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学名 Mythimna separata Walker
1 形態
成虫は開翅長39~43mm、体長約18mm、前翅は淡灰黄色ないし、灰褐色で、環状紋と腎状紋は淡褐色である。
卵はやや平たい球形で直径約1mm、最初は黄白色で孵化直前は暗紫色に変化する。若齢幼虫は淡黄緑色であるが成熟すると体長が45mmくらいまで成長する。幼虫の頭部は橙黄色で背側面に八字型の黒色斜条又は黒色斑紋があり、胴部は灰緑色で背線は細い白色で、密度が高くなると黒化する。蛹は体長約18mm、全体が赤褐色尾端に2本の鈎状刺毛がある。
2 被害の様子
若齢幼虫の食害量は少ないが、老齢幼虫になると暴食して、イネの葉の中肋を残してほとんど食い尽くしてしまうこともある。特に冠水後の水田でしばらくしてから大発生することが多く、イネを食い尽くすとイネ科以外の作物も食害する。イネ以外ではトウモロコシやイネ科牧草の害虫である。
3 生態
愛知県では年3~4回の発生が普通であり、長距離移動個体群による発生が主であると考えられている。越冬は老齢幼虫から蛹で行われるが、休眠しないので1月の平均気温が0℃以下の地域では越冬できない。梅雨期に多くの個体が中国大陸から移動してくることがわかっている。
幼虫はイネを好むがイネ以外のイネ科作物及び雑草も食害する。1雌の産卵数は2000個に達することもあり、通常100卵程度の卵塊で産みつけられる。
4 発生しやすい条件
・多肥や大雨により冠水すると激発することがある。
5 防除対策
・多肥を避け、大雨による冠水をしないよう、排水をよくする。
・若齢幼虫を対象とした防除が効果的であり、老齢幼虫はイネの株元に生息するため、早期防除が重要である。
アワヨトウの幼虫