【記者】 |
県の電力・エネルギー対策の取組状況について、今日からクールビズも始
まったことも併せてお聞かせ下さい。 |
【知事】 |
まず、今御質問いただきました電力・エネルギー対策の取り組みということでございます。
その前に、今日からクールビズでございますので、今日はこんな格好でございますが、ひとつまた皆さんもよろしくお願い申し上げたいというふうに思っております。
さて、電力・エネルギー対策でございますが、ちょうど1週間前、5月9日に愛知県電力・エネルギー対策本部を立ち上げさせていただきました。そしてその翌日、先週の火曜日、10日に海江田経済産業大臣を訪問いたしまして、安定供給の確保、そして費用対策、省エネ対策、新エネルギー対策についての要請をさせていただきました。その後、先週の木曜日、12日に、これも皆様に取材いただきましたが、この今回の浜岡原発停止についての、電力・エネルギーの供給、安定供給についての、産業界、経済界と労働界、そして名古屋市さん、そして市長会、町村会代表の皆さんにお集まりいただいて意見交換会をさせていただきました。
そういう中で一番多かった意見は、やはり停電は何としても避けてもらいたい。停電になりますと、特にモノづくりをやっているところは、コンピューター関係では、そりゃもう精度が当然狂ってきますし、あと、例えば電炉とかそういう金属を溶かしてつくるようなところになりますと、一旦、炉を冷やしてまた温めるとなると相当なロスが出るということでもございますから、そういう意味では避けてほしい。それから、13日の金曜日に観光関係の皆さんと意見交換させていただきましたが、零細の旅館さんなんかは、停電なんかになるとお客さんが全部キャンセルになって、もうやっていけないというような話もいただきました。したがって、まずは絶対に安定供給を確保していただきたいということ。そして費用面についても、これも産業界からも労働界からも、費用、コストを、それをそのまま我々愛知県と中部の産業界におっかぶせるのはいかがなものかということで御要請をいただきました。
そういったことを含め、引き続き経済産業省、国と中電さんには一日も早く電力の安定供給宣言をやってほしいということを申し上げさせていただいております。そういったことを含め、またしっかりとこれも取り組んでいきたいと思います。
なお、今、中部電力管内の5県で共同で国の方に、この電力の安定供給と費用負担の問題について、国の方でこれは責任を持つというふうに言っておられますから、それはしっかりと持っていただきたいということを5県の共同で要請しようということを今、話をさせていただいております。まとまり次第、これは国の方に強力に要請していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
なお、今もお話がありましたが、このクールビズもそうなんですが、今年の夏をどういうふうに乗り切っていくかを含めて、これはしっかりと取り組んでいきたいと思いますし、あわせて、省エネルギーだけでなくて、新エネルギーですね、太陽光とか風力とか、そしてまたバイオマスなどなども含め、そういったことをトータルで、新エネルギーをさらに進めていくということで、スマートグリッドといったことも含めて、愛知県でさらに取り組みを進めていきたいと思いますので、近々プロジェクトチームを立ち上げてやっていきたい。これは名古屋市さん、河村さんにも昨日ちょっと話をしましたが、一緒にやっていこうという話をさせていただいておりまして、愛知県と名古屋市で省エネルギー、新エネルギーのプロジェクトチームを立ち上げてやっていきたいというふうに思っております。 |
【記者】 |
大震災後、電力も含め自粛しないようにということであったが、新たに浜岡原子力発電所の停止があり、省エネについてどのようにお考えか。また、クールビズも省エネ対策として、さらに進化させていくようなお考えはあるのか。 |
【知事】 |
地震があったからといって、過度な節電、そしていろんな行事の自粛はしない。それは変わりません。ただ、夏の省エネとかクールビズとか、これはやっていくのは当たり前なので。
要は、夏の暑いときに、外は35度36度で、部屋の中が24度とか何とかで、要は上着を着なきゃ寒いぐらいの、そんなのはおかしいということは私も前から言っておりますので、この今回の浜岡云々とは別に、とにかく省エネはしっかりやっていきたい。
それから新エネルギー対策は、これは産業化にもつながると思いますし。先週の金曜日に、エナックスだったかな、常滑に新たな電池の工場が、もう3月に工場ができて、誘致をさせていただいて、りんくうタウンのところにね、この連休明けから稼働しております。これは、リチウムイオン電池の工場で、県も補助金を2億7,000万出す、ということで、これは世界一の先端技術の電池の工場。ソニーのいわゆる電池対策の本部長をやっておられた方で、その方が独立をして会社をつくってもう15年近くなると思いますが、その工場を誘致することができました。そういった産業化を、いわゆる新エネルギーの実証実験と産業化を愛知県で、この愛知で、日本で一番進んでやっていきたい、そのことは変わってないというか、今回のことも契機に、さらに加速をしていきたいというふうに思っています。
だから、先ほど申し上げたように愛知県と名古屋市で新エネルギー、省エネルギーのプロジェクチームを、これは立ち上げてやっていきたいというふうに思っています。 |
【記者】 |
浜岡原子力発電所の停止作業が行われ、その際、海水が流入するトラブルがあったようだが、停止作業の経緯をどのようにご覧になっていますか。 |
【知事】 |
浜岡原発の停止作業については、これは私も報道でしかわかりませんが、こういう形でいわゆる東京電力に対する電力の融通などなど、いろんなことの段取りができたら順次停止をしていくというふうに聞いておりますから、そのことについて、淡々と4号機、5号機が停止をしたと、そのことはそういう事実として客観的に受けとめております。私の考えといいますか、私の受けとめ方は、それ以上のことはありません。
ですから、そのことについては中電さんの決断ですから重く受けとめたいと思いますが、毎度毎度申し上げておりますが、そのことは事実として重く受けとめたいと思いますが、そのことでかつてない事態に直面しているのは事実ですから、私の仕事としては、そのことを前提として、あとは電力の安定供給とこの費用負担、このことについて国が責任を持つと言っているわけですので、それをしっかりとこれからも訴えていきたい。早く具体的な中身を出してくれということを申し上げたい。それから、中電さんと国には、早く電力の安定供給宣言をやってくれということをこれからも言っていきたいと思います。 |