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男女共同参画意識に関する調査(平成11年2月発表)
平成10年9月に男女共同参画に関しての調査を実施しました。
調査結果
目次
1 調査の概要
1-1 調査の企画
1-2 調査内容
1-3 調査委託先
1-4 回収結果
2 調査結果の概要
2-1 男女の平等について
2-2 家庭生活や地域活動への参画について
2-3 結婚について
2-4 女性に対する暴力などへの対応について
2-5 男女共同参画社会について
1 調査の概要
1-1 調査の企画
(1) 調査区域:愛知県全域
(2) 調査対象:愛知県在住の満20歳以上の男女
(3) 標 本 数:1,016人
(4) 抽出方法:住民基本台帳に基づく層化2段無作為抽出法
(5) 調査方法:郵送配布、郵送回収
(6) 調査時期:平成10年9月1日から平成10年9月30日まで
1-2 調査内容
調査内容は、次の6領域にわたり、計17項目の質問事項を設定した。なお、質問事項の設計に際しては、本県において過去に実施された各種関連調査及び総理府の男女共同参画社会に関する世論調査を参考にした。
(1) 男女の平等について
(2) 家庭生活や地域活動への参画について
(3) 結婚について
(4) 女性に対する暴力などへの対応について
(5) 男女共同参画社会について
(6) 調査対象者の属性
1-3 調査委託先
株式会社 日本能率協会総合研究所 中部事務所
1-4 回収結果
(1) 配布数:4,195人
(2) 回収数:1,016人
(3) 回収率:24.2%
2 調査結果の概要
2-1 男女の平等について
○「男は仕事、女は家庭」という考え方について
「同感する」、「ある程度同感する」と回答した人の割合が41.9%、
「同感しない」、「あまり同感しない」と回答した人の割合が37.8%となっている。
「同感する」、「ある程度同感する」と回答した人の割合は、女性(34.8%)に比べ男性(52.0%)で高くなっている。
○女性が職業を持つことについて
男女とも50%以上が「子どもができたら退職し、大きくなったら再び就職するほうがよい」という意見である。
また、「子どもができても定年までずっと職業を持ち続けるほうがよい」と考えているのは、男性(16.2%)
より女性(23.5%)の方が高くなっている。
○女性の意見や考え方がどの程度尊重されているか
家庭生活の場では79.3%の人が十分又はある程度尊重されていると考えているのに対し、国の政治の
場や県や市町村の行政の場では15%程度である。
2-2 家庭生活や地域活動への参画について
○仕事と家庭生活又は地域活動について男女の望ましい生き方
男性の生き方では仕事を優先すると回答した人の割合が60.9%で最も高くなっているのに対し、女性の
生き方では家庭生活を優先すると回答した人の割合が52.2%で最も高くなっている。
○地域活動への参加経験について
参加経験があると回答した人の割合は72.8%であり、そのうち約半数の人が現在も参加している。昭和63年
調査と比較すると、参加経験があると回答した人の割合が40.6%から72.8%に上昇している。
○男性が家事、子育てや教育などに参加するために必要なこと
女性では「男女の役割についての社会通念、慣習、しきたりを改めること」と回答した人の割合が47.2%と最も高く、
男性では「労働時間短縮や休暇制度を普及させること」と回答した人の割合が41.6%と最も高くなっている。
○子どものしつけについて
どのように育てられたかをたずねたところ、
「男は男らしく、女は女らしくと育てられた」と回答した人の割合が45.9%、
「男女の区別をせずに同じように育てられた」と回答した人の割合が26.3%
であった。これに対し、子どもをどのように育てたかをたずねたところ、
「男は男らしく、女は女らしくと育てた(る)」と回答した人の割合は26.7%、
「男女の区別をせずに同じように育てた(る)」と回答した人の割合が49.0%であった。
○子どもの教育について
男の子の場合は58.1%の人が「大学まで」と考えており、女の子の場合は「大学まで」が31.8%、「短大・高等
専門学校まで」が30.7%、「高校まで」が24.1%となっている。
○老後の介護者について
「配偶者」と回答した人の割合が55.3%と最も高く、次いで、「各種在宅介護サービスを受けつつ親族に」、
「老人ホーム等の施設」と回答した人の割合が約40%と高くなっている。
2-3 結婚について
○結婚と子どもをもつことについて
女性は結婚する方がよいという考え方については、41.0%の人が「賛成」、「やや賛成」と回答しているものの、
