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愛知県総合教育センターの敷地における土壌汚染について
【2024年12月25日(水曜日)発表】
愛知県教育委員会では、今後移転を予定している愛知県総合教育センター（東郷町）の敷地において、移転後の跡地利活用に先立ち、土壌汚染状況調査を実施したところ、敷地の一部において、土壌溶出量基準を超える「カドミウム及びその化合物」及び「砒素及びその化合物」が確認されたため、本日、愛知県尾張県民事務所環境保全課に報告しました。
その報告の概要は下記のとおりです。
1 汚染が判明した土地の所在地
愛知県総合教育センター
愛知郡東郷町大字諸輪(もろわ)字上鉾(じょうぼく)68番の一部
2 報告内容
(1) 報告年月日
2024年12月25日（水曜日）
(2) 報告の根拠
土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。以下「法」という。)
(3) 調査結果
ア 土壌溶出量
次表のとおり、法に規定する土壌溶出量基準を超過しました。
|
特定有害 物質名 |
測定結果 最大値注1 |
土壌溶出量 基準 |
基準超過 土壌検出深度 |
超過区画数／ 調査区画数注2 |
|---|---|---|---|---|
|
カドミウム及び その化合物 |
0.0074mg/L （2.5倍） |
0.003mg/L 以下 |
0～0.5ｍ |
2/1,339 |
|
砒素及び その化合物 |
0.041mg/L （4.1倍） |
0.01mg/L 以下 |
0～0.5ｍ |
4/1,339 |
注1：（ ）内は土壌溶出量基準に対する倍率を示す。
注2：調査対象地を10メートル格子で分割した区画数
イ 土壌含有量
全ての調査区画で、法に規定する土壌含有量基準に適合しました。
3 土壌汚染への対応
土壌汚染が判明した区画の一部は建屋内で、その他の裸地部分は不透水シートで覆われており、汚染土壌の飛散や雨水等による汚染の拡散のおそれはありません。
今後は、地下水汚染の有無を調査するとともに、深度調査により汚染範囲を把握した上で、措置を検討します。
4 調査対象地の概要
(1) 調査対象地の面積
125,565平方メートル
(2) 調査対象地の利用状況等
当該地は、1974年から愛知県総合教育センターとして利用しており、施設内で今回汚染が判明した「カドミウム及びその化合物」及び「砒素及びその化合物」を含有する薬品の保管履歴が確認されていますが、当該物質に係る施設等の異常、漏洩事故等の記録はありません。
※背景地図は国土地理院の地理院地図を使用
（参考）基準を超過した特定有害物質について
・カドミウム及びその化合物
眼や気道を刺激し、ヒューム（粉じん）を吸入すると、肺気腫を起こすことがあります。精錬工場などにおいて2年～数年間酸化カドミウムのヒュームを吸入した労働者が、肺気腫、腎障害、蛋白尿を3大症状とする慢性中毒症を発症した例があります。また、長期、微量での経口曝露による特殊な結果として、イタイイタイ病があります。
・砒素及びその化合物
慢性の中毒症状としては、砒素に汚染された井戸水を飲んだことによって、皮膚の角質化や色素沈着、末梢性神経症、皮膚がん、末梢循環器不全などが報告されています。
急性の中毒症状としては、めまい、頭痛、四肢の脱力、全身疼痛、麻痺、呼吸困難、角化や色素沈着などの皮膚への影響、下痢を伴う胃腸障害、腎障害、末梢神経障害が報告されており、砒素化合物の致死量は体重1kgあたり砒素として1.5～500mgと考えられています。
（参考：環境省水・大気環境局「土壌汚染に関するリスクコミュニケーションガイドライン」）
