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令和3年6月7日(月) 午前10時

1 知事発言
 それでは、皆様おはようございます。6月7日月曜日のですね、定例会見を始めさせていただきます。
 それではですね、今日の発表事項は1点でございます。

(1)2021年度自動運転実証実験の実施について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/jisedai/jidounten-jisshi-2021.html)

 今日は、この自動運転の実証実験について、大分中身が段々、やっぱり年を追うに従ってですね、段々中身が濃くなってきているなというふうに思いますが、発表資料を御覧いただきながらお聞きをいただきたいと思います。
 愛知県では、全国に先駆けて2016年度から自動運転の実証実験を開始し、これまで遠隔監視等の自動走行の技術に加え、商用5G、AR等を掛け合わせ、自動運転によるビジネスモデルの構築を進めてきました。
 今年度は、これまでの取組を更に推し進め、交通事業者が実運行で再現可能かつ持続可能なビジネスモデルの構築を目指し、県内の3地域で実証実験を行います。
 実施地域は、ショーケースモデルの常滑市、中部空港ですね、中部国際空港。そして集客施設モデルの長久手市、これはモリコロパーク、万博公園(愛・地球博記念公園)、ジブリパークということですね。そして都心モデルの名古屋市、これは名古屋の鶴舞、鶴舞公園周辺と。ステーションAiも作りますのでね、ということでございます。
 そして、まずですね、ショーケースモデルの常滑市では、中部国際空港島で「公道と空港制限エリアの同時運行・管理」をテーマとして、貨物地区と空港制限エリアの2ルートを1か所の遠隔席から一元管理し、2台の自動運転バスを同時運行いたします。
 また、24時間の運行を想定をして、これまでの日中だけでなく、早朝から深夜に及ぶ時間帯での運行を行います。
 さらには、AIを活用した映像解析により、遠隔監視のモニター画面へ危険箇所を知らせる技術の導入や、路側(ろがわ)にセンサーを設置することで、更なる安心・安全な運行を実現をしますということでございまして。
 資料のですね、1ページを御覧をいただきたいと思いますが、この下の表ですね、三つ並んでおりますが、まずショーケースというところで、常滑、中部国際空港島、公道と閉鎖空間。実施ルートとしては、第1旅客ターミナルビルと貨物地区、これは公道。そして、第1旅客ターミナルビルと第2ターミナルビル、空港制限エリア。ここを自動運転で同時に動くということでございます。一元管理し、早朝・深夜の運行もし、映像解析、路側センサー、信号協調、磁気マーカの活用ということでございます。
 これは交通事業者が実運行で再現可能、これは言いましたね。ショーケースモデルは、公道と閉鎖空間の2ルートを1か所の遠隔席からの一元管理で、早朝の5時から深夜23時までの運行を行うということでございます。
 そして続いてですね、真ん中の集客施設モデル。集客施設モデルの長久手市では、モリコロパークで「リニモ駅から園内目的地へのシームレスな移動」をテーマとして、リニモ公園西駅から公園西口を経由して、公園北側に位置する地球市民交流センター方面へ、複数台の自動運転車を利用してスムーズな送客を行うということです。
 とりわけ、園内においては、運行管制システムにより、3台のカートを利用し、利用需要に応じて、走行ルート、運行ダイヤ、配車台数を自動設定して運行をするということでございます。
 この真ん中に書いてありますように、この表ですね、モリコロパークにおいてリニモ公園西駅から公園西口駐車場、これは公道ですね。それから、西エントランス広場から地球市民交流センター方面、これは公園内、公園内ということです。「リニモ駅から園内目的地へのシームレスな移動」を行うということでございまして、特に、この特徴というところですが、園内のカート3台について、利用需要に応じて、複数の走行ルート、運行ダイヤ、配車台数を自動設定する「運行管制システム」を導入する。「運行管制システム」を導入するというところがポイントということですね。ということでございます。ちなみに、この利用としては、公道は1台、園内は3台のカートということで、自動運転車を利用したシームレスな送客を行うということでございます。
