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企業向け小冊子「知って実践!手話言語と障害のある人のコミュニケーション」について
企業向け小冊子「知って実践!手話言語と障害のある人のコミュニケーション」について
この小冊子は2016年7月に制定した「手話言語・障害者コミュニケーション条例」の理念に基づき、手話言語の普及や障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用促進を目的として、多様な障害の特性やコミュニケーション手段についての理解を深め、障害のある人への配慮について考えるきっかけとしていただくため、企業の皆様向けに作成したものです。
障害のある人などが日常的に利用する小売業、金融機関、交通機関の3業種別に作成しました。
小売業編
知って実践!手話言語と障害のある人のコミュニケーション【小売業編】 [PDFファイル/2.37MB]
金融機関編
知って実践!手話言語と障害のある人のコミュニケーション【金融機関編】 [PDFファイル/2.35MB]
交通機関編
知って実践!手話言語と障害のある人のコミュニケーション【交通機関編】 [PDFファイル/2.46MB]
実践しよう!障害のある人が配慮してほしいこと
小冊子の4~5ページに「障害のある人が事業者の皆さんに配慮してほしいこと」を掲載していますが、ここでは小冊子に掲載しきれなかった事例を紹介しています。
小売業
声掛けしてほしい
店内に入ったとき、白杖を持った私を見つけて、店員さんが「何かお手伝いしましょうか」と、声を掛けてくれました。購入したい商品をお伝えすると、商品棚まで案内していただき、大変助かりました。(視覚障害)
列に並ぶのが難しいので誘導してほしい
スーパーのレジに並ぶ際に、コロナ禍による間隔を空けるための足型シールの位置が分からなかったのですが、店員の方がレジまで誘導してくれて、足型シールの位置で「ここで立ち止まってください」と声掛けしてもらい、精算が終わるまで付き添ってもらえたので、助かりました。(視覚障害)
絵カードを指差して示してほしい
レジで店員さんから、「ポイントカードはお持ちですか?」「レジ袋はどうされますか?」など、いろいろと声を掛けられますが、コロナ禍でマスクをしているため、口の動きも見えず何を言っているかわかりません。私が耳が聞こえないと伝えると、レジに置いてあるイラストと文字が書かれた絵カードを使って説明してくれるようになり、やりとりがスムーズになりました。(聴覚障害)
絵カードや筆談で対応してほしい
事前に商品などの絵カードや筆談ができるようなメモ帳やボードが準備されていると、安心して買い物がしやすいです。(聴覚障害)
ジェスチャーで合図してほしい
コロナ禍で、レジにてクレジットカードを自分で機械に入れたり抜いたりしなければならなくなりました。クレジットカードを手にして持っているのですが、その際に、店員さんがカードを入れるタイミングを手のひらで示して「入れてください」「抜いてください」と教えてくれます。機械から音が鳴っているようですが、電子音の「ピピピ...」は全く聞こえないので、店員さんの手の合図がとても助かります。(聴覚障害)
別の部屋で落ち着かせてほしい
スーパーの人混みに疲れてしまい、座り込んで動けずにいたら、「大丈夫ですか?」と声を掛けられ、静かな部屋に案内してくれました。落ち着くまで休ませてもらえたため、クールダウンすることができました。(発達障害)
空いている時間帯を教えてほしい
人混みが苦手で、いつも利用しているお店で何度かパニックになったことがあったので、店員さんが、比較的空いている時間帯を知らせてくれました。お陰で安心して利用することができています。(発達障害)
なるべく分かりやすい言葉でゆっくり対応してほしい
お金の計算が難しいので、例えば「100円玉が6枚、10円玉が3枚」 と言っていただければ分かる場合があります。なるべく分かりやすい言葉でゆっくり対応していただけると、買い物しやすいです。(知的障害)
金融機関
呼び出し方法を工夫してほしい(その1)
銀行で順番を待っていると、「次の方どうぞ」と呼び掛けられることがありますが、誰に対するものか分からなくて困ることがよくあります。先日、銀行へ行ったら、受付番号を把握してくれて、順番がまわってきたときに声を掛けに来てもらえたので、とても助かりました。(視覚障害)
呼び出し方法を工夫してほしい(その2)
窓口で番号札をもらう時に、あらかじめ聞こえないことを伝えると、順番が来た時に手を振って呼んでもらえたので良かったです。別のお店では、窓口で聞こえないことを伝えると、バイブ付の呼び出し機器が準備されていたので店員さんのことを注意してずっと見ている必要がなく、安心して利用することができました。(聴覚障害)
消毒液等の場所を音声案内で教えてほしい
お店に入った際に、消毒液や検温の場所を探しますが、どこにあるのか分かりません。探していたら、声を掛けて案内してもらえると、分かりやすいです。(視覚障害)
耳マークを窓口に掲示してほしい
聴覚障害は外見からは分かりませんが、いつも利用している金融機関の窓口には「耳マーク」が掲示されていて、耳が不自由なことを言い出しやすい環境づくりに力を入れていただいていたので安心できました。(聴覚障害)
交通機関
降車時に位置関係を教えてほしい
タクシーを利用した時、目的地で降車したところ、どこで停車したか分からず、間違えて車道へ出てしまったことがありました。降車時には、どちらが車道でどちらが歩道かなど、位置関係の案内をしてもらえるとありがたいです。(視覚障害)
降車するバス停到着時に声掛けしてほしい
他のことで夢中になっていたり、気を取られていると、どこで降りるのか忘れて、パニックになることがあります。いつも利用しているバスでは乗車時に行き先をたずねてもらい、着いたら声掛けしてもらえるので、安心して利用ができています。(知的障害)
スピーカーの音声を大きく明瞭にしてほしい
バスを利用しようとした時、停車したバスの車外スピーカ-の行き先案内の音声が小さく、乗車したいバスなのか分からずに見送ることがあります。車内アナウンスや車外スピーカーの音声が大きく明瞭だと、分かりやすくて安心して利用できます。(視覚障害)