【記者】 |
リニア中央新幹線の工事実施計画の認可について、知事は、先日のコメント発表では、1日も早い開業を、とのことでした。静岡県では、知事が南アルプスへの影響が計り知れないので急がないで欲しいと、静岡市長が現状で住民の不安が解消されていないので工事をしないで欲しいとコメントされていますが、知事は、開業時期の前倒しも含めて、あくまで1日も早い開業を求めていかれるというお立場でしょうか。 |
【知事】 |
私は地元の愛知県の知事としてももちろんですが、リニア中央新幹線の期成同盟会の会長もずっとやっておりましてね。これは東京から大阪に至る9都府県で構成をしておりますけれども、その会長をやっておりますので、その沿線9都府県の総意は、1日でも早くこれを進めていただきたいということでありますので、そのことも含めて申し上げていきたいと思います。
それとあわせて、今年の3月末に環境アセスメントについて、私ども愛知県からも県内の市町村、関係団体の皆様からのご意見を踏まえて、55項目の環境保全とか工事の関係とか、そういったものについての意見を出させていただいております。環境保全に十分留意をし、その上で県民の皆さんの、沿線の皆さんの不安を取り除くということは、これは事業者としてJR東海さんに絶対やっていただかなきゃいけないことなので、そのことは強く強くこれからも申し上げていきたいと思いますし、その点について我々も、当然、JRさんといろいろ協議をする場面がたくさんあると思いますので、しっかり申し入れ、それはやっていただくという形で取り組んでいきたいと思います。
それとあわせて、リニア中央新幹線の一番の、最大の難事業は、名古屋駅のターミナル駅をどうつくるかと、用地確保をどうしていくかということなので、これは今、名古屋市さんを中心に、我々、JRさん等を含めて、そういった体制づくりを、今協議、検討を進めているところでありますから、そのことについては、関係者一丸となって全力でやっていきたいというふうに思っております。
2027年と言いますけども、いろいろな工事のスケジュールとか考えますと、それはとても余裕のある日程ではないので、環境保全、それから県民の皆さん、住民の皆さんへの丁寧な説明と、ご理解、ご納得をいただくということは大前提として、しっかりと着実に進めていくと。何としてもスケジュールどおりに、むしろスケジュールどおりにやれるかどうかということじゃないでしょうか。そのことはやっぱり、関係者全員で全力で取り組んでいくということだと思っています。 |
【記者】 |
改めて、金曜日にリニア中央新幹線の工事着工が認可されたことを受けて、どのような印象をお持ちですか。また、MRJを始めとして、今後、愛知県が世界に色々発信する中心になりつつあることについて、どのように受け止めてみえますか。 |
【知事】 |
この先週末は本当に色々なビッグニュースがたくさんありまして。17日の金曜日に、1つは、この愛知県庁の庁舎と名古屋市役所の本庁舎がダブルで重要文化財の指定を受けたということで、河村さんと一緒に共同記者会見をさせていただいたということ。それから、あわせて、17日に、リニア中央新幹線の認可が下りたということ。それから18日土曜日にMRJのロールアウト、お披露目があったということ。大変喜ばしい限りだというふうに思っております。
特にリニア新幹線については、もう構想から40年、期成同盟会ができてからでも、かれこれ36年、37年ということだと思いますけれども、ようやくこれが、夢のプロジェクトが形になってきたということなので、私は、これはやはり着実に進めていただきたいと思いますし、我々が当然やらなきゃいけないことは、先ほど申し上げた名古屋駅ターミナルのことだとか、あと、途中で何キロかに1か所は立坑をつくって、そういった整備をするということも必要だし、バックアップのスペースも必要だし、延々と東京−名古屋286キロをほとんど掘り進んで行くわけですから、その残土をどうするかとか、様々なことで、我々が地元として取り組み、支援をしなきゃいけないことがたくさんあると思いますから、そういったことはしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
そのこととあわせまして、これが完成した暁には、2027年に東京−名古屋が40分になるわけですから、そういったときにどういう形でこの地域にプラスにしていくのか。どういった形で東京とのアクセスというか、これだけ短縮されることを生かしていくのか。そのことは多くの皆さんとしっかりと議論しながら、また着実に、その目標に向かって取り組んでいくということだというふうに思っています。
ただ、今言われましたように、日本一の産業県である愛知が、リニアあり、MRJあり、また、次世代自動車といってFCVも販売になる。我々も西庁舎の駐車場にFCVの水素ステーションをつくるということもありますし、次から次へとそういった形で、将来を先取りする形で、この愛知・名古屋が元気になって、大いに世界に向かって発信していくプロジェクトを1つずつ着実に起こして、そして具体化をしていきたい。改めてそう思っています。
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