どちらともいえないと回答している人も45.2%いる。また、既婚者は44.0%の人が「賛成」、「やや賛成」と回答
しているが、未婚者では24.6%となっている。
人は結婚してもしなくてもどちらでもよいという考え方については、62.3%の人が「賛成」、「やや賛成」と回答
している。また、既婚者は58.9%の人が「賛成」、「やや賛成」と回答しているのに対し、未婚者では81.4%の
人が「賛成」、「やや賛成」と回答している。
結婚しても必ずしも子どもをもつ必要はないという考え方については、賛成、反対ともに約30%いる。特に女性の
20歳代、30歳代では賛成と回答した人の割合が約50%と高くなっている。子どもはもっても必ずしも結婚する
必要はないという考え方については、64.1%の人が反対と回答している。ただ、女性の20歳代、30歳代では
賛成と回答した人の割合が約25%と高くなっている。
○離婚について
結婚しても相手に満足できないときは離婚すればよいという考え方については、男女とも約40%の人が「賛成」、
「やや賛成」と回答している。
これに対し、離婚すると女性の方が不利であるという考え方については、「賛成」、「やや賛成」と回答した人の
割合が男性(46.5%)に比べ女性(59.5%)で高くなっている。
また、子どもがかわいそうだから離婚しないほうがいいという考え方については、「賛成」、「やや賛成」と回答した
人の割合が女性(36.0%)に比べ男性(54.4%)で高くなっている。
○女性や男性の晩婚化の理由
女性の晩婚化の理由として「仕事をもつ女性が増えて、女性の経済力が向上した」と回答した人の割合が
71.4%と最も高く、そのほか「独身生活の方が自由である」、「家事、育児に対する負担感、拘束感が
大きい」と回答した人の割合が高くなっている。
男性の晩婚化の理由としては「独身生活の方が自由である」と回答した人の割合が7.6%と最も高く、
そのほか「親離れができていない」、「結婚しないことに対する世間のこだわりが少なくなった」と回答
した人の割合が高くなっている。
○出生数の少ない理由
「子どもの教育にお金がかかるから」や「仕事をしながら子育てをするのが困難だから」と回答した人の
割合が50%以上と高くなっている。
2-4 女性の対する暴力などへの対応について
○女性に対する暴力をなくすための対策
「捜査や裁判での担当者に女性を増やし、被害女性が届けやすいようにする」、「法律・制度の制定や
見直しを行う」、「過激な内容のビデオソフト、ゲームソフト等の販売や貸出を制限する」、「犯罪の取り
締まりを強化する」と回答した人の割合がそれぞれ約40%と高くなっている。
○メディアにおける性・暴力表現に対する考え方
「社会全体の性に関する道徳観・倫理観が損なわれている」と回答した人の割合が63.9%と最も高く、
そのほか「女性の性的側面を過度に強調するなど、行き過ぎた表現が目立つ」や「そのような表現を
望まない人や子どもに触れないような配慮が足りない」と回答した人の割合も50%以上と高くなっている。
○メディアにおける性・暴力表現の制限方法
「メディアが倫理規定を強化して自主規制する」や「過激な内容のビデオソフト、ゲームソフト等の販売や
貸出を制限するなど法的規制を強化する」と回答した人の割合が65%以上と高くなっている。
2-5 男女共同参画社会について
○政策の企画や方針決定の過程に女性が進出していない理由
「男性優位の組織運営」と回答した人の割合が73.0%と最も高く、「家庭、職場、地域における性別
役割分担、性差別の意識」と回答した人の割合も44.6%と高くなっている。
○男女共同参画社会についての情報を得る機会
「よくある」、「ときどきある」と回答した人の割合が14.1%、「あまりない」、「ほとんどない」と回答した人の
割合が85.6%となっている。
○男女共同参画社会についての情報源
「新聞」と回答した人の割合が43.6%と最も高く、そのほか「テレビ」、「市町村の広報」と回答した人の
割合が高くなっている。
○男女共同参画社会の推進で行政に対する要望
「保育の施設・サービスや、高齢者や病人の施設や介護サービスを充実する」と回答した人の割合が
46.4%と最も高く、そのほか「女性を政策決定の場に積極的に登用する」、「男女平等を目指した法律・
制度の制定や見直しを行う」と回答した人の割合が高くなっている。
問合せ
愛知県 県民生活部 社会活動推進課男女共同参画室
E-mail: danjo@pref.aichi.lg.jp
電話番号:052-954-6178
Fax番号:052-971-8736