 そして最後に、都心モデルの名古屋市内では、「都心における自動運転を利用した移動」をテーマとして、鶴舞周辺において、都心の幹線道路を含むルートにおいて約3か月の運行を行い、一般車両との混在交通における自動走行の在り方を検証するということでございます。
 この資料の方の1ページの表ですが、都心、名古屋市、鶴舞周辺の公道。名古屋工業大学、JR鶴舞駅、イオンタウン千種の周辺。鶴舞公園の周りをぐるぐると回るという感じですね。ということでいいんだな。
【経済産業局長】名大病院の方へ行きます。
【知事】 ぐるぐるじゃなくて、名大病院の方へ、イオンの方へ行くんだね。周辺の公道を巡るということですね。
 ということでございまして、これは名古屋市内の都心・幹線道路を含むルートで3か月の運行を行うと。長期にわたる実証を行って、混在交通における知見を蓄積をするということでございます。
 なお、具体的なルートや実施時期につきましては、今後、愛知県警など関係機関と調整してまいりますということです。
 事業実施体制は、資料の2ページを見ていただきますと、裏面ですね、これがそれぞれの3地区の企業さんということでございまして。これまでは年間3か所やっておりまして、一括して1企業・グループを募集しておりましたが、今回はですね、名古屋市内・都心モデルというのを新たに追加いたしましたので、今年から新たに都心モデルを公募するため、幅広いプレーヤーの参画を実現するために、地域ごとのビジネスモデルの検討をより具体的に行うということで、3地域に分けた公募を行いました。それぞれに公募をしたということで、あわせて、この3地域のビジネスモデルの調査・分析を行うために、調査事業も公募しました。ですから4者、公募をさせていただいたということでございます。
 まずはですね、常滑の中部空港のショーケース。これは株式会社NTTドコモに事業委託をし、この下にある企業グループ、6社の企業グループで実証実験を行っていただくということでございます。
 NTTドコモさんを代表として、先進モビリティさん、このアンダーラインが今年新規(参画企業)ですが、先進モビリティさんというのは、自動運転車両の提供を行うということで、ここに書いてあります。そして走行調律作業の実施ということで、これは自動運転を軸とする先進的なモビリティを研究・開発する東大発のベンチャー企業でありまして、愛知製鋼も出資しているということでございます。これまでにですね、羽田空港や神奈川県などでの自動運転の実証実験を実施している実績があります。ということで、今回参画をいただくということです。引き続きが、名鉄バス、それから日本信号、それから愛知製鋼は磁気マーカを提供すると。次のシーキューブというのは、これは磁気マーカの敷設工事の実施ということで、名古屋に本社を置く、NTTの通信設備工事の設計・施工・保守等を行う企業、NTTの関連企業さんということですね。ということでございます。これがまず一つ目の常滑の中部空港のショーケースでの実証実験。
 そして次に、イ、集客施設での実証実験。これはモリコロパークで行うものですね。これもNTTドコモさんに事業委託をして、6社ということです。
 NTTドコモ、アイサンテクノロジー、ティアフォー、岡谷鋼機、損保ジャパンさんがそれぞれこの役割を担っていただきますが、今年新たに三菱電機さんが入っていただいて、三菱電機さんは、先ほど申し上げた運行管制システムを提供すると。利用需要に応じて、複数の走行ルート、運行ダイヤ、配車台数を自動設定するシステムということでございます。これが二つ目。
 そして三つ目がですね、都心でございまして、これは全く新しい会社でありまして、WILLER(ウィラー)株式会社に事業委託をいたします。下にあるように、6社・1大学の共同企業体ということで、コンソーシアムですね。
 WILLERという会社は大阪本社の交通事業者で、いわゆる高速バス、東名・名神の高速バスを運行している会社で、高速バスでは売上業界第2位という会社でございます。WILLERという会社は、自動運転について東京都と京都府で実証実験を行い、またシンガポールでの商用運行も実績があるという、こういったものを取り組んでいる会社であります。
