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令和3年度第1回愛知県幼児教育研究協議会の概要
令和3年度第1回愛知県幼児教育研究協議会を開催しました。
本会は、本県の幼児教育に関する諸問題についての研究協議を行う協議会です。第1回の会議では、協議題2年目となる「幼児期の教育における一体的に育まれる資質・能力とは-子供の具体的な遊びや生活の姿から考える-」の方向性についての御意見を頂きました。その内容を報告します。
研究協議会の概要
令和3年度 第1回愛知県幼児教育研究協議会の概要
日時: 令和3年6月3日(木曜日)午後2時から午後4時まで
場所: 愛知県三の丸庁舎 8階 801会議室
1 開会
2 愛知県教育委員会挨拶
3 委員等紹介
4 会長・副会長選出
5 会長・副会長挨拶
6 議事
【報告事項】
令和2・3年度愛知県幼児教育研究協議会協議題について
「幼児期の教育における一体的に育まれる資質・能力とは
-子供の具体的な遊びや生活の姿から考える-」
・協議1年目(令和2年度)の概要及び協議2年目(令和3年度)の方向性について
【協議事項】
(1)保育現場で活用できる実践事例集について
(2)令和3年度愛知県幼児教育研究協議会専門部会について
(3)令和3年度愛知県幼児教育研究協議会開催計画について
<協議の記録>
(1) 保育現場で活用できる実践事例集について
・子供にはいろいろな特性があり、ひとくくりにはできないことは承知している。今は、家庭内でスマホなどをする子が多い。運動遊びの活動事例において、身体能力の育成について学べる内容があるとよい。具体的な身体能力、筋力、持久力、柔軟性等、体力要素が入る遊びが基盤にあるとよい。
・子供たちが「やりたい」と主体性をもてるとよい。自分たちでのめり込んで遊ぶと楽しみながら体力もつく。活動内容としてはポピュラーで発展性のある遊びがよい。ルールのあるものや力を合わせるドッジボールのような内容。遊びの中で対話をしたり、ルールを考え合ったりすることで資質・能力が高まっていくと思う。
・ボールを投げることなど、遊びで取り入れる。「またやりたい」という思いから「やってみる」、試行錯誤を繰り返し、自信をつけていく。その過程にかかわっていく職員には力量が必要である。発達段階や活動のねらいなどをおさえられる保育者の資質向上も必要となる。
・保育所では発達段階を考え、子供の興味に沿うことを重視している。活動を「やらせる」のではなく興味をもった子から、ブームにしていく。例えば、和式トイレが洋式トイレになったことで、しゃがんで体を支える力が育っていない。それを補填する遊びを提供している。砂場でしゃがんで山つくりを「やらせる」のではなく保育者がやってみて、興味をもった子が真似をして、そこから他の子に広めていくような環境を整えることが大切である。また、ただ走るのを喜ぶ時期もある。興味を持ったことを十分させる。目的がはっきりすると育ちが見える。一人一人の興味をいかに遊びに展開させていくかが大切である。
・「しゃがむ」という行為が減ってきており、遊びできっかけ作りをするという話を聞き、「この場面でこの支援をする」ということが表現でき、保育者の視点が表されているとわかりやすい。
・園と学校の共通理解、共通認識が必要である。幼児教育から学校教育まで「生きる力」の重要性が言われ、幼児教育はその基礎の時期となる。保育者が「こういう姿をねらって、こういう支援をして、こうなった」と、資質・能力とを結びつけ、整理し、小学校教員に理解されるものになるとよい。
・資質・能力は学校教育において共通用語になっている。幼児教育から小学校につながっていく部分で、どのように理解を深めていくことができるのか、どのように示すと伝わりやすいのかを考える必要がある。令和2年度作成のリーフレットは、資質・能力をどのように捉えるかということを保育者が現場で確認するためによい資料になっている。
・子供は園でしかできないことを体験している。家では自由気ままな我が子も、園では譲ったり、我慢したりしていることを先生から聞く。「リレーの途中で転んだけれど、励まされて頑張って最後まで走りました」など、園であったことを聞けるので、頑張ったことを家で褒めることができる。送迎で園の先生とは毎日話ができるなど、連携をとれることがありがたい。
・保育者の伝え方次第で、「ただ遊んでいるだけ」と捉えるか「こんなところが育っている」と捉えるか違ってくる。生きる力が小学校につながることを保護者が理解するために、どのような視点やポイントで伝えるとよいのかを考えなくてはいけない。子供を分析する力を保育者はつけていかないといけない。
・今、コロナ禍で若者の自死が話題になる。幼児期としての生命尊重という内容を取り上げてみるのはどうか。
・この事例集のユーザーが誰かをしっかり押さえておくことは大切である。活用してもらったり、見てもらったりするターゲットは誰かを考えてまとめるとよい。
・リーフレットは5歳児事例であるが、複数の事例を取り上げていく中で3歳児の気付きとか、成長による気付きを示すことができるとよい。いろいろな学年の事例を出していただき、成長による違いを示せるとよい。
・子供のどこを見る、どの言葉を取り上げる、どう読み取る、その際の保育者の役割は何であるのか等、小学校の先生へどういう視点で、どういう内容で伝えるとよいか、考えていけるとよい。
(2)令和3年度愛知県幼児教育研究協議会専門部会について
(3)令和3年度愛知県幼児教育研究協議会開催計画について
7 連絡・依頼事項
8 閉会の言葉
9 閉会
問合せ
愛知県 教育委員会事務局 義務教育課
E-mail: gimukyoiku@pref.aichi.lg.jp