西館 常設展
陶磁のこま犬百面相
Central Japan’s Ceramic Lion-Dogs
瀬戸・美濃を中心に、日本全国で作られた陶磁製のこま犬を展示しています。これらは人々が願いを込めて神社に奉納したものや、山中の祠前(ほこらまえ)に守護獣として置かれていたものです。特に江戸時代にはさかんに作られ、獅子・こま犬形以外にも、山犬や猫など様々なタイプがみられます。いずれのこま犬も魅力あふれる郷土の文化財です。

愛知県指定文化財(有形民俗)
白釉狛犬 吽
瀬戸・美濃
江戸時代(18-19世紀)
本多静雄氏寄贈

展示風景

展示風景
開催概要
会期
2020年4月1日(水)から2021年3月31日(水)まで
会場
愛知県陶磁美術館 西館
~会いに行きたくなる「ゆるかわこま犬」たち~
常時100体のこま犬を展示している西館。収蔵・展示しているこま犬は、1体として同じものはありません。
それぞれのこま犬の個性に迫っていただくべく、館蔵品の中でも特に人気のこま犬の自己紹介を掲載します。
こま犬一筋の学芸員が、彼らの魅力を語っていますよ。
西館の展示室にもぜひお越しいただき、あなただけのお気に入りを探してみてくださいね!
陶磁のこま犬の分類
そもそも、神社で見かける「狛犬」はがっしりとした力強い体つきで、威厳に満ちた守護獣です。
本来は獅子と高麗犬(狛犬)という別種が一対となったもので、獅子は開口して「阿」形、狛犬は閉口で「吽」形をとり、角の有無や体毛の色なども違えて表現されています。
それに比べ、西館のこま犬は、あふれんばかりの個性が私たちの目を惹きつけます。その魅力をご紹介するために、大まかに7つのタイプにまとめてみました。
(1) 凛々しい正統派タイプ:
これぞ狛犬!きりっとしたエリート優等生たち
(2) 細身の野生派タイプ:
山を守る狼か、しなやかな体躯の野生児たち
(3) 「犬」顔タイプ:
家犬の親しみやすさ、ワンワン顔たち
(4) 異形の面構えタイプ:
変顔してるの?ひょうきんものたち
(5) これもこま犬?タイプ:
どうしてこうなった?奇想天外なアウトローたち
(6) ド迫力の面構えタイプ:
震えおののけ!にらみをきかせるコワモテたち
(7) ぽっちゃり肉体派タイプ:
ゆったり座り込んだ、愛嬌たっぷりチャーミングさんたち
陶磁のこま犬の自己紹介
館蔵品のこま犬のなかから特に人気の12体のプロフィールを御紹介します。
それぞれの画像をクリックすると、別ウィンドウで画像が開きます。

正統派:灰釉狛犬

野生派:御深井釉青釉流し狛犬

「犬」顔:御深井釉鉄斑文狛犬

異形の面構え:御深井釉鉄釉狛犬

これもこま犬?:鉄釉狛犬

ド迫力の面構え:長石釉狛犬

異形の面構え:鉄釉狛犬

ド迫力の面構え:鉄釉狛犬

正統派:鉄釉狛犬

これもこま犬?:白釉狛犬

異形の面構え:鉄釉狛犬

正統派:鉄釉狛犬