【記者】 |
知事は、今日、名古屋競馬場を弥富トレーニングセンターへ移転するための検討を行うことを打ち出したとのことですが、移転した名古屋競馬場の跡地に、アジア大会の選手村の誘致構想があるとの報道があります。これについて、知事は今、どのように考えていますか。 |
【知事】 |
これは全くこれからのことだと思っております。先程午前中、競馬組合の議会の後も取材がありましたので、同じようにお答えをさせていただきました。
今日競馬組合議会で申し上げたのは、まずは、名古屋競馬場ですね、もう第1スタンドは昭和27年、第2スタンドは昭和28年ということでありまして、耐震補強などはやってありますが、老朽化が著しいということなので、それをこの際、弥富のトレーニングセンターに移転が可能かどうかを検討するということでございまして、まずはそれを28年度中に検討する。検討するということは、売上げの見込みだとか、収支計画をつくらないといけませんので、その上で移転が可能かどうかを見極めるというところまでしっかりやっていきたいと思っております。
跡地をどうするかは、私どもは、もうここ数年来、アジア大会の誘致が可能かどうかを、県庁の中で、内部で検討を進めてきましたが、そういうアジア大会というか大きな大会をやるためには、メインのスタンドをどうするか、それから選手村をどうするか。これはオリンピックもこのアジア大会も必須の条件になっていますので、そういったことはもちろん一つの候補にはなってくるかもしれませんが、全くこれからのことで、まずはこういう競馬場が移転できるかどうかということを調査するということではないかと思っております。
跡地については、要は移転が可能にならなければ跡地は出てきませんので、それはおいおい、これは別途、色々なお声が出ると、御要請というか色々なお声をいただけると思います、多分。名古屋市内に残った数少ないというのか、これは貴重な資源だと思いますので、そういう意味では色々な方のお声を聞いて、それは別途並行的に考えていければと思っています。 |
【記者】 |
愛知県競馬組合には、愛知県とともに名古屋市も出資していますが、名古屋市と協議、連携して、移転について進めていくということですか。 |
【知事】 |
もちろん。構成者は、御案内のように愛知県と名古屋市と豊明市でございまして、構成割合は愛知県が過半数を占めていて、50何パーセントだと思いましたが。名古屋市が30何パーセントで、豊明市が数パーセントかな。という感じだと思いましたが、いずれにしてもこれらの構成団体でよくよく相談をしてやっていくということになると思っております。
今回この検討をするということにつきましても、名古屋市始め構成団体には話はさせていただいております。これから検討ですから。 |
【記者】 |
30日にも、大村知事と名古屋市の河村市長が会談、若しくは記者会見を行うとの一部報道がありますが、それは事実ですか。 |
【知事】 |
そういう予定はありません。そういう報道があったのですか。私はちょっと聞いておりませんが。そういう予定はありません。 |
【記者】 |
弥富トレーニングセンターを名古屋競馬場の移転候補地として検討するとのことですが、移転先を弥富にするメリットは何ですか。 |
【知事】 |
一番はですね、やはり今の名古屋競馬場の施設の老朽化が大分というか、相当進んでいるということが、一番の発端でございます。
今申し上げましたように、スタンドが四つありまして、第1スタンドが昭和27年、第2スタンドが昭和28年、第3スタンドが昭和36年で、東スタンドが昭和40年ということで、全て50年を経過いたしておりまして。もちろん耐震補強はやってありますから、今後5年10年ぐらいはもつと思います。だけど、ではあと20年30年という形でやれるかとなると、やはりなかなかおぼつかないところがあるという中で、これをどうするか。
名古屋競馬につきましては、御案内のように、経過として4年前に検討委員会もつくって御議論もいただきました。当時は赤字基調で累積債務が40億円もたまっていて、これはどこか潮時を見て決断しないといけないかなと私は正直思っておりました。ただ、この40億円という根雪のようになった赤字を、借金を少しでも減らさないといけないということで、JRAのネット販売につなぎ、南関東4競馬のSPAT4につなぎ、何とかと思っておりましたら、今は状況が、どんどんどんどんネット販売がグーッと増えてまいりまして、JRAとか南関東の4競馬のSPAT4、そういったところでの売上げがぐっと上がってきまして。それと、中央競馬の場外馬券、土日も開けて場外馬券もやりましたが、それも中央競馬の金山の場外馬券が、1年半ぐらいでしたか、改築のために閉鎖になったので、そういうお客様も来たということもあって、非常にそれも増えたということもあって、今3年連続大きな黒字を計上することになりました。
そういうような状況を見てみますと、今年度、それと平成27年度の売上高を見ると、あの競馬場、本場での売り上げが、9パーセントかな、もう1割切っているのです。ネットが65パーセントということなので。そういうことを加味しますと、今回、確かに鉄道のアクセスというのは弥富の方にはありませんが、伊勢湾岸の湾岸弥富インターチェンジを降りてすぐだということ、尾張中央道の角だということで、車の交通の便はそこそこいいのではないかということと、あとはネット販売が主流になってきたという時代の流れの中で、これは検討の余地があるのではないかと、大いに検討できるのではないかという思いで、今回検討するということにさせていただきました。
ですから、一番はやはり、今回移転することで、競馬場全体をフレッシュ、リニューアルすることができるということ。フレッシュ、リニューアルすることで、より広いファンの方々に来ていただけるような、そういったものを目指せるのではないかと。
例えば東京の大井の競馬場なんかは、トゥインクル競馬といって、夜、ナイターをやると、夏なんかは、お仕事を終わった方が結構来たり、若い人がデートの場所として来たりとか、そういう色々な広いファン層をつかんでおられるのですね。
今、残念ながら港区の土古の競馬場では、ナイター設備がないものですから、昼、平日の昼間だけなので。そういう意味では、平日の昼間に来られるという方は、やはりどうしても限定されますので。そういった形でフレッシュにリニューアルすることで、やはりファン層を拡大することができるということ、そういう雰囲気を、フレッシュにリニューアルすることで、若い人も来ていただくことができるというようなこと、色々なことが考えられると思います。そういったことも含めて、しっかりと調査、検討をしていきたいと思います。
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