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4期目の就任にあたっての県民の皆様へのメッセージ(2月15日)

ページID:0445978 掲載日:2023年2月15日更新 印刷ページ表示

4期目の就任にあたっての県民の皆様へのメッセージ

 このたび、大変多くの愛知県民の皆様に熱い熱いご支持をいただき、引き続き、知事として愛知県政の舵取りを担うこととなりました。皆様からいただきました多くのご支援、ご声援に心から感謝を申し上げます。

 私は、「日本一元気な愛知をつくる」という決意の下、3期12年間、全力で県政運営に取り組んでまいりました。

 県民の皆様のご理解とご協力をいただき、新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組み、県民の皆様の生命と健康を守るとともに、社会インフラの整備を着実に進め、日本一の産業力を強化してまいりました。その結果、愛知の県内総生産GDPは、12年前の2010年度から21%伸びて41兆円となり、一人当たり県民所得は東京に次ぐ全国2位となりました。あわせて、愛知を支える教育・医療・福祉・女性の活躍・子ども子育て支援・高齢者・障害者福祉など、人づくりを大きく前進させることができました。

 続く4期目の4年間は、その勢いを加速して、日本一元気な愛知をつくり、日本の未来をつくってまいります。

 継続は力です。新型コロナウイルス感染症を克服し、愛知の経済・産業力を更に強くする。若者・女性・高齢者・障害者の雇用・活躍につながり、人づくりが進み、地域が元気になるという、愛知の今のいい流れ、好循環を更に前進させ、「働くことを軸とする安心社会」を愛知からつくってまいりたい。

 そうした思いをもって、今後とも各般の施策を行ってまいりたいと考えております。

(新型コロナウイルス感染症の克服)
 まずは、新型コロナウイルス感染症を克服します。これは、全ての施策を進める上で、大前提と考えております。
 県民の皆様の生命と健康を守ることを最優先に、感染状況に応じた医療体制の整備拡充や検査体制の確保、県民生活・事業活動への支援にしっかりと取り組み、社会経済活動との両立を図る対策を推進してまいります。

(「ジブリパークのある愛知」の魅力発信)
 次に、「ジブリパークのある愛知」の魅力発信であります。
 世界中の人に愛されるジブリの世界を凝縮したジブリパークを去年11月にオープンしました。2023年度には、「もののけ姫」のエリアと「ハウルの動く城」「魔女の宅急便」のエリアを開園します。今の規模を2倍にし、更に進化・発展させてまいります。
 スタジオジブリの作品は、現代日本が生んだ最高峰の文化の一つであり、その魅力を世界に発信するジブリパークは、21世紀を代表する文化の拠点です。世界中から愛知にクリエイティブな人材を集める仕掛けとして、刺激的な街をつくる原動力となるよう進化させてまいります。

(「リニア大交流圏」の形成)
 次に、「リニア大交流圏の形成」であります。
 リニア中央新幹線の開業により、東京-名古屋間が40分で結ばれます。このチャンスを生かし、首都圏と中京圏とで5千万人のメガ・リージョン「リニア大交流圏」を実現してまいります。
 名古屋駅のスーパーターミナル化や、道路・鉄道・空港・港湾のネットワーク強化、高速道路網の整備促進、名古屋港・三河港・衣浦港の国際競争力強化、中部国際空港第二滑走路の整備など、インフラ整備を更に進めてまいります。

(「産業首都あいち」)
 次に、「産業首都あいち」であります。
 日本一の「産業首都あいち」を、日本の未来を切り拓く「国際イノベーション都市」へと進化させてまいります。
 愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」に国際的な産業展示会・MICEを誘致・創出します。2024年10月にオープンする日本最大のスタートアップ支援拠点「STATION Ai」を核に、海外のスタートアップ支援機関との連携強化を図りながら、愛知独自のスタートアップ・エコシステムを形成し、愛知発のイノベーションを次々と創出してまいります。
 そして、次世代自動車の世界一の拠点化を促進するとともに、航空・ロボット・ICT・健康・環境などの産業集積の強化、中小企業や商店街の活性化に取り組み、「産業首都あいち」の産業力を一層強化してまいります。

