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令和5年度第1回義務教育問題研究協議会の概要
令和5年度第1回義務教育問題研究協議会を開催しました。
本会は、本県の義務教育に関する諸問題について、研究協議を行う協議会です。今回の会議では、令和5年度の協議題「外国にルーツを持つ児童生徒の受入れ・共生のための支援・指導の在り方」について、多方面から御意見と御助言をいただきました。その内容を報告します。
研究協議会の概要
日時:令和5年5月29日(月曜日) 午後2時から午後4時まで
会場:愛知県庁西庁舎 教育委員会室
1 開会
2 愛知県教育委員会挨拶(教育部長)
3 委員等紹介
4 会長・副会長選出
5 会長・副会長挨拶
6 議事
【報告事項】
(1) 愛知県義務教育問題研究協議会の歩みについて
(2) 令和5年度愛知県義務教育問題研究協議会協議題について
「外国にルーツを持つ児童生徒の受入れ・共生のための支援・指導の在り方」
【協議事項】
(1) 外国にルーツを持つ児童生徒を受入れ・共生を進めていくための課題について
〈学校への適応〉
・受入れ時から学校体制で組織的に外国人児童生徒の支援・指導を進める必要がある。
・友達との関係づくりに困難さを抱えている。伝えたい気持ちを伝えるすべがなく、不登校につながることもある。
・外国人児童生徒の保護者に日本の教育への理解を得ることに苦労している。
・多言語化が進んでいるため、受入れ時の面談資料等は、すべての言語の対応ができない。
・保護者との面談等では語学相談員の活用が有効であるが配置される時間数が不足している。
〈言語の習得・学習〉
・教科教育のすべての授業の中で、外国人児童生徒にわかりやすい授業づくりをしていく必要がある。
・日本語の指導については、外国人児童生徒の日本語のレベルに合わせた指導が必要である。
・外国人児童生徒の学習指導を進める上で、「JSL対話型アセスメントDLA」を用いて日本語の習得状況を把握することが重要である。
・多言語化しているため、母語学習指導員が足りない。
〈児童生徒一人一人に応じた指導〉
・外国人児童生徒の支援等については、個別の指導計画の作成が必要である。
・外国人児童生徒の困り感に寄り添うという点では特別支援教育やギフテッド教育にもつながる指導である。
・個々の状況が多様化している。子供たちの状況の把握と支援に課題がある。
〈地域・外部との連携〉
・共生のゴールは外国人児童生徒の社会的な自立である。高校に行けなくて困っている子供や、どうやって働いたらいいか困っている子供たちをサポートし、社会的自立を促す施設を市が運営している事例もある。
・プレスクールを設置し、学校に通う前に3か月程、日本語の指導をしている。
・教員養成課程で全員が外国人児童生徒支援教育という必修科目を受ける大学がある。
・刈谷市・知立市・豊田市へ学生のボランティア派遣を行っている大学がある。
〈その他〉
・高等学校への進学に壁がある。
・就学前の準備から高等学校への入学まで計画的・体系的に指導を進めていくことが必要である。
・ICTをコミュニケーションツールとして活用していくことが必要である。
・人的サポートは必要だが、完璧に補うことはできないため、ICT機器を活用できるとよい。
・今後は、どの市町村でも外国人児童生徒が増えてくる。様々な地区の先行事例を共有できるとよい。
〈専門部会での研究協議の方向性〉
専門部会では、外国にルーツを持つ児童生徒の受入れ・共生のための指導・支援の在り方についての指針となるものと、具体的な支援・指導事例を研究協議する。
・「外国にルーツを持つ児童生徒の受入れ・共生のための支援・指導の在り方」リーフレットの作成
外国にルーツを持つ児童生徒の編入・転入等への対応経験が少ない教職員が、受入れ・共生のための支援・指導を進める上で参考になるリーフレットを作成し、県内に広げていきたい。
(2) 専門部会の設置について
(3) 令和5年度愛知県義務教育問題研究協議会の事業計画について
7 連絡事項
8 閉会の挨拶
9 閉会
配布資料
令和5年度第1回愛知県義務教育問題研究協議会で配布した資料です。
令和5年度第1回愛知県義務教育問題研究協議会次第 [PDFファイル/84KB]
【資料1】愛知県義務教育問題研究協議会開催要綱 [PDFファイル/92KB]
【資料2】愛知県義務教育問題研究協議会の傍聴に関する要領 [PDFファイル/127KB]
【資料3】令和5年度愛知県義務教育問題研究協議会委員等名簿 [PDFファイル/141KB]
【資料4】愛知県義務教育問題研究協議会の歩み [PDFファイル/142KB]
【資料5】令和5年度愛知県義務教育問題研究協議会協議題 [PDFファイル/961KB]
【資料6】令和5年度第1回愛知県義務教育問題研究協議会の協議内容 [PDFファイル/86KB]