【記者】 |
昨日の県議会議員選挙、名古屋市議会議員選挙の結果についてお伺いします。地域政党の減税日本について、県議会では0議席、名古屋市議会では12議席となりましたが、知事はこれについてどのように受け止めていますか。地域政党が曲がり角に来ているという認識はありますか。また、今後、河村名古屋市長との関係に変化はありますか。 |
【知事】 |
事前に言われていた色々な評価というか、いわゆる下馬評からすれば、今日の新聞報道などにもありましたが、名古屋市議会で12議席というのは、現有より1議席積んだわけですから、どこかに踏みとどまるという言葉で報道がありましたが、そんな感じではなかったかと思います。そういう意味では、よく健闘、頑張られたのではないかと思っております。引き続き、名古屋市政の発展のために頑張っていただきたいと思っております。
そして、地域政党云々ということでありますが、その地域について、様々な課題にアプローチをしていく、今後もそういう視点は必要ではないかと思っております。
そして、河村さんとの関係でございますが、これは前から申し上げているように、友情関係は変わらないということでありますし、また愛知県と名古屋市はやっぱり連携をして、ベクトルを同じ方向にしてしっかり色々なものに取り組んでいくということは県民市民が望んでいることだと思いますから、そういった形でまた引き続きしっかり意見交換しながら、愛知、名古屋のために前進をしていきたいと思っています。 |
【記者】 |
県議会では減税日本の議席がなくなりましたが、その点についてはどのようにお考えですか。 |
【知事】 |
元々、立候補者がそんなに多くなかったということでもありますし、定数が1とか2になるとやっぱりなかなか厳しかったかなと。本当はあと一歩というところもあったと思いますけれども。そういう意味では、私も個人的にはよく知っているし、あと一歩というところなので残念だったなという気がいたしますけれども、元々そういう立候補者数ですから、そういう点では、県政についてはそう大きな影響があるということではないのではないかと思っております。
名古屋市会ではある意味で一定の勢力を確保されたわけですから、しっかりと名古屋市政発展のために頑張っていただきたいと思っています。 |
【記者】 |
県議会議員選挙で自民党が過半数の議席を確保し、単独で議案を否決できる数になりましたが、今後の自民党との関係についてはどのように考えていますか。 |
【知事】 |
実質的には今までと全く変わらないでしょう。過半数あろうがなかろうがですね、基本的には最大会派ということでありましたから、よく協議しながら、これまでもやってきましたし、これからも一緒だと。そういう意味では、全ての会派と自然体で、きちっと意見を聞きながら、そしてまた建設的な議論を積み上げてやっていければと思っております。全ての会派とそういった形で、これまでも協議してきましたし、これからもしっかりと意見交換しながら積み上げていければと思っています。 |
【記者】 |
選挙戦で、現県政を批判していた共産党が2議席を獲得しましたが、共産党についてはどのように対応されていきますか。 |
【知事】 |
今申し上げたように、全ての会派としっかり意見交換しながら議論をして、そしてやっていければと思っております。
もちろん最初からベースが違うということであれば、それは致し方ないと思いますけど、そこはしっかりと議論しながらやっていければいいんじゃないでしょうか。
私は国会議員を長いことやってきましたから、自分自身は議会人だと思っておりますが、議会というのは、常に胸襟を開いて、様々な意見交換、議論をやっていくということだと思います。ただ、もちろん議論ばっかりやっていたら物事は進みませんから、ある一定の段階できちっと決めてやっていくと。議論をするということと決めるということを両方やっていくということではないでしょうか。
私は厚生労働委員会の責任者をずっとやってきたので、右から左まで本当に様々な議論が飛び交うところでずっとやってきましたから、そういう意味では、色々なご意見を闘わせながら、そして一定の方向性をつくって積み上げていければということだと思っております。そういう意味では、それは全ての会派の皆さんと同じと思っております。 |
【記者】 |
共産党が県議会で議席を獲得したこと自体については、どのように考えていますか。 |
【知事】 |
