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幡豆地区干潟・藻場を保全する会の活動について(藻場の保全活動)
幡豆地区干潟・藻場を保全する会の活動(藻場の保全活動)
西尾市鳥羽町、西幡豆町及び寺部町の漁業者で構成される幡豆地区干潟・藻場を保全する会の藻場部会では、衰退したアマモ場の再生のため、アマモの播種(種まき)を行いアマモを増やす活動を行っています。
アマモ場とは、海草であるアマモが群生する場所の事を指し、魚の生息場所、産卵場、保育場としての機能の他、海の水質や底質を浄化する機能を備えています。
それでは、藻場部会が実施しているアマモの播種の状況を紹介します。
アマモ花枝の採取
アマモの播種をするためには、アマモ種子を採取する事が必要です。そこで、アマモの種が成熟する6月頃にアマモ群生地でアマモの花枝を採取します。
西尾市鳥羽町沿岸にあるアマモの群生地の様子です。
このような群生地をさらに別の区域にも広めるために活動を実施しています。
群生地でアマモの花枝を採取している様子です。右側の写真がアマモの花枝ですが、種子が膨らんでいるのが分かります。
採取した花枝は、ネットに詰め込み、種子をさらに成熟させるために7月頃まで海中に吊るしておきます。
種子の選別
7月下旬頃になると、海中で追熟させていたアマモ花枝を取り上げ、花枝から種子を選別します。選別後は、播種をする11月までの間、種子の発芽を抑制するため、冷蔵庫で保存します。
左側の写真は、海中につるしていたネットを引き上げているところです。右側の写真は、アマモの花枝と種子を選別している様子です。
選別したアマモの種子です。
選別後は、海水交換を定期的に行いながら、11月の播種まで冷蔵庫で保管します。
アマモの播種
アマモの播種は毎年11月頃に実施しています。播種作業では漁業者の他に、地元の小学生も参加し、協力しながら作業を進めます。
作業前に、アマモ場の機能について参加した小学生に説明を行いました。
アマモの種子は、ヘドロに混ぜることにより発芽率が向上するため、ヘドロと種子を混ぜたうえで、アマモの播種専用のマットに塗布した後、折りたたんで海底に設置します。
マットは、船で運び、海に設置します。また、設置は潜水士さんに協力してもらい、マットが流れないよう海底へ固定してもらいます。
海底に設置したマットの様子です。
数か月後に設置したマットの様子を確かめると、アマモが繁茂しており、タツノオトシゴも確認できました。
このような活動を今後も続けることで、アマモ場が増えてくれることを願っています。
問い合せ
西三河農林水産事務所 水産課
電話 0564-27-2727(ダイヤルイン) FAX 0564-23-4691