【記者】 |
中京都構想に関して、大阪都構想が世間的に盛り上がっている状況の中で、中京独立戦略本部が開かれる目途が立っていないことについて、どういう心境かお聞かせ下さい。 |
【知事】 |
この手の類のものは、焦るとか、そんな話はこれっぽっちも思ったことありませんけどね。とにかく前から申し上げている、中京都構想についてはマニフェストに掲げて、共同マニフェストにも掲げ、そして県と市で中京独立戦略本部を作るということで予算も立てているわけですから、これは粛々とやっていくということに尽きると思います。ですから、できるだけ早い機会にこれをやるということで、今調整しておりますので、近々やれると思っています。
中京都構想については、そういう意味で、プロジェクトチームは6つスタートさせていますから、それで精力的に議論をし、やっていくということだと思いますが、形についてはいろいろな御意見があるので、それを踏まえて、一つの方向性を出していければなと思っています。
自分なりにいろんな腹案はあるんですけれど、やっぱりいろんな御意見をまず頂いてからというのが手順だと思いますから。こういうのは手順とか、そういったことをしっかり一つずつ積んでやっていくことが必要だと思っておりますので、それに向けてしっかりやっていきたいと思っています。
ただポイントは、大阪の話も聞いていただければわかると思いますが、ポイントは何かというと、要は、いわゆる一つの司令塔にすると。こういう日本の自治体ですね、愛知県も広いとはいいながら、世界の大都市から見れば、例えば愛知県の面積をとったって上海より狭いわけですね。ましてや大阪はもっと狭いと。大阪は愛知県の3分の1ぐらいの面積ですね、府ですと。そこに大阪府と大阪市がある。愛知県は、愛知県、名古屋市がある。大きな方向性を作っていく、ベクトルを作っていく時に、やっぱり二つの司令塔ではなくて、やっぱり一つの司令塔にしていくというのが一番の肝なので、後は、形はいろいろな形があるんですよ。
だから大阪も、大阪都構想といって、特別区構想というふうに、とにかく選挙前には言われましたけれども、彼らとしたって、それがカチッとした最終形かと言ったら、それは彼ら自身も違うと言っているわけですね。いろいろな人の意見を聞いて議論してやっていく。一番大事なのは、彼らのあれとしてワン大阪、一つの司令塔を作るんだということ、これは1年前から共通の合意事項としてずっと言ってるんですね。
だから、去年11月ぐらいからずっといろいろ協議、交渉しながら、12月20日に私と河村さんで大阪へ行ったんですね。大阪維新の会のシンポジウムに出て橋下さんと3人で議論をし、そこでほぼ2時間、1時間オープンで意見交換をし、そしてあと1時間記者会見をしまして2時間やりましたけれども、その時にも申し上げたのは、とにかく司令塔を一つにして、強い強い大都市を作るということと、もう一つは身近で優しい民主主義を作るんだという、その二つが基本構造だということなので、それをとにかく形を作る。大阪は大阪のやり方がある、愛知・名古屋は愛知・名古屋の我々のやり方があるということは申し上げているわけです。ですから、それをできるだけ早く、この議論をさらに積み上げていくために、できるだけ早いところ戦略本部を開いてやっていくと。
ただ、何回も申し上げておりますが、プロジェクトチームは、もう既に春の段階からスタートさせていますから、そういう意味では着々とやっていっていると思っています。引き続きこれは議論をしっかり煮詰めて、前に向けてやっていきたい。
そういう中で大阪は、11月27日に大阪秋の陣で、ああいう結果が出たというのは、我々にとっては大変心強い限りだと思っています。 |
【記者】 |
一つの司令塔というのは、中京都知事一人ということですか。 |
【知事】 |
だから、形は何にせよね、言葉はどうにしても、一つの司令塔にするということだと思います。 |
【記者】 |
名古屋市を解体するというお考えはないということですか。 |
【知事】 |
だから、いろいろなやり方。私は名古屋市を解体するとは思っておりません。それは前から申し上げているとおりなので、それは変わっておりません。だから、愛知県と名古屋市のいいところを一つにして、司令塔は一つ。1人でいいと思っています。ですから、そういったものを作っていくためにも、戦略本部は早く、できるだけ早く開ければと思っています。 |
【記者】 |
名古屋市会の附帯決議があって中京独立戦略本部が開けない状況だと思いますが、知事から名古屋市側に開いてほしいと、お願いをするということはありますか。 |
【知事】 |
名古屋市とは、河村さんとはずっと話ししてますよ。ただ、向こうは、あの附帯決議自体は本当にハプニングなので、本当のハプニングなので、全く彼ら自身の、市会議員さんの意図と違う方向に行ってしまったということがありますから、そこはまあ。ただ、それで名古屋市当局、河村さんと議会のほうでいろいろこれがあるというのは、残念ながらこういう状況になっちゃっているので、そこをどうするかは向こうの話ですけどね。
あの決議自体はハプニングなので、私はそうあれだと思っていませんが、ただ、いずれにしても、これはお互い予算を立てている話なので、名古屋市会も予算は、だから可決をしているわけですよね。だから、そういう意味ではそこをきちっとやっていくと。いずれ近いうちに、早いうちにそれはやっていくということができると思っていますけどね。それはそれとして、プロジェクトチームはどんどんやっていますから、それでさらに議論を深めていきたいなと思っています。 |