七宝大橋から土吐川合流点までの左岸、約2.4キロメートルの区間が河川整備計画の対象となっている。本区間については、河道拡幅に合わせ、護岸整備を優先して進めており、これまでに約2.3キロメートルの護岸整備を実施済みである。残る県道あま愛西線の大宝橋上流の約100メートル区間については、必要な用地の取得が難航し、引堤ができていなかったが、大治町の協力により、昨年度、用地取得を完了したため、今年度は当区間の水路付け替え及び引堤工事を実施していく。
飛島村から提案の日光川排水機場の増設について説明する。
日光川排水機場については、日光川河口排水機場と併せて、排水量毎秒200立方メートルの高潮対策ポンプを備えており、現在は排水能力を確実に機能発揮させるため、計画的にポンプ設備等の修繕を行っている。
これからの河川計画の作成に当たっては、近年の気候変動の影響により、水災害の激甚化への対応が重要となる。今年5月には、国の河川分科会、河川整備基本方針検討小委員会において、河川の洪水計画の検討に際しての統一的な方法が示された。一方、高潮対策を目的とする日光川排水機場については、高潮と洪水が同時に発生することを想定し、検討する必要がある。国から示された統一的な方法の対象外となっている。
これまで本県では、全国に先駆けて気候変動の影響を踏まえた高潮と洪水が同時に発生する場合の必要なポンプ排水量について、有識者や国の専門機関等と相談しながら検討を進めてきている。できるだけ早い時期に必要なポンプ排水量を定められるよう、引き続き取り組んでいく。
(主な質疑)
〈委員外議員発言〉
【議員】
海抜ゼロメートル以下の地域の要望が多く出された。海抜ゼロメートル以下地域の軟弱地盤の工事を実施すると、お金も時間もかかることを常に認識しなければいけない。
弥富市の安藤正明市長から提案の都市計画道路名古屋第3環状線に対して、軟弱地盤対策工事で待ったとの説明があった。土壌沈着を3年待った。土壌沈着を待つだけでも時間がかかり、お金をかけてもできないこともある。
また、高規格道路の一宮西港道路の計画があるが、当初、4,000億円から5,000億円との話を聞いていたが、昨今発表になった金額は1兆2,500億円から1兆5,000億円と約3倍の予算が提示された。これは暗に3倍お金がかかるとの目安だと私は再認識している。
そのような認識を本県はもちろん持っていると思うが、国の予算の配分や予算のつけ方に関しても、平等ではなく、お金や時間がかかるところに公平に予算をつけてもらえるよう願う。
《その他》
なし
( 委 員 会 )
日 時 令和6年8月23日(金) 午後1時~
会 場 第4委員会室
出 席 者
山田たかお、中村貴文 正副委員長
島倉 誠、山下智也、藤原ひろき、神戸健太郎、伊藤貴治、高橋正子、
朝倉浩一、細井真司、古林千恵、神谷まさひろ 各委員
中野 正康 参考人(一宮市長)
永井 恵三 参考人(犬山市副市長)
澤田 和延 参考人(江南市長)
伊藤 和彦 参考人(稲沢市建設部長)
久保田 桂朗 参考人(岩倉市長)
鈴木 雅博 参考人(大口町長)
鯖󠄀瀬 武 参考人(扶桑町長)
島村 喜一 参考人(豊橋市副市長)
竹本 幸夫 参考人(豊川市長)
鈴木 寿明 参考人(蒲郡市長)
鈴木 亨 参考人(田原市副市長)
日比 一昭 参考人(津島市長)
日永 貴章 参考人(愛西市長)
安藤 正明 参考人(弥富市長)
村上 浩司 参考人(あま市長)
村上 昌生 参考人(大治町長)
加藤 正人 参考人(蟹江町副町長)
加藤 光彦 参考人(飛島村長)
建設局長、同技監、道路監、一宮建設事務所長、東三河建設事務所長、
海部建設事務所長、
都市・交通局長、三河港務所長、
建築局技監、関係各課長等
委員会審査風景
<議 題>
本県の公共事業等について
<会議の概要>
1 開 会
2 参考人意見聴取(一宮建設事務所管内)
3 県の取組状況説明(同上)
4 意見交換(同上)
5 休 憩(午後2時8分)
6 再 開(午後2時39分)
7 参考人意見聴取(東三河建設事務所管内)
8 県の取組状況説明(同上)
9 意見交換(同上)
10 休 憩(午後3時46分)
11 再 開(午後4時)
12 参考人意見聴取(海部建設事務所管内)
13 県の取組状況説明(同上)
14 意見交換(同上)
15 閉 会
<一宮建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
都市計画道路萩原多気線です。都市計画道路萩原多気線は一宮市の萩原町内から国道41号に至る延長約14キロメートルの主要幹線道路です。尾張地域東部の南北軸である国道41号と国道22号の幹線道路を結ぶ、非常に重要な東西軸となることが期待されている道路です。
一宮市内の丹陽町という地区は、名神高速道路のパーキングエリアがあります。ここにスマートインターチェンジを設置してほしいと、岩倉市とともに動いており、希望的観測ですが、いい方向に向かっていると考えています。
そこで、スマートインターチェンジを造るだけではなく、丹陽町エリアのまちづくりを考えていこうということで、都市計画マスタープランで産業拠点として位置づけを行い、地域の方々と様々な意見交換を重ねています。ぜひ都市計画道路萩原多気線の工事の着実な推進をお願いするものです。
もう一つが河川の関係になります。日光川の関係です。今朝も一宮市にだけ大雨洪水警報が出まして、名古屋鉄道尾西線が止まり、我々の市内の主要な道路のアンダーパスが通れなくなるなどの混乱が生じました。
このエリアも都市化が進みまして、かつて田んぼや畑の保水能力が期待できたところが、そうはいかない状況になっています。日光川2号放水路は、日光川の水を木曽川に放流するというビッグプロジェクトですが、令和2年度に大規模特定河川事業として新規事業採択されています。令和3年度から工事着手もしていますが、県には引き続き大プロジェクトの着実な推進を改めてお願いし、関連事業も進めていただくようお願いします。
【参考人】
犬山市から、昨年に引き続いてですが、道路関係と河川関係の2件について要望したいと思っています。
道路関係としましては、都市計画道路成田富士入鹿線の整備促進について説明します。
都市計画道路成田富士入鹿線は、岐阜県各務原市から中央道小牧東インター方面への交通需要に対処ができ、犬山市中心市街地の通過交通の軽減ができる環状機能を有する広域的な幹線道路です。この整備は非常に重要であると考えています。
現在、事業を進めていただいている、主要地方道春日井犬山線から一般県道長洞犬山線までの区間につきましては、通学路の安全確保のため、塔野地大畔交差点の暫定整備を実施いただきましたが、幹線道路としての機能を発揮させるためには、事業区間の早期整備、供用開始が必要と考えています。
なお、愛知県におかれましては、令和5年度より、(仮称)楼門高架橋の橋脚工事、また道路築造工事に着手していただいておりまして、大変感謝しています。引き続き、都市計画道路成田富士入鹿線、主要地方道春日井犬山線から一般県道長洞犬山線区間の早期完了に向けて、格別の配慮をお願いします。
次に、一般河川新郷瀬川及び郷瀬川の早期改修事業の促進について説明します。
新郷瀬川及び郷瀬川両河川の流域である犬山市東部丘陵地域は、近年開発が著しく進み、保水能力の低下により洪水が発生するおそれが高くなっています。かんがい時期は入鹿池の水位が高い状態となり、平成22年の集中豪雨では、降った雨が新郷瀬川に一気に流れ込み、堤防を越水し、破堤も危惧される状態に陥っておりました。このことから、愛知県におかれましては、平成22年より、新郷瀬川の河道拡幅や橋梁改築などの計画改修を進めていただいておりまして、この件につきましても改めて感謝します。
今後につきましても、新郷瀬川で現在実施している河道拡幅の早期整備をお願いします。また、整備区間には、主要な橋である富士橋の改築が残されていますので、これまでの整備効果を発揮するためにも、引き続き県道事業を含め、早期の橋梁改築と、その上流の五条川分岐部から幼川合流部の約2,500メートルの区間については、整備計画の改訂を進めていただくよう、併せてお願いします。
他方、平成22年の豪雨は、計画雨量を上回る洪水であった中、右岸の荒神川をはじめとした普通河川についても、堤防余裕高を有していないことを踏まえ、引き続き継続して災害防止に努めていただきますようお願いします。
また、郷瀬川につきましても、過年度において約300メートルの区間で河道拡幅、築堤整備を実施していただきましたが、その上流区間において、河道断面不足のため、平成29年8月のゲリラ豪雨により溢水も危惧されている状態となったことから、河川護岸の破損や河床洗堀が発生しました。残りの新橋より善師野川合流地点までの約700メートルの未改修区間につきましても、早期実施をお願いします。
【参考人】
江南市におきましては、一般国道155号の4車線化整備が着実に進められていますこと、また、青木川第4調節池工事が完成、供用開始されましたこと、この場を借りて心より御礼をします。
一般国道155号の4車線化の早期完成について説明します。
一般国道155号につきましては、尾張北部の東西幹線軸として国道22号、41号、19号と接続し、広域的な主要幹線道路網を形成するとともに、大規模災害時に地域の避難拠点、防災拠点を結ぶ重要な役割を担う第1次緊急輸送道路に指定をされています。
本市においても、空港やインターチェンジ等の交通拠点に近く、利便性が高い路線であることから、沿線には製造業や物流企業が立地するなど、交通需要は増加をしていますけれども、現在、本路線は2車線で供用されているため、通勤時間帯をはじめ、交通が集中し、慢性的に渋滞が発生しているような状況です。
一般国道155号を4車線化することにより、交通の円滑化や防災機能の向上に加え、新たな企業立地により、尾張北部地域における産業の発展につなげるため、現在進めている4車線化の早期完成をお願い申し上げるものです。
江南市におきましては、4車線化の工事がほぼ完了しているような印象を受けますけれども、接続する大口町、一宮市が進んでいない状況で、かえってこれを通すと危険ということもありますので、現在まだ通行ができないような状況です。名古屋鉄道犬山線の鉄道高架化事業が終わって、先進的に江南市内でまず4車線をしていただきましたことを改めて感謝します。
次に、二級河川日光川の遊水地整備及び一級河川青木川、五条川の河川事業の促進について説明します。
江南市は日光川流域と新川流域の上流部に位置することから、ほとんどの河川が未改修となっており、少し強い雨が降るたびに市内の多くの箇所で浸水被害が発生し、市民の生活に影響が出ているような状況です。このような中、新川流域では、青木川放水路の全区間及び青木川第4調節池が供用開始されまして、今後の浸水被害軽減に大きな期待を寄せています。
また、日光川の河川整備計画に上流部への遊水地整備を位置づけ、事業に着手していただきまして、改めて愛知県の尽力に感謝申し上げるところです。
しかし、日光川は非常に狭隘な河川であり、日光川の最上流部は川幅や深さともに1メートル程度の状況です。新般若用水路とサイホン構造で交差していることもありまして、流下能力が著しく不足しており、これまでにも幾度も溢水していることから非常に苦慮しているところです。
河川整備計画に基づく河川改修は、最上流部に位置する江南市内の整備時期の見通しが立っていないことなどから、新たに位置づけられた遊水地整備について、早期完成に向け進めていただくとともに、抜本的な河川改修事業を進めていただきますようお願いします。
また、新川流域では、五条川におきましても、平成29年に2度越水をし、市内の広範囲で浸水被害が発生したことから、災害の再発防止を目指した河川改修事業の促進をお願いします。
青木川におきましては、完成した青木川第4調節池がさらなる整備効果を発揮できるよう、青木川の抜本的な河道拡幅について提案するものです。
【参考人】
稲沢市からの提案項目は道路整備と河川整備の2項目です。
初めに、道路整備の促進として、都市計画道路祖父江稲沢線の整備促進のお願いです。
都市計画道路祖父江稲沢線は、南北の主要な幹線道路と交差し、市域西側からの名古屋方面へ、さらに高速道路へのアクセス道路としての機能を有する東西の重要な幹線道路です。
また、稲沢市の広域レクリエーション拠点であるサリオパーク祖父江へアクセスする路線であるとともに、沿線には産業拠点として製紙工場や自動車関連工場などが立地しているほか、地域ブランドである祖父江ぎんなんの産地や、交流の場となる祖父江ぎんなんパークが存在するなど、観光、産業、文化、人の交流など、この道路の持つストック効果は非常に高いものがあります。
整備状況としましては、令和4年3月に西島地内から片原一色地内に至る区間が供用開始され、残る片原一色地内から森上地内に至る区間につきましても、引き続き事業化され、令和5年度からは精力的に用地買収を進めていただいており、愛知県の御尽力に感謝します。
