知事の記者会見
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令和元年12月10日(火) 午前10時
1 知事発言
(1)台風第19号の被災地に対する本県の支援状況について
 皆さん、おはようございます。12月10日火曜日午前10時の定例記者会見を始めさせていただきます。
 昨日までですね、12月議会の本会議ということでありましたので、1日ずれて今日ということになりました。ということでございます。
 いつも冒頭ですね、災害支援について申し上げておりますので、現状だけちょっと触れておきます。
 まず、台風第19号による長野県千曲市の災害廃棄物の搬出についてでありますが、愛知県産業廃棄物協会からの報告でありますが、11月13日から12月6日までの間にですね、長野県千曲市から、千曲市の仮置場の災害廃棄物の搬出を12月6日に完了したという連絡がありました。11月13日から12月6日まで、合計681.79トンを搬出をし、処理を行った会員企業は44社が関連をして搬出を行い、処理をしたということでございます。関係の皆さんに心から感謝を申し上げたいというふうに思っております。
 なおですね、この応援職員派遣につきましてはですね、今年中、この12月とか1月からこの年度末、来年3月末までの職員派遣は8人。8人ですね、派遣予定ということで、もう既に行っている方もいますけれども、これからという方もおります。市町村の職員からは8名。そしてボランティアバスはもう4台行きまして、あと年内1台。それから県の職員は、土木職2名、農業土木職1名の3名をもう派遣をいたしております。それからですね、来年度からの長期派遣ですね、市からの派遣は6人が決定ということでございます。
 そういう今状況で、更に長野県さんへの応援、支援はしっかりと進めていきたいというふうに思っております。

(2)愛知県知事の「今年の漢字」について
 今年の漢字一文字についてですね、発表いたしたいというふうに思っております。
いつもですね、この時期でございますが、毎年年末にですね、1年の世相を表す漢字一文字をですね、全国から募集し、最も応募数の多い漢字を公益財団法人日本漢字能力検定協会が12月の12日、いい字一字の「漢字の日」、この12月12日がいい字一字で「漢字の日」ということになっとるそうでありまして、それにちなみまして、京都・清水寺の貫主様の揮毫(きごう)により発表されておられるわけでございますが、それに合わせて、毎年その日というよりも、その前の直前の会見の日にしてくれと、こういうふうに言われておりますので、今日は12月10日なのでですね、今日発表させていただきたいと思います。
 今年の私が選びました漢字一文字はこれでございます。希望の「望」、のぞみという字でございます。希望の「望」、のぞみということでございます。
 これはですね、今年は愛知の未来に向けて、まいてきた種が多くの実を結び、まさに新しい愛知の展望を開いた年であったと。
 元号が「令和」へと変わり、平和で希望に満ちあふれる新しい時代の幕開けを感じる年。6月には、天皇皇后両陛下初めての地方行幸啓で、「第70回全国植樹祭」へ御臨場賜りました。大変、愛知県にとって大変光栄なことでありまして、県民にとって望外の喜びであったということです。
 また、皆様が待ち望んでいるジブリパークも着々と今、2022年秋に向けて、今実施設計、詳細設計が進んでおります。年が明けまして、今年度中には一部工事に着工したいと思っております。
 それから、待望の愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」が8月にオープン。そして、「あいち技能五輪・アビリンピック2019」では、15年連続日本一、アビリンピックでも2年連続メダル1位ということで、有望な若手が技能王国あいちの力を示したと。また、日本中に勇気と希望を与えてくれたラグビーワールドカップもですね、豊田スタジアムの試合、大変多くのお客さんであふれ返りました。今年もですね、「進化する愛知」を感じた1年だったと思います。
 そして、広く県民に敬愛され、県民に明るい夢と希望と活力を与えた元レスリング選手の吉田沙保里さんに「愛知県県民栄誉賞」をお贈りをいたしました。
 また、愛知県医療療育総合センターの開所、瀬戸つばき特別支援学校の開校、子どもが輝く未来基金の創設など、医療・福祉、子ども・子育て支援に積極的に取り組み、県民一人一人が望む「すべての人が輝く愛知」の実現に向けて、大きな成果を上げた1年でもありました。
 来年も引き続き、県民の皆様一人一人が希望を持って笑顔で過ごせるような、「日本一元気な愛知」の実現を目指し、全力で取り組んでまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 ということでございます。これまでも毎年やって、去年は「愛」、おととしは「夢」、その前は「祭」、2015年は飛翔の「飛」、飛ぶと。こういう形でずっと毎年一文字を選んできているところでございます。