 WILLER EXPRESS(ウィラー エクスプレス)というのは、これはその関連会社ですね、自動運転バスを運行するということでございます。そしてその次、同じく名鉄バスさんが入り、そしてST Engineering(エスティ エンジニアリング)さんというのは、これはですね、シンガポール国営の総合科学企業。シンガポール国内で、自動運転バスの商業運行サービスを実施。これはだからWILLERと組んでやっているということですね。ST Engineeringさんは、技術面のサポートをしていただくということです。それから、BOLDLY(ボードリー)。BOLDLYというのは、3Dマップの作成、車両設定、自動運転オペレータートレーニングということで。これは、旧社名は、ソフトバンクドライブ。ソフトバンクですね。ソフトバンクドライブということで、3Dマップの作成を行うと。ですから、WILLERとソフトバンクの連合体と言ってもいいかもしれませんね。ということでございます。
 そしてイオンタウンさん。イオンタウンさんは、将来的なサービスモデルの検討。ですから、あそこにあるんだね、イオンがね。
【経済産業局長】 イオン千種です。
【知事】 イオン千種が北だな、鶴舞公園のね。ですから、そこをぐるぐる回るので、そういうサービスモデルの検討を行っていただくということです。
 それから、名古屋工業大学さんも今回初めてですが、これはニューノーマルにおける移動を通したコミュニティ形成に関する共同研究を行うということで、名古屋工業大学のところも通るということなので、そういったことで参画をいただくということでございます。
 名鉄バスさんも入り、地元に根ざした運行モデルも検討するということで、非常にバラエティーに富んだ、それぞれ三つが全く別の内容のもので、それぞれに特徴を持った、日本といいますかね、今の自動運転の最先端企業の集合体ということで、三つ作ることができたということでございまして。全部で参画団体数が、3地域で17社1大学、17社1大学ということでございます。17社1大学ということでございます。
 そして、締めくくりとしてね、自動運転社会の実現に向けて、自動車産業の一大集積地である愛知が、引き続き日本、そして世界をリードする存在であり続けるために、自動運転の更なる高度化、実用化を目指した取組を推進してまいりますということでございます。
 それで、次に3ページでございますが、ビジネスモデルの調査。今回はそうした自動運転の実証実験と併せて、この3地域のビジネスモデルの調査・分析を行うということで、3ページの(2)ビジネスモデル調査、PwC(ピーダブリューシー)コンサルティング合同会社に事業委託をいたしました。
 その内容として、①安全性・リスクの分析、②事業性の分析、③社会的受容性の分析、④法的課題の分析、⑤実装に向けたロードマップの作成ということで、この調査事業の委託をいたします。ということで、今、四つの事業をここで構成をさせていただきます。
 そして、最後の具体的な実証車両ですが、3でありまして、中部国際空港島では小型、これは日野自動車の「ポンチョ」をベースとした自動運転車両でありまして、磁気マーカシステムを活用した自動運転システムを搭載する。これは、去年だよな。去年もやったね。道路に、こうぺたぺたと磁気マーカをね、埋めるというか貼ってだな。貼って、それを使った自動運転というのをやりました。そのときの「ポンチョ」、これを2台同時に使う。1か所で2台同時に運行するという、公道と空港の中と両方ですね。ということです。
 それから二つ目のですね、モリコロパークでは、外はですね、公園の西駅から西口までは、この「ジャパンタクシー」ですね、トヨタの「ジャパンタクシー」をベースとした自動運転車両。これを自動運転OS Autoware(オートウェア)により走行するということですね。Autowareは、これはティアフォーが開発したね、ティアフォーが開発した自動運転のOSです。そして園内はこのカート、カート3台ということで、これもAutowareにより走行させるということでございます。
 そして最後にですね、鶴舞周辺の都心エリアでは、この「アルマ」という車両を1台運行するということで、これはフランスのナビヤ社製の自動運転用電気自動車。ハンドル、アクセル・ブレーキペダルがなしということで、手動運転モードでは、ゲーム機のコントローラーを使用して運行するということで。衛星測位システムで自己位置把握、センサーで障害物を検知してやっていくということで、これは見たこともないものなんで、これが来るということで楽しみにいたしております。
