本文
農業水産局水産課の事業内容
1 海洋環境の保全と生産基盤の整備について(平成31年度)
(1) 漁業生産基盤の整備
事業名 |
事業主体 |
事業内容 |
実施場所 |
---|---|---|---|
あさりとさかな漁場総合整備事業 |
県 |
干潟・浅場の造成 |
三河湾内 |
魚礁漁場の整備 |
田原市沖 |
||
貝類増殖場造成事業 | 県 | 貝類増殖場の造成 | 西尾市地先 |
(2) 漁場環境の保全
伊勢湾・三河湾及び内水面漁場を生産力の高い漁場として維持するため、漁場環境や赤潮発生に対する監視及び調査等を引き続き実施する。
さらに、豊かで美しい伊勢湾・三河湾を次世代へと継承するため、漁業者を中心として行われる干潟・浅場や藻場の保全活動に対して、指導、支援していく。
(3) 漁港・漁村の整備
漁港機能の確保や保全を図るため、常滑市、南知多町及び西尾市が実施する漁港施設の長寿命化や、南知多町が実施する耐震・耐津波工事に対して助成する。
また、水産物の安定供給を支える漁村を形成するために、市町が実施する漁村施設等の整備、漁協等が実施する共同利用施設の整備などに対して漁村活性化総合対策事業費補助金等により助成する。
なお、県内には、県管理漁港11港、市町管理漁港23港、計34港が指定されており、このうち、農林水産部は市町管理漁港を所掌している。
2 水産資源の増大と持続的有効利用について
(1) 栽培漁業の推進
栽培漁業の推進と定着を図るため、栽培漁業センターにおいて、くるまえびを始め7魚種の種苗の生産・供給を(公財)愛知県水産業振興基金に委託して行う。
また、漁業者が行う種苗の育成・放流を指導するとともに、地域に適合した効果的な栽培漁業の推進に努める。
魚 種 |
大 き さ |
数 量 |
||
---|---|---|---|---|
くるまえび |
全長 |
1.5~2.0cm |
20,000 千尾 |
|
がざみ |
全甲幅 |
0.5~0.8cm |
1,600 千尾 |
|
よしえび |
全長 |
1.1~1.7cm |
4,500 千尾 |
|
とらふぐ |
全長 |
3.5~4.5cm |
170 千尾 |
|
あわび |
殻長 |
1.0~2.0cm |
275.5 千個 |
|
なまこ |
全長 |
0.5~1.0cm |
700 千個 |
|
あゆ |
全長 |
3.0~5.0cm |
2,000 千尾 |
(2) 資源管理型漁業の推進
水産資源の持続的かつ経済的有効利用を図るため、操業実態、資源状態等を調査することにより、漁業者が取り組む資源管理型漁業の推進に努める。
また、資源管理・漁業経営安定対策推進のため、「愛知県資源管理指針」に係る検討や資源評価、漁業者が作成する資源管理計画の確認等を行う。(3) 漁業管理制度の推進
(4) 漁業秩序の確立
漁業法、漁船法その他関係法令の適正な運用及び漁業取締りにより、漁業秩序の維持と漁業紛争の防止に努める。
また、遊漁者を始めとする海面利用者と漁業者との円滑な海面の利用調整に努める。3 経営基盤の充実と担い手の育成について
(1) 漁業金融対策
漁業者等の資本装備の高度化を図り漁業経営の近代化を推進するため、漁業近代化資金の融資に対して、利子補給を行う。
また、中小漁業者等を対象に漁業生産の増大等を図るため、漁業振興資金を貸付けるほか、漁業経営の改善、漁家生活の改善及び青年漁業者等の養成を促進するため、沿岸漁業改善資金を無利子で貸付ける。
ア 漁業近代化資金
愛知県漁業近代化資金利子補給規則に基づき、漁業経営の近代化に必要な施設の整備拡充を図るため、漁業協同組合等の系統融資機関が行う融資に対し、利子補給を行う。
イ 漁業振興資金
漁業経営の安定、漁業生産の増大及び漁協活動の強化を図るため、中小漁業者等が必要とする事業用の運転資金、施設整備資金及び経営環境適応資金を県と融資機関(愛知県信用漁業協同組合連合会)の協調融資により融通する。
ウ 沿岸漁業改善資金
沿岸漁業改善資金助成法に基づき、沿岸漁業従事者等が近代的な漁業技術その他合理的な漁業生産方式の導入、漁ろうの安全の確保、漁家の合理的な生活方式の導入及び青年漁業者等の漁業経営の開始に必要な資金を無利子で貸付ける。
(2) 漁業団体等の育成強化
ア 漁業共済事業の推進
イ 漁協経営強化の推進
(3) 担い手の確保と育成
(4) 経営構造改善の推進
4 水産物の消費拡大の取組について
伊勢湾・三河湾の豊かな恵みである愛知県産水産物の魅力を伝え、消費拡大につなげるため、あさりやうなぎをはじめとした「あいちの四季の魚」のPRや若い世代への啓発などの取組を進める。
5 水産技術の高度化について
(1) 安定的な漁業生産に必要な資源増養殖技術の確立
(2) 内水面漁業の発展に必要な増養殖技術の確立
(3) 持続的な漁業発展に必要な資源管理技術の確立
いわし類やいかなごなど水産資源の持続的な有効利用を目的とした資源管理技術の開発と普及、とらふぐ、まあなご、しゃこなどの資源調査、海況や漁況の変動予測技術の開発などを行う。
(4) 漁場環境・生態系を保全・改善する技術の確立
六条潟におけるあさり稚貝大量発生機構の解明、六条潟等の湾奥に位置する干潟・藻場に対する貧酸素水塊被害軽減手法の開発、赤潮や貧酸素水塊などの動態解明、豊川河口域に発生するあさり稚貝の計画的利用のための調査研究などを行う。