(3)「産業空洞化対策減税基金」に基づく立地補助金の2019年度第2回補助対象案件の決定について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/ricchitsusho/0102ricchihozyo.html)

 産業空洞化対策減税基金に基づく立地補助金の決定でございます。今年度2回目でございます。
 今年10月までに申請のあった案件に関しまして、外部有識者を中心とする審査会議において、事業の成長性、雇用の維持・拡大等の観点から御審査いただいた結果を踏まえ、申請のあった23件を補助対象といたしました。
 お手元の一覧のうち、何点か補助対象案件を御紹介をしたいと思います。
 まずはですね、整理番号1番は、高度先端分野における投資案件を支援する「21世紀高度先端産業立地補助金」でございます。
 1番の日本特殊陶業株式会社さんでございます。同社は、セラミックス技術を軸にスパークプラグ・排気ガスセンサーなどの自動車部品等の製造を行ってきました。今回の事業計画は、ハイブリッド・EV等クリーンエネルギー自動車に搭載する全固体電池の研究・開発を行うために、小牧市にある同社の工場敷地内に研究所を新設し、研究開発機能を高めるものでございます。これが一つ。
 そして、整理番号2番から22番の21件がですね、県内に立地する企業の再投資を市町村と共同で支援する「新あいち創造産業立地補助金Aタイプ」であります。
 その中からまず、整理番号17番、株式会社豊田自動織機さんです。同社は、トヨタ生産方式による高品質なものづくりをベースに培ってきたエンジン製造の技術を生かして、この度、自動車の燃費性能を向上させるターボ部品の生産工場を半田市内に新設する計画でありまして、半田市と連携して支援を行うものでございます。
 次に、整理番号19番の福井ファイバーテック株式会社さんでございます。こちらはですね、主に炭素繊維強化プラスチック等を製造する事業者でありまして、この度、発電用洋上風車翼材やトンネル用ケーブルラック等に使用される炭素繊維・ガラス繊維強化プラスチックの製造を行うため、豊橋市内に工場を新設する計画であり、豊橋市と連携して支援を行うものです。
 整理番号23番、最後ですが、高い成長性が見込まれる分野等の企業立地を支援する「Bタイプ」でありまして、布目電機株式会社さんの案件を補助対象として決定しました。同社は、産業向け乾式変圧器の分野で国内トップシェアを有している事業者です。AI、IoT、5Gといった次世代情報通信関連産業で必要となる、半導体製造装置用の電源ユニットの製造を行うため、愛西市に工場を新規立地する計画を支援するものです。
 今回の補助対象案件の事業分野別内訳は、自動車関連12件、機械・金属関連5件、環境・新エネルギー関連等6件でありまして、地域別では、名古屋地域が3件、尾張地域が7件、西三河地域が10件、東三河地域3件と、県内全域において広く御活用いただいております。
 今回の補助対象案件23件の総投資額は407億円余、現時点における補助予定額は27億円余となり、3,700名余の常用雇用者が維持・創出される効果が見込まれます。
 これまでの決定分と合わせますと、2012年度からの補助対象案件は338件、総投資額は5,618億円余、現時点における補助予定額は330億円余となり、約5万3,000名の常用雇用者が維持・創出される効果が見込まれます。
 強い「ものづくり愛知」の推進のため、今後も産業空洞化対策減税基金を活用し、企業立地や研究開発・実証実験を支援することで、「産業首都あいち」の実現を目指してまいります。
 ということでございまして、お手元の資料は今申し上げたことを整理をしているものでございます。1枚目が、参考に今申し上げた分野別、地区別の内訳、大企業・中小企業別ということ、それから2枚目がですね、この一覧表ということでございます。そして3枚目がですね、この立地補助金の概要ということでございます。
 ということでありまして、今年度はですね、第1回の採択と合わせて、前期ですね、前期と合わせて42件、総投資額が601億円余を採択をさせていただいたということでございます。現在ですね、現在相談を受けている案件は10件以上ありまして、今のところ、申請はほぼ横ばい、若干今は増えていると。去年がですね、去年は、採択が49件、投資額が702億円余でありますので、今年は若干減りましたが、今手元のものは10件以上ありまして、今年はちょっと増えているということであります。
 随時受付をしておりまして、期限は、前半は4月までか。4月まで。ですから、11月から4月で、今回のやつは5月から10月という形で。ですから、半年。半年ごとに、年度のあれがありますのでちょっとずれますが、そういう形で、外部有識者の審査委員さん、これはちょっと非公表でありますが、大学教授や経済団体、公設試験研究機関の役職員の皆さんに委員をお願いして、この企業さんの投資計画が補助制度の目的に合致するかどうか、事業の成長性や雇用への効果などの観点から審査をいただいているところでございます。