当該区間につきましては、日光川及び名古屋鉄道尾西線をまたぐ大規模な工事となるため、事業完了までには相当な年月が想定されますが、本市としましては、地元調整はもとより、側道整備など、事業への協力を積極的に行ってまいりますので、早期供用に向け、整備促進を図っていただきますようお願いします。
次に、河川整備の促進として、二級河川三宅川及び福田川の改修事業の促進のお願いです。
三宅川についてです。愛知県におかれましては、河川の狭窄部となっていました白山橋の改築を進めていただいており感謝します。一方、河川上流部の流域では都市化が進み、昨今の局地的な集中豪雨などにより、いたるところで道路冠水や床下浸水などの被害が頻発しており、そのたびに市民の生活や財産が脅かされている状況です。
このため、本市としましても、排水路整備や雨水貯留施設の築造など、内水氾濫に対する措置を順次講じていますが、抜本的な解決策としましては、速やかに河川改修を進めていただくことが必要だと考えます。
そうした中、昨年6月の大雨では、上流部で小規模な破堤による農地への浸水被害が発生しており、河川改修は喫緊の課題であると考えています。現在、事業中である正楽橋上流の改修事業の促進に合わせ、最上流部までの早期整備着手をお願いします。
次に、福田川です。本河川は本市の東部に位置し、上流域には住宅や商業施設などが密集していることから、その地区一円の雨水排水の受皿としての重要な役割を担っています。しかし、その整備状況は決して十分ではなく、昨今発生する局地的な豪雨時には、たびたび浸水被害が発生し、住民の生活が危険にさらされている状況となっています。
このことから、日光川水系河川整備計画に位置づけられています遊水地の増設に加え、河道のネックとなっています、あま市との市境にある東源寺杁の全面撤去に向け、下流部の改修を早期に進めていただきますようお願いするものです。
【参考人】
岩倉市の中心部を南北に流れている一級河川五条川は、市のシンボルとして、市民にとっては、安らぎとふるさとを意識する重要な要素の一つとして位置づけられています。
現在、事業中の大市場橋から竹林公園までの間、五条川の右岸側につきましては、人家が連たんしておりまして、河川巡視や洪水時の水防活動を行う管理用通路がない状況でありました。また、護岸の老朽化によりまして、法面が陥没するなど、非常に危険な状態が見受けられていたところです。
そうした中、愛知県におかれまして、平成30年度に緊急護岸整備を実施していただき、令和5年度からは、護岸改修、そして堤防道路の工事を実施していただいているところですが、地区の住民、周辺住民からは、河川工事の早期完成が望まれているところです。
この河川工事によりまして、五条川の安全を高めるとともに、市民の憩いの場として、一日も早い整備の完了が実現するよう、ますますの事業進捗を願うと思って提案させていただいているところです。
実は、岩倉市内の五条川につきましては、市境の部分を除きまして、両岸に堤防道路がありまして、桜並木が連なっています。唯一この箇所だけ、まだそのような状況になっていないということもありまして、一層のお力添えを賜ればありがたいです。
二点目ですが、都市計画道路萩原多気線の整備についてです。
都市計画道路萩原多気線につきましては、一宮市から小牧市までの東西を貫く都市計画道路ですが、現在、岩倉市内で南北の道路、主要地方道名古屋江南線の西側1.3キロメートルの区間で工事を進めていただいています。一部区間におきましては、今年の5月に供用を開始していますが、周辺の住民からも、この工事の早期完成を望まれる声が出ていますし、また、一宮区間に連なるので、早期の完成が望まれます。
愛知県におかれまして、鋭意進めていただいているところではありますが、ますますの事業推進を願います。
【参考人】
一つ目の提案は、一般国道155号、都市計画路線北尾張中央道の整備です。提案します区間は、五条川に架かります五条大橋から小牧市境の地点、交差点の区間となります。
とても渋滞を招いている現状ですし、町民としてそこを使っている様々な方にも大変迷惑をかけていることも事実であります。
都市計画路線北尾張中央道は、大口町にとって国道41号及び小牧インターチェンジにつながる重要な路線であり、近年では、本町におきましても企業誘致の取組があり、本路線を中心に企業立地が活発な状態となっています。しかしながら、4車線整備の遅れから、通勤時間帯をはじめ慢性的な渋滞が発生をしており、特に国道41号方面への渋滞が激しいことから、物流面での定時性の確保がされないなど、大きな損失を招いている状態です。そのため、多くの企業や町民からも、一日も早い4車線化の完成を望む声が寄せられているところではあります。早期に国道41号までの区間の4車線化が完成できますようお願いします。
二つ目の提案は、五条川の越水対策としての合瀬川の整備です。平成29年には二度にわたる集中豪雨により、五条川、合瀬川が越水し、多くの浸水被害が発生しました。その後、愛知県より、青木川放水路の未整備区間と合瀬川において、五条川が交差する荒井堰までの未整備区間の改修工事に着手をしていただきました。
おかげをもって本年2月には大口町内の青木川放水路の整備が完了し、近隣住民の治水安全度が向上したと認識しています。また、近年の集中豪雨は激しさを増している状況下の中、より一層の治水対策として、河川、調整池等を含めた河川調整計画の見直しに着手をしていただけることになりました。
つきましては、大口町民のみならず、新川上流地域の住民が水害に対する不安もなく、安心して暮らせる生活を実現するため、合瀬川の河川改修の早期完成に向け、また整備に必要な予算確保と新たな治水対策を検討していただけますよう、要望を申し上げる次第です。
【参考人】
一点目としまして、(仮称)新愛岐大橋及び県道小渕江南線の整備促進についてです。
木曽川を境として、愛知県と岐阜県を結ぶ主要地方道江南関線がありますが、県境に架かる愛岐大橋は築50年を経過し、老朽化が進んでいます。また、慢性的に渋滞しており、新しい橋の整備が、渋滞緩和はもとより、両県の連携強化及び南海トラフを震源とする大規模な地震災害の不安が高まる中、防災対策を図るためにも、強く整備促進をお願いするものです。
(仮称)新愛岐大橋の整備は、現在、愛知県と岐阜県による共同事業として進めていただいており、愛知県が施工する取付道路につきましては、用地買収及び物件補償と併せて、道路本体工事着手に向けての迂回路築造工事を進めていただいているところです。扶桑町としましても交通安全対策を進めておりまして、本事業の整備促進に大きな期待を寄せているところです。
(仮称)新愛岐大橋の整備は、住民生活の向上と経済の発展を図り、災害に強い地域づくりを進め、安心・安全な暮らしを実現するものであり、扶桑町としましても愛知県と連携をして、事業促進に努めていきたいと考えていますので、(仮称)新愛岐大橋及び取付道路である県道小渕江南線の整備促進をお願いするものです。
次に二点目です。一級河川青木川改修事業の促進についてです。
愛知県が管理する一級河川青木川の改修事業につきましては、令和5年度に奈良子川から木曽川までの全区間の青木川放水路の整備を完了いただいたところです。扶桑町におきましては、愛知県より、町内に二か所の調節池が設置されています。平成28年度から最下流部の中島調節池から県道一宮犬山線までの改修を進めていただき、令和5年度には、青木川に架かる町道柏森高屋線61号橋の架け替え工事を完了いただいたところです。
また、令和3年度には、県道一宮犬山線から上流部に位置する前利神社付近までの1.2キロメートル区間を事業着手していただき、用地買収及び物件補償について、県と連携して進めているところであり、地域住民及び扶桑町としましても、その事業効果を大いに期待しているところです。同区間につきましては、河川の流下能力が極端に低く、現状においては夕立程度の雨でも溢水し、道路冠水や通行止めが頻繁に発生していることに加え、近年の気候変動による局所的な集中豪雨の発生により、床上・床下浸水などの重大な浸水被害が多発しているところです。ふだんは中学生等が通学路に使う道路であり、また、県道に沿うような地域で、住宅もたくさんある地域ですが、時間雨量10ミリメートル程度の雨が続きますと、本当に危険な河川、道路となるのが現状です。
こういった観点から、地域の住民の日常生活にも大きな支障をきたしていますので、安全・安心なまちづくりと、町民の生命・財産を守るために県道一宮犬山線から前利神社付近までの事業区間における改修工事の早期完成をお願いするものです。
(理事者の主な発言)
【理事者】
一宮市、岩倉市から提案の主要地方道春日井一宮線、都市計画道路萩原多気線について説明する。
都市計画道路萩原多気線については、現在、名古屋江南線から西側、岩倉市内の約1.3キロメートル区間を岩倉工区として、さらにその西側、一宮市の県道浅井清須線までの約1.4キロメートル区間を一宮岩倉工区として整備を進めている。このうち、岩倉工区については、工区西側の約980メートル区間では、拡幅部分の道路築造工事がおおむね完了し、引き続き仕上げの工事を進めていく。また、東側の320メートル区間では、埋蔵文化財の本調査が昨年度に完了したところであり、今年度からは道路築造工事に着手していく。本工区の早期完成に向け、一層の事業推進を図っていきたい。
次に、一宮岩倉工区については、昨年度、国の交付金により事業化し、今年度3月には、公安委員会との協議が整った。今年度は、岩倉市内で用地買収を実施するとともに、一宮市内では、境界が未確定として残っている区間があるため、その区間の用地測量を実施していく。引き続き、一宮市、岩倉市の協力をよろしく願う。
続いて、犬山市の都市計画道路成田富士入鹿線について説明する。
都市計画道路成田富士入鹿線については、主要地方道春日井犬山線から南へ、市道前原40号線までの約930メートル区間を事業区間としてバイパス整備を進めている。その先、南側の県道長洞犬山線までの区間は暫定2車線で供用している。事業区間の約930メートル区間については、北側の約430メートル区間及び南側の約160メートル区間は工事がおおむね完了しており、現在は約340メートル区間の道路築造工事を進めている。
昨年度には、交差する神社の参道をまたぐように計画した橋長70.8メートルの高架橋の工事に着手し、現在は、全5基ある下部工のうち、3基の橋脚工事を進めている。今年度は、残る2基の橋台のうち、南側の橋台工事にも着手するとともに、高架橋北側の区間について、道路築造工事を行うなど、早期完成を目指し、事業進捗を図っていく。
続いて、江南市と大口町から提案の都市計画道路北尾張中央道、国道155号について説明する。
国道155号の4車線化については、現在、江南市の主要地方道名古屋江南線から東へ、大口町を経て小牧市内の県道小口名古屋線までの約4.8キロメートル区間を布袋拡幅として事業を進めている。江南市内の区間では、用地買収は完了しており、全区間で工事を進めている。今年度は、北側の歩道部の築造工事を進めていく。
大口町内の区間では、昨年度から実施していた、矢戸川に架かる矢戸大橋上流側の歩道部の橋梁工事について、本年9月に完了を予定している。また、今年度は残る1件の用地買収を進めるとともに、五条川から都市計画道路愛岐南北線までの間で、北側と南側の歩道部の築造工事を進めている。
なお、大口町境から東へ、小牧市の村中小学校北交差点までの区間の4車線化に当たっては、4車線化に伴い、二か所の交差点を閉鎖するとともに、新たに信号交差点を設ける計画であり、小牧市が計画している裏道対策を併せて検討していた。本年8月には公安委員会との協議が整い、地元の理解を得て早期に工事着手できるよう取り組んでいきたい。今後とも江南市、大口町の協力を得ながら、早期の4車線化完了に向け、事業推進を図っていきたい。
続いて、稲沢市から提案の都市計画道路祖父江稲沢線について説明する。
都市計画道路祖父江稲沢線の整備事業は、稲沢市の片原一色町地内から西へ、森上地内までの約0.6キロメートルのバイパス整備であり、2022年度から国の交付金により事業化しており、これまでに用地測量が完了している。本工区においては、日光川と名古屋鉄道尾西線に挟まれた区間の工事用進入ルートを確保する必要があることから、まずは工区東側の日光川の新設橋梁を整備した上で、工事用道路として活用する。このため、昨年度から日光川橋梁部の整備に必要となる用地買収に着手したところであり、今年度も引き続き用地買収を進めていく。
また、名古屋鉄道尾西線との交差部については、鉄道事業者との計画協議を整えているところであり、引き続き早期の協議締結に向けて取り組んでいく。本事業の推進には、用地買収に関する地元調整に加え、側道に関する稲沢市の協力が重要となる。引き続き協力をもらいたい。
続いて、扶桑町から提案の(仮称)新愛岐大橋及び県道小渕江南線について説明する。
