県内病院・診療所の医師の皆様へ麻しん・風しん患者調査事業を実施しています
2020年1月10日
麻しんは非常に感染力の強い疾病で、一部は脳炎あるいは肺炎の発症や死亡など重篤な経過をたどります。
我が国では、2007年に「麻しんに関する特定感染症予防指針」を策定(2016年2月3日一部改正)して予防接種等の施策を推進した結果、2015年3月27日には世界保健機関(WHO)により麻しん排除が認定されました。
しかしながら、海外からの輸入麻しんはいまだに発生しています。
また、風しんは一般的に症状は軽症で予後良好ですが、妊娠20週頃までの妊婦が感染すると、白内障、先天性心疾患、難聴等を特徴とする先天性風しん症候群の児が生まれる可能性があります。2012年から2013年に、主に20代から40代の男性の間で流行したこと等から、国は2014年に「風しんに関する特定感染症予防指針」を策定(2017年12月21日一部改正)しました。
愛知県では医師会等と連携し、2007年2月から、県内の全ての麻しん症例の把握を開始し拡大防止対策の実施に資する目的で「愛知県麻しん患者調査事業」を実施し、さらに、2018年1月に「愛知県麻しん患者調査事業実施要領」を一部改正して「愛知県麻しん・風しん患者調査事業実施要領」と名称を改め、県内の麻しん・風しんの全ての症例を迅速に把握することとしました。
医療機関の先生方には本事業の趣旨をご理解の上、引き続きご協力を賜りますようお願いします。
報告対象医療機関
愛知県内の全医療機関に報告をお願いします。
麻しん・風しん患者の報告方法
- 麻しん・風しん患者を診断された場合は、感染症法第12条第1項の規定に基づく「麻しん発生届」又は「風しん発生届」及び「調査票」により最寄りの保健所へ速やかに報告をお願いします。
- 麻しん・風しんの診断については、届出基準(厚生労働省通知から抜粋)を参考としてください。
患者発生報告の情報還元
- 報告のありました患者発生報告は、発生状況調査及び感染拡大防止対策に資するため該当実施機関等に情報還元します。
- 麻しん・風しん患者の発生がない場合にも定期的に実施機関等に情報還元します。
- 当事業における麻しん・風しん患者の発生報告状況はこちらからご覧になれます。
検査の実施
原則として、全例について、愛知県衛生研究所又は名古屋市衛生研究所においてウイルス遺伝子検査を行いますので、最寄りの保健所に検体のご提出をお願いします。
参考資料
- 麻しんに関する特定感染症予防指針[PDF 291KB]
- 風しんに関する特定感染症予防指針[PDF 279KB]
- 「愛知県麻しん・風しん患者調査事業実施要領」(平成30年1月1日適用)[PDF 249KB]
- 麻しん患者発生報告状況
- 風しん患者発生報告状況
- 麻しん・成人麻しん患者発生報告数(平成13年から18年、愛知県・全国)[PDF 31KB]
- 愛知県における「麻しん全数把握事業」へのご協力について(お願い)
(「愛知医報」平成19年2月1日号)[PDF 66KB]
- 麻しん・風しん患者調査事業実施機関
- (公社)愛知県医師会
- (一社)名古屋市医師会
- 愛知県小児科医会
- 愛知県
- 名古屋市
- 豊橋市
- 岡崎市
- 豊田市