二つあると思う。豊橋の方は元々、皆さんも当然分析しておられたように、自民党、民主党が候補者を絞られたので、もうちょっと立ててくるかと僕は思っていたんですけど、そういう意味ではちょっと、直前の候補者のあれが意外な感がありまして、維新の方が短い期間でよく肉薄されたのではないかと思いますが、事前のあれでは有力という感じでも言われていたので、まあまあそうかなという感じで受けとめています。
名古屋市内で定数2でこられたというのは、正直言って意外ではありましたね。通常であれば大体自民党と民主党ですみ分けるということなんでしょうけど、そこがそうでなかったということは、正直言って、その方が名古屋市議会を長いことやられて知名度があったということではあるんでしょうけれども、そこはちょっと意外ではあったかなという気がいたします。いずれにしても、それはそれとして、色々しっかり議論して、意見交換しながら進めていければというふうに思っております。
ただ、そうはいっても、議会というのは、最終的にはもちろん数で決めていくところでありますから、その方々の意見が全て通るということは、それはないでしょうから、そういったことも含めて、よくよく議論しながら進めていければと思っています。 |
【記者】 |
知事が作った地域政党の日本一愛知の会は、今回、県議会議員選挙に公認候補を立てず、また、統一会派を組んでいた減税日本も議席が0になりました。結果として、この4年間で県議会においての地域政党の拡大ができなかった、つまり、信任を得られなかったということで1つの節目だったのかと思いますが、知事としてはどうお考えですか。 |
【知事】 |
何か月も前から私はこういうふうにすると言ってきたので、今さら何かそういうふうに言われても、つくった質問じゃないかなという気がいたしますけどね。
信任が得られなかったと、そういうふうには思っておりませんでね。私は、ある意味で全ての政党の皆さんから推薦をいただいて2期目の知事選を戦ったわけですから。そういう意味では、全ての政党の皆さんときちっと意見交換しながらこれまでもやってきたわけでありますから、これからもそうやってしっかりやっていくということだと思います。
もちろん地域政党というのは、その地域における様々な課題、イシューについてフォーカスしてやるということは、これはあっていいということだと思いますし、それは今でもやれば相当な支持は得られると自分自身は思っていますよ。ですから、それはそういうイシューがあって、課題があって、それについて取り組むのに、そういう形でするのかどうか。それは幾つかの政党がそういった課題に目を向けない、取り組まないということであればね、そういった形でやっていくということもあるのではないかと思います。そういう場面があればね。
ただ、今、愛知、名古屋が向かっていく方向について、様々な政党、正直全ての政党の皆さんとベクトルが一致したということでありますから、今そういった形で取り組んでいるということだと思っています。 |
【記者】 |
今の愛知県政にとっては、地域政党という役割がなくても連携してやっていけるということですか。 |
【知事】 |
これまでもそういう形で県政運営をしてきましたのでね。2か月前全ての政党からご支援をいただいたので、そういった形でやっていけばいいのではないかと思っております。
ただ、そういった地域の課題に焦点を当てた、そういった地域政党がないと物事が進んでいかないということであれば、そういう場面があるということも私はあり得ると思っていますし、それはその時々の状況ではないかなと思っています。 |
【記者】 |
自ら率いる日本一愛知の会の取扱いについて、今後どのように進めていかれるのですか。また、所属する高桑氏と野中氏については、今後どのように対応するか聞かれていますか。 |
【知事】 |
個々の議員さんについては、今後どうするかは、まずは自分で考えるということだと思いますから、その相談には乗っていきたいと思っております。
日本一愛知の会は、これももう何か月も前から申し上げているとおりであります。地域政党として一定の役割を十分果たしたと思っていますが、今回は全ての政党から私自身が支援をもらったということでありますので、そういった形の中で県政をしっかりと運営していきたいと思っておりますし、自分自身の日本一愛知の会は会として、市議会議員さんとか、そういった面々もいますから、そういった皆さんがまたどういう活動をしていきたいかもよくお聞きしながら、今後色々どうするかを考えていければと思っております。