(農林水産業の振興)
 次に、「農林水産業の振興」であります。
 農業の課題解決を目指す「あいち農業イノベーションプロジェクト」やスマート農業・林業の推進、県産農林水産物のブランド力強化など、農林水産業の更なる活性化に取り組み、中部最大の農業県・愛知の力をパワーアップさせてまいります。
 また、危機管理の視点に立った家畜防疫体制の強化や水質保全と「豊かな海」の両立に向けた取組をしっかりと進めてまいります。

(すべての人が輝くあいち)
 そして、「日本一元気な愛知」の基本は、「人づくり」です。「人づくり」に全力で取り組み、子ども、若者、女性、高齢者、障害のある方など、全ての人が活躍する、「人が輝くあいち」をつくってまいります。
 まずは、教育立県あいち、人材創造あいちの取組です。少人数学級・少人数指導、愛知らしい併設型中高一貫校の設置、多様な学びを実現する定時制・通信制高校のリニューアル、ICT化の進展への対応や空調設備拡充などの教育環境の整備など、子どもたちの学力と個性を伸ばす教育を充実してまいります。さらに、私学振興に取り組むとともに、教員の多忙化解消に向け、教員の働き方改革を推進してまいります。
 次に、女性の活躍促進の取組です。働く場における女性の定着と活躍の場を拡大するとともに、女性の起業や再就職の支援、保育環境の充実、男性の育児参加促進に取り組んでまいります。
 次に、子ども・子育て支援の取組です。子どもが輝く未来基金による子どもの貧困対策をしっかり進めるとともに、ヤングケアラーへの支援を充実します。保育所・認定子ども園・放課後児童クラブの拡充、小児救急医療体制の充実、児童虐待の未然防止や早期発見・早期対応など、総合的な子ども・子育て支援施策の充実を図り、日本一子育てしやすいあいちを実現してまいります。
 次に、医療・健康長寿の取組です。ドクターヘリの2機運行体制を確立するとともに、1月から試行運用を開始した「重症外傷センター」指定制度を本格運用につなげるなど、救急医療体制を強化します。医師・看護師の確保に取り組むとともに、愛知県認知症施策推進条例に基づく総合的かつ計画的な認知症施策を推進します。さらに、「あいちオレンジタウン構想」の全県展開を図るとともに、高齢者福祉の充実、歯科医療の推進にも取り組み、医療・福祉の充実で、日本一の健康長寿を実現します。
 障害者福祉の充実・バリアフリー社会を実現します。新たな特別支援学校や分教室の設置、医療的ケアのための看護師の拡充、長時間通学の軽減のためのスクールバスの整備に取り組んでまいります。また、愛知県医療療育総合センター、医療的ケア児支援センターが全県をカバーする体制による障害児者の医療・療育体制の充実を図ってまいります。
 次に、産業人材・雇用の取組です。デジタル人材の育成・確保を進めます。Aichi Sky Expoで開催される2023年度の「技能五輪全国大会・全国アビリンピック」を支援するとともに、2024年度以降も連続開催を目指してまいります。さらに、「技能五輪国際大会」を招致するなど、技能王国あいちを支える産業人材の育成に取り組んでまいります。また、働き方改革やワーク・ライフ・バランスの推進にしっかりと取り組んでまいります。
 そして、人権施策の推進です。愛知県人権尊重の社会づくり条例を推進し、人格と個性を尊重しあいながら支え合い、多様性を認め合う、誰一人取り残されることのない社会づくりを進めてまいります。

(観光あいち・魅力発信)
 次に、「観光あいち・魅力発信」であります。
 「ジブリパークのある愛知」を核としたデスティネーションブランドを確立するなど、観光振興の取組を更に戦略的に推進します。ジブリパークを起点とする周遊観光促進などにより、ジブリパークの開業効果を広く波及させてまいります。
 さらに、今年の大河ドラマは「どうする家康」、舞台は愛知です。三英傑、お城、街道等を活用した歴史観光の推進など、愛知の魅力を一層磨きあげてまいります。

(文化・スポーツの振興)
 次に、「文化・スポーツの振興」であります。
 国際芸術祭の開催と発信力の強化や、「あいちアール・ブリュット障害者アーツ展」の10周年を契機とした障害者芸術文化活動の一層の充実などに取り組み、文化・芸術都市あいちを実現してまいります。
 また、2025年夏のオープンに向け、アジア最大級のスマートアリーナ「愛知国際アリーナ」の建設を進めるとともに、2026年に愛知・名古屋で開催するアジア・アジアパラ競技大会を成功に導いてまいります。さらに、愛知国際アリーナを活用した国際的なスポーツ・イベントの誘致、障害者スポーツの推進など、スポーツ王国あいちを更に盛り上げてまいります。