(仮称)新愛岐大橋については、愛知・岐阜両県による共同事業として木曽川に橋梁を新設する橋梁事業である。橋梁本体工事は岐阜県施工となっており、取付道路など関連道路の整備は各県で実施することになっている。
まず、橋梁本体については、これまで下部工16基あるうち、岐阜県側の橋台1基と橋脚10基が完成している。今年度は、岐阜県側の6径間の上部工架設工事に着手するとともに、残る4基の橋脚と、愛知県側の橋台1基の工事を進めていく。あわせて、愛知県側の橋台の施工に必要となる堤防道路である浅井犬山線の切り回し工事については、今年度から本県にて着手している。
次に、橋梁本体南側の取付道路となる県道小渕江南線については、現道を切り回しした後に、道路の拡幅とかさ上げを行う計画であり、昨年度までに現道の切り回し工事が完了している。今年度は道路本体工事に着手していく。
なお、県道小渕江南線の整備のためには、残る1件の用地が必要となるため、引き続き扶桑町の協力を願う。今後も岐阜県と連携し、早期の完成に向けて事業推進を図っていきたい。
【理事者】
一宮市、江南市から、日光川について提案があった。このうち、一宮市から提案の日光川2号放水路について説明する。
日光川2号放水路の整備は、早期に事業効果を発揮するため、1期工として、函体工、立坑工、流入工を施工し、完成後は貯留施設として運用しながら、2期工として木曽川へ放流する排水機場を整備し、全ての施設を完成する。
1期工については、2020年に国から大規模特定河川事業の採択を受け、これまでに到達側及び中間の立坑が完成している。発進側の立坑については、先月請負者と契約締結したので、まずは仮設工から着手していく。今後、整備を予定している流入工予定地には、まだ未取得の用地が残っているため、一宮市の格別の支援を願う。
なお、日光川2号放水路の事業効果を発揮させるためには、中間立坑から洪水を取り込むことになっている準用河川新丹波川の改修も必要となるため、一宮市におかれても一層尽力を願う。
次に、一宮市、江南市から提案の日光川上流の整備について説明する。
日光川上流については、名栗東橋付近を除き、郷浦橋までの護岸が概成しており、昨年度は国道22号交差部のオープンシールド工事が完了した。残る名栗東橋の改築については、今年度は橋梁及び前後の護岸の詳細設計を行っている。橋梁改築のためには、左岸側、橋詰付近に未取得の用地が残っているため、引き続き、一宮市の協力を願う。
国道22号交差部から上流については、まずは小島橋の改築に向けて設計に着手しており、今年度は工事着手に向けて、関係機関との調整を進めていく。
一宮市瀬部地内の一宮遊水地の暫定整備については、昨年度用地取得が完了したため、今年度から掘削工事に着手している。今後も早期完成に向けて事業進捗を図っていく。
江南市後飛保町地内の江南遊水地については、昨年度、掘削工事に着手し、今年度も引き続き掘削工事を進め、掘削工事は完了する見込みである。今後は、越流堤や護岸の整備などを進め、早期完成に向けて事業進捗を図っていく。
また、江南市内の日光川と新般若用水路との交差部におけるサイホン構造の解消については、抜本的な河道拡幅が必要なため、まずは下流からの整備を着実に進めていく。引き続き適切な管理に努めていくため理解してもらいたい。
野府川については、日光川合流点から北古川合流点、左に直角に曲がる部分だが、そこまで約5.6キロメートルの区間について、割田橋付近を除き、護岸整備は完了している。割田橋については、2022年度に一宮市の協力により、難航していた地権者から同意を得ることができ、昨年度、左岸下部工に着手している。
工事に当たって、通行止めが必要となり、地元説明会の際に、極力通行止めの期間を短くすることで理解を得たため、今年度は右岸下部工と上部工の工事を進めてきた。また、北古川合流点から上流については、割田橋の改築に引き続き整備を進めていけるよう準備していく。
次に、江南市、扶桑町から提案の青木川について説明する。
江南市内の青木川については、第4調節池が完成したことから、その上流の県道名古屋江南線の五明大橋から間付近にある名古屋鉄道犬山線までの約1.6キロメートルの区間について、護岸整備を進めている。このうち、当面の整備区間としている五明大橋から昭和橋までの約1キロについては、用地が取得できていることから、昨年度、調節池上流の左岸側の護岸工事50メートルに着手した。今年度も引き続き左岸側の護岸工事、約90メートルを進めていく。
次に、上流の扶桑町地内においては、中島調節池から上流の500メートルを当面の整備区間としている。このうち、主要地方道一宮犬山線までの約360メートルの区間については、50メートルの両岸の護岸整備を実施することで、先ほどの360メートル区間の整備が完了する。残る140メートルの区間については、引き続き用地取得を進めていく。
また、さらにその上流から前利神社までの約1.1キロメートルの区間については、昨年度、用地取得に着手している。今年度も引き続き用地取得を進めていくため、扶桑町の協力をよろしく願う。
江南市、岩倉市から提案の五条川について説明する。五条川は、河川整備計画において、新川合流点から岩倉市内の大市場橋までの約14.8キロメートルの区間の整備を位置づけている。
はじめに、五条川の整備の状況について説明する。これまでに下流部となる新川合流部、合流点から県道の給父清須線の巡礼橋上流の約2.7キロメートルまでの河道改修が完了している。今年度は、その上流にある、名古屋鉄道名古屋本線の下流で、護岸工や河床掘削を進めるとともに、鉄道高架事業として行う名古屋鉄道名古屋本線橋梁の改築については、鉄道工事の協定締結に向けて、関係機関との調整を進めていく。
また、県道の名古屋祖父江線の清須橋の改築については、今年度、左岸下部工工事を進めていく。
五条川の区間について、竹林公園から大市場橋間の親水性護岸整備である。この区間については、昨年度、右岸側の護岸工事20メートルに着手した。今年度も引き続き右岸側の護岸工事、約60メートルを進めていくため、岩倉市においても協力を願う。
次に、犬山市から提案の郷瀬川、新郷瀬川、荒神川について説明する。
郷瀬川については、黒橋上流から善師野川合流点までの約1キロメートルの区間を河川整備計画に位置づけている。これまでに下流から約300メートルの整備が完了している。残る700メートルの区間については、農業用取水施設が五か所あり、昨年度までに利用状況の調査を行った。調査結果を踏まえて、今年度は取水施設の統廃合の検討を進めている。また、河道改修に向けて測量も進めている。今後は、取水施設の統廃合について、施設管理者との協議を進めているため、犬山市の協力をよろしく願う。
次に新郷瀬川であるが、国道41号上流から県道多治見犬山線の富士橋下流までの約3キロの区間の整備がおおむね完了している。富士橋の改築については、昨年度は県道の高さが上がることによる隣接地との高さなどの課題を検討し、市道五条川線を付け替える案を犬山市に示した。今年度は、検討案により、公安協議を進めていくため、引き続き犬山市も課題解決に向けて協力をよろしく願う。
五条川分岐点から上流については、改修に向けた整備計画の改定の準備として、現況の土地利用状況を踏まえ、上流部の改修による影響を検討していく。
荒神川については、今年度は河川の詳細設計及び入鹿用水との協議を進めていく予定となっている。
稲沢市から提案の三宅川について説明する。
2011年5月に策定した日光川水系河川整備計画に、日光川合流点から県管理区間上流端までの約10.6キロメートルの区間の河床掘削、河道拡幅、橋梁改築を位置づけている。これまでに日光川合流点から県道名古屋祖父江線の正楽橋までの約5.3キロメートルの区間の整備を進め、未改修橋梁5橋を除き、河道整備は完了している。未改修の橋梁については、昨年度、白山橋の橋梁部が完成し、今年度は白山橋の取付道路の整備を行う。
また、正楽橋から県道一宮蟹江線の矢寺橋までの約1.9キロメートルの区間を、新たな当面の整備区間と位置づけ整備を進めている。途中の矢合地区が地図混乱地でもあることから、早期に事業効果が発揮できるよう、下流区間の流下能力見合いで、矢板護岸の整備を進めている。昨年度は、雁橋下流の護岸工事を延べ530メートル実施し、今年度も引き続き上流に向けて護岸工事を延べ約450メートル進めていく。
稲沢市から提案の福田川について説明する。
2011年5月に作成した二級河川日光川水系河川整備計画に、日光川合流点から約12.8キロメートルの区間の築堤、護岸整備、橋梁改築、河床掘削及び五か所の遊水地を位置づけている。遊水地については、これまで三か所の整備が完了しており、そのうち、二か所については、稲沢市に管理を願っている。
残る二か所の遊水地の整備については、稲沢市とも相談しながら、候補地の選定を進めていきたい。
次に、福田川の現在の整備状況について説明する。福田川は下流部から整備を進めている。現在は河口から国道1号の福島橋までの約2.2キロメートルの区間において河床掘削を進めており、今年度は残る区間の河床掘削及び根固工を実施し、この2.2キロメートルの区間を完了する予定となっている。
福田川は、河口の排水機場により日光川に強制排水をしている河川であり、河口から中流部においては、河道内の容積を増やすことが排水機場の能力を有効に活用でき、水位低減に効果的である。そのため、下流からの整備では、次に福島橋から名古屋市中川区内の柳瀬橋までの約2.3キロメートルの区間となるが、この区間には、近鉄やJR関西本線の鉄道橋梁があり、これらの橋梁に与える影響への対策などの調整に時間を要することから、早期に事業効果が発揮できる柳瀬橋から、あま市内の秋竹橋まで約3キロメートルの区間に着手する。今年度は、河床掘削、約800メートル及び柳瀬橋の左岸下部工を実施し、事業進捗を図っていく。
江南市、大口町から提案の合瀬川について説明する。
合瀬川については、トヨタ自動車大口部品センター付近の八幡橋下流から荒井堰までの約1キロメートルを当面の整備区間としている。用地買収は大口町の協力も得て、昨年度までに完了し、河道拡幅や橋梁改築工事を順次進めている。
昨年度は八幡橋の右岸下部工や長蔵橋の右岸下部工の工事を実施し、今年度は引き続き、八幡橋の左岸の下部工や長蔵橋の同じく左岸の下部工の工事及び延べ350メートルの護岸工事を進めていく。
今後も防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策の予算を活用し、しっかり事業進捗を図っていく。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
犬山市から一点お願いですが、今年の2月20日に、国道41号の6車線が完成しまして、地域の開発ポテンシャルが非常に大きく変化し、上がっていると認識をしています。とりわけ、犬山市では、国道41号の五郎丸高架橋の下のエリアである歩道整備をした農地約10ヘクタールについて、まだ決定ではありませんが、地権者にお声がけをしながら、理解を深めながら、区画整理を展開して、新しいまちづくりを進めていくという方針を掲げています。
まだまだ具体化には至っていませんが、今後、愛知県の力添えをいただければ幸いと思いますので、よろしくお願いします。
<東三河建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
一点目の道路事業ですが、豊橋市をはじめとして東三河地域にとって経済的な効果や防災的な効果をもたらす重要な路線を提案いたします。
初めに、主要地方道豊橋下吉田線バイパス道路の整備についてです。
現在、事業を進めている豊橋新城スマートインターチェンジ(仮称)のアクセス道路となる主要地方道豊橋下吉田線は、通学路として利用されていますが、狭隘区間や歩道未整備区間が存在しています。このため、今後スマートインターチェンジの開通に伴い、想定される大型車をはじめとする交通量の増加に対しまして、地域住民は、道路環境の安全性に強い懸念を抱いていますことから、新たなバイパス道路が必要と考えています。
また、現在計画中のバイパス道路沿道では、昨年度に豊橋新城スマートIC(仮称)周辺土地利用構想を策定し、スマートインターチェンジの整備を契機とした、新たな産業用地の開発とともに、地域の活性化に向けたまちづくりの取組を進めており、その骨格となる本路線が、産業用地の開業には必要不可欠となります。
つきましては、安全・安心な道路環境の確保や、地域産業の発展に寄与する豊橋下吉田線バイパス道路の早期実現を強く提案をします。
次に、主要地方道東三河環状線の整備についてです。
本路線は、東三河地域の主要幹線道路間のアクセス道路として、東三河の産業経済の発展や、周辺市町との交流を促す重要な路線です。また、一部区間が第2次緊急輸送道路に指定されており、防災面でも非常に重要な役割を担う道路です。現在、事業中の石巻本町・当古工区周辺道路におきましては、通勤時に慢性的な渋滞が発生しており、その対策は地域の課題にもなっています。
