【記者】 |
大阪市の橋下市長が維新の党を離党し、近いうちに国政政党「大阪維新の会」を作ると言われていますが、それについての知事の受け止めを聞かせてください。
また、橋下市長は、大阪都構想の住民投票をもう一度やりたいと意欲を示されていますが、その点についてのお考えがあれば聞かせてください。 |
【知事】 |
2つご質問をいただきました。
まず、都構想については、ああいう形で僅差で通らなかったということ、私も大変残念に思っておりますので、また引き続き、同じ内容というわけにいかないと思いますが、中身をもう一回精査し、見直してトライするということは、私はあっていいと思いますし、ぜひ頑張ってまたチャレンジをしていただければと思います。それは私も十分応援をしていきたいと、その点は思っております。
もう1点の、維新の党が分裂をしていく方向でということは、報道で聞いておりますが、その中で、大阪維新の会という原点に戻って、またそれを国政政党にしていくということを橋下さんは言われています。私がそこのところをとやかく言う立場にはありませんが、先週の一連の報道の経過の中で、自分は離党するけど党は分裂しないでねと言った翌日に、大阪維新の会を国政政党にして全国でやっていくんだというのは、ちょっと、何というか、あまりにも変わり身が早いのではないかというか、唐突感があるような感じで私は受け止めましたがね。その点は、正直言ってちょっと驚いたというか、ちょっと意外だったなと思います。
原点に戻って、11月の選挙に全力を注入して大阪都構想を頑張るというのは非常に分かりやすいのですけれども、その一方で、また大阪維新の会を国政政党にすると決断したというのを1日で表明されたので、ちょっと正直それは驚きました。
それと、大阪維新の会という名前で国政政党にするというのは、関西方面ではそれでも通るのでしょうけれども、他の地域ではいかがでしょうかね。例えばこの愛知とか東海では、はっきり言ってそれは無理でしょう。幾らなんでもそれは無理だと思いますよ。そこのところは、私の感じですから、それ以上のことは申し上げる立場にありませんが、どういうふうに政治活動をされていかれるのか、それは関心を持って見守っていきたいなと思っております。
全く関係ないわけじゃなくて、今年の春からは大阪観光局長だった加納さんに、愛知県の観光局長として活躍していただいているわけでありますから、そういう意味では折々に色々意見交換などもさせていただいておりますので。政治行動は橋下さん独自の考えでやっていかれるということなのであれですけれども、折々にまた機会があれば、行政面の話が中心になろうかと思いますが、意見交換をさせていただければと思っています。 |
【記者】 |
「大阪維新の会」という名前では愛知県や東海地方では無理だとのことでしたが、ローカル色が強すぎるということですか。 |
【知事】 |
それは、大阪という名前でやるのは、それは無理じゃないのということです。他のブロック、他の地区まではという、ただ単純なことですけどね。 |
【記者】 |
維新の党の松野代表が民主党の岡田代表と会談する予定があるなど、野党結集に向けての動きが見られますが、それについてどのように受け止めていますか。 |
【知事】 |
前からそういう報道は聞いておりますし、松野さんとは前から親しい友人でもありますから、そんなに突っ込んだ話をしているわけじゃありませんが、色々な意味でお話をしたこともあります。一般論ということでもないですけど、そもそも国会の中は政党政治ですから、国会の中で、政党間で、丁々発止で議論を積み重ねて政策をつくっていくというのが、日本の国会、議員内閣制ですよね。
そういう中で、やはり政治というのは、ある意味の緊張感があって、丁々発止やっていくのがあるべき姿だと私は思っていますから、私もと言ったほうがいいのかな、思っていますので、そういう意味では、今、一強多弱と言われている構造の中で政治が行われていますが、健全な民主主義の政治のあり方としては、一強多弱というよりも、ある程度強力な与党があれば、強力な野党があって、強力なオポジットパーティがあって、マジョリティパーティとマイノリティパーティがお互いに切磋琢磨しながら丁々発止でやっていくのが、健全な議会制民主主義の発展、発達のためにはいいことだと私は思います。民主党と維新の党が、まずは、統一会派になるのかどうか知りませんが、そういった形で統合していくという形の方向というのは、私はいい方向ではないのかなと。国民の目から見て、日本の民主主義という観点から見て、私はあるべき選択肢、方向ではないのかなと、そういうふうに受けとめながら拝見をいたしております。
今後どうなるかは、またあれですけど、よくよくそれは注視していきたいなと思っています。
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