 これはですね、今申し上げたように、フランス・ナビヤ社製の自動運転用電気自動車でありまして、ハンドル、アクセル・ブレーキペダルはないということでありまして、将来の自動運転車のイメージを先取りする車両だということです。これまではね、東京、京都で実証実験をし、そしてシンガポールでの商用運行を実施しているということでございます。ということで、これが来るのが楽しみでございます。具体的には、今後実証実験内容を発表する中で、改めて紹介をさせていただきます。
 今後のスケジュールですが、これから地域の関係者、それから国交省、愛知県警などと調整を行いますが、なのでスケジュールはこれからですが、まずはですね、このうちの三つ目の、この都心モデルである名古屋市内の鶴舞周辺、これを一番最初にやるということでありまして。要は、3か月やりますのでね、3か月やるということなので、まずはこれを急ぎまして、協議が整えば8月頃、8月頃を皮切りに実証実験を開始をしたいというふうに思っております。そして3か月の運行を行って、実績を積み重ねる。そして分析をするということでございます。他の2か所はその後ということでございまして、引き続き、詰めていきたいというふうに思っております。
 これは、この自動運転の社会実装、自動運転の実証実験は、2016年度からやってきたということですが、実際の自動運転の実験自体は2014年度。最初は知多、知多半島道路でやり、次は守山区のですね、一般公道でやり、そしてこの実証実験ということで、2016年度からやってきているということで、延々とやって、2014から、4、5、6、7、8、9、10、11、これで8年目ということになりますね。ということで、引き続きやっていきたいというふうに思っております。
 今年度は、公道と閉鎖空間の二つの走行ルートを1か所の遠隔席から管理することで、実際の運行モデルに近づけていく。また、遠隔監視にはAIを活用した映像解析、路側センサーなどの新しい技術を導入して、省人化と安全・安心な運行の両立を図るということでございまして、これが中部空港モデルということで、昨年度は一つの走行ルートで1か所の遠隔席からの管理ですが、今回は1か所で2台を同時に運行するということでやっていければというふうに思っております。
 なお、交通対策課においてMaaS(マース)の実証実験を今年度にやりますが、これは名古屋東部丘陵地域ということなので、このモリコロパークの実証実験と重なりますので、それは連携をして、連携をしてですね、やっていくということで、リニモの公園西駅から西口へ行くリニモと自動運転タクシーとの接続、そこをMaaSの実証実験で一緒に連携して、絡めてやっていければというふうに思っております。
 ちょっと長くなりましたが、大変中身が濃い内容でありましたので、少し詳細にお話をさせていただきました。
 というのがまず第1点でございます。

(2)新型コロナウイルス感染症について
(https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/covid19-aichi.html)

 引き続き、コロナの感染状況について、今日の発生状況はまた午後、いつもの時間に申し上げますが、昨日までといいますか、今朝までの時点の状況を申し上げます。
 まず一つ目がですね、70歳代以上の方の割合でありますが、これが11.3パーセント、段々増えてきております。それと、感染経路不明の方の割合が46.8パーセント。まあこれ第4波ね。これはほぼ同じということです。
 それから、重症・中等症の方の割合でありますが、8.6パーセント。少し数字が増えてきているか、ほぼ最近は変わっていないということであります。
 それから、検査件数ですが、5月30日日曜日まで入りまして、やはり平日と土日は大分違うということでございます。
 それから最後に、入院状況はですね、金曜日以降ですね、3日間、937人であったのが935人ということで、基本ですね、若干減ったということでありますが、ほぼほぼ(同じ)。新規陽性者はぐっと減ってきておりまして、昨日が169人ということでございますが、入院患者さんはやはりなかなか減っていかないという状況であります。そして重症者の方も、なかなかこれも減っていかないということで、先週の6月2日の水曜日、3日の木曜日の発表段階で95人だったものが、ぐっぐっと週末にかけて減りましたが、ほぼこの土日は横ばいでありまして、今83人。95人でしたね、6月2日に95人だったのが、83人ということにはなっておりますが、やはりなかなか減っていかないということでございます。