つきましては、石巻本町・当古工区2.4キロメートル区間の全線開通に向け、早急に整備をしていただくよう強く提案をします。
最後に、主要地方道豊橋渥美線についてです。本路線は、豊橋市や田原市の三河港臨海部の産業活動を担う重要な道路です。しかしながら、通勤時などの交通集中が顕著であり、頻繁に渋滞が発生しており、三河港臨海部の産業拠点の物流ネットワークに支障を来している状況です。そのような中、国がルート帯を示された浜松湖西豊橋道路が本路線に接続することや、構想路線である渥美半島道路もあることから、さらなる交通集中が懸念をされます。
つきましては、物流ネットワークや交通処理の機能強化として、立体化の検討を国とともに早急に行っていただきますよう強く提案をします。
次に、二点目として、三河港の整備促進について提案します。
初めに、臨海道路東三河臨海線の早期実現についてです。三河港は完成自動車の輸入台数は国内シェア約57パーセント、2台のうち1台以上が三河港から陸揚げされています。しかし、完成自動車の保管用地がなく、一部は御津地区へ移送しており、非効率な物流を強いられています。また、御津地区における企業立地の動きが活発したことにより、埠頭間の輸送車両が増加し、国道23号バイパスの豊川橋付近では、慢性的な渋滞が問題となっています。
つきましては、埠頭間の輸送車両及び周辺道路の円滑な交通を確保するとともに、災害時のリダンダンシー確保にも寄与する臨海道路東三河臨海線の早期実現に向け、港湾計画への反映を含めた検討をお願いします。
次に、明海地区岸壁マイナス7.5メートル及び埠頭用地の早期実現についてです。
循環型社会の形成が求められる中、鉄スクラップなどの循環資源の輸出など、リサイクルポート施策を一層推進していくため、船舶の大型化やスクラップ貨物の集約化、効率化に対応した明海地区の7.5メートル岸壁及び埠頭用地の早期実現をお願いします。
最後に、港湾計画改訂へ地元意見の反映についてです。
三河港港湾計画改訂に向け、令和2年度に、三河港の目指すべき将来像に関する提言書、さらに令和5年度には、三河港港湾計画改訂に向けた要望書を大村秀章知事へ提出しています。これらには地元の意見が集約されていますので、改訂については、内容を十分反映していただくようお願いをします。
【参考人】
まず一つ目の提案ですが、地域の活性化や港湾物流の効率化に資する幹線道路網の整備です。
東三河地域では、新東名高速道路をはじめとした高規格道路が整備され、これらの高規格道路へのアクセス道路の整備が重要であることから、現在、東三河環状線や宮下交差点立体化など、多くの事業を進めていただいています。ここでは、幹線道路網整備において重要となる3路線について提案をします。
まず一点目は、国道151号一宮バイパスです。
まず本路線ですが、三河港から本市を経由して、東三河山間部を結ぶ東三河縦貫道路であるとともに、新東名高速道路、新城インターチェンジへのアクセス道路の役割を果たす重要な路線となっています。一宮バイパスの整備による地域の活性化、渋滞解消等を図ることを提案します。
次に、姫街道線の早期整備ですが、豊川市の中心部を東西に貫く重要路線でありまして、JR飯田線及び名古屋鉄道豊川線とのアンダーパス化においては、渋滞解消や通学児童を含む歩行者の安全確保に効果の高い事業となります。現在、様々な調整に努めていただいており、多くの課題がありますが、早期の整備を提案します。
また、同じく姫街道線の八幡駅周辺地区では、公共施設や商業施設などを集めた拠点として位置づけておりまして、令和5年4月に大型商業施設イオンモール豊川も開業しました。そのことにより、交通量も増加しているため、八幡西工区の4車線化事業を提案します。
次に、臨港道路東三河臨海線の早期整備です。前回の港湾計画の改訂が平成23年4月にありました。そのときの港湾計画では、全長9.8キロメートルの延長距離となっています。
また、国・県が主体となり、民間事業者も含めまして、東三河臨海線の実現に向けた勉強会を平成2年以降6回開催していただいています。その中の主要な決定事項等をしますと、本路線の計画ルートについては、干潟への影響を最小限にするために、海側から陸上側へ変更されたルートが採用されています。Aルートといいまして、干潟の保護等もありそのルートが重要だということであります。その中身を、現在改訂中の三河港港湾計画へ位置づけていただきたいと考えています。
また、御津地区においては、企業庁による物流業エリアの分譲を進めておりまして、毎年、企業進出が活発化しています。本路線の整備によりまして、国道1号及び国道151号等の幹線道路と一体的に結ばれることで、高度な物流ネットワークが形成され、地域経済の飛躍的な発展が期待できます。
また、防災面においても、リダンダンシーの確保でも大変有効でありまして、ぜひとも国直轄事業として早期実現を提案します。
二つ目の提案ですが、河川関係です。昨年6月の大雨では、内水氾濫、河川の越水や土砂災害など、市内の広い範囲で甚大な被害が発生しました。市民はこのような災害がまたいつ起こるかと不安を抱きながら生活をしている状況です。現在市内を流れる県管理河川は12河川ありまして、今年度は音羽川をはじめ5河川で事業を進めていただいています。大雨被害を考えますと、河川改修は大変重要になりますので、今後も着実に事業を進めていただきますようお願いします。
特に佐奈川につきましては、今年2月に河川整備計画を策定していただきました。今年度からは、測量等を進めていただいていますので、今後、河川整備計画に基づいて、より実効性の高いものとなるようお願いします。
また、国道1号宮下交差点付近につきましては、道路冠水がたびたび発生しています。昨年の大雨でも、大規模な道路冠水となりました。天下の大動脈、国道1号線が6月2日の午後4時から3日の午後2時まで、22時間にわたり通行止めとなるような状況でありました。その雨水排水対策の一つとして、一級河川善光寺川の整備を早急にお願いするとともに、市でも県の補助制度を活用しながら、善光寺川流域で河川への流出抑制対策として、浸水軽減対策事業を行っていますので、引き続き支援と拡充をいただくよう提案します。
最後になりますが、令和4年3月に公表されました流域治水プロジェクトに基づきまして、豊川市も積極的に流域対策に取り組んでいきますので、県管理河川の整備の促進と、堆積土砂のしゅんせつなど、河道の適切な維持管理を併せて提案します。
【参考人】
蒲郡市からは、道路及び港湾事業につきまして提案をします。
初めに、道路事業についての提案です。
今回、提案します都市計画道路大塚金野線は、現道の国道23号から北へ上り、名豊道路国道23号蒲郡バイパスの御津金野インターチェンジへつながる路線です。
国道23号蒲郡バイパスの茶色の点線で示された部分が、この名豊道路のミッシングリンクとなっています蒲郡バイパスの東部区間9.1キロメートルとなりますが、国により整備を進めていただいておりまして、今年度内の開通の見通しであると公表していただいています。
また、この路線の南側の先には、県内でも有数の観光地となりますラグーナ蒲郡がありまして、国道23号からラグーナまでの黒の実線で示された部分は、この臨港道路海陽3号線として愛知県に整備していただいており、令和5年6月に供用を開始しています。したがいまして、大塚金野線が整備されますと、名豊道路から直接ラグーナ蒲郡へアクセスが可能となりまして、ラグーナ蒲郡へ、より広域的なアクセスが可能となる路線です。
現在もラグーナ蒲郡周辺では、道路が混雑しておりまして、そうした交通を処理し、また円滑な、そして広域的な交通体系を図る上でも、大変重要な道路ですので、このたび事業化されました都市計画道路大塚金野線について、整備促進が図られますよう提案をします。
もう一つの道路の提案ですが、一般国道247号鹿島バイパスとなります。図面左側の赤色の実線です。鹿島バイパスは、この蒲郡市内を東西に走る主要な幹線道路となります国道247号の一部でありまして、延長約3.2キロのうち、赤線の部分、約1.8キロが暫定の2車線となっています。図面でこの鹿島バイパスの東側には、浜町の企業用地がありまして、それに加えて、沿線には蒲郡では大型となる商業施設もあります。このため、平日の朝夕の通勤時間や、または週末、休日など、国道が慢性的に混雑している状況です。
つきましては、国道247号鹿島バイパスの早期4車線化が図られますよう提案をします。
次に、港湾事業の提案です。三河港蒲郡地区の11号岸壁となります。この11号岸壁の整備状況としましては、全体でこの岸壁延長570メートルの計画のうち、現在380メートルの整備を完了していただいています。また、埠頭用地につきましては、当初の岸壁250メートル区間の背後を段階的に整備していただきまして、約5ヘクタールの埠頭用地を供用させていただいています。
こうした整備により、11号岸壁、これは水深11メートルですが、国内自動車メーカーの完成自動車の輸出の拠点として利用していただいておりまして、それ以外にもクルーズ船の寄港地や、または海上自衛隊の艦艇による防災訓練の場所としても利用いただいています。
しかし、完成自動車の取扱量の拡充や、輸送船舶の大型化への対応をはじめまして、トランシップ自動車、そしてバイオマス発電所の燃料の取扱いによる貨物の複層、福利厚生施設の不足など、当地区におきましても様々な課題があります。それに加えまして、当地区を利用しています国内自動車メーカーなどからも、この11号岸壁の早期整備の要望をいただいているところです。
また、先ほど触れました国道23号蒲郡バイパスの工事も順調に進んでおりまして、蒲郡港蒲郡地区を利用する交通アクセスにつきましても、今後さらに利便性が向上し、そしてより利用しやすい港になるのではないかと考えています。
こうした課題などへの対応や、また道路の整備に併せて、さらなる物流活動の促進、そして地域活性化のためにも、当地区の港湾機能の強化となります、岸壁背後地の早期整備及びさらなる岸壁延伸整備が図られますよう提案をします。
【参考人】
田原市からは、道路整備と強靱化対策の二点の提案について説明します。
初めに、提案項目の一点目、渥美半島道路の早期実現及び主要幹線道路整備によるリダンダンシー確保についてです。
田原市では、渥美半島を元気にとの思いで、様々な施策に取り組み、日本一元気な愛知の一翼を担っています。三河港田原地区には、トヨタ自動車株式会社田原工場をはじめとする約80社の企業が集積し、従業員数は豊橋明海地区と合わせると2万5,000人で、周辺の幹線道路は渋滞をしている状況です。
また、田原市の農業産出額は全国2位で、花、指定野菜3種などの主要産地であり、日本にとって重要な食料供給基地です。この花や野菜の多くは、渥美半島の先端方面で生産されており、北海道から九州まで全国に輸送しています。輸送先の多くは東京都の大田市場ですが、渥美半島の先端から東名高速道路浜松インターチェンジまでは100分もかかっています。
一方、南海トラフ巨大地震が切迫していることから、災害への備えが急務であることは明白です。今年1月に発生した能登半島地震では、半島地域特有の三方を海で囲まれた地形で、道路は海岸沿いの国道と半島中央の県道しかなく、土砂災害、津波、液状化などで道路が至る所で寸断し、半島先端地域などが孤立しました。
渥美半島は、能登半島よりさらに限られた道路網しかなく、北側の国道259号、南側の国道42号の2本の道路のみであり、能登半島のように半島中央を通る道路がないことから、この2本の道路が寸断されると、西半分の先端地域が孤立してしまいます。
こうした中、本年6月に国から、令和6年能登半島地震を踏まえた緊急提言が公表され、災害時に確実に機能する道路ネットワークの在り方について、改めて検討する必要性が示されたところであり、愛知県におかれましては、緊急提言の内容を踏まえ、次期地域強靱化計画において、半島部のアクセス強化に向けた取組として、渥美半島道路をしっかりと位置づけていただきたいと考えています。
渥美半島は、強靱な高規格道路がなく、製造品・農産物の物流、観光周遊、救急医療、災害時支援など多くの課題を抱え、大変困っています。こうした状況を踏まえまして、道路ネットワークの強化のため、愛知県として次の提案の実現をお願いします。
一点目として、高規格道路としての渥美半島道路の早期実現が図られるよう、国、県、市で連携して取り組むこと。次に、東三河縦貫道路である主要地方道豊橋渥美線の三河港大橋から、浜松湖西豊橋道路をつなぐ区間の立体化などの機能強化を図ること。また、豊橋渥美線の浦町から白谷町までのバイパスを早期に開通すること。次に、三河港大橋での事故による長時間の通行規制などによるリダンダンシーを確保するため、まずは一般県道城下田原線を早期に整備することです。
次に、提案項目の二点目、渥美半島の大規模自然災害を想定した強靱化対策の推進についてです。