(あいちのグローバル展開)
 次に、「あいちのグローバル展開」であります。
 県内企業の海外展開支援や、友好・協力関係にある国・地域との交流を推進するとともに、特に関係を深めることが望まれる国・地域と新たなパートナーシップを構築してまいります。
 また、外国人県民が安心して暮らせる環境の整備、外国人の子どもの教育の充実、ウクライナ避難民への生活支援などをしっかり進めてまいります。

(安全・安心なあいち)
 そして、「安全・安心なあいち」をつくることは全ての基本です。
 愛知県基幹的広域防災拠点の整備やペット同行避難の環境づくりの推進、住宅や学校の耐震化、河川・海岸堤防の強化、防災教育の充実など、ハード・ソフトの両面から防災・減災対策を総合的に推進してまいります。
 また、県警察、市町村、関係機関の皆様とより一層連携して交通安全対策に取り組むとともに、警察署・交番の建替えや大府市内への警察署の新設に向けた取組の推進などにより防犯力の向上を図り、安全・安心なまちづくりに全力で取り組んでまいります。

(「環境首都あいち」)
 次に、「環境首都あいち」であります。
 カーボンニュートラルの実現に向け、矢作川カーボンニュートラルプロジェクトを始めとした優れた民間アイデアを具体化する取組を推進するとともに、EV・PHV・FCVの導入促進、再エネ・省エネ設備の導入促進など、地域の総力を挙げて取り組んでまいります。
 加えて、循環型社会の形成や生物多様性の保全、三河湾の環境再生に取り組むとともに、SDGsの達成に向けた取組を加速させ、環境首都あいち、SDGs未来都市あいちを実現させてまいります。

(地方分権、行財政改革の推進)
 次に、「地方分権、行財政改革の推進」であります。
 自立した持続可能な中京大都市圏の実現と分権型社会の構築、国から県への権限・財源の移譲、特区・規制改革の取組を推進するとともに、市町村と協働して人口問題対策にしっかりと取り組んでまいります。
 また、行政DXの推進、公共施設・社会インフラへの民間活力の更なる導入など、引き続き、行財政改革を進めてまいります。

(東三河の振興)
 最後に、「東三河の振興」であります。
 東三河県庁を軸に、東三河振興ビジョン2030に沿って、産業の育成強化、魅力の創造・発信、産業・生活を支える基盤づくりを進めてまいります。
 さらに、豊橋工科高校、時習館高校、御津あおば高校、三谷水産高校、渥美農業高校において、特色ある学校づくりを推進するなど、引き続き、東三河の振興に取り組んでまいります。

(おわりに)
 17日間に及ぶ選挙期間中に、愛知県中を隈なく巡り巡らせていただき、直接、県民の皆様のお声をしっかり聞かせていただきました。そして、お約束をさせていただいた「日本一元気な愛知をつくり、日本の未来をつくる」、躍動する愛知をつくるための施策を一つ一つ訴えさせていただきました。
 今回の知事選挙でお示した政策集「あいち重点政策ファイル360+1」に掲げた施策を、県民の皆様のご意見をいただきながら、一つ一つ丹念に進めてまいります。

 2023年度のジブリパークの第2期開園、2024年度のSTATION Ai、2025年度の愛知国際アリーナ、2026年度のアジア・アジアパラ競技大会、2027年度のリニア中央新幹線開業、中部国際空港第二滑走路供用開始など、日本の未来をつくっていく大型プロジェクトを丹念に進めるとともに、次々に変化する時代の流れに応じて、新たな種蒔き、新たな仕掛けづくりに、常に不断に取り組んでまいります。

 そして、グローバル化、デジタル化、SDGsに全力で取り組み、日本一の産業集積・愛知を更に成長させ、県民の皆様すべてが豊かさを実感できる、住みやすさ日本一の愛知、すべての人が輝き、多様な文化・スポーツ・歴史を享受できる、未来へ輝く「進化する愛知」をつくってまいります。

 引き続き、750万愛知県民の皆様の幸せのための愛知づくりに、全力で取り組んでまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。

2023年2月15日
愛知県知事 大 村 秀 章