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【奥三河探訪】御神楽祭り
新城設楽振興事務所では、「奥三河探訪」と題して、愛知県奥三河地域の伝統行事やイベント、四季の移ろいなどを紹介しています。
今回は、豊根村富山地区で開催された御神楽(みかぐら)祭りをご紹介します。
御神楽祭りは富山地区大谷の熊野神社において毎年1月3日と4日の両日に行われる湯立(ゆだて)神楽で、奥三河地域で広く行われている花祭と同じ起源を持つ祭りです。
湯立神楽とは、釜にたぎる湯を神にささげてその湯を自分たちもいただく事で穢れを祓い、命の再生を願う祭りです。かつては旧富山村内の5地区で同様な祭りが行われていましたが、現在はこの大谷地区だけが残っています。
祭りは、笛や太鼓に合わせて神事や舞で構成され、釜の周りでは様々な行事が奉納されます。
【二人立ちの獅子舞「どんずく」。見物人の差し出すみかんを食べる仕草をする】
【「どんずく」に続いて登場する鬼神】
【「兄弟鬼」。兄鬼が先に登場し、舞った後、弟鬼が登場する】
【叫びながら鼻をつまんで飛び回る「はなうり(左)」と大きな御幣を持ってお祓いをする「禰宜(右)」】
【ボロ衣をまとい、シラミをとる真似をする「しらみふくい(左)」と「女郎面(右)」】
女郎面が舞処(まいど)を祈りながら一巡するころ、しらみふくいが近づいて、袖を引っ張りして、女郎面にちょっかいをかけると、やがて提灯を持ち、女郎面の手を引いて舞処から退場していきます。
神社の境内には、臨時の売店が設けられ、おでんやうどんといった温かい食べ物の他、特産品の販売などもあります。
※見学について※
- 御神楽祭りの時期は、路面凍結が予想されます。車で現地に行く方は十分注意して下さい。
- 祭りの費用は、訪れる方のご厚志でまかなわれています。事前にのし袋に「御神酒」と書いて準備し、会場の受付に御奉納ください(2~3,000円程度が目安)。
【取材日:平成30年1月3日】
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