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野生イノシシ対策室の事業内容
1 経口ワクチンの散布について
野生イノシシによる豚熱の拡散防止、環境中のウイルス濃度の低減、飼養豚への感染防止を目的として、国が示す散布指針に基づき、野生イノシシへの経口ワクチン散布を実施しています。
最新の経口ワクチン散布計画についてはこちら↓
野生イノシシへの豚熱経口ワクチン散布について
年度 | 市町村 | 地点 | 個数 |
---|---|---|---|
2019年度 |
豊橋市、岡崎市、瀬戸市、春日井市、豊川市、豊田市、西尾市、蒲郡市、犬山市、小牧市、新城市、田原市、長久手市、幸田町、設楽町、東栄町、豊根村 | 2,601地点 | 53,030個 |
2020年度 |
豊橋市、岡崎市、瀬戸市、春日井市、豊川市、豊田市、西尾市、蒲郡市、犬山市、小牧市、新城市、田原市、長久手市、幸田町、設楽町、東栄町、豊根村 |
4,980地点 | 99,600個 |
2021年度 |
豊橋市、岡崎市、瀬戸市、春日井市、豊川市、豊田市、西尾市、蒲郡市、犬山市、小牧市、新城市、田原市、長久手市、幸田町、設楽町、東栄町、豊根村 | 4,091地点 | 81,820個 |
2022年度 |
豊橋市、岡崎市、瀬戸市、春日井市、豊川市、豊田市、西尾市、蒲郡市、犬山市、小牧市、新城市、田原市、長久手市、幸田町、設楽町 | 3,204地点 | 64,080個 |
©Federal Ministry of Food and Agriculture, Germany
(写真左)散布作業の様子 (写真右)散布する経口ワクチン入りの餌(トウモロコシ粉・油脂等)
<動画>
散布した経口ワクチンを摂取するイノシシの動画です。
経口ワクチンはイノシシ以外の小動物も摂取してしまいますが、外包の状態によってそれがイノシシによる摂取かどうかを判別しています。
<写真>
野生動物が摂取した経口ワクチンの外包(左はイノシシ、右は小動物)
2 野生イノシシの豚熱ウイルス検査について
野生イノシシの豚熱ウイルス感染状況を把握するため、捕獲又は死亡した野生イノシシの豚熱ウイルスの検査を行います。
市町村名 | 確認数 | 市町村名 | 確認数 |
---|---|---|---|
犬山市 | 18(1) | 幸田町 | 3 |
春日井市 | 9(3) | 豊橋市 | 2 |
瀬戸市 | 17(3) | 田原市 | 1 |
豊田市 | 95(3) | ||
長久手市 | 3 | ||
日進市 | 2(1) | ||
設楽町 | 2 | ||
岡崎市 | 12 | ||
豊川市 | 7 | ||
新城市 | 14 | 計 | 185(11) |
最新の検査結果についてはこちら↓
野生イノシシの豚熱検査について
3 経口ワクチン散布効果の検証について
野生イノシシが経口ワクチンを摂取すると、豚熱の抗体ができます。このため捕獲したイノシシの抗体検査を行い、免疫獲得状況を把握します。
地域 | 2022年 | 2023年 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
7~9月 | 10~12月 | 1〜3月 | 4〜6月 | 7~9月 | ||
県全体 | 17.0% | 23.4% | 42.0% | 40.4% | 35.0% | |
尾張 | 13.7% | 12.3% | 29.6% | 25.7% | 34.2% | |
西三河 | 26.0% | 46.1% | 78.6% | 76.9% | 50.0% | |
東三河 | 14.2% | 12.2% | 35.7% | 27.3% | 18.3% |
最新の浸潤状況調査結果についてはこちら↓
野生イノシシにおける豚熱ウイルスの浸潤状況調査結果について
4 野生イノシシの捕獲強化について
豚熱ウイルスの拡散を防止するため、野生イノシシの捕獲を強化し、個体数を削減します。
特に、渥美半島は本県の一大養豚産地であり、飼養豚数の半数を占めることから、早急に野生イノシシの根絶を目指します。
(1) 捕獲事業委託の実施
市町村等が実施する有害鳥獣駆除等の許可捕獲や狩猟による捕獲に加え、指定管理鳥獣捕獲等事業を活用し、県による委託捕獲を実施します。
(2) 渥美半島野生イノシシ捕獲根絶協議会
渥美半島において野生イノシシの根絶を図るため、愛知県、地元市、地元狩猟者団体、地元JA、学識者等で構成する「渥美半島野生イノシシ捕獲根絶協議会」を開催し、地域関係者が一体となった取組を実施します。
5 移動防止柵の設置について
豚熱の拡散リスクを抑制するため、野生イノシシの他地域からの流入防止や、移動を制限して効率的に捕獲することを目的に、移動防止柵を設置しています。
(1) 尾張地域移動防止柵
2018年1月に、岐阜県側からの豚熱に感染した野生イノシシの拡散を防止するため、防疫ラインとして、2か所、計3.5kmの移動防止柵を設置しました。
(2) 渥美半島移動防止柵
野生イノシシの県外からの侵入経路の遮断と、地域内での野生イノシシの移動を制限することで効率的な捕獲を行うため、2019年度から2020年度にかけて、太平洋沿いの緑地帯及び田原市大山山塊地区において、計16.0kmの移動防止柵を設置しました。
(3) 幸田町移動防止柵
6 農作物鳥獣被害防止対策について


(1) 山村地域鳥獣被害防止対策事業
ア 対象地域 6市町村:山村振興法の指定地域を含む市町村
イ 事業の概要
事業実施主体 市町村
事業内容 被害防止施設整備
補助率 1/2以内(ただし、設楽町、東栄町、豊根村は1.7/3以内)
(2) 鳥獣被害防止総合対策事業
ア 推進事業
(ア) 対象地域 県内全域
(イ) 事業の概要
事業実施主体 地域協議会等
事業内容 推進体制整備、有害捕獲、被害防除、生息環境管理等
補助率 1/2以内(ただし、取組方法等により定額)
イ 整備事業
(ア) 対象地域 県内全域
(イ) 事業の概要
事業実施主体 地域協議会等
事業内容 鳥獣被害防止施設等
補助率 1/2以内(自力施工の場合10/10)
ウ 捕獲事業
(ア) 対象地域 県内全域
(イ) 事業の概要
事業内容 有害鳥獣捕獲に要する経費を補助
補助率 イノシシ、シカの成獣 7,000~9,000円/頭
サル、カモシカの成獣 8,000円/頭
上記の幼獣、その他獣類 1,000円/頭
鳥類 200円/羽
2022年度は、豚熱対策として、イノシシの捕獲に県費上乗せ補助(成獣13,000円/頭、幼獣6,000円/頭)を実施