地域政党という形の政治団体としては、今後そういう場面があれば活動していけたらいいと思いますし、今回も、別に昨日始まったわけではなくて、何か月も前からこういう形でしますよと申し上げているので、改めて今の段階でこれまで申し上げてきたことと全く違うようなことを申し上げるということにはならないと思います。ですから、引き続き粛々とやっていくということではないかと思います。 |
【記者】 |
減税日本の議席数が0でも県政に大きな影響がないとのことでしたが、そのように思われる理由と、1つの会派がなくなり、8年前に戻ってしまうという声もあると思いますが、それについての知事のお考えをお聞かせいただけますか。 |
【知事】 |
先ほどの質問と重なると思いますけれども、先ほど申し上げたとおりです。何人か、個人的にはよく知っている面々があと一歩だったということについては大変残念だったなと思いますが、選挙は結果ですから、そういう結果はそういうふうに受けとめるということだと思っております。
県政運営はこれまでも色々な各会派と意見調整しながら進めてまいりましたから、その点は全く変わらないと思っております。
前々回というか、これまでの議会構成とそう中身が大きく変わるわけではありませんから、そういう意味では、先ほどから申し上げておりますように、引き続き意見交換しながら、議論しながら、決める段階になれば決めて進めていくということで、これまでどおりやっていくということだと思っています。 |
【記者】 |
県議会議員選挙は過去最低の投票率に終わりましたが、これについてどのように受け止めていますか。また、地方自治や地方議会に対して、有権者により関心を持ってもらうためには、どうすれば良いと考えられているかお伺いします。 |
【知事】 |
県議選については、投票率が38.50%で、過去最低ということですね。これは長期低落傾向なので、そういう意味ではそのトレンドかなということであります。今回は特に事前から投票率がまた下がるのではないかというふうに言われておりましたから、何となしに想定された感じがありますけれども、いずれにしても過去最低の投票率になったということは大変残念だと思っております。
たしか無投票のところが、名古屋市内以外は結構多かったということも影響しているのではないかと思いますが、それ以外のところは激戦のところもあったわけですから、そういう意味ではトータルで40%切った、38.5%というのは大変低い数字じゃないかなと思います。
やはり民主主義の原点というのは選挙、投票ですから、こういった低い投票率というのは残念だということでありますが、これからもしっかりと、我々もさらに周知、PR、啓発をしながら、一人でも多くの方に投票所に足を運んでいただけるように、地道に、着実に努力をしていかなきゃいかんということだと思っております。
また、そういった形で多くの有権者の皆さんに関心を持っていただけるような、そういう政策運営をしっかりとやっていくということかと思っております。
ただ、もう一つの側面としては、全部が全部とは言いませんが、投票に行かないという方の中には現状で満足しているという方もおられるんでしょう。ですから、そういった意味でのところもあるかと思いますが、ただ、それはそれで、そうであってもやはり投票所に行ってどなたかに御自身の意思を1票投じていただくということが民主主義の原点ですから、そういった形のことをまた引き続き啓発し、周知し、PRしていくということを積み上げていきたい、積み重ねていきたいと思っています。 |
【記者】 |
大阪府議会議員選挙、大阪市議会議員選挙について、大阪都構想の行方が非常に注目されている中での選挙でしたが、大阪維新の会が第一党は確保した上で過半数には至らなかったということですが、知事としてはどのように見ていらっしゃいますか。 |
【知事】 |
これも大体事前に、下馬評といいますか、様々な機関が色々な調査をし、予想していた。そういう意味では、その予想していた範囲内といいますか、想定内ではないかなと思っております。
大阪では維新の党ではなくて維新の会でやったんですね。大阪維新の会は一定のといいますか足場を築いたのではないかと思いますが、問題はこれからの、来月の住民投票ですから、それに向けて賛成される側、それから反対される側、それぞれが論戦といいますか意見を闘わせるんでしょう。それを大阪市民の皆さんが投票で決めるということでありますから、その点は私もしっかりと、大きな関心を持って注視していきたいと思っております。
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