 そして今ですね、確保病床以外、コロナ病床以外で入院されている方が、一つ病院が増えまして6病院で24人で、コロナ病床の入院患者が911人、911人。これも924人ですね、先週半ば、6月2日(時点)の924人が911人で、若干減ったということでありますが、病床使用率が60.1パーセント。
 重症者も、95人が83人。減りましたけれども、引き続き、病床使用率は56.8パーセントということで、厳しい状況でございます。今日段階で、愛知病院の入院が41人。施設入所は、ホテルが372人。名古屋の東横INNが228、豊川が34、三河安城が110ということで、これまでに亡くなっておられる方は843人ということでございます。
 そしてクラスターでありますが、クラスターが二つ発生をしておりまして、下の表の真ん中、二つ目のところで、医療・高齢者施設等で8N、8N・22人、これは岡崎の医療機関。そして下、保育施設・学校等で、8O・35人。これは名古屋市の学校、名古屋市の学校で35人。この二つが新たに発生をしております。
 そして終息をしたのがですね、終息をしたのは、右のところの6Y、6Yが71人、これは岡崎の障害者施設71人が終息。次が7I、7Iでありまして19人、これは一宮の医療機関。そしてですね、次、7Mが名古屋の医療機関51人、51人。そして7Q、7Q、これは名古屋の医療機関14人、14人。そして7R、7R、豊田の高齢者施設17人、17人。そして7K、7K、これは一宮の医療機関42人、42人、7K。1、2、3、4、5、6、この六つが終息をいたしております。
 そして名古屋市。名古屋市の入院状況は、ちょっと若干の変化が、これは、名古屋市内はですね、やはり入院者が減っておりまして、現段階でですね、全部の入院患者さん307人、307人。うち、三つの病院で9人入院しておりますので、コロナ病床以外でね。引きますと298人、298人という状況でございます。引き続き、厳しい状況であるということでございます。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)2021年度自動運転実証実験の実施について
【質問】 自動運転の件ですけれども、三つ目の都心モデルということで、幹線道路を含むというのは、場所から見ると恐らく若宮大通をまたぐということだと思います。イオンタウンと名工大、鶴舞公園をルートで考えると、これを指すと思うんですけれども、これだけの大きな通りをまたぐ自動運転の実験というのは、全国的にもこれが初めてと言えるんでしょうか。
【知事】 それは初めてか。
【経済産業局長】 初めてに近い。
【知事】 初めてに近いというか、まあそうなんでしょうね、きっとね。
 というか、まだちょっと私の手元に今、ルートの資料がありませんので、ちょっと頭に入っておりませんので、ちょっとお答えがあれですが、ルートは検討している、検討中ということなんでね。ちょっとやはり公道を走る場合は警察と協議が要りますから、ちょっとここってあらかじめ言うのは、ちょっとなかなか難しいということは、御理解いただければと思いますが、ただ、イオンが入っておりますので、何がしかの形でそこを使うということは、あり得るというか、あるということですね。ですから、あれだけの大きな通りを自動運転でやるというのは、ほぼあまり聞いたことがないですね、これまでも。
【経済産業局長】初めてです。
【知事】 初めてか。初めてだそうです。
 ですから、それも大きな通りで、当然、交通量も相当多いですからね、あそこは。当然そうですね、あのイオンのところの、あれは若宮大通でしたっけ。あれと、あと鶴舞公園のこっちの通りですね。あれも非常に大変な幹線道路なんで、多分相当な交通量の中をですね、自動運転(の実証実験)をやっていく。それも3か月やるということなので。先ほど見ていただいたこのハンドルもアクセルもブレーキペダルもない車両なので、そういう意味ではあれですね、やはりこういったものを、それも3か月、長期にわたってやっていくというのは、実験データを積み上げるという意味では、意義があるのではないかというふうに思っています。

