【記者】 |
先週発表された、看護修学資金貸付金の関係でお伺いします。1970年代半ば頃から事務が不適正に処理されてきたということですが、何故これほど長く放置されてきたのか、また、問題の責任の所在はどこにあって、処分はどのように考えてみえるかお伺いします。 |
【知事】 |
私も最初に聞いたときは、はっきり言って唖然としましたですね。唖然としたというか、あきれましたけどね。公金ですからね。公金を貸しておいて後のフォローをしないと、そういう公務員組織があるのかと思ってね。極めてプリミティブなミスというか、何と言うか、公務の執行ができていない、できないということなので、もうこんな制度なんかやらん方がいいんじゃないかと、何の意味があるんだと、公金を使っといて何だという思いで本当に唖然とした、あきれましたね。
それでもって、現場は知ってたわけですよ、ずっと。知ってて何十年も、段々たまってくるから、こんなことを表に出したらえらいことだといって、そのままずっと放ったらかしにしてきたんでしょう。そういう体質というかあれは、あきれて物が言えないということだと思いますね。公金ですから、税金ですから、私は、そういう意味では、こんなずさんなやり方でやってきたことについては、本当に県民の皆さんには大変申し訳ないということで、心からこれはおわびを申し上げなきゃいけないと思っています。
そのときに私が申し上げたのは、とにかく、それでもってどうしましょうというか、何というかよくわからんけれども、どっかの段階で言わなければいかんから言って、ごめんなさいしますみたいな言い方だったので、おまえらふざけるなと。全部洗ってこいと。全て追っかけられるところまで追っかけていく。何十年前のことであっても、それは当たり前のことですよ。時効云々というのはそれはあるかもしれませんけど、それはしかし、それはやはり制度の運用としてこちらがお願いをして。
免除の手続に多くの方が該当するんでしょう。県が指定したいわゆる病院に5年勤務したら、それまでは、昔は3年だったのかな、チャラというか、言葉はあれですけど、なしにしますというか、返還義務がないということに、返還免除しますということなので、多くの方が返還免除ということになるんでしょうけれども。
いずれにいたしましても、とにかく追っかけられる方は全て追っかけるということをやれということを言って、大体の概要が出てきたので、今回、速やかに発表させていただいたということであります。
とにかく、こうやって概要がある程度把握できた以上は、今度はそれを追っかけていくことをやっていかなきゃいけませんのでね。ですから、4月以降にこの看護修学資金の貸付金の債権管理プロジェクトチームをつくり、そこに調査チームをつくりまして、正規職員9名と臨時職員3名で、とにかく台帳に載っているものを手がかりに、たとえ何十年前であろうとも、30年前、40年前であろうとも。当時の名前と住所なので、確かに引越しされてたり、昔だから女性の方がほとんどでしょうけれども、名前が変わっておられたりという方も多いかもしれませんが、全て追っかけるということをまずやって、可能な限り手続をしていただく。返還免除がない方には返還していただくということをお願いするといったことを全員にやる、ということを指示いたしまして、そういう体制でやっていきたいと思っています。
それがどのぐらいでできるかですけど、半年ぐらいで何とか目処が立ってくるのではないかと思いますので、その上で、そういったものができて、実際のところ、どのぐらいの資金が、本来県に返ってくるべきものであったのに返らなかったということを、ある程度粗々つかんだ上で、外部の方に入っていただいた第三者委員会にそういったものを情報提供して検証していただいて、こういうことになった理由と原因と、そしてまた、本来返ってくるべきものが返ってこなかったことについての職員の求償の問題、それから責任、それから処分、これは人事当局でもちろんそのバランスも考えなきゃいけませんけれども、そういったことをやっていく。
ただ、もう何十年も前、30年以上前の方ということになりますと、担当の方ももう間違いなく、当時やっていた方はみんな退職しておられるでしょうからあれですけれども、それも含めてどういうふうな対応があるのか。それは、過去これまでも様々な資金面での県の不祥事のときの色々な対応とかありますから、そういったこともにらみながら、これはしっかりと対応していくということにしていきたいと思っております。
ですから、まずは全体を、きっちり事実関係を明らかにした上で全員の方を検証し追っかけていって、そして全体の事実関係を明確にしたところで第三者委員会、第三者の目で検証していただいて、そして原因究明、そして求償、そしてまた関係者の処分、責任問題といったところをしっかりと、県民の皆様にご納得いただけるように、これはきっちりと対応していきたいと思っています。
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【記者】 |
求償の問題ですが、今の段階でどのように負担することを考えていますか。そしてご自身は加えるのか、また、処分を別に自ら科すことがあるのかお伺いします。 |
【知事】 |
それは、今申し上げましたように第三者の方々の委員会でご議論していただいて、そういった目で客観的にやっていきたいと思っています。 |