名古屋黒紋付染

nagoya kuromontsukizome

名古屋黒紋付染について

沿革

慶長15年(1610年)、尾張藩士小坂井家が、藩内の旗、幟(のぼり)などの製造にあたったことが始まりといわれています。その後、現在につながる紋型紙板締めの技法が生み出されました。染色方法には、浸染(ひたしぞめ)と引染(ひきぞめ)の二種類があります。浸染では、紋型紙を使用し、家紋の形を染め抜きます。染液の温度を高めにし、時間をかけて染めるため、堅牢度(けんろうど)の高い黒色が得られます。引染では、黒の色艶の優れた「トロ引黒染」または「三ッ引黒染」の技法を用いることに特徴があります。

製造工程

浸染では、生地に紋型紙を貼り、それを生地の両面から紋当金網(もんあてかなあみ)で押さえて締付け、下染めをした後、黒の染料液に入れて染め上げます。引染では、紋の部分に伏糊をして、「トロ引黒染」や「三ッ引黒染」技法で、刷毛(はけ)を使用して染め上げます。最後に白く残った部分に紋章を手描きで入れて完成となります。
<撮影協力:武田染工>

紋当網付け

下染め

本黒染

ご案内

伝統的工芸品指定第18次指定
指定年月日昭和58年4月27日
組合名名古屋友禅黒紋付協同組合連合会
組合員数16名(平成29年5月現在
所在地〒462-0869 名古屋市北区龍ノ口町2-37
連絡先TEL&FAX 052-981-1318