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トラフグ ~あいちの四季の魚・冬~
このページでは『あいちの四季の魚』の冬の魚のひとつ、トラフグについてご紹介します。
1 資源を管理して、大事に獲る
寒い冬でも、愛知県の漁港を活気づけているのは、冬の味覚の王者トラフグです。
愛知県のトラフグの多くは「はえ縄」という漁法で漁獲されます。主な漁場は渥美半島沖の遠州灘(通称:渥美外海)で、多くは知多半島先端の南知多町に水揚げされます。
はえ縄漁業では、貴重な資源を守るため、漁獲の時期は10月から2月に限定し、大きさは700g以上と厳しく規制しています。そして10月の解禁を迎えてからも、獲りすぎないように月ごとの出漁日を制限しています。
また、小型底びき網でも漁獲されますが、こちらも小さいフグを獲らないようにサイズの自主規制を行っています。
貴重なトラフグ資源を守るため、みんなでルールを守っているのです。
はえ縄漁業者によるトラフグの水揚げ。丁寧に取り扱います。
フグはえ縄
フグはえ縄の漁場と、主な産地
2 放流して、資源を増やす
また、愛知県では資源を増やす取組みも行っており、渥美半島の栽培漁業センターでトラフグの子ども達を作り、漁業者が海に放流しています。
現在では毎年約13万尾のトラフグの子ども達が伊勢湾に放流され、大きくなってから漁獲されています。県水産試験場では、効果的な種苗放流技術の開発などの支援も行っています。
こうした取組みの成果もあって、愛知県のトラフグの漁獲量は全国有数です。フグというと山口県の下関が思い浮かびますが、天然のトラフグでは、実は愛知県が全国1,2を争う名産地なんです。
3 愛知の離島の名産品
トラフグといえば高級水産物、高嶺の花ですが、主要産地の南知多町などでは、観光業界とも連携して、お値打ちに食べにきてもらえるよう努力しています。
中でも有名なのは、南知多町の離島、日間賀島と篠島です。日間賀島は『タコとフグの里海』、篠島は『おんべ鯛とふぐの島』と、どちらもフグをキャッチフレーズにしていて、冬のトラフグツアーが人気です。
また、南知多町に比べると漁獲量は少ないですが、西尾市にもトラフグが水揚げされ、離島の佐久島でも食べることができます。
身近な観光地、愛知の離島に、冬の魚の王様を食べる「地産地消ツアー」なんていかがでしょうか。
南知多町の篠島
南知多町の日間賀島
西尾市の佐久島