【記者】 |
明日、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会がありますが、何を中心に国に訴えられていくのですか。また、大阪までの延伸の前倒しが議論になっていますが、これについて知事はどうお考えなのか、お伺いさせてください。 |
【知事】 |
リニア期成同盟会はかれこれ、これで40年近い歴史がある同盟会でありますけど、当初からですね、東京から大阪に至る9都府県の会長は愛知県が務めておりました。ですから、私もそのリニア期成同盟会の会長として、明日、もう既に事務的には、国に対する要請事項の調整は今も進めておりますが。
ポイントは何といってもね、まずはJR東海さんがつくった環境影響評価に対して、我々各県が意見書を申し上げておりますから、そうしたリニアの推進と、そして環境の保全との、やはり調和、調整を、まずはしっかりやっていただいて、我々の意見を盛り込んだ事業計画をつくっていただきたいということが、まず第1点だと思います。その上でね、着実な推進ということだと思いますし、国に対しても、それに対するサポート、支援をお願いしたいということが、まず要請の第1位だと思います。
そして、2年前に東京−名古屋のルートがほぼこのくらいということで発表されましたのでね、そのとき以来、やはり東京−名古屋は、まず着実にやっていく。それから名古屋以西、名古屋から大阪についてはね、これもできるだけ早くルートを決めて、できるだけ早く進めてもらいたいということは、前から要請しておりましたから、そういったこともまた要請の中に入ってくるのではないかというふうに思っております。
ただ、ルートが決まっている、この東京−名古屋についても、まだ手続的にはこれからやらなければいけないことが山のようにあるわけですね。環境影響評価、それから我々が意見を申し上げたことを踏まえての事業計画を具体的にどうしていくかということ。それから、全てが地下ということではなくて、この名古屋では、名古屋駅周辺は地下に駅をつくらないけませんから、これは、用地の確保も含めて、大変な事業になる。
それから、各県でいえば、品川−名古屋を、286キロずっと、ほとんど地下を掘り進むわけですから、大変な残土が出てくるわけですね、それをどういうふうに処理していくのか。超えなければならない課題は、それこそ山のようにあるわけですから、それを我々は着実に、地元の行政体としてJRさんと一緒になってね、解決していくということになろうかと思っています。
ですから、そういうのがある中で、これから西へということですから。もちろん我々、同盟会としては最大公約数としてこれは要請していきますが、やはりそれは着実にステップを踏んでいって、ということだろうというふうに思っています。 |
【記者】 |
大阪への延伸に関して、大阪までの開通には、名古屋に18年のアドバンテージがあるということで、色々な施策を進めていると思いますが、それがあまり前倒しとなると、アドバンテージが少なくなります。期成同盟会の会長として、複雑な思いはありますか。 |
【知事】 |
いや、あんまりそうは思ってませんでね。そこは自然体だと思いますね。そりゃ事業としては、やはり東京−大阪ができるだけ早く開業するということが、採算性も含めて、事業としてもいいと思いますし、全体的な経済効果としては、日本全体としては、東京−名古屋で止まるよりも、東京、名古屋、大阪3つが結ばれるということの方が、やっぱり事業効果が高い。それはもう事実だと思いますから、私はそれは、着実に進めていただくということが必要ではないかというふうに思います。
ただ、東京−名古屋をやるだけでも、あと13年でやり切るだけでも、これだけといいますか、正直言って、相当な超えなければならない山がたくさんあるということですから、それと同時にですね、名古屋より西を同時にやっていくということについては、私は物理的にはそう簡単ではないのではないかというふうに思いますよ。だから、まだ次のステップだということだと思いますがね。
だから、我々としては、それはできるだけ早くね、そういった手順も含めてやっていきましょうということを、明日申し上げていくということだと思っていますけど。
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