【記者】 |
愛知県消防学校での不適正な会計処理に関して、結局、不適正の原因はどこにあったと知事は受け止めていますか。また、この問題に関係すると思われる若い職員の方が亡くなられていますが、県のトップとしてどのように受け止めていますか。 |
【知事】 |
今回、愛知県の消防学校で不適正な会計処理が発生をしたということは、コンプライアンスの意識の徹底に取り組んでいるところでありますので、こうした事案が発生したというのは極めて遺憾でありまして、大変申し訳なく思っております。県民の方々に深くおわびを申し上げたいと思っております。今後、こうしたことが二度と生じないように、まずは事実関係の把握と原因究明と、そして再発防止にしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
また、こうした中で、関係すると思われております若い職員が自ら命を絶つという大変痛ましい事故が起きました。大変残念でありまして、大変有為な人材をこういう形で失ったのはまさに痛恨の極みでございまして、亡くなられた職員には心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、残されたご遺族の皆様には謹んでお悔やみを申し上げたいと思っております。
いずれにいたしましても、事実関係をしっかりと担当部局で把握をして、そしてその事実を公表するとともに、こういったことが二度と起きない再発防止などについて、しっかりと取り組んでいくことだと思っております。 |
【記者】 |
今回の不適正な会計処理については、誰かが懐にお金を入れたというわけでもなく、推測とのことでしたが、年度末に予算の再要求をするのをためらってしまったのではないかと、記者会見で防災局から話がありました。このように、予算の再要求がしづらいような風土が、実際に県庁内にあるとお考えですか。また、何か意識改革が必要だとお考えですか。 |
【知事】 |
とにかく県といい、国といい、いわゆる行政というのは、税金、公金を預かっているわけです。県民の皆さんに納税をしていただいたお金を扱って色々な仕事をしているということでありますから、そういう意味では、その出と入り、それから使用、使うということについては、きちっと法令に則って手順を踏んできちっとやっていく。それは当然求められることでございまして、そういったものをしっかりとやっていくことに尽きると思っております。
そういう中で、今回、年度末に工事が思った以上に予算がかかってしまったと、想定以上にかかってしまったと。しかし年度末で予算がない中でどうしようかということになったのではないかと。最終的な全体を、私はまだ聞いておりませんが、第一報といいますか、報告ではそういうことだと聞いております。そうであったとしても、だからといって勝手に支出をしていいというものでは絶対ありません。そこのところの法令遵守、コンプライアンスの意識というのは、やはり、とにかく現場に至るまで、隅々までしっかりと徹底をしていかなければいけないということを改めて思いまして、コンプライアンスの徹底というのはしっかりと指示をしたところでございます。
そういったことが言いにくい雰囲気があるとか、それはないと思います。あってはいけないと思います。それと、そういうことを理由にしていい話では全くない。それをやればもっと悪い。それは法令を踏み外すという話になりますから、それは絶対やってはいけないので。それだったら、その仕事をやめたらいいんです、その場でぱっと、「できません」と言って。それだけのことです。別にそんなことで、天が割れて、世の中ドーンとひっくり返るようなことにはなりはせんよ、そんなもの。そういうことですよ。
そのことをしっかりと上司に報告しながら、これをどうするんだと。全く想定したところとは別のところが壊れていて、それで余計に金がかかってしまうのだったら、それをどうするんだという話は、やっぱりしかるべき者と、上司とよく相談をして、きちっと善処できるような、そういうやっぱり風通しのいい、情報は上とも下とも共有し、上にもすぐ上がっていくような、そういう組織でなければいけないなということは、それは言えると思います。
ただ、私は県庁の中はそういうことがしづらい雰囲気ではないと思いますので、今回はやっぱり、全体、まず事実関係を、どういうことだったのかというのをしっかり把握したうえで、再発防止、コンプライアンスの徹底、これをしっかりとやっていければと思っています。 |
【記者】 |
現段階で、調査は防災局が主体となって実施しています。先ほどコンプライアンスというお話もありましたが、人事課や監察室が今のところ調査に関与していない妥当性について、知事はどうお考えですか。 |
【知事】 |
まずは、この消防学校を司る防災局が一番その実情を分かっていると思いますので、そこがしっかりと調査をして、事実関係を把握したうえで、その調査結果をまとめて、今言われた関係部局に報告をするということも必要だと思いますし、当然、私どもにも報告が上がってくると思いますし、そのうえで事実関係を公表して、二度とこういったことが起きないように再発防止策を講じるということもあわせて、県民の皆様にお知らせをするということが必要だと思っております。
この件は、そういうことを言うとあれですが、そんな複雑な話ではありませんのでね。防災局が消防学校の色々な様々な書類だとかデータとか、そういったものを当時の関係者にヒアリングしながら事実関係を把握する、まとめれば事が分かるということだと思っております。その全体、正確な事実関係をしっかり把握をして、できるだけ早くまとめて、また公表するということになろうかと思います。
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