太平洋、三河湾の海に囲まれた渥美半島は、地震、津波、高潮による甚大な人的・物的被害が想定され、臨海部へ浸水すれば、自動車産業など、経済活動に大きな影響を及ぼします。また、近年の線状降水帯などによる集中豪雨時は、堤防からの越水や排水不良により、周辺地域に深刻な浸水被害を生じさせています。
この渥美半島において、生命・財産を守り、地域産業の持続的発展のためにも次のことをお願いします。
一点目として、治水安全度の向上としまして、汐川上流の河床掘削、河道拡幅、新堀川の樋門改築をはじめとした河川の早期整備。次に、海岸堤防及び河川護岸の堤防補強や、かさ上げ、防潮堤の整備の加速化、特に中心市街地の浸水防止及び緊急輸送道路の機能確保の対策については優先的に整備をお願いします。次に、三河港における高潮対策の推進及び田原公共埠頭のマイナス10メートル耐震化岸壁を早期に整備することです。
(理事者の主な発言)
【理事者】
豊橋市から提案の3路線のうち、主要地方道豊橋下吉田線バイパスについて説明する。
主要地方道豊橋下吉田線バイパスについては、(仮称)豊橋新城スマートインターチェンジの周辺で豊橋市が計画している新たな産業用地のアクセス道路として、バイパス計画の検討を進めている。昨年度からバイパス道路の調査・設計に着手し、現在は新たな産業用地の計画と調整しながら、道路計画を作成し、公安委員会と事前協議を行っている。また、今年度は、既に着手している現地測量に加え、道路予備設計を進めるとともに、来年度の新規事業化に向けて事業評価を実施していく。
本道路の事業推進に当たり、新たな産業用地計画の進展と足並みをそろえていく必要がある。設計段階での計画内容のすり合わせや事業手法に関する調整等について、引き続き豊橋市の協力を願う。
次に、豊橋市から提案の東三河環状線の石巻本町・当古工区について説明する。
石巻本町・当古工区は豊橋市内及び豊川市内の延長約2.4キロメートルのバイパス整備であり、国の交付金事業により整備を進めている。豊橋市側区間については、用地買収に着手している牟呂用水交差部から東側約0.7キロメートルの区間では、約7割の用地を取得しており、今年度も引き続き用地買収を進めるとともに、埋蔵文化財の本調査を進めていく。また、牟呂用水交差部から西側、国道362号までの区間においては、用水路の付け替えの協議を進めており、協議が整い次第、用地測量に着手していく。
さらに、豊川市に架かる新しい橋についても、河川管理者との橋脚配置などの調整を踏まえた設計を進めており、早期に橋梁工事に着手できるよう、準備を進めていく。また、豊川市内の用地取得についても、昨年度から着手しており、引き続き用地買収を進めていく。
次に、豊橋市、田原市から提案の浜松湖西豊橋道路と接続する主要地方道路豊橋渥美線の立体化に向けた検討について説明する。
まず、浜松湖西豊橋道路については、現在、国、豊橋市と連携し、都市計画及び環境アセスメントの手続を進めている。この浜松湖西豊橋道路の終点側の接続先となる主要地方道豊橋渥美線については、現在の都市計画で定められている内容を踏まえつつ、浜松湖西豊橋道路の整備効果を三河港や田原市方面へ広く波及できるよう、浜松湖西豊橋道路の都市計画の手続に合わせて、立体化に向けた計画について熟度を高めていく。
次に、豊川市から提案の国道151号一宮バイパスについて説明する。
国道151号一宮バイパスについては、豊川インターチェンジ北側の現道から、市道上長山一宮線までの延長3.6キロメートルの1工区と、その市道から先、新城市川田の新城バイパスまでの約4.3キロメートルの2工区に分けて事業を進めている。
このうち、1工区については、昨年度は豊川市の協力を得て、用地買収を進めるとともに、JR飯田線鉄道交差部の橋梁の床版工事を実施した。今年度も引き続き、残る11件の用地買収を進めるとともに、JR飯田線鉄道交差部につながる橋梁架設工事や道路築造工事、さらには市道交差部における函渠工事を行うなど、事業の進捗を図っていく。
また、2工区については、豊川市内のうち、北側に位置する東上地区では、昨年度、橋梁予備設計に加え、用地測量を実施した。今年度も引き続き、用地測量を進めていく。
また、南側に位置する上長山地区においては、用地測量に着手するためには、交差市道に関する地元との協議を取りまとめる必要があるため、豊川市においても協力を願う。
次に、蒲郡市から提案の都市計画道路大塚金野線について説明する。
本路線は、現道の国道23号から北へ、名豊道路御津金野インターチェンジまでの延長3.2キロメートルの区間において、約620メートルのトンネルを設けるとともに、新幹線やJR東海道本線の下を通過する計画となっている。2024年3月に都市計画変更告示を行い、今年度より3.2キロメートル全線を交付金により事業化した。
このうち、JR東海道本線との交差部周辺区間については、構造的に工事に時間を要する区間であるため、先行して設計検討を進めている。これまでに構造形式や鉄道施設への影響を踏まえた施工方法について検討を進めてきた。今年度からは、JR東海と連携して、交差部を含む周辺の道路構造物の設計を進めていく。また、昨年度行った南側区間の次に、今年度は北側区間についても現地測量や道路予備設計を実施し、用地測量に向けた準備を進めていく。
次に、蒲郡市から提案の一般国道247号鹿島バイパスの4車線化について説明する。
国道247号鹿島バイパスについては、延長1.8キロメートルの区間で4車線化事業を進めている。本事業では、新拾石橋と鹿島大橋を拡幅する橋梁工事が必要であり、これまでに新拾石橋では、橋梁下部工の補強工事を実施した。また、鹿島大橋については、大規模な下部工の補強工事に当たり、現道交通への影響を考慮する必要があることから、昨年度に引き続き施工検討を進めていく。
また、4車線化区間の無電柱化のため、電線共同溝の設計に着手し、関係機関との調整を進めていく。なお、4車線化に伴う中央分離帯の設置により生じる裏道対策として、周辺の市道整備が必要となるため、引き続き蒲郡市の協力を願う。
次に、田原市から提案の渥美半島道路について説明する。
渥美半島は三方を海で囲まれた細長い地形であり、海岸沿いに位置する国道はいずれも2車線であるなど、防災面から道路ネットワークを強化する必要がある地域と認識している。こうした中、国により令和6年能登半島地震を踏まえた緊急提言が6月に示され、災害時に確実に機能する道路ネットワークの在り方について、改めて検討する必要性などが示された。
このため、本県においても、この緊急提言の内容を踏まえ、次期地域強靱化計画において、半島部のアクセス強化に向けた取組を位置づけるとともに、渥美半島における広域道路の在り方について、県・市で連携し、国にも相談しながら検討を深めていく。
また、道路ネットワーク強化による効果を早期に発現させるため、まずは国道259号植田バイパスや豊橋渥美線など、地域の幹線道路整備を着実に進めるとともに、高規格道路である浜松湖西豊橋道路の早期実現を図っていく。
次に、田原市から提案の主要地方道豊橋渥美線バイパスについて説明する。
主要地方道豊橋渥美線バイパスについては、田原高松線と交差する童浦小学校南交差点から西へ、臨港道路の田原交差点までの約1.3キロメートルの区間で事業を進めており、このうち西側460メートル区間については2020年に供用している。残る東側の約850メートル区間については、交差する御山川を函渠化するための工事を進めている。今年度は、昨年度着手した地盤改良工事を完了させ、その上の函渠本体工事を進めていく。
主要地方道豊橋渥美線バイパスの整備については、まずは事業中区間の早期整備にしっかりと取り組み、その先西側の白谷町までの区間については、事業中区間の進捗や他路線の進め方も含め、田原市と相談しながら検討していく。
最後に、田原市から提案の一般県道城下田原線について説明する。
一般県道城下田原線については、国道259号から二級河川汐川を渡り、主要地方道田原高松線を結ぶ道路であり、豊島町地内の整備済み区間から、主要地方道田原高松線までの約1キロメートルの区間が未整備となっている。この未整備区間の整備についても、田原市内の他の事業中箇所の進捗状況や他路線の進め方も含めて、田原市と相談し検討していく。
【理事者】
豊川市から提案の県管理河川の改修促進について説明する。
昨年6月の大雨により、豊川市内を流れる県管理河川においては、善光寺川をはじめ4河川で越水が発生するとともに、音羽川や佐奈川などの河川では、護岸が損壊するなどの施設被害が十一か所発生した。施設被害については、国の災害復旧事業などにより復旧工事を実施している。現在八か所において工事が完了し、残りの三か所についても今年度中に完了する見込みである。
豊川市内の県管理河川については、本年度、佐奈川をはじめ5河川で河川事業を実施している。具体的に、佐奈川では、今年2月に公表した河川整備計画に基づいて整備を進めている。今年度は、河口から東海道新幹線上流までの約1.3キロメートルについて、7月から現況測量を行っており、その測量結果を基に河道掘削などに向けた検討を進め、来年度は詳細設計を行い、早期の工事着手を目指していく。
次に、音羽川について、これまで河口から2.7キロメートルにあるため当橋下流までの整備が完了しており、今年度は、為当橋下流の堤防天端の舗装復旧工事と八幡橋関連の土地評価、用地買収、物件補償を実施していく。
次に、音羽川の左支川の白川では、これまで音羽川合流点から900メートルにある新白川橋下流までの整備が完了し、現在は新白川橋の橋梁工事を進めており、今年度は、両岸の橋台や橋梁周辺の護岸工事、延べ約70メートルを実施する。
次に、御津川では、これまで河口から1.6キロメートルになる宮前橋下流までの整備が完了しており、今年度は、宮前橋の左岸橋台及び護岸工約40メートルを実施する。
次に、善光寺川では、計画的な河川改修の実施に向け、善光寺川を含む豊川下流圏域の河川整備計画の作成を進めており、現在、整備基準を超える降雨に対して少しでも被害が軽減できるよう、当初作成した計画案に対して、河道の整備区間と調節池の位置、規模を見直す修正案を検討している。今年度中に国土交通省への認可申請を行い、認可され次第、河川整備計画の公表の手続を行う予定である。
また、現在、当面の対策として、狭窄部の約900メートルの区間について、現在の河川区域内で河道を広げ、洪水を流れやすくする工事として、左岸の護岸工事約20メートルを引き続き実施する。
河道の維持管理については、緊急河川しゅんせつ推進事業などを活用した、堆積土砂の除去を行うなど、引き続き適切な維持管理に努めていく。豊川市が実施している善光寺川流域の流出抑制対策について、市町村土木事業費補助により引き続き支援していく。
次に、田原市から提案の渥美半島の大規模自然災害を想定した強靱化対策の推進のうち、汐川上流域の河道拡幅と新堀川の樋門改築をはじめとした河川の早期整備についてである。
汐川については、2018年9月に公表した汐川水系河川整備計画において、河口から三河田原駅近くのふれあい橋までの下流部の約2.8キロメートルの区間で、現況の堤防かさ上げなどの高潮対策を位置づけている。また、河口から約5キロ地点にある坪井橋から、準用河川汐川との合流点までの上流部の約2.3キロメートル区間で、河床掘削や河道掘削などの洪水対策を位置づけている。
まず、下流部の区間の高潮対策について、従前、護岸のなかった区間を含む一連区間、約300メートルのうち、護岸がなかった区間、約200メートルを優先して整備を進めており、昨年度完了した。今年度は、その上流側右岸、約50メートルの護岸補強と併せ、堤防嵩上げを実施する。
上流区間については、坪井橋から九日橋までの1キロメートル区間の河道拡幅等を進めることとしており、この区間の整備には、用水路の付け替えのために用地取得が必要となるため、用地交渉など田原市の協力を願う。引き続き、関係者と調整を進めるとともに、今年度は護岸などの設計を行っていく。
また、昨年6月の大雨に堤防が決壊した箇所の復旧については、今年2月に完了している。
次に、新堀川は、渥美半島の内湾、先端から3本目の川となる。新堀川は、地震・津波対策として河口部の防潮樋門を改築することとしており、現在、詳細設計を実施している。引き続き、田原市や地元の協力を得ながら、整備に向けて検討を進めていく。
次に、田原市から提案の海岸及び河川施設の津波・高潮対策の整備の加速化についてである。
田原市内の海岸及び河川施設の地震・津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに、河川、海岸、堤防の耐震化、水門の耐震化及び自動閉鎖化を位置づけ、中心市街地の浸水防止や、渥美半島の海岸沿い緊急輸送道路の機能確保に取り組んでいる。
提案の海岸施設の堤防耐震化については、田原海岸谷熊地区、谷熊地区は渥美半島の付け根、蜆川の河口部付近の海岸である。この海岸はこれまでに約1キロメートルが完成しており、今年度は約70メートル実施する。