(2)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 新型コロナの入院状況についてお尋ねします。入院患者の数がなかなか大きく減っていかないということですけれども、これまでの第3波のときは、新規陽性者の方が減れば、その1週間、2週間後には入院患者数が減ってきたという状況があったと思います。それとまた違って、新規陽性者数が減っても、なかなか入院患者数が減らないという状況があるのか、それとも時間的な問題で、今後、下がっていくことが期待できるのか、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
【知事】 基本的には、新規陽性者が減っていけば(入院患者数も)減っていくということになろうかと思います。ただ、第4波が、非常に5月の山が大きかったので、そういう意味でですね、なかなか減っていかない。山が大きかったので、その当時、やっぱり入院患者さんも、第3波は700人ぐらいが一番マックスでしたかね、それをぐっと超えてですね、1,000人を超えるところまでいきましたので。そういう意味では、なかなか患者さんが減っていかないということだと思いますが、新規陽性者数がこういう形でですね、減少していけば、それはいずれ、いずれやはり、今はもちろん、退院、入院解除の方がはるかに多くなっておりますので、どんどんどんどん減っていくということになるのではないかというふうに思います。問題は、新規の陽性者がどこまで減っていくかということに懸かっていると思います。
 新規陽性者はですね、今日の午後、また資料も提供させていただきますが、過去7日間平均でいくと、5日の土曜日の時点からですね、新規陽性者は5日の土曜日が259人になりましたので、ステージの3になりました。レッドからオレンジですね、土曜日、6月5日時点でレッドからオレンジ。日曜日が169(人)、昨日が169なんで、昨日で7日間平均239.7ということになりまして、もう、(レッドゾーンは)260ですから、それを切って、新規陽性者はもうステージ3ということになっております。なっております。
 ただ、入院患者は、まだ7日間平均だと、昨日でも947ということでありますから、なかなか厳しい状況ということで、新規陽性者が更に減少していけば、当然のことでありますが、入院患者さんも、これは減っていくということになります。なりますので、やはり引き続き、今のこの減少傾向をしっかりと維持できるように、緊急事態宣言の緊急事態措置をしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

3 知事発言
(1)新型コロナウイルス感染症について
 それでは何点かちょっと補足して申し上げますが、このワクチン接種の大規模接種会場でですね、昨日から県歯科医師会の皆様による接種のブースも始まりました。県と県の歯科医師会とで連携をして、この研修を行い、その研修を受けた方に私の名前で、県知事名で修了書をお渡しをし、そして県歯科医師会からワクチンの打ち手の歯科医師さんを派遣していただくということをずっとやっているのは、私ども愛知が初めてということだと思っております。
 ということで、県歯科医師会の皆様も大変、何といいますかね、モチベーションが上がっておりますので、引き続きですね、昨日・今日・明日の3日間は二つのレーン、そして明後日以降は3レーンで、空港ビルはどんどんやっていただくということでお願いをしたいと思います。なお、空港ビルは昨日まで(接種人数の規模が)1,000人でありまして、今日から2,000人、今日から2,000人ということでございますので、どんどんどんどんこのワクチン接種を進めていければというふうに思っております。
 ちなみにですね、昨日までの1,000人でありますが、やはりキャンセル枠での追加接種を、金土日と毎日100人前後やっておりまして。100人前後やっておりまして、一番多いのは看護学生と教員、それから潜在看護師、医療従事者、療養施設の従事者という方々、あと会場従事者も打っておりますが、空港ビルはそういう形でございます。
 そして、藤田医大さんも昨日から(接種人数の規模が)1,000人ですね。ずっとこれから1,000人でございますが、こちらも看護学生、教員、それから警察職員、それから消防職員、保育士、医療従事者の同居家族、入院患者の付添い家族といった方も打っておりますが、圧倒的に看護学生と警察職員にたくさん打っていただいております。
 藤田医大さんも金土日3日間で、土曜日から1,000人単位にしているんだね、土曜日から1,000人単位にしておりますが、追加接種を370人ぐらいやっていただいておりますので、そういう形でどんどん打っていければというふうに思っております。
