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スズキ ~あいちの四季の魚・秋~
このページでは『あいちの四季の魚』の秋の魚のひとつ、スズキについてご紹介します。
めでたい出世魚
スズキは出世魚です。1歳魚の頃は「セイゴ」、2~3歳で「フッコ」、4歳以上で「スズキ」となるのが一般的ですが、愛知県ではフッコとは呼ばず「マタカ(マダカ)」と呼んでいます。
ちなみに出世魚とは、成長するに従い呼び名が変わる魚、というだけでは不正解。それに加えて、昔からめでたい席に使われてきた魚を、出世魚と呼ぶそうです。
出世魚と呼ばれるのは、このスズキ、ブリ、そしてボラの3種類。ここにコノシロを加えるかどうかは諸説あるようです。
スズキは平家物語の故事もあるなど、昔から祝いの席に使われてきた魚の代表格です。家族の節目のお祝いに、愛知県産のスズキ料理はいかがでしょう。
伊勢湾の海の王者
スズキは、大きいものでは全長1mくらいにもなる、伊勢湾で最も大きい魚です。
小さいうちは干潟や河口域などでプランクトンを食べていますが、大きくなるに従って湾内を回遊し、小さい魚やエビ、カニなどあらゆるものを食べて大きくなります。
まさに、伊勢湾の海の王者と言えそうです。
色んな方法で漁獲しています
スズキは様々な漁法で漁獲されます。漁獲量の半分以上は小型底びき網(平成29年:57%)ですが、釣り(同:23%)や小型定置網(同:7%)でも、一番多く獲れる魚種がスズキです。
愛知県のスズキの漁獲量は年間400~600トン程度で、全国第3位の漁獲量を上げています(平成29年:458トン)。
スズキの旬
一般的に、スズキは夏の魚と言われています。薄切りにしたスズキの身を氷水で洗う「スズキの洗い」は、夏らしい涼しげな食べ方です。
でも、愛知県はスズキを「秋の魚」に選んでいます。それは、夏よりも、秋から冬にかけてたくさん獲れるからです。
秋でもおいしく、しかも高級魚になる夏よりもうんと安く買えます。安くておいしくて、栄養豊富で低カロリー。秋のスズキを見かけたらぜひともお買い求めください。