福江港海岸は、渥美半島の先端部、天白川から免々田川の間にある海岸となるが、昨年度、堤防耐震化の施工に必要な仮設工を実施したため、今年度は工事に着手し、約20メートル施工する。
また、緑の防波堤として整備する渥美日出・和地地区の海岸について、堤防築造に先立ち施工する地盤改良工は、これまでに約860メートル施工済みで、改良済み区間の上部の築堤は約240メートルが概成している。
今年度も引き続き、地盤改良工を約20メートル施工する。次に、外洋側の中央部に明示している赤羽根漁港の海岸では、防波堤の整備を進めており、これまでに約90メートル完成し、今年度は約60メートル施工していく。
このほかに、水門の耐震化及び自動閉鎖化については、仁崎防潮樋門の耐震化・自動閉鎖化が完了しており、今年度は、免々田川樋門の耐震化工事、新堀川防潮樋門の詳細設計を実施していく。
次に河川施設については、今年度6月に池尻川水門の耐震化工事が完了した。引き続き、水門前面部の吹き上げ防止板の工事を実施する。また、新設する精進川水門の本体工事を引き続き実施していく。また、高潮対策としては、汐川の堤防かさ上げ工事を引き続き実施していく。
【理事者】
豊川市から提案の地域の活性化や港湾物流の効率化に資する幹線道路網の整備についてのうち、都市計画道路姫街道線について説明する。
都市計画道路姫街道線の八幡西工区については、2022年度に事業化し、昨年度、工区西側において用地測量に着手したところであり、今年度は、工区東側でも用地測量を実施する。豊川市においては、引き続き地元調整等への協力を願う。
次に、JR飯田線及び名古屋鉄道豊川線と交差する姫街道線踏切アンダー化については、2022年度にJR東海と協定を締結し、鉄道アンダー部分の調査設計を3か年で進めている。また、今年度は、アンダーパス化に必要となる仮設道路や市道の付け替えについても設計等を進めており、それらがまとまり次第、公安委員会との協議に着手していく。事業化に向けては、仮設道路の計画をはじめ様々な課題があるため、引き続き豊川市の協力を願う。
【理事者】
豊橋市と豊川市から提案の臨港道路東三河臨海線について説明する。
東三河臨海線は、豊橋市神野地区と豊川市御津地区の埠頭間を直接結ぶことで、交通の円滑化、企業立地の促進、防災機能の強化につながる大変重要な施設である。国、県、市及び港湾利用者で構成された東三河臨海線の実現に向けた勉強会を継続的に開催し、早期事業化に向けた検討を行っており、これまでの勉強会でルートの候補案がまとめられた。今後は、このルート候補案を、事業化の前提となる次期港湾計画へ反映していきたいと考えており、事業実施に向けては、国の直轄事業で進めるよう国に強く働きかけるとともに、早期実現に向けて、引き続き地元と協力して取り組んでいく。
次に、豊橋市から提案の三河港における港湾物流機能の強化に向けた港湾施設の整備促進について説明する。
まず、明海地区の岸壁及び埠頭用地について、この水深7.5メートルの岸壁及び埠頭用地は、船舶の大型化に対応し、取り扱うスクラップ貨物を集約するために不可欠な施設である。事業実施に向け、今年度から環境調査や、施設の設計に必要な測量に着手していく。
次に、次期港湾計画については、地元からの提言書や要望書をしっかりと受け止め、昨年度、策定した三河港港湾脱炭素化推進計画の内容も踏まえ、三河港にふさわしい港湾計画の改訂に向けて取り組んでいく。
その他の提案事項のうち、神野地区の防波堤をはじめとした施設の整備や対応策については、国との連携を図り、早期整備が実現できるよう努めていく。また、コンテナ貨物の集荷に向けた取組の推進については、ポートセールスなど利用促進に取り組み、地元と連携し、三河港の振興をしっかりと進めていく。
次に、蒲郡市から提案の三河港蒲郡地区11号岸壁及び埠頭用地の早期整備について説明する。
蒲郡地区の11号岸壁は、大型クルーズ船の寄港に対応できるよう、段階的に岸壁を供用し、2023年1月には、岸壁延長380メートルで供用した。また、自動車運搬船の大型化や完成自動車取扱量の増加に対応するため、2022年度から岸壁背後の埠頭用地、約2.4ヘクタールの整備を進めており、まずはこの埠頭用地の早期完成を目指し、さらなる事業進捗を図っていく。
その他の提案事項にある浜町航路については、土砂の堆積により、計画水深が確保されていない箇所が存在するため、早期の浚渫に向けて事業調整を進めていく。
次に、田原市から提案の渥美半島の大規模自然災害を想定した強靱化対策の推進についてのうち、三河港における高潮対策の推進及び田原公共埠頭の水深10メートル耐震強化岸壁の早期整備について説明する。
三河港では、2014年度に三河港港湾BCPを策定し、ワークショップの開催や実地訓練、検証作業、計画の見直しなど災害に対する備えに取り組んでおり、今後も高潮などの被害軽減につながる対策を進めていく。
次に、田原埠頭の水深10メートル耐震強化岸壁について説明する。
この岸壁は、大規模地震時における緊急物資輸送や、復旧・復興段階における物流機能の早期確保のために、非常に重要な施設である。昨年度から岸壁前面の泊地のしゅんせつ工事に着手し、今年度からは岸壁の本体工事を実施しており、早期の完成に向け、事業進捗を図っていく。
(主な質疑)
なし
《その他》
【参考人】
河川事業につきまして、二級河川柳生川整備の推進についてお願いしたいと思います。
柳生川流域では、平成20年8月末豪雨や令和5年6月の台風2号に伴う豪雨による越水で、大規模な浸水被害を受けています。現在、計画的に進めていただいています地下河川整備とともに、河口部、中流部における高潮堤防のかさ上げ、河床掘削、老朽化した護岸の補強を早急に実施していただくようお願いします。
今年の7月には、国土交通省に個別補助事業への採択について要望してまいりましたが、愛知県におかれましても、引き続き国への働きかけをお願いします。
道路事業、港湾関連事業と併せまして、河川事業につきましても格別の御配慮を賜りますようお願いします。
【参考人】
国道151号一宮バイパスですが、第2工区4.3キロのうち、0.5キロが新城市部分です。新城市は、もう既に令和4年度から用地買収に入っています。用地買収率としては、今40パーセントという話を聞いています。そのため、豊川市部分についても、一刻も早い用地買収をお願いするよう、今年度の7月4日に東三河県庁において江口副知事に対して要望活動を行ったところです。
【参考人】
昨年度3月に全日本ラリー選手権を実施させていただきました。その際に、昨年6月2日における豪雨において、県道等のコースとなる道路が損壊しておりまして、東三河建設事務所の方々が迅速かつ丁寧に設営していただきまして、実施することができました。
また、今年度2月末から3月にかけまして、全日本ラリー選手権を開催する準備をしていますので、さらなる環境整備をお願いします。
【参考人】
道路の雑草対策についてお願いします。風光明媚な自然環境に恵まれた田原市では、県民の皆様をはじめ多くの観光客をお迎えしており、観光施設や道路などを気持ちよく利用していただけるよう、適切な維持管理に努めています。
また、愛知県をはじめとする関係機関には、田原市の主軸を形成する国道259号と国道42号を中心に、美しい景観に磨きをかけるため、草刈りや清掃など、多くの業務に協力をいただいております。
今後も、この美しい渥美半島において、トライアスロン伊良湖大会をはじめ、多彩なイベントを市民一体となって開催をしながら、地域の活性化を図ってまいりたいと考えています。雑草の管理などについて、愛知県のより一層協力を賜りますよう、この場をお借りしてお願いします。
<海部建設事務所管内>
《参考人の意見陳述》
【参考人】
当地域ですが、海抜のゼロメートル以下の地域でありまして、非常に災害に弱い地域です。このような事情を十分お酌みいただきまして、各種事業の推進にお力添えをいただきますことをよろしくお願いします。
まず一点目は、主要地方道名古屋津島バイパスの早期整備について提案をします。
主要地方道名古屋津島線は、津島市のマスタープランにおいて東の玄関と位置づけさせていただき、名古屋市と海部津島地域を結ぶ東西の主要幹線道路であり、当地域にとって、深く発展のために重要なものです。そして、さらに災害時には、緊急輸送道路としての重要な位置づけをされています。
名古屋津島線バイパスですが、昭和55年に着手されて、既に40年以上経過しており、地域になくてはならない道路です。名古屋駅から直結する名古屋津島線バイパスは、早期実現が地域の悲願です。津島市としましては、莪原工区の用地の買収が着実に進行しているということで、今後もしっかりと財源確保をしていただきまして、西尾張中央道2027という目標がありますので、まずは整備を完了していただき、地域の皆様に見える化ということで、着実に事業が進んでいることが確認できるような状況で毎年進んでいただけるとありがたいと考えています。
あわせて、西尾張中央道の西側の牛田工区もますます事業を進めていただけるよう、引き続きよろしくお願いします。
次に、二級河川の善太川の整備促進についての提案です。
津島駅をはじめとする津島市の中心部分の排水は、排水機のポンプで日光川、そして中心部分の排水は、善太川の下流に流下しています。現在進められています最上流部の河道の早期改修を進めるための事業費の確保、整備促進を提案するものです。
近年の局地的な集中豪雨によりまして、頻発する道路冠水など、浸水被害から市民の皆様の生命と財産を守るため、安心・安全で災害に強い地域づくりのためにも、河川の治水対策の強化が必要であり、早期整備は急務となっています。
なお、これらの提案は全て用地買収が必要ですので、津島市としましても、海部建設事務所用地課に職員を送らせていただきまして、事業促進のために派遣させていただいています。
道路、河川ともに重要ですので、津島市としましても、県議会議員や愛知県の当局との支援を頂戴しながら、今後も各種事業の整備推進に向け努力と活動を続けてまいりたいと思います。
【参考人】
愛西市からも二点について提案をさせていただきます。
まず一点目の木曽川・長良川新架橋の早期整備についてです。
愛西市を含めてこの地域に流れる木曽三川におきましては、既に東海大橋、立田、長良川、油島の各大橋が架かっていますけれども、交通量が年々増加をしている状況です。特に木曽三川公園におきましては、年間を通じ、催し事が行われておりまして、その際には多くの観光客が集まり、交通車両が集中し、道路渋滞が年々顕著となっています。また、朝夕の通勤時間帯におきましても、常時混雑を強いる状況です。
新架橋の建設によりまして、このような交通問題が解消されるだけではなく、広域的・基幹的な社会資本施設の整備効果をより一層向上させるとともに、当地域の地域力を飛躍的に向上させるものだと我々は考えています。
また、自然災害時には、緊急輸送道路や避難経路としての役割を担うだけでなく、木曽三川沿いの自治体間において、3県にまたがり、防災・消防応援協定を結び、大規模災害に備えることができるなど、数々の要因からも新架橋の必要性は非常に高いものと考えていますので、新架橋の早期整備について格別の御配慮を賜りますよう、お願いを申し上げるものです。
次に、二点目です。日光川右岸堤防災道路の早期整備についてです。
愛西市におきましては、日本最大の海抜ゼロメートル、海抜ゼロメートル以下の地域でありまして、水害が発生をすれば、浸水により道路が寸断をされ、避難や物資の輸送が困難となることから、浸水時にも利用できる防災道路が必要となってまいります。
また、この道路につきましては、地域を南北につなぐ西尾張中央道を補完し、産業及び生活道路としても大きな役割を持つ道路とも考えられています。現在既に事業を着手していただいています諸桑区間、JR関西本線区間、大海用区間の整備を促進することで、一連の区間が広域的につながり、防災機能、交通機能のより一層の向上が期待をされます。
また、愛西市におきましては、日光川右岸堤防災道路の進捗に合わせて、防災道路へ乗り入れるための取付市道の整備を計画しておりまして、現在、経路の設計業務を進めさせていただいています。このことからも、早期完成に向け、事業促進していただけるようお願いをするものです。
【参考人】
本市からは二点について提案をさせていただきます。一点目としまして、都市計画道路名古屋第3環状線の早期整備について、二点目として、日光川下流流域下水道の整備促進についてです。
一点目の都市計画道路名古屋第3環状線の早期整備につきましては、弥富市内には中部圏を東西方向に結ぶ交通軸として、伊勢湾岸自動車道をはじめとする広域幹線道路がバランスよくとおり、周辺の主要な都市との連携、物流産業及び防災面からも重要な広域道路ネットワークが形成をされています。
これに対しまして、南北軸としましては、西尾張中央道が市の東部を縦断しているのみであり、コンテナを積んだトラック等の渋滞が慢性化しており、大型車の市街地への流入が常態化しているところです。