 今10件以上ですね、そういう御相談が十何件ほどありまして、十数件ありますのでですね、まだまだ、年度末に向けてまた企業の来年度の設備投資計画が決まってきますので、引き続き更に申請は見込まれるというふうに思っております。
 この補助制度を開始して、2012年度ですから、ちょうど8年ということになりましたが、様々にいろんな市町、そして活用企業の皆さん、それからですね、有識者の皆さんから意見をいただいておりまして、多い意見がね、やはり雇用要件、雇用を維持・創出といっておりますが、人手不足が激しいので、雇用を増やせと言われてもなかなか難しいという意見はございます。
 それから、投資は1企業同じジャンルだと1回なんだな。同じ事業所1回なんで、積極的に投資したいというところは2回目も応援したいという意見は、市町からは出てきておりますが、今のところはそういうところでやっております。
 できるだけあまねく多くの企業さん、事業者さんに活用していただきたいということでやっております。
 それからですね、設備投資で、今の投資ですから生産性が上がりますので、そうすると人を増やすということにつながらないという声もございます。あとですね、人手不足への対応をどうするかというような話とか、あとですね、Bタイプの要件が厳しいだとかですね、いろいろそういう御意見もいただいておりますし、スタートアップへの設備投資支援も必要じゃないかとかいう意見は、有識者からもいただいておりますが、いろいろな意見をお聞きしながら、時代に合わせてですね、進めていければというふうに思っております。
 Bタイプの要件が厳しいというのは、サプライチェーンの中核分野で国内シェア10パーセント以上、又は成長分野、2年で25パーセント以上の市場成長と、こういう要件がついているので、これはなかなか厳しいですねということは、御意見はいただいておりますが、いずれにしてもですね、意見を聞きながら、また改善できるところは改善していきたいと思いますが、今のところはですね、こうした形でこの枠組みは継続をしていきたいというふうに思っております。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1) 愛知県知事の「今年の漢字」について
【質問】 愛知県知事の「今年の漢字」は「望」ということですが、多忙の「忙」もあてはまるぐらい今年の知事は忙しかったと思います。この「望」という漢字の中には、今問題になっている「CSF(豚コレラ)」や「あいちトリエンナーレ2019」も含まれていますか。
【知事】 様々なものをですね、全部入れて、今年はですね、総じてやはり明るい話題、そしてまた未来に向かって開けていく話題が多かったということで、こういう形で示させていただきましたので、この「望」という漢字にさせていただいたということでございます。

(2)ハードディスク等情報システム機器の廃棄時の処理方法について
【質問】 神奈川県庁で個人情報等が蓄積されたハードディスクが転売された事案について、知事の所感を教えてください。また、現時点で愛知県庁において同じようなトラブル等の報告はありますか。あわせて、県のハードディスク廃棄等の処理方法と今後どのようにしていくのかも教えてください。
【知事】 これ、先週ですね、先週末ですか、神奈川県庁で県庁内の各部局の情報を蓄積する共有サーバで使用していたハードディスクの情報が、消去作業を行う過程で流出したという報道があったということでございます。
 どんどん広がりを見せていて、神奈川県とこの富士通リースとの契約終了により、サーバから取り外されたハードディスクのデータを消去せずにですね、それを委託されたブロードリンクという会社の社員がそれを横流しというか盗んで、それをまた転売をしたという事案で、案件としては典型的な、何といいますかね、横領といいますかね、社員の横領ということだというふうに思いますが、事が、昔でいう紙データとか何とかというものじゃなくて、ディスクに入っている膨大な情報がですね、それも外に流れてはいけない大変重要なですね、個人の情報が流出したということですので、大変これはですね、ゆゆしき事態だというふうに思っております。そういうハードディスク自体はこんなに小さくても膨大な情報が入るというのが今のこのIT社会、データ社会でありますので、その点はやはり厳重にですね、管理をし、それをしっかりやっていかなければならないということはもう当たり前のことだと。我々は今現代社会に生きている上において大前提だということだと思っております。
