【記者】 |
東日本大震災の被災地で発生したがれきについて、先週金曜日の国からの文書要請以来、急展開をみせていますが、改めて、現在の進捗状況と今後の見通し、課題をお伺いします。 |
【知事】 |
昨日、一部報道、そして昨日、私、武豊町の消防団の観閲に行きましたが、その折に取材にお答えをいたしましたが、改めて、もう一度その点について申し上げたいというふうに思っております。
自分といたしましては、昨年4月被災地のがれきの受け入れを、震災がれきの受け入れを真っ先に、15万トン余表明をいたしました。その後、これを、どういうふうに具体的に受け入れていくかということを検討してまいりました。そういう中で、昨年10月に国から、もう一回調査ということでありましたが、その折、放射性物質の付着の問題が出てまいりました。従ってですね、私は、この震災がれきの受け入れという姿勢は一貫いたしておりますけれども、県民、市民の皆さんに、やはり安全性の面などなどで不安を与えない、安心していただく。そのためにも御理解、御納得をいただける、そうしたデータ、きめ細かい基準などなどを、これは県ではできませんので、国がやはり責任を持ってやると言っておられるわけですから、それを是非、お示しをいただきたいということで、10月と12月にわたり2回質問書を提出してまいりました。回答いただきましたけれども、現段階では、残念ながら十分なデータ、資料等々いただいているというふうには、いっていないというふうに思っております。引き続きですね、これはしっかりとしたデータ、資料をいただけるように、国にはしっかりと申し上げていきたいというふうに思っております。
しかしながらですね、そういう国の体たらくな状況だからといってですね、これをそのまま放置するわけにはいかないだろうということで、私自身いろんな思いがありました、いろんな考えをいたしましたが、2月の末に、この震災がれきを愛知県として、県が主体となって、責任を持って受け入れていくという決意を固めさせていただいたところでございます。その後、3月に入って県庁内部部局に検討、具体的な検討、私なりの考えを、こうだ、こういうのはどうだ、こういうのはどうだ、ということを指示をし、その後、関係者に協議をさせていただいているところでございます。
そういうことでございますので、今、現段階では検討・協議中ということでございますので、個々具体的なことについては、言及は差し控えさせていただきたいというふうに思っております。私から現段階で申し上げられるのは、2月の末に、私としてはこの震災がれきを愛知県が主体となって責任を持って引き受けていくという決意を固めさせていただいたと、その上で、3月に入って検討協議をさせていただいているということでございます。そういう意味で、こうしたことを検討協議が、ある程度といいますか進み整ってきた段階でまた、それはしっかりと県民の皆様に情報提供、そしてまた御報告をさせていただきたいというふうに思っております。
なお、そのときは全く想像もしておりませんでしたが、その後、どういう風の吹き回しか知りませんが、国の方が文書を、3月16日付で、各都道府県に対して協力要請の文書を出してこられました。それはそれとして、私は前に申し上げておりますが、率直に、こういった形で国が責任持ってやるということを表明されたのは、率直に評価をしたいというふうに思っております。ただ、ただただ、しかしですね、文書を出してぶつけたから、後は、あんた方やってよねと、こういうことでは物事は進んでいかないので、是非、そういった意味では、しっかりと国も腹を出して、突き出してしっかりとやっていただきたいと。口だけではなくて、文書だけではなくて、ちゃんとやることはやっていただきたい。私から言わせれば、もっとやることはあるだろうと。いずれ時が来たら言いますけどね、言うこと、思いがありますが、こういったことについては私自身としては、それはそれとして評価はしたいと思います。
今後については、この間も申し上げたように県内全市町村、54市町村と12の事務組合、66の市町村、組合に対して、この文書を提示し、そして意見集約を、今週中ぐらいに意見が出てくると思いますが、その上でまた取りまとめ。要は、もう一回、国に意見を言っていく上においても、これをどういうふうに、この真意はどうですか、これどうですかと。要は、全部来たやつをホチキスで留めてポンというわけにいきませんから、やっぱり集約をしていかなきゃいけませんので、そういう意味では、また、そういった御意見をいただいた市町村の皆さんとは意見交換をしながら、どうやってこれから対応していくかも含め、4月の頭になると思いますが、そういった意味での県としての方向性は、これはこれとして取りまとめていきたい。これはこれとして。
