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鮮麗な赤色みりんの醸造に適する紫黒糯(しこくもち)水稲品種「中部糯114号」を開発しました
平成19年8月9日(木)記者発表
鮮麗な赤色みりんの醸造に適する紫黒糯(しこくもち)水稲品種「中部糯114号」を開発しました
~新しいタイプのみりん醸造が可能になり、産地振興が期待されます~
県農業総合試験場山間農業研究所は、中山間地域の新たな農産加工品として期待できる水稲の新品種の開発に取り組み、このたび、紫黒色の米粒で、赤色みりんの醸造に適した「中部糯114号」を開発しました。標高の高い地域で着色が良くなるため、中山間地域の栽培に適しています。
なお、本品種の開発は、農林水産省の指定試験事業において実施しました。
1 開発の経緯
農業総合試験場山間農業研究所は、平成8年度から加工用米の開発に取り組み、紫黒糯品種「朝紫」を改良し、収量性が優れ、赤色みりんの醸造に適した新品種「中部糯114号」を新たに開発しました。
なお、本品種は、本日(8月9日)付けで、種苗法に基づく品種登録申請を行いました。
2 新品種の特徴
- 標高が高く冷涼な地域で栽培すると、米粒の色素であるアントシアニン含量が増え、着色が良くなるため、中山間地域での栽培に適しています。
- 農業総合試験場と産業技術研究所食品工業技術センターが共同で開発(平成17年10月特許出願)した鮮麗な赤色みりん製造法に適した品種です。
- 現在東北地方で栽培されている紫黒糯品種「朝紫」に比べ、米粒が大きく、収量は、約1割多い10a当り640kgです。
- 9月上旬収穫の極早生品種です。
3 問合せ先
愛知県農業総合試験場 山間農業研究所稲作グループ 坂 紀邦
住所 豊田市稲武町スソガエト11
電話 0565-82-2029

(上段:籾 下段:玄米)
左 収穫期がほぼ同じ時期の糯品種「ヒメノモチ」
中 新品種「中部糯114号」
右 「朝紫」(対照)
問合せ
愛知県農業総合試験場
山間農業研究所稲作グループ
担当 坂・加藤
電話 0565-82-2029
nososi@pref.aichi.lg.jp