そのような中で、現在、愛知県において事業を進めていただいています都市計画道路名古屋第3環状線につきましては、伊勢湾岸自動車道から国道23号、国道1号をとおり、愛西市・津島市方面へつながる幹線道路として、本市のみならず、地域経済の発展に大きく寄与する路線となることが期待されています。
また、災害時の緊急輸送道路といった地域防災計画の構築の面からも、なくてはならない命の道となり、大きな役割を果たすものと期待されています。
以上のことから、本路線の早期供用開始に向け、整備促進をお願いするものです。とりわけ現在事業中の前ケ須工区、間崎・富島工区及び南部の伊勢湾岸自動車道と国道23号を結ぶ中原・境工区の早期完成をお願いするものではありますが、弥富市としましては、当該路線の早期全線開通を強く望んでいますので、どうぞよろしくお願いをします。
二点目になりますが、市民の快適な生活環境の向上と、公共用水域の水質保全に欠かすことができない日光川下流流域下水道の整備促進についてです。
日光川下流流域下水道計画区域の最下流に位置し、終末処理場が立地する弥富市としましては、特に生活環境の改善と公共水域の水質保全を市民が早期に実感できるよう、事業推進に鋭意努力をしてきたところです。弥富市の面的整備につきましては、引き続きさらなる供用区間の早期拡大に向け、計画的な整備を行っていきたいと考えていますので、国において適切な財政措置を図られるよう、支援をお願いします。
次に、ハイセラミック管の改築の件です。
弥富市が平成15年度から平成18年度にかけて整備しました下水道管渠のうち、ハイセラミック管を使用した箇所で破損等の不具合が生じ、下水道管渠を起因とする道路の陥没等が危惧されます。そこで、弥富市としましては、下水道事業への市民の信頼と安全・安心を確保すること、それに加え、不明水対策をすることによる維持管理経費の縮減を図るため、健全度の低いハイセラミック管の改築を順次進めています。
ハイセラミック管の改築は、建設から経過年数も比較的浅く、現状では国の補助対象とはならないため、平成30年度までその改築費は全額市の負担となっておりました。この実情を愛知県に受け止めていただきまして、令和元年度から県費補助の対象としていただきました。来年度も引き続き、改築事業予算確保をよろしくお願いします。市民の安全・安心を確保するために、引き続き来年度以降もハイセラミック管の改築の進捗を図ってまいります。
【参考人】
あま市からは道路と河川について提案をします。
まずはじめに、主要地方道名古屋津島線バイパスの早期整備促進についてです。
あま市は、数多くの幹線道路と名古屋第2環状線などの高速道路による充実した道路網に支えられておりまして、恵まれた交通環境を生かした住宅都市化とものづくり産業の立地により発展してきました。その一方で、市内の各箇所では、交通集中による渋滞が発生しています。この解消が大きな課題となっておりまして、平成24年5月には主要地方道名古屋津島線バイパスを七宝小学校南東交差点まで暫定2車線で開通していただきました。
しかしながら、依然として未整備区間や暫定2車線区間では、頻繁に渋滞が発生しています。通過車両の交通円滑化のみならず、周囲住民の日常生活の利便性の向上など、市南部の魅力あるまちづくりの形成の観点からも、早期整備が大変必要不可欠であると考えています。そのため、あま市内はもとより、西尾張中央道までの区間の4車線化での整備促進を強くお願いするものです。
次に二級河川福田川改修事業の促進についてです。
あま市は、新川、五条川をはじめとしまして、多くの河川が市内を縦断しておりまして、近年、異常気象による局地的な大雨により、たびたび内水浸水被害が起きているという状況です。平成29年10月には、台風21号に伴いまして、福田川新居屋観測所で氾濫危険水位を10時間以上も超過した状況でありました。重要な水防箇所でありまして、新居屋地区の皆さんと共に土嚢積みをしました。
それ以降、地域住民の福田川の改修や水防への関心が高まったことから、緊急対策としまして、福田川中流部において、暫定的に河床掘削をしていただいたことや、水道橋上流の右岸の護岸改修も行っていただきました。
しかしながら、令和3年8月の豪雨によりまして、再び氾濫水位、氾濫危険水位まで超過をしたということでありまして、水道橋の下流右岸の土吐川の合流点までの約200メートルの区間の護岸や上流に位置する鉄道橋が未改修であるため、地域住民がいまだに不安を抱えているのも現実です。
これらの区間の整備につきましては、新居屋地区内の内水排水を受け持つ重要な排水施設となる甚目寺第1排水機場の移設改築が進められているところでもあります。令和元年から移設に向けて、事業が着手していますけれども、引き続き、早期事業の完成に向けて、完了に向けて、格段の御配慮を賜りたいと思っています。
本市にとって河川改修を進めることは、災害に強い都市基盤の整備を進める上で、最も重要であると考えていますので、市民の安全・安心な暮らしを確保するため、河川整備の促進を強く要望します。
【参考人】
大治町からも福田川の改修工事について要望させていただきたいと思います。
福田川は、あま市を抜けて大治町へ流れてきて、そして最終的には日光川へ流れておりまして、福田川の改修につきましては、非常に格別な支援と指導をいただいていますことを、まず御礼を申し上げたいと思います。
この地域は全てが海抜マイナスゼロメートル地域であり、日本でも有数の海抜マイナス地帯です。海より低いということですので、内水排除は排水機による排除が必要不可欠な地域です。近年では、全国各地で記録的な豪雨が頻繁に発生をしておりまして、毎年のように甚大な被害が発生をしています。そんな中で河川の整備あるいは排水機の整備は必須です。
過年度には、福田川へ流れます小切戸川のサイホンの撤去をしていただきました。現在は、農業事業におきまして、円楽寺排水機場の改修工事を進めていただいています。大変感謝申し上げていますが、一連の工事が早期に完成できるようにお願いをしたいと思います。
平成30年度には、暫定的な河床掘削を実施していただいていますが、激化する豪雨に備えるためには、抜本的な河床掘削など、福田川の整備をこれからも推進をしていただくようにお願いしたいと思います。あま地域の住民が安心して暮らせる環境を確保するためには、福田川改修は必要不可欠な事業であります。福田川改修に向けた取組には大きな期待を寄せていますので、事業の促進にさらなる大幅な事業費の確保と早期完成に向けての御配慮を賜りますようにお願いをします。
【参考人】
一点目は、都市計画道路七宝蟹江線、町道東郊線の整備についてです。
七宝蟹江線は、北のあま市七宝町から蟹江町を縦断する総延長8.7キロメートル、うち蟹江町内2.95キロメートル、幅員20メートルの幹線道路として、昭和42年8月に都市計画決定がされており、西尾張中央道に次ぐ、町の南北交通の重要な役割を担う路線です。
七宝蟹江線の現在の整備状況ですが、これまで、蟹江町で整備した一部区間のほかに、平成21年度に県道弥富名古屋線街路整備事業に併せて、本町五丁目の交差点の影響区間について愛知県に交差点改良工事を施工していただきました。しかしながら、あとの区間は未整備のまま今日に至っておりまして、あま市から名古屋市までを結ぶ広域路線であることから、慢性的な交通渋滞が発生をしています。また、沿道では、大型商業施設や店舗等の開発も進みつつあるということで、早期の全線整備が望まれています。
蟹江町としても、JR関西本線の北側で開発をされた土地区画整理事業に併せて、一部の計画道路用地を確保して、事業進捗に努めていますが、全線完成にはまだまだかなりの時間がかかるものです。
また、平成28年度、29年度にかけて、県道の3路線の一部が町道へ移管されたこともありまして、蟹江町の財政負担も厳しくなっております。このようなことから、県決定路線である都市計画道路七宝蟹江線の愛知県による早期整備を強くお願いをするものです。
二点目としまして、日光川右岸堤防災道路及び日光川堤防耐震対策等の整備促進について提案をします。
蟹江町も全域海抜ゼロメートル以下地帯です。災害時の緊急輸送道路及び避難路として、日光川右岸につきましては防災道路整備を、また左岸につきましては堤防補強工事を既に着手をいただいておりますが、同区間の大海用橋につきましても、桁下が低い橋梁であることから、同事業と同調して改築を実施していただきたく、お願いを申し上げるものです。
また、日光川堤防の耐震工事につきましては、JR関西本線付近の左岸堤防などで順次施工しているところですが、引き続き未整備区間の整備を早期に完了していただくようお願いを申し上げるものです。
南海トラフ巨大地震に早急に備えるためにも、今後も計画的、継続的に両事業を推進していただくよう、提案をするものです。
【参考人】
私からは二点提案をさせていただきます。
一点目は、海抜下の村を守る河川改修及び河口排水機場の増設についてです。
飛島村は全村が海抜マイナス1.5メートルの低地となっていることから、これまでに経験したことのないような豪雨、津波、高潮などにより、村を囲む堤防に破堤が生じた場合、村全域の水没が免れません。また外潮位が高い際には、河口のポンプ排水に頼らざるを得ない地域です。このため、日光川の河川改修及び河口排水機場の増設は極めて重要です。このうち日光川の整備につきましては、流域の市町村で構成している日光川水系改修促進期成同盟会でも、国及び県に要望させていただく予定です。
近年頻発する、想定を超える豪雨が全国各地で発生し、多くの災害が発生しています。また、日光川水系の流域は広く、豪雨時の本村に流れる流水量は計り知れないところがあります。日光川水系の治水の要である日光川水閘門を平成30年3月に新しく整備していただいたことにより、津波・高潮への安全度は大きく向上しました。しかしながら、水災害の激甚化に対応するため、日光川河口に新たに排水機場を増設するとともに、引き続き国道302号付近の堤防補強及び河床掘削工事を施工していただきますようお願いします。
二点目は、主要幹線道路の早期整備についてです。
村内の名古屋港西部地区は、元気な中部のものづくりを支える重要な地域ですが、そのアクセス道路では、物流車両による著しい渋滞が発生しており、渋滞を避けた迂回車両による事故が多発するなど、その対応が課題となっています。
名古屋港西部地区への主要なアクセス道路である名古屋環状2号線は、専用部である名古屋第二環状自動車道が令和3年5月に全線開通し、中部地区全体の物流の効率化及び地域防災力の向上が期待されているところです。早期完成に向け、尽力いただきましたことにこの場をお借りして感謝します。しかしながら、一般部である国道302号は、いまだ完成されておらず、期待される機能が十分発揮できていない状況ですので、4車線化の早期完成に向けて、引き続き国に対して強く要望をお願いします。
(理事者の主な発言)
【理事者】
津島市、あま市から提案の主要地方道名古屋津島線バイパスについて説明する。
名古屋津島線は、名古屋市から津島市に至る東西の幹線道路である。現在は東から順に、大治・七宝工区では4車線化整備を、七宝工区、莪原工区、牛田工区の三つの工区ではバイパス整備を進めている。各工区について、東から順に状況を説明する。
まず、大治・七宝工区については、公安委員会や国道302号の管理者である国土交通省と協議し道路設計を進めている。早期の工事着手に向け道路計画を固めるとともに、残る1筆の用地買収を行っていく。
次に、七宝工区については、途中で交差するあま市内の都市計画道路を境に、東側の約0.9キロメートルの区間を街路事業で、西側の約0.5キロメートルの区間を道路事業でそれぞれ整備を進めている。
街路事業区間では、大型物件のある用地2件について、昨年度に1件、今年度にも残りの1件の契約ができ、用地取得率は約97パーセントにまで及んでいる。引き続き、残る用地買収を進めるとともに、まとまって用地を確保できた箇所での工事を進めていく。
道路事業区間では、残る用地は津島市内の2筆となっており、今年度も用地買収に努めていく。
工事については、今年度は蟹江川に架かる橋梁の上部工架設工事に着手するとともに、橋梁前後の擁壁工事を進めるなど、事業進捗を図っていく。
次に、莪原工区である。現在までの用地買収率は約6割となっており、用地を確保できた箇所から順次、農業用水のパイプラインを移設し、道路の側壁工事を実施する。今年度も引き続き用地買収と工事の進捗を図っていく。
次に、牛田工区では、途中で交差する県道蜂須賀白浜線や市道との交差形状について、公安委員会や地元と協議を進めながら道路設計を行っている。引き続き、津島市をはじめ、関係者と調整を進め、道路計画を固めていく。
なお、提案の西尾張中央道までの区間の早期開通に向けては、予算の確保はもとより、残る用地の早期取得が重要となってくるため、津島市、あま市の協力を得ながら、しっかりと取り組んでいく。
次に、愛西市から提案の木曽川・長良川新架橋、(仮称)愛津大橋の整備についてである。
