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ひきこもりとは
ひきこもりとは?
「ひきこもり」とは、厚生労働省の定義によれば、「さまざまな要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には、6か月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念」としています。
ひきこもりは、「甘え」や「怠け」ではありません。ましてや単一の「病気」でもありません。
私たちは、誰かと話したり、どこかへ遊びに行ったりすることで、うまくストレスを発散しています。それでも、ストレスが大きすぎて自分の力ではどうにもできなくなったときに、もうこれ以上疲れないため、外からの刺激を遮断することがあります。外界との接触を制限することでいわば殻に閉じこもり、自分を守ろうとしているといえます。この状態を外からみると、いわゆる「ひきこもり」になります。
では、ひきこもりの原因となったストレスを突き詰めて解消すればよいのかというと、必ずしもそうではありません。なぜなら原因はわからないことが多く、思い当たることがあってもいくつかの要因が絡み合っていたり、決定的な原因かどうかはわからないことが多いからです。そして、「これだ」という原因が思い当たったとしても、過去にさかのぼって取り除くことは困難です。大切なのは、これからどのようにしていくことができるかです。
ここでは、ご本人ができそうな工夫、ご家族の対応のヒントを記載しています。ご本人やご家族が少しでも不安を和らげ、楽になるための手がかりになればと思います。