 そういうことでですね、早速といいますか、私どもの愛知県庁でそういうのがあったかということでありますが、今のところ、まだ、先ほどですね、部局から報告を聞いた時点ではですね、全部局からの報告ではなくて、今のところ93パーセントですね、私どもの総務局の方にですね、情報政策課に報告が各部局からですね。部局ごとにこう、部局ごとに管理してますのでね、この情報データ。業務ごとに最適になるようなシステム整備を作っておりますので、全部県庁一遍にこういうひな形ということじゃなくて、部局部局でそれぞれに自分の業務に合ったものを、システムを整備してやっておって、それぞれその各業務所管課がですね、サーバ機器等を導入・管理しているというやり方でやっておりますので、それぞれのところから今報告が来ておりますが、今のところ、93パーセント回答で、過去3年間で富士通リースへの返却事例は17所属21件、それからブロードリンクとの、そこからブロードリンクとの関わりのあるものが7所属7件という報告がなされております。
 現時点での情報流出というのは確認をされておりません。これはこの、県が契約をしているのはこの富士通リースでありますので、富士通リースという会社にですね、事実関係をしっかり、これは確認をしていきたいというふうに思っているところでございます。
 今のところはそういうことでありまして、サーバ機器の導入は、先ほど申し上げた業務ごとに最適となるシステム整備を進めておりまして、主な、例えば税務システムとか県営住宅の管理システムとか、人事・給与・旅費といったですね、費用ですね、そうしたものの、給与とか事務費用を管理する総務事務システムでありますとか職員のポータルサイトシステムとかそういったもの、それぞれごとにシステムを作ってサーバ管理をしているということでございます。
 そして、本県ではですね、「愛知県情報セキュリティポリシー」の中でサーバ等の情報資産を廃棄又はリース業者に返却する場合には、データを復元不可能な状態にしてから廃棄、返却するか、業者に守秘義務を課してデータを復元不可能な状態にさせるよう定めているということでありまして、実際の運用としては、各所属において、データ消去ソフトによる消去、磁気による破壊、物理的な破壊などを行ったり、業者に委託してデータを復元不可能な状態にさせたりしているということでございます。
 こうした形のですね、愛知県情報セキュリティポリシーに定める廃棄時等の取扱いが遵守されているかどうか、ちゃんと守られているかどうかは、現在というか毎年ですね、これは情報政策課で「情報セキュリティ対策状況調査」、それから「情報セキュリティ内部監査」を実施をして確認を行っているところでございます。
 そういう中で、先ほど申し上げましたように155所属のうち17所属で富士通リースと21件の契約があり、そこから、富士通リースから7所属で7件のブロードリンクとの関わりがあったということでございます。
 今回ですね、今回はこれは犯罪行為なので、この富士通リースという会社がいけなかったというよりも、そこと契約したブロードリンクの中の社員がまさに犯罪行為を行ったということでありますから、犯罪行為でやられるとですね、まさに犯罪行為としてこれはやはり司直でしっかりただしてもらわないかんということだと思いますが、ただ、それに至る前にですね、やはりデータをですね、復元不可能な状況にして廃棄をして渡すということがやはり必要ではなかったか、また、データをそこで廃棄をしたという確認が必要ではなかったかということでありますので、そういう意味でですね、これはしっかりやっていかないかんことだと思います。
 改めてですね、今回この件がありましたので、廃棄・返却時の取扱いを徹底するよう、改めて全職員に周知をしたところでございます。こうしたですね、重要な情報が保存されたサーバ等を廃棄、返却する場合は、物理的又は磁気的な破壊によってデータの復元が不可能な状態になったことを、県においても確実な履行を担保できるようにする必要があると考えておりますので、こうした具体的な取扱いを取りまとめて周知、徹底をしていきたいというふうに思っております。
 まずはですね、廃棄・返却時の取扱いを、今もこの情報セキュリティポリシーで決めておりますので、復元不可能な状態にしてから渡す、それを業者において復元不可能な状態にするということをですね、定めておりますので、それをまずは周知、徹底を、まずは徹底をしていきたいというふうに思っておりますし、更に一歩進めて、これが確認できるようにですね、やっぱりもう一回、もう一回周知状況をきちっと上げてですね、また徹底をしていきたいというふうに思っているところでございます。
 今現在、部局の報告が93パーセントということでありますので、速やかにですね、確認・報告をさせて、全体、100パーセントになったら、その時点でまた部局の方から御報告をさせていただきたいと思っております。

(3)IR(統合型リゾート)の誘致について
【質問】 10日ほど前に北海道がIR(統合型リゾート)誘致を断念したと発表しました。愛知県はIR誘致について現時点では変わりありませんか。
【知事】 MICEを核とする国際観光都市の整備等々に向けましてね、これは2018年3月にその研究会での報告をいただいておりまして、それを踏まえて2018年度、そして2019年度と、そういう研究・調査をですね、進めているところでございまして、現在は研究・調査中ということでございます。その状態は変わっておりません。