(仮称)愛津大橋については、これまでに岐阜県と合意した架橋位置を基に、河川管理者である国土交通省と協議を重ね、今年6月に協議の回答が得られ、架橋予定位置が定まった。また、昨年度末から今年度にかけ、愛知県側及び岐阜県側においてボーリング調査を実施し、現在はその結果に基づき、橋梁予備設計を実施している。
さらに今年度は、橋の東側の取付道路区間も含め、公安委員会など関係機関との協議を引き続き進めるとともに、地元に計画概要を示す説明会を年内目途に開催するなど、都市計画手続に着手していく。今後、都市計画手続に着手するに当たり、地元調整などが必要になるため、愛西市の協力を願う。
次に、弥富市から提案の都市計画道路名古屋第3環状線についてである。
弥富市内における都市計画道路名古屋第3環状線については、愛西市境から国道1号南側までの区間が開通しており、その南側の約450メートル区間を前ケ須工区として街路事業により整備を進めている。また、国道23号より北側約1.5キロメートルの区間の間崎・富島工区と、南側の1.4キロメートル区間の中原・境工区については、道路事業により整備を進めている。さらに南側の伊勢湾岸自動車道までの区間については、道路事業により整備を行い、暫定2車線で開通している。
現在、街路事業で整備を進めている前ケ須工区については、これまでに9割弱の用地を取得している。今年度は残る用地買収を進めるとともに一部工事に着手していく。
道路事業区の2工区のうち、間崎・富島工区については、2022年度から国の交付金により事業着手している。この区間では、鍋田川の廃川敷用地を活用する計画としており、現在、道路本線の設計を進めている。今年度は、交差する市道の設計にも着手していく。
中原・境工区については、これまでに9割を超える用地を取得している。用地が未着手となっていた国道23号から南側の現道と分岐するまでの区間についても、弥富市の協力もあり、着手の準備が整ったため、今年度用地測量を実施していく。
また、工事については、これまでに道路部の軟弱地盤対策工事を実施しており、盛土の安定や沈下の収束がおおむね確認できたことから、昨年度より立体交差する市道のボックス基礎工事を進めている。今年度は引き続き、ボックスの本体工事を進めていく。各工区の事業の進捗に対しては、引き続き弥富市の協力を願う。
なお、未着手区間となっている前ケ須工区と間崎・富島工区との間の区間については、現在事業中の区間の進捗状況を踏まえ、弥富市と相談し、着手時期を検討していく。
次に、蟹江町から提案の都市計画道路七宝蟹江線について説明する。
提案の路線については、蟹江町東部における南北の都市計画道路であり、JR関西本線や近鉄名古屋線と立体交差する箇所がある。また、沿道には住宅や商業施設が立地しており、整備には多くの事業費がかかることが想定される。現在、当地域における南北幹線道路については、蟹江町内において、日光川右岸の堤防道路の整備を進めている。この進捗状況や周辺の交通状況など見極めながら、検討していく。
次に、飛島村から提案の主要幹線道路である国道302号の早期整備について説明する。
国道302号の西南部区間の4車線化については、現在暫定2車線で開通している国道23号の北側約4キロメートル区間において、国により鋭意工事が進められている。今年度は、飛島大橋の前後区間の道路改良工事、舗装工事を実施すると聞いている。2021年4月に国が策定した、防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラムにおいて、国道302号の飛島村木場一丁目から名古屋市中川区島井町までの区間を、今後おおむね5か年程度での開通を目指すと公表された。本県としても一日も早い開通に向け、引き続き国に働きかけていく。
【理事者】
弥富市から提案の日光川下流流域下水道事業の整備促進について説明する。
日光川下流流域下水道事業については、供用後14年が経過したが、下水道未整備人口が弥富市では約7,000人、海部地域では約12万人といまだ多くが下水道の整備を待ち望んでいる。2023年3月に取りまとめた、全県域汚水適正処理構想では、2026年度末までに、汚水処理人口普及率95パーセント以上に向けて取り組むこととしており、本県としては、国に対してこの実現に向けて事業費の確保を引き続き働きかけていく。
弥富市においても、本構想で2026年度末に下水道普及率57.8パーセント及び汚水処理人口普及率86.4パーセントとする計画となっているため、確実な達成に向けて、引き続き面整備の推進を図られるよう願う。
次に、ハイセラミック管の改築に関する県費補助について説明する。
下水道の改築に関する県費補助については、今年度、弥富市をはじめ6市1町からの要望に対して支援を実施している。このうち、弥富市をはじめ3市1町は、ハイセラミック管の改築を進めている。来年度以降も引き続き、県費補助による支援が可能となるよう努めていくため、計画的にハイセラミック管の改築工事を実施するよう願う。
【理事者】
津島市から提案の善太川について説明する。
善太川の津島市内の河道整備については、土地改良区の用水路と並行している区間の下流端にある市道橋までの河道拡幅が完了し、現在、法河川最上流端までの800メートルの整備を進めている。この800メートルの区間については、河道拡幅を行うには、並走する用水路を移設する必要がある。資料位置図の2枚めくった後に写真が添付してあるが、この写真の左側が善太川で、右側が用水路である。この用水路部分に引堤するため用水路の機能を確保するために移設する必要があるとのことである。
まずは、下流の300メートルから河道拡幅を進めるため、今年度も引き続き、支障となる用水路の移設工事を進めていく。また、用水路の移設工事完了後、拡幅工事を行うとともに、橋梁改築に向けた予備設計も行う。順次、河道拡幅に併せて、橋の架け替えを進めていく。
残る上流500メートルについても、河道拡幅に向けた準備として、昨年度、埋田橋下流までの用地測量を実施した。今年度は、津島市民病院の駐車場の用地取得を進めていくため、津島市においても、用地取得に向けた調整に協力を願う。
次に、愛西市、蟹江町から提案の日光川右岸堤防道路について説明する。
日光川右岸堤防災道路は、全体計画区間20キロのうち、第1期区間として現在、稲沢市内の国道155号の新平和橋から、蟹江町内の県道名古屋十四山線の日光川大橋までの約12キロメートルの整備を重点的に進めており、現在の供用済みの延長は約6.7キロメートルとなっている。
第3工区のうち、諸桑区間の約1.2キロメートルについては、昨年度までに約360メートルの区間で築堤工事が完了している。残りの区間の用地測量を2022年度に実施し、昨年度から用地取得に着手し、今年度も引き続き用地取得を進めていく。取得する用地の多くで、水路の付け替えが必要となるため、所有者である愛西市においても協力をよろしく願う。
JR関西本線区間の約1.1キロメートルについては、昨年度までに約150メートルの擁壁工事が完了している。今年度も引き続き、約30メートルの擁壁工事を行うとともに、鉄道橋の架け替えに係る関係者との調整を進めていく。大海用区間の約900メートルについては、平成30年度から用地買収に着手し、今年度も引き続き用地取得を進めていく。
また、昨年度から買収が完了した箇所から、築堤による家屋側への影響を抑えるための鋼矢板工事に着手しており、今年度も引き続き、矢板工事約110メートルと地盤改良工事を進めていく。この区間にある大海用橋の架け替えについては、防災道路事業の進捗を踏まえながら進めるため、蟹江町においても協力をよろしく願う。
次に、蟹江町から提案の日光川堤防の耐震対策について説明する。
地震・津波対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに、河川堤防と日光川排水機場や蟹江川水門などの5施設の河川施設の耐震化を位置づけている。
河川堤防については、日光川などの堤防耐震化を進めており、計画11.3キロメートルのうち、昨年度までに約10.9キロメートルが対策済みとなっている。このうち日光川では、善太川合流点から県道の名古屋十四山線間の右岸に残る約400メートルの区間については、今年度下流側の200メートルを実施していく。今後も引き続き対策を進め、早期完了に努めていく。
排水機場等については、現在、4施設の耐震化が完了している。今年度は蟹江川排水機場の流入水路部の耐震化を実施していく。
次に、蟹江町、飛島村から提案の日光川の堤防補強、河床掘削について説明する。堤防補強については、背後に集落を有する区間から順次施工している。
蟹江町では、防災道路事業に併せて実施する区間を除き、堤防補強を左右岸合わせて約2.1キロメートルを位置づけている。これまでに、資料図面の中央の日光川左岸堤防補強と明記した区間において、約300メートルについて対策済みとなっている。今年度は同区間の大海用地区の国道1号の日光大橋下流左岸の400メートルを実施していく。
次に、飛島村内では、これまでに飛島大橋上流側約1.8キロメートルについて対策済みとなっている。今年度は国道23号の日光川大橋上流及び国道302号の飛島大橋上流の、延べ約400メートルを実施していく。
河床掘削については、日光川の河口部から約4キロメートルを当面の整備区間としており、昨年度までに河口部から国道302号付近までの約2.2キロメートル区間を完了している。今年度は上流に向けて約400メートルを実施していく。引き続き、日光川の堤防補強、河床掘削を着実に進めていく。
次に、あま市、大治町から提案の福田川について説明する。福田川については、2011年5月に作成した日光川水系河川整備計画に、河口から約12.8キロメートルの区間の河床掘削、築堤、護岸整備、橋梁改築を位置づけている。
福田川下流側となる土吐川合流点から、水道橋下流までの区間について、引き続き、右岸引き堤に必要な用地取得を進めていく。また、引堤に支障となる、あま市の甚目寺第1排水機場については、移設先用地をあま市の協力により、昨年度までに取得することができた。今後、残る用地取得及び排水機場の移転補償が完了後、護岸工事に着手していく。福田川上流側となる名古屋鉄道津島線は橋桁が河川の流水に支障となるため、対策が必要となる。河川整備をどのように進めていくか検討をしていく。
大治町内については、資料位置図中、道路で要望している赤色箇所と福田川が交差する橋である県道名古屋津島線の七宝大橋から土吐川合流点までの左岸、約2.4キロメートルの区間が河川整備計画の対象となっている。本区間については、河道拡幅に合わせ、護岸整備を優先して進めており、これまでに約2.3キロメートルの護岸整備を実施済みである。残る県道あま愛西線の大宝橋上流の約100メートル区間については、必要な用地の取得が難航し、引堤ができていなかったが、大治町の協力により、昨年度、用地取得を完了したため、今年度は当区間の水路付け替え及び引堤工事を実施していく。
飛島村から提案の日光川排水機場の増設について説明する。
日光川排水機場については、日光川河口排水機場と併せて、排水量毎秒200立方メートルの高潮対策ポンプを備えており、現在は排水能力を確実に機能発揮させるため、計画的にポンプ設備等の修繕を行っている。
これからの河川計画の作成に当たっては、近年の気候変動の影響により、水災害の激甚化への対応が重要となる。今年5月には、国の河川分科会、河川整備基本方針検討小委員会において、河川の洪水計画の検討に際しての統一的な方法が示された。一方、高潮対策を目的とする日光川排水機場については、高潮と洪水が同時に発生することを想定し、検討する必要がある。国から示された統一的な方法の対象外となっている。
これまで本県では、全国に先駆けて気候変動の影響を踏まえた高潮と洪水が同時に発生する場合の必要なポンプ排水量について、有識者や国の専門機関等と相談しながら検討を進めてきている。できるだけ早い時期に必要なポンプ排水量を定められるよう、引き続き取り組んでいく。
(主な質疑)
〈委員外議員発言〉
【議員】
海抜ゼロメートル以下の地域の要望が多く出された。海抜ゼロメートル以下地域の軟弱地盤の工事を実施すると、お金も時間もかかることを常に認識しなければいけない。
弥富市の安藤正明市長から提案の都市計画道路名古屋第3環状線に対して、軟弱地盤対策工事で待ったとの説明があった。土壌沈着を3年待った。土壌沈着を待つだけでも時間がかかり、お金をかけてもできないこともある。
また、高規格道路の一宮西港道路の計画があるが、当初、4,000億円から5,000億円との話を聞いていたが、昨今発表になった金額は1兆2,500億円から1兆5,000億円と約3倍の予算が提示された。これは暗に3倍お金がかかるとの目安だと私は再認識している。
そのような認識を本県はもちろん持っていると思うが、国の予算の配分や予算のつけ方に関しても、平等ではなく、お金や時間がかかるところに公平に予算をつけてもらえるよう願う。
《その他》
なし