私どもが震災がれきを、県が主体的に責任を持って受け入れていくという方針は、これは自分自身、腹を固めさせていただきましたので、しっかりとやっていきたいというふうに思っております。ただ、現在、個々具体的なことは、検討・協議中なので、それ以上のことは現段階では申し上げられません。 |
【記者】 |
県が主体となって、がれきを受け入れるということですが、今後、愛知県独自の安全基準等を設定するお考えはありますか。 |
【知事】 |
それは考えていかなきゃいけないでしょうね、やっぱりね。主体的にやる、責任を持ってやると言う以上は、県は県としての主体的な考え方をつくってやっていかなければいけないというふうに思っております。
ただ、それも含めて、今、現段階は検討・協議中でございますから、これ以上は申し上げない方がいいというふうに思っております。 |
【記者】 |
がれきの受け入れについて、碧南市長から、理由、経緯を聞いていないので賛成も反対もできない、十分な説明がほしいということですが、そういった地元の反応について、どのように受け止めていらっしゃいますか。 |
【知事】 |
そのことも含めてですね、現段階では検討・協議中でありますから、特にコメントは、今、この段階では差し控えさせていただきたいというふうに思っております。
あくまでも私が申し上げているのは、県が責任を持って、主体的に責任を持ってやっていくということでございまして、今後、各それぞれの、やっぱり県といってもそれぞれの市町村の連合体ですから、それぞれの市区町村ありますけど、市町村の皆さんには御迷惑はかけない。そして県民、市民の皆さんに十分御理解、御納得がいただけることをしっかりやって、受け入れを進めていきたいというふうに思っております。 |
【記者】 |
がれきの受け入れに対する県内の市町村へのアプローチの姿勢ですが、現段階では、意向調査という形ですが、今後、前向きに受け入れの協力を求めるということでしょうか。 |
【知事】 |
何度も申し上げておりますが、震災がれきの受け入れは県が責任を持つ。主体的に責任を持ってやっていくということは、これは進めさせていただきたいと思っております。それはそれ。
もう一つ、一方で、県内市町村の皆さんに、国から来た要請文書を情報提供としてお渡しをし、改めてその意見集約をして、それはそれとして、またやっていきたいというふうに思っております。これはこれ、それはそれ、ということでございます。 |
【記者】 |
がれき処理受け入れについて、現在、碧南市のみ報道されていますが、県有地を複数探っている状況でしょうか。 |
【知事】 |
御質問の点については、今、検討・協議中なので、お答えは差し控えたいと思います、今日の段階では。 |
【記者】 |
将来的には、市町村の既存の施設にも協力してもらえたら有難いというお気持ちはありますか。 |
【知事】 |
これは、今の点も含めてですね何度も申し上げてますが、現在、国から来たものをといいますかね、3月5日の回答書ですけど、質問に対する回答書を付して、県内市町村の皆さんの意見を今お聞きしている状況でございますから、その途中段階で私が物を言うのは控えたほうがいいというふうに思っております。お答えはできません。今、現段階では控えます。 |
【記者】 |
県が主体的に進める上で、東京都のような自前の処理施設の検討はありますか。 |
【知事】 |
今の点も含めて、自前の施設といいますと、場所が特定されてきますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思っております。
なお、先ほどのお話にも、ちょっと触れますが、具体的な市町村に対して、どうのこうのということは今現段階では申し上げない方がよろしいかと思います。要は、今、意見をまだ聞いているところでございますから、控えた方がいいと思いますが、具体的な回答書とか、何とかいうことではなくて、県内市町村の中でもいろんな御意見、御議論があって、県内の市町村のいろんなこの3月議会、市議会でも、このがれきの受け入れについて、やはり検討すべきではないかというような御議論があった市議会も結構あるというふうにも聞いておりますから、そういった意味も含め、私は県民、市民の皆さんの御理解が、納得いただける上で、それは県内市町村の皆さんの御協力、何がしかの、何らかの御協力がいただければ、それはありがたいと、それはそう思っております。
ただ、今、まだ意見集約をしているところですから、今日のこの段階では、これ以上のことはあまり申し上げない方がよろしいんではないかというふうに思っています。 |
【記者】 |
自前の施設をつくる場合、環境評価で1年以上かかることが想定されますが、スピード感をもって進める上で、ネックになるのではないでしょうか。 |
【知事】 |
何度も申し上げておりますが、現段階では検討・協議中ですから、その点についてもお答えは控えさせていただきます。 |