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第51回教育研究論文最優秀賞及び優秀賞受賞者について

ページID:0181436 掲載日:2017年12月18日更新 印刷ページ表示

 最優秀賞及び優秀賞受賞者を紹介しています。

 論文については、平成30年2月発行予定の「<教育愛知>愛知県教育研究論文集」に掲載します。

最優秀賞

個人研究の部

かかわり合うことで、友だちとともに追究する楽しさを味わうことができる子

 -5年算数 「大地主はだれだ!?『日本列島陣取りゲーム』~面積~の実践を通して-

 蒲郡市立三谷小学校 久保 亜沙

 

【短評】

 図形化された都道府県の面積を求めることを通して、友達とかかわり合いながら追究する楽しさを味わわせることを目指した、小学校5年生の算数科における研究である。都道府県の形を、三角形や平行四辺形、台形、その他の四角形などの図形で表現し、それらの面積を既習の知識を使って単純な図形から複雑な図形へと段階的に求めさせる授業構想がすばらしい。単元の最初に、陣取りゲームと称して都道府県をグループ内で所持し合うという手だてが、最後まで児童を飽きさせることなく授業に集中させていた。また、「発見○○法」と銘打って面積の出し方を図式化し、個人、ペア、全体の流れで発表させていくことも、主題を実現するために有効であった。ペア学習でも、消極的な子や集中力が続かない子へ配慮してペアを組むといった細かい工夫がなされている。

共同研究の部

該当論文なし

優秀賞

個人研究の部

主体的に追究しながら、科学的な見方や考え方を深め広げる子どもの育成

 -6年生「ものの燃え方」の実践を通して-

 豊田市立朝日丘中学校 坂本 

 

【短評】

 ランプを作る過程を通して、燃焼の仕組みについて主体的に追究しながら、実生活にまで科学的な見地を広げることを目指した、小学校6年生の理科における研究である。手順を示して実験を行わせるのではなく、生徒に主体的に仮説を立てさせ、実験によってそれを検証する構想にしている点がよい。停電を題材にし、実験と実生活をつなげるような導入にすることで、児童の関心を高めている。授業の始めに前時の気付きや考えを模造紙にまとめて掲示することで、児童が前時とのつながりを意識しやすくしたり、酸素や二酸化炭素など目に見えない元素を粒子モデルを使ってイメージさせ、理解させようとしたりする手だては有効である。

 

 

「書くこと」に意欲的に取り組むことができる児童の育成

 -3年生国語科「人物を考えて書こう」“6つのレベルアップ大作戦”を使って自分だけのお話を作ろう-

 西尾市立横須賀小学校 伊藤 裕理奈

 

【短評】

 書くことに対して意欲的に取り組めるように、4コマ漫画に登場する動物にせりふを付けることなどによって書く力を高めることを目指した、小学校3年生の国語科における研究である。人物像や主述の関係、接続詞など国語科として大切にしたい指導内容を、児童の発達段階に合わせて平易な言葉で説明し、取り組みやすいような手だてを講じている点がよい。また、毎時間取り組んだプリントやワークシートを蓄積していくことで、児童自身が学習を振り返ることができるような工夫もすばらしい。「6つのレベルアップ大作戦」と銘打って、スモールステップを踏んで「書く力」を効果的に高めるという、小さな工夫の積み重ねによって出来上がっている丁寧な研究である。

 

 

見方や感じ方を広げながら、表したい感じを明確にイメージして表現する生徒の育成

 -美術科中学3年生「私のオリジナル○○シリーズ切手」の実践を通して-

 刈谷市立依佐美中学校 三浦 英生

 

【短評】

 オリジナルのシリーズ切手の図案を作成することを通して、自身の感性を広げながら、それを具体的に表現することができる生徒の育成を目指した、中学校3年生の美術科における研究である。段階を経ていくうちに変わっていく抽出生徒の作品資料が、この研究の構想や手だてが確かなものであることを物語っている。話し合いの人数を条件によって変更したり、話し合いの中で同級生からもらったアドバイスに優先順位をつけて視覚的に整理させたりするなど、話し合い活動を有効に活用している点が特によい。また、表したい「感じ」を言葉にして視覚的に整理させるなど、ともすると感覚に頼りがちな美術の授業を論理的に考えさせるようにしている点も評価できる。

 

 

生徒の思考や言葉を生かすことで、学びが実感できる社会科学習

 -2年地理 「野田地区の姿から雨乞笠おどりへの思いを考えよう」の実践を通して-

 刈谷市立朝日中学校  田中 克

 

【短評】

 地域で古くから行われている無形文化財の「雨乞笠おどり」を教材にして生徒に体験的な活動をさせ、主体的な学びを引き出すことを目指した、中学校2年生の社会科(地理)における研究である。地形図の読み取りから住んでいる地区の地理的な特徴を捉えさせ、そこから郷土の無形文化財の「雨乞笠おどり」につなげていく単元構成がよい。また、地域の人から話を聞いたり、フィールドワークを行ったりすることで、教室での学びを確かめようとする研究構想が、生徒の学びを確かなものにしている。さらに、生徒の発言を生かして授業を展開していくことによって、生徒の向学心をいっそう高めるような工夫がなされており、生徒が主体的に活動している様子が分かる。

 

 

地域の人とともに、防災についての意識を高め、問題解決にむけて自ら行動できる子の育成

 -6年総合的な学習の時間「植田防災プロジェクト つながろう つなげよう 地域の輪」の実践を通して-

 豊橋市立植田小学校 渡邊 

 

【短評】

 地域の人との交流を通して人と人とのつながりを深め、探究的学習を通して防災意識を高めることを目指した、小学校6年生の総合的な学習の時間における研究である。四つの学習過程として「課題設定」「情報収集」「整理・分析」「まとめ・表現」を設定し、それを繰り返し行うことによって児童が変容していく様子が分かりやすくまとめられている点がよい。また、地域の人や大地震経験者からの話を聞かせることで、児童の探究に対するモチベーションを高めている。さらに、児童主催の防災訓練を地域の人を招いて行ったり、児童手製の防災新聞やハザードマップを地域の人たちに配ったりするなど、児童自らが情報を発信していくという取組も興味深い。

共同研究の部

該当論文なし

問合せ

愛知県 教育委員会事務局 総務課
総務グループ
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内線:3811、3810
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