【記者】 |
衆議院愛知県第6区補欠選挙の結果と、統一地方選挙後半戦の結果の、知事としての所見をお伺いします。 |
【知事】 |
6区補選につきましては、昨日現地で申し上げたとおりでございます。私としてはですね、推薦をして応援したわけですから、結果が出なかったということは大変残念であります。そのことに尽きるわけでありますけれども、引き続き私と河村さんの、この日本のど真ん中、愛知・名古屋から日本を変えていこう、日本一元気な愛知をつくっていこうという、この方向は微動だにすることありませんので、引き続き連携をとって頑張っていきたいというふうに思っております。
この結果についてどう思いますかということについては、昨日これも申し上げたとおりなんですが、正直申し上げまして、この東日本大震災によりまして、やっぱり世の中の大きな、何て言いますかね、風景が変わってしまったというのはあると思います。現実に私自身、この後も申し上げますが、私自身の実際の仕事の、肌感覚でいって8割以上はこの震災対策を今、次から次へとやっている、そういう状況であります。ですから、そういう意味で、大震災の前までは、やっぱり今の日本はこれでいいのか、日本の政治は一体何なんだと、変えてくれという、そういう有権者の皆さんの変えてほしいという、怒りにも似たようなエネルギーがあって、正直言って、相当私も後押しをしていただいたというふうに思っておりますが、それが大震災によって、連日ああいう現地の悲惨ないろんな状況、報道等々、特に原発の問題も含め、連日連日そういう報道に接する中で、国民、有権者の中に、はっきり言ってあきらめ、あきらめのムードが広がったと。もう日本はだめなんだと、もう日本の政治は、今の国会の状況を含めて日本の政治はもうだめなんだと、何にもできないんだと。国民の期待にこたえてくれないんだと、しようがないという、あきらめのムードが広がったということがあると思っております。あきらめというのはエネルギーが無くなっちゃいますから。そういうあきらめの中で、もう選挙なんかいいよと、投票したって一緒だよということになって、結果、政権与党である民主党さんが候補者を立てられないということも相まって、関心の低さと、まあどうせ変わらない、どうせだめなら何でもいいよと、自民党の候補でもいいよと、こういうことになったんではないのかなというふうに、私はそういうふうに受けとめております。
ただ、そういう状況がずっと続くとは思いませんので、思いませんので、これが今の震災対応等々が一山を越えるということになっていけばですね、だんだんだんだんやはり、もともと本来ある、今の日本の状況でいいのかと、世界と立ち向かっていけるのか、どんどん取り残されてしまうんではないのかということのエネルギーというのは、私はこれはふつふつと湧いてくるというふうに思っております。そういう意味では、日本の政治を変えたい、この愛知から変えたいという思いと、私自身の思いと情熱はいささかも揺るぎませんので、引き続きその方向に向けて頑張っていきたいというふうに思っております。それが1点。
それと、統一選の後半戦はですね、これは、私の選挙戦等々応援していただいた仲間とか全県的におりますので、そういった方々の御要請があればですね、御推薦をしたり公認をしたりということでございまして、おおむね当選をしていただいた方が多かったんではないかというふうに思っております。
ちなみに、私の地元では安城と高浜で市会議員選挙ありましたので、昨日私は、夜は、春日井の後帰って、安城を何カ所か回ってきましたけれども、1人、私の地元の安城の歯科医師会の会長さんが市会選挙に出られて、次点で届かなかった。これはちょっと残念だったなというふうに思っておりますが、それは定数30の中での話ですので、そういう残念な思い。それからまた同じ地区で大量得票された方とかたくさんおりますし、私の秘書をやってた子が、前回29歳で出て、今回33歳かな、前回2,000票だったのが、今回3,000票を超える大量得票を取ったので、4年間頑張ったんだなとか。
悲喜こもごもがいろいろありますけど、そういうのは、市会議員さん、町会議員さんの選挙というのはまさに民主主義の原点なんで、それぞれの悲喜こもごも、いろんな思いがあって。というか、今回の結果でいろんな思いがあるかもしれませんが、選挙結果が出たわけですから、それにのってしっかりと頑張っていただきたいなというふうに思っております。
統一選については以上です。 |
【記者】 |
衆議院愛知県第6区補欠選挙について、あきらめのムードという発言があったのですが、大震災の国会の対策に国民の失望感が広がったという理解なのでしょうか。 |
【知事】 |
まあいろんな見方があるんじゃないでしょうか。 |
【記者】 |
具体的にどういった場面で、国民は失望感を感じてしまったとお考えかお伺いします。 |
【知事】 |
それはいろんな意味での震災、これだけの大災害が起きたということで、やっぱり国民、有権者全員、皆さんの、何といいますかね、誰に言われるともなくやっぱり自粛ムード、沈滞ムードというのが当然大きいと思いますが、その後のいろんな対応等々についてですね後手後手に回る、それから福島原発の問題もある。などなどについてですね、やっぱり日本の政治というのはやっぱり期待にこたえてくれないんだと、だめなんだというのを多くの皆さんが感じられたんではないでしょうか。と私はそう思います。 |
