平成26年度版　あいちの経済

平成27年1月30日公表

過去データは、年報周期調査結果（経済計算）にてご確認ください。

 2013年度の本県経済は、前年度後半に持ち直しに転じた傾向を引き継ぎ、全体として緩やかに回復した。鉱工業生産指数は、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の影響などもあり、2年連続で上昇した。個人消費は持ち直しがみられ、また、消費者物価指数は5年ぶりに上昇した。完全失業率は2年ぶりに改善し、企業倒産は件数、負債総額ともに2年連続で減少した。県内港の輸出は2年連続で増加し、輸入も4年連続で増加した。

　13年の個人消費について本県の状況をみると、1世帯（名古屋市、二人以上の世帯のうち勤労者世帯）当たりの実収入、可処分所得、消費支出のいずれも前年を上回った。大型小売店販売額をみると、百貨店は8年ぶりに前年を上回り、スーパーは2年連続で前年を下回り、合計額では6年ぶりに前年を上回った。

　13年度の物価は、企業物価（全国）は、国際商品市況や為替相場の動きなどを背景に、2年ぶりに上昇した。消費者物価（名古屋市）は、電気代等の公共料金の上昇や、石油製品等のエネルギー価格が上昇したことなどから5年ぶりに上昇した。

    13年の生産は、12年後半のエコカー補助金の反動による減産を経て、輸送機械を中心に回復基調となり、13年後半は消費税率引き上げ前の駆け込み需要がみられるなどして、鉱工業生産指数は2年連続で前年を上回った。

　13年度の東海地域（愛知、岐阜、三重、静岡）の大企業・中堅企業の設備投資(額)の動向をみると、製造業は前年度比5.5％増となり3年連続の増加、非製造業は同0.8％増となり2年連続の増加、全産業では同3.8％増と3年連続の増加となった。中小企業（愛知、岐阜、三重）は、製造業が同12.0％減と2年ぶりに減少し、非製造業は同18.4％増と2年連続で増加した。

　13年度の公共工事は、公共建築が前年度比11.6％増と2年連続で増加したものの、公共土木が同5.0％減と2年連続で減少し、合計では同3.1％減と2年連続で減少した。また、建設業界の景況感を示す景気BSIは、06年10-12月期から13年1-3月期までマイナス20％を下回る状態が続いたが、4-6月期に改善の兆しを見せ始め、10-12月期にはプラスに転じた。

　13年度の住宅建設は、新設住宅着工戸数が前年度比11.0％増の63,974戸と2年連続で増加した。利用関係別の内訳では、社宅等の給与住宅が前年度を下回ったものの、持家、貸家、分譲住宅は前年度を上回った。

 　13年の雇用情勢は、改善の動きが続いた。有効求人倍率は回復を続け、常用労働者数は2年連続で増加した。完全失業率は前年より0.5ポイント低い3.2％となり2年ぶりに改善し、雇用保険受給資格決定件数は減少に転じた。

　13年度の東海3県の企業経営の状況をみると、金融緩和による円安の効果や、個人消費の増加などにより、前年度に比べ、総じて増収・増益となった。県内の企業倒産は、倒産件数、負債総額ともに2年連続で減少した。

　13年の県内貿易港4港の状況は、輸出額は前年比15.3％増の14兆514億円と2年連続で増加した。また、輸入額は同11.5％増の6兆8406億円となり、4年連続で増加した。これにより貿易収支は、同19.1％増の7兆2108億円の黒字であった。

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