【記者】 |
石破地方創生担当大臣が、地域活性化策の一環として、人口5万人までの小さな自治体にも中央官僚を派遣するというアイデアを披露されています。県にも官僚の方はいらっしゃいますが、このような中央官僚の派遣を、地域活性化策の観点からどのように評価されますか。 |
【知事】 |
ケース・バイ・ケースということではないでしょうか。ただね、私も若いころ徳島に4年間近くいたことがありますけれども、現場に行って一生懸命仕事をするというのは、私は大変いいことではないかというふうに思います。
上からの押しつけはいかんけど、そういう希望と受け入れといいますか、そういうマッチングがあるのであれば、私はぜひぜひ、より多くの方がね。東京の霞ヶ関のところにいてデスクワークだけ、あと国会周りとか財務省主計局とか主税局とかと予算とか税制とか、そんな役人同士の協議調整をやっているだけじゃなくて、やっぱり実際に現場で仕事を動かしていく、物をつくっていくということに携わるというのは、私は大変結構なことではないかと思います。
ですから、そういう意味では、そういった人事交流というのはもっともっと進んでいけばというふうに、私は個人的にはそう思っています。だから、いいことじゃないでしょうか。ただ、押しつけちゃいかんけど。やっぱりあくまでも希望をとってマッチングしてということだと思います。 |
【記者】 |
中央官僚の視点から見れば、自治体への派遣はいいことかも知れませんが、石破さんのアイデアは、小さい自治体にも官僚を派遣して、人口減に対応するような施策を、という話だと思います。自治体側から見て、小さい自治体でどういった振興策が考えられるのか、知事としてはどのようにお考えですか。 |
【知事】 |
それは、僕が今申し上げたようにね、押しつけじゃいかんけどねと申し上げたでしょ。だから、あなたが今言ってることと全く同じ思いですよ。
言葉を変えるとね、上から目線ではいかんと。やっぱりあくまでも現場で仕事をすることで現場の役に立つような形のことをね。ただ単に中央にいて、デスクワークで一生懸命、毎日毎日、朝から晩までやるということだけではなくて、やっぱり現場でしっかり回っていくような仕事をしていくということは、私はお互い得るものが多いのではないかというふうに思いますけどね。
ただ、もちろん、だからそれはお互いの希望があってマッチングをしてということだと思いますよ。だから、押しつけとか上から目線とかそんなんじゃだめだよ。そんなんじゃうまくいかない。そこはケース・バイ・ケースじゃないでしょうか。
冒頭、質問の中でも言われましたが、人口減少対策何とかって、やっぱり即効薬があったら誰も苦労しませんよ。即効薬があったら、みんなこれまでの間に手を打ってやっているわけだから。即効薬がない中で何をやっていくか、そういう答えというのは、やっぱり現場にしかないと思うんですね。ですから、現場でどれだけ汗をかいて、どれだけ知恵を出していくか、どれだけのことをやっていくかということにかかっていると思うので。
そういう意味で、いろんなプロジェクトが、企業でも何でもそうだと思いますが、最後に一番大事なのは、やっぱり人ですよね、人材。どれだけの知恵をみんなで絞って出していけるのか。そりゃ100やって、せいぜい2つ3つ当たればいい方だと思います。100やって100当たるなんて、神様じゃないですから。それにはどれだけの知恵を出すか。最後は人間のマンパワーですからね。
そういう意味では、色々な人材、色々な人が地方とか現場に入り込んでいって、どれだけの知恵を出していくかということにかかっているんじゃないでしょうかね。色々な人が日本全国の津々浦々の地方に行って仕事をするというのは、私はトータルではいいことだと思います。
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