 ちなみに今日もそれぞれ、空港ビルも藤田医大さんもですね、追加接種が120人規模で、いわゆるリザーブという形でね、もうあらかじめ来ていただき、そのぐらいは(キャンセルが)あるだろうということで、打っていければと思います。
 ちなみに、しかし、昨日までは非常にキャンセルが少ないということですね。空港ビルだと1,000人単位でやって、10人ぐらいしかキャンセルが出ませんのでですね。そういう意味で非常に少ない。1パーセントですもんね、10人といったら。もっと出るかと思いましたけど。まあそれは、やはり早く打ちたいという方が多かったということではないかと思います。引き続きですね、どんどんどんどんやっていきたいというふうに思っております。

(2)東京2020オリンピックの日本代表として内定した愛知県ゆかりの選手について
 そして最後にですね、これは私の所感でありますが、今日、新聞報道等もありましたが、昨日ですね、またオリンピック代表で愛知県ゆかりの方が決まりまして。昨日はビーチバレーでですね、愛知県ゆかりの石島(いしじま)選手と白鳥(しらとり)選手がビーチバレーの大会で優勝して、オリンピックの日本代表に内定をしたということでございます。お二人とも、これはトヨタ自動車の碧南の工場のところで、川合俊一(かわいしゅんいち)監督の下でやっておられる方ということでございまして、大いに楽しみということでございます。
 これで、東京オリンピックの日本代表として内定した愛知ゆかりの選手は、26人でございます。まだ陸上、水泳、それから球技が残っておりますので、相当、関係といいますか、愛知の関係のオリンピック選手が出てくるのではないかというふうに期待をいたしております。

4 質疑応答
(1)感染症対策局における時間外勤務について
【質問】 新型コロナ関連といいますか、感染症対策局について、昨年度1年間、といっても5月に発足したわけですけれども、昨年度1年間の時間外労働で、民間企業だと本当の上限と言われる720時間を超えた職員の方々が29人いらっしゃって、これは一昨年でいうと知事部局全体で720時間を超えた人は24人でしたので、感染拡大が続く中で業務が集中するという状況です。まだまだワクチンとかも含めて、感染拡大を受けていろんな対応を迫られると思うんですけれども、今後も含めて、どういうふうに、こうした職員の時間外労働がどんどん大きくなってしまうというか、業務が集中する状況を、改善していくお考えでしょうか。
【知事】 この新型コロナウイルス感染症のですね、拡大を踏まえてですね、その対応方策をとにかくですね、やってきた。とにかくこの感染防止対策、そしてまた入院対応等々ですね、そうした業務に全力で当たってきたというのは、昨年の2月の半ば以降ずっとでありますから、そうなりますともう1年を越えてですね、もう1年4か月になろうとしております。
 なので、特にですね、昨年の立ち上がりのところの3月・4月、最初の緊急事態宣言のときは、大変厳しい状況でありました。その後もですね、それが第1波、そして7月・8月の第2波、それから11月・12月・1月の第3波、そしてまたこの4月・5月のですね、第4波ということで、それぞれ大きな山が来たときに、どうしてもですね、そのときにやはり私どもとしてはですね、県民の皆様の命と健康を守るということが最優先になりますから、どうしても特定の部局、それから特定の部署・課の職員にですね、負荷が掛かっていくということは、私は、やむを得ないところはあるとは思います。
 ただ、本来ですね、その720時間、年間720時間ということは超えてはいけない目安でありますので、そういったものがもし途中で分かればというか、それは分からなきゃいけない。それを把握した上で、やはりそこは適切に人員配置をして、ローテーションを組んでいくというのは、それは当然、県庁にも管理職、それから人事部局があるわけですから、そこはやはり常に常に目配りをしてね、やっていかなければいけませんね。それがやはり十分でなかったということだと思います。
 ということなので、もう1年4か月になっておりますから、そういう意味では、関係部局、関係の職員も、疲労の蓄積というのはあると思いますが、であればこそですね、やはりそこをしっかり目配せをして、人員のローテーションをしっかりやりながら、そして増強もやりながら、その仕事のメリハリということもしっかり付けながら、そういった形で、そういった年間720時間という、いわゆる一つの過労死のね、目安になるようなそういった残業時間というのは超えないというふうにですね、適切に対応していかなければならないというふうに思っております。