【記者】 |
震災が起きてから、減税どころではないということが言われていますが、引き続き県民税減税などの政策については、進めていくということですか。 |
【知事】 |
私は公約を掲げて当選させていただいたわけですから、その公約を実現していくということに尽きるというふうに思っています。
減税については別に今すぐ、この1週間2週間とかですね、1カ月2カ月で結論を出すというふうには、私、前から申し上げておりません。プロジェクトチームをつくって、秋をめどにですね、いろんな議論、幅広い御意見、議論をいただいて、そして方向性を出して、その上で議案として議会に諮っていくということを申し上げておりますので、今の段階ではいろんな議論、まだまだ4月の始まったばっかりですから、いろんな意見、議論、御提案をいただく、そういう時期だと思っています。 |
【記者】 |
このあきらめムードが長く続くとは思わないともおっしゃっていましたが、この世論に対して、知事として、地域政党として、どう向き合っていくお考えなのでしょうか。 |
【知事】 |
一つは、私は、先ほど申し上げたように、私自身の仕事の今8割以上が実質的に震災対策、震災対応でございますから、これは、これまでもやってきたように全力で当たると。とにかくやれることはすべてやっていく。これは日本国民としての責務だと私は思っておりますから、どこよりも早くといいますか、どこにも負けないように頑張ってやっていく。それでもってですね、一番震災対策で、対応で大事なポイントは、我が愛知県が元気であること。愛知の経済が、産業が元気であることに尽きると思っておりますから、そのために、私はいつも申し上げている、先週も申し上げましたが、愛知県の県の金庫をすっからかんにしてもいいから、とにかく徹底的にやるんだと、震災対策、景気対策をやるんだということを申し上げておりますので、そのことに全力で取り組んでいくということに尽きると思っております。
それから、政治活動の方はね、とにかく主だった選挙といいますか、これも最後に申し上げなきゃいけないと思ったんですが、昨日も申し上げましたが、昨年の秋からずっといろんな思いで活動し、実際私が出馬表明したのは12月6日、国会の閉会を待って表明をし、それから12月、1月、そして2月6日の選挙、3月13日の名古屋市会選挙、4月10日の県議会、そしてまたさまざまな選挙、そして4月24日の統一地方選の後半、6区補選。要は、もう5カ月ぐらい延々と実質的な選挙活動、応援活動をやってきまして、正直言って、これだけ長々とやってきたのは私も初めてですから、さすがにやれやれといいますか、ちょっと疲れたなという感はありますが、とにかくこれで一連の選挙終わりましたので、出た結果は、これはもう真摯に受けとめた上で、当選された、議席を得た我が同志、同僚、仲間、そしてまた残念ながら涙をのんだ仲間、そしてまたいろんな多くの皆さんとこれからもそういった活動、政治活動はしっかりとやっていきたいと思っております。私の目指すべき政策、そして日本一の愛知をつくるという政策をしっかりつくっていきたいというふうに思います。 |
【記者】 |
県民税減税に関して、衆議院愛知県第6区補欠選挙の結果が出た後に、自民党県連から減税の考え方自体はいいが、時期に対し疑問の声が出ていますが、知事としてあくまでも来年度からの実施でよろしいでしょうか。 |
【知事】 |
先ほど申し上げましたように、秋までにプロジェクトチームで議論して、いろんな御意見、御提案、お考えをお聞きして幅広く、方向を固めて議案を提案するというふうに申し上げておりますから、そのことに変わりはありません。で、今はまだ4月ですから、いろんな御意見を幅広くいただくという時期だと思っております。 |
【記者】 |
今までは、来年度からの実施ということをおっしゃっていましたが、実施時期をずらすこともやぶさかではないという認識でしょうか。 |
【知事】 |
そういうことは申し上げておりません。私の発言は変わっておりません。 |
【記者】 |
政権に対する自粛ムードやあきらめムードの中で、知事や河村名古屋市長が進めてきた政治改革に対する、国民有権者のエネルギーというか、意欲というか、そのようなものが失われたという認識はありますでしょうか。 |
【知事】 |
それはあると思います、正直言って。
やっぱりその時々の国民の皆さんの民意というのは、やっぱり常に常にその時々に応じて、常に一定ということはありませんので、変化をしていくんだろうと思っております。そういう中で、今の最大の、国民、有権者の皆さんの最大の関心事は、この震災対策、震災復興。早くこの東日本、東北の方を救援、応援してあげたい、復興させてあげたい。それから、福島原発を早くどうにかしてほしいと、こういうことじゃないでしょうか。ですから、そちらの方が今主要なことになっているというのは事実だと思います。
ただ、未来永劫こんな状態が続くなんていうことはあり得ないわけですから、私はまずは、私の仕事としては、震災対応が8割以上ということを申し上げましたが、全力を挙げるということと併せて、やはり日本の国をしっかりつくり直していくということは、一つ一つ地に足をつけてやっていくということだと思っています。 |