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「環境教育協働授業づくり研修」を開催しました
環境教育協働授業づくり研修
愛知県では、持続可能な社会を支える「行動する人づくり」を目指し、環境活動に取り組む地域の団体・企業・社会教育施設等と学校が、連携・協働して授業を作り上げる「協働授業づくり」を推進しています。
その一環として、地域と学校が協働して効果的な環境学習を行うための「環境教育協働授業づくり研修」を開催しました。
1 日時
午後1時から午後4時30分まで
2 場所
3 講師
第2部
・株式会社ゲオ セカンドストリート事業部 セカンドストリート営業企画課 古川 琴音(ふるかわ ことね)氏
・名古屋市環境局環境企画課(名古屋市環境学習センター) 課長補佐 西 裕史(にし ひろふみ)氏
・学校法人中部大学 中部大学第一高等学校 教諭 山田 浩慶(やまだ ひろちか)氏、堀田 明宏(ほった あきひろ)氏
第3部 名城大学教職センター 教授 櫛田 敏宏 氏
4 対象者
5 参加者数
6 内容
第1部 講義 「環境学習分野における協働について」
名城大学教職センター教授の櫛田氏から、「環境学習分野における協働について」と題してご講義いただきました。主な内容は以下のとおりです。
・体験活動を重視し、家庭や地域社会と連携しつつ体系的・継続的に実施できるような工夫として、学校教育において協働を行うことが大切である。
・学校との協働で大切なことは、「生徒はもちろんのこと、教員、協働する人みんなが楽しく充実していること」「協働する人に丸投げはせず、生徒、教員も協働する人も全員に学びがあるようにすること」「学校の授業や教育課程とつながるようにすること」である。
第2部 事例講座
(1)株式会社ゲオ セカンドストリート事業部 セカンドストリート営業企画課 古川 琴音 氏
「捨てない暮らしの実現に向けて」と題し、セカンドストリートが行っている環境学習プログラムの事例について発表していただきました。
・リユースについて学び、知識を深め、リユースを身近なものに感じてもらうとともに、モノを大切にするきっかけとなるよう、出張講義を行っている。
・実際に不要品を回収し、自分で値段をつけてフリーマーケットで販売する体験を通じて、リユースの面白さを知ってもらえるよう、リユース体験プログラムを実施している。
・捨てない暮らしの実現に向けて、次世代を担う子どもたちにもっとリユースを身近に感じてもらいたい。
(2)名古屋市環境局環境企画課(名古屋市環境学習センター) 課長補佐 西 裕史 氏
「名古屋市の環境学習事業について」と題し、名古屋市が行っている環境学習についてご紹介いただきました。
・次世代環境学習の推進として、幼稚園や学校などに環境サポーターを派遣して出前講座を行っている。
・小学生などを対象に、藤前干潟において、水中ドローンを使った水中観察会などの干潟体験を実施している。
・環境学習を通じて、一人ひとりが、環境問題を自らの課題として捉え、分野・主体・世代を超えて、主体的に行動できる人づくり・人の輪づくりを進めることで、持続可能な社会の実現を目指している。
(3)学校法人中部大学 中部大学第一高等学校 教諭 山田 浩慶 氏、堀田 明宏 氏
「生徒が主役となるESDの実践」と題し、中部大学第一高等学校が実施した環境学習の協働事例について、発表していただきました。
・2018年度あいちの未来クリエイト部に科学部が参加し、ウシモツゴについての調査・研究を行った。
・白馬村ESD研修として、企業や役場と意見交換などを行い、主体的・協働的に行動できる人材の育成を図っている。
・協働授業を通じて、生徒の成長を感じることが多い一方、人員の不足や取りかかるまでのハードルが高いという課題がある。
第3部 演習 「協働授業づくり体験」
名城大学教職センター教授の櫛田氏にファシリテーションしていただき、本課が協働授業づくりの実践事例集として作成した「学びを行動につなぐサポートBOOK」とそこに掲載されているワークシートを用いて、実際に環境学習授業プラン作成の体験を行いました。
グループ構成は、教員と企業等の受講者の混合となっており、まず教員から生徒たちの現状や学びのねらいについて話し、環境活動をしている企業等の方々から現状を踏まえた具体的な環境学習計画を提案、効果的な工夫等も考え、ワークシートを記入しました。最後に各グループから出来上がった授業プランの発表がありました。
ワークシートの進行度合いはグループごとに異なりましたが、すべてのグループで活発な議論が交わされ、相互に学びを深めることができました。また、このグループワークを通して、いろいろな人と交流できてよかったといった感想がありました。