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研究報告第44号-抄録001
根を介したキクわい化ウイロイドの接触伝染
関西病虫害研究会報54:47-51(2012)
摘要
キク栽培で大きな問題となっているキクわい化病の根を介した伝染について調査した。
CSVdフリーキクとCSVd感染キクを3か月間同一のプランターで栽培し、根のみを接触させると低率(4.2-8.3%)ながらCSVdが伝染することが明らかとなった。
また挿し芽床のような隣接する株の地上部や地下部が触れ合い、また栽培管理の中で傷がついて汁液が接触する可能性のある条件では、CSVdはさらに高率に伝染した。特に地上部と地下部ともに触れ合う通常の苗床では35~65%と高く、地上部のみや地下部のみの接触でも10%~40%の感染率が認められた。
このような根の接触による伝染を防ぐため、CSVd感染キクの残渣処理について検討したところ、D-D剤処理および太陽熱消毒が効果的であると考えられた。
著者
福田至朗:環境基盤研究部
桒山幸子:環境基盤研究部
平野哲司:園芸研究部
服部裕美:園芸研究部
中村恵章:園芸研究部
大石一史:企画普及部
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研究戦略部企画調整室
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