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1 病原菌
Pseudomonas syringae pv. glycinea (Coerper 1919) Young et al. 1978細菌
2 被害の様子
主として葉に発生する。はじめ1mm以下の微少な角型の水浸状斑が生じ、しだいに拡大、融合して大きな2~4mmの角型の斑点となる。病斑の色調ははじめ暗緑色でのちに褐色、さらには黒褐色となる。高湿下で生じた病斑には葉の裏側でしばしば菌泥がみられる。この菌泥は乾燥すると鱗片状になる。病斑部と健全部の境界は黄色を呈する。
また、ハローをつくる系統では、水浸状部の周辺に大型の黄化部を生じ、孤立したものでも10mm以上の病斑となることが多い。激しい場合は、病斑が融合して大型となり、ときに破れ、早期に落葉する。
斑点細菌病を始めとする細菌病かどうか診断がつきにくい場合は、病斑部を切断し、実体顕微鏡下で菌泥を確認する。また、ダイズに発生する葉焼病の相違点は下表のとおりである。
ダイズ細菌病診断のポイント | |||
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項目 | 斑点細菌病 | 葉焼病 | |
病徴の大きさ | 大きい | 小さい | |
病斑の色調 | 黒褐色 | 褐色 | |
発疹の有無 | ない | 有り | |
水浸状の程度 | 重い | 軽い |
3 病原菌の生態
本菌は、グラム陰性の好気性桿菌で、1~4本の単極鞭毛を有して運動性がある。大きさは1.6~3.0×0.6~0.8μm。病原菌の生育適温は25℃、最高37℃、最低0~1℃である。
汚染された種子が第1次伝染源となり、子葉などに病斑が生じて、そこから風雨により隣接株にひろがる。罹病残さや農機具などが汚染されていて、病気が広がる場合もある。
4 発生しやすい条件
・展葉時の風雨が発生を助長する。
5 防除対策
・健全な種子を用いる。
・感受性が高い品種の作付けを避ける。
斑点細菌病による症状
葉の病斑切断面からの菌泥の漏出