 引き続き、これまでも最初から私はずっと申し上げておりましたが、とにかく仕事のメリハリをつけて、とにかくそこを増強して、特定の部署、特定の職員に負荷が掛からないようにということは、ずっと言ってきておりますが、結果、そういうデータが出てきているということでありますから、そこは引き続きですね、しっかりと対応していくと。人事部局でですね、適切に職員の勤務時間管理をやり、そして適切に対応していくということを、強くこれは指示をしていきたいというふうに思っております。

(2)静岡県知事選挙について
【質問】 先週、リニアの期成同盟会として、書面で、国やJR東海の方に要望書を出されたと思います。リニアに関連して、先日告示された静岡知事選の所感をお伺いします。
 静岡県知事選は今、現職と新人の一騎打ちですが、新人も現状、リニアの着工を認めないと言っていて、いずれにしてもリニアの工事に厳しい姿勢の主張が、20日の投開票の結果に関わらず、継続すると見られます。期成同盟会の会長を務めていらっしゃる知事として、この知事選をどのように見ていらっしゃるのか、考えを教えてください。
【知事】 先週ですね、いつもこの時期に中部空港の二本目滑走路の拡充議連(の総会)をやっていただいて、そしてまた関係方面にですね、要請すると。そしてまたあわせてですね、ほぼ同じ時期に、同じ日だったことはあんまりないかもしれませんが、ただ、この5月末から6月頭にリニアのですね、建設促進期成同盟会も総会をやって、そしてまた要請活動を行うということでありまして。本当は先週の4日の金曜日に二つ合わせてやるということで予定はしていたんですが、拡充議員連盟の方はですね、ちょうど5月25日に埋立ての承認を出したということもあって、ホットな話題でもありましたので、人数を絞ってね、本当に絞ってやりましょうということでやって、その後、国交大臣、それからまた自民・公明の幹事長にも要請を行いました。
 一方で、リニアの建設促進同盟会は、やはり9都府県の担当者、それから沿線の市町村、それから商工会議所など経済団体などなどでですね、やはり毎年数百人規模になりますので、そこは、今回はやはり書面にしようということでさせていただきましたが、まあ要請書は毎年同じように出させていただいて。あわせて私も、赤羽国土交通大臣、それから公明党の石井幹事長、そして自民党の二階幹事長にもお渡しをさせていただきました。私が右代表ということでね、という形でやらせていただいたということでありまして。引き続きですね、私ども沿線9都府県、そしてまた国交省・国関係者と、JR東海さんとしっかり連携をして、また事業の促進を図っていきたい。その姿勢はいささかも変わっておりません。また引き続きしっかりやっていきたいと思います。
 一方でですね、今質問のありました静岡県知事選挙、これはですね、それぞれの地域の代表を決める知事選・首長選というのは、ワンイシューではなくて、いろんなテーマ・課題があります。なので、そういうテーマ・課題、静岡県を今後これからどうしていくのかということについて、今後4年のね、4年間の静岡県をどういうふうに進めていくのか、どういうふうに運営していくのかということを、県民の皆様が判断する選挙ということでありますので、私は直接、そこの静岡県民ではありませんのでですね、やはりその静岡県民の皆様が適切に判断をされるということだと思います。
 とにかくいろんな、県政というのはどこもそうでありますが、森羅万象(しんらばんしょう)にわたることでありますから、そうした総合的にですね、森羅万象、様々にわたる県政課題について、それぞれの候補者の主張、議論をしっかり踏まえてですね、県民の皆様が適切に判断をしていただければいいのではないかというふうに考えております。それ以上でも以下でもありません。
 なので、特にリニアがどうのこうのというかね、ワンイシューということではないということでありますし、もう森羅万象、総合的に県民の皆様が判断されるということだと思いますので、私から特にコメントはないということでございます。それは適切に判断されるだろうということで、そういう状況を、私の立場としては、見守っていきたいということだと思っております。