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瀬戸蔵ミュージアム企画展で瀬戸窯業試験場のデザイン研究試作品を展示紹介します

ページID:0559973 掲載日:2025年1月17日更新 印刷ページ表示

  あいち産業科学技術総合センター技術支援部瀬戸窯業試験場(豊田市。以下「試験場」という。)が開所から約半世紀にわたり実施したデザイン関連研究等の試作品は、1570点に上ります。これらの研究成果をより広く皆さんに知っていただき、瀬戸産地の陶磁器業界を始めとして県内の各方面で有効活用していただくために、試験場は、瀬戸蔵ミュージアム(瀬戸市)で開催される企画展「瀬戸窯業試験場半世紀のあゆみ―試作品に見るデザインの変遷―」において、開所以来のバラエティに富んだ試作品の中から約60点を精選して展示紹介します。
   試験場では2021年度から2023年度にかけて「デザイン研究試作品等の有効活用に関する研究」を実施し、試作品等の資料を閲覧、利用しやすい形に整備するとともに、各時代における研究・試作テーマの特徴や製品デザインの変遷等を明らかにしました。今回の展示ではそれらの成果も併せて紹介します。
   専門家はもとより、学生や一般の方にも楽しんでいただける内容となっていますので、是非御来場ください。

1  名称

「瀬戸窯業試験場半世紀のあゆみ―試作品に見るデザインの変遷―」
(瀬戸蔵ミュージアム企画展)

2  日時

2025年1月25日(土曜日)から3月16日(日曜日)まで 午前9時から午後5時まで
 (入館:午後4時30分まで)

3  入館料

一般520円、高校・大学生・65歳以上310円 ※20名以上は団体割引あり
中学生以下、妊婦、各種障害者手帳をお持ちの方は無料

4  会場

瀬戸蔵ミュージアム企画展示室
瀬戸市蔵所町1-1 瀬戸蔵2階
電話:0561-97-1190​

5  主催

愛知県、瀬戸蔵ミュージアム、公益財団法人瀬戸市文化振興財団、瀬戸地域窯業技術協議会

6  展示内容

​   試験場が瀬戸地域の陶磁器業界を対象に提案した開所以来のデザイン研究試作品の中から、次の試作品をはじめとする各年代を反映した陶磁器作品約60点を中心に展示し、年代ごとの試作テーマの特徴や製品デザインの変遷について紹介します。

展示作品例
  作品名・画像 製作年度・研究テーマ・概要








50

「ティーセット」
ティーセット

   1972(昭和47)年度
【未利用資源による飲食器のデザイン研究】
   原料粘土採掘量の増大に対応して産地の未利用粘土を活用した製品。

「鳥シリーズ花瓶」
鳥シリーズ花瓶

   1979(昭和54)年度
【ノベルティ製品のデザイン】
   当時全盛期にあった輸出ノベルティ分野に向けた製品を提案。




「急須セット」
急須セット

   1985(昭和60)年度
【主として伝統的素材と技法によるテーブルウェアのデザイン】
商社の企画による量産ギフトの全盛期に産地の持ち味を生かすモノづくりを提案。

「このはずく ペン皿」
このはずく ペン皿

   1985(昭和60)年度
【主として伝統的素材と技法によるテーブルウェアのデザイン】
   県の鳥「コノハズク」がモチーフ。県の公式来客への贈答品に採用された。

「木製ハンドルのマグカップ」
木製ハンドルのマグカップ

   1987(昭和62)年度
【他材質との組み合わせによるデザイン】
食器市場が成熟し多様化する中、木や金属等の他素材との組み合わせにより食器の新たな可能性を探った。




「栗形ノベルティ食器」
栗形ノベルティ食器

   1992(平成4)年度
【国内向けノベルティデザインの研究】
   円高下、輸出ノベルティの国内製品への転換の支援として、ノベルティデザインや製造技術を生かした国内市場向けノベルティ食器を提案。



10



「タイムカプセル(ミノムシ型)」
タイムカプセル(ミノムシ型)

   1999(平成11)年度
【新世紀慶祝グッズの商品開発】
   新世紀(21世紀)の到来を機会として、家族や団体等が20世紀の記録等を保存するタイムカプセルのような記念グッズを企画提案。

「万博地形レリーフ酒器セット」
万博地形レリーフ酒器セット

   2000(平成12)年度
【EXPO関連商品のデザイン】
   2005年開催の愛・地球博に向け、会場の地形データをレリーフに転換・活用して開発した記念品、土産品。

「自在碗(丸碗・ソーサー)」
自在碗(丸碗・ソーサー)

   2000(平成12)年度
【介護時代の福祉食器の商品開発】
   高齢化社会の到来を受け、医療機関の福祉部門や陶磁器商社と連携して介護・福祉分野に向けた食器を企画提案。



10



「碾(ひ)き臼(うす)(和(なご)みの碾き臼)」
碾き臼(和みの碾き臼)

   2006(平成18)年度
【ウェブサイト販売用熟年市場向け商品デザイン】
   ネット通販の普及に着目し、従来は流通が困難だった趣味用品(自家用「碾き臼」)を団塊世代に向けた製品として企画提案した。瀬戸碍子(がいし)メーカーの中実(ちゅうじつ)成形技術※1を活用。




「瀬戸染付の凸盛(でこも)り※2アクセサリー」
瀬戸染付の凸盛りアクセサリー

   2020(令和2)年度
【輸出磁器の加飾「凸盛り」を活用した新規瀬戸焼製品の開発】
   幻の技法となった名古屋輸出陶磁器の「凸盛り」加飾を再現し、瀬戸焼製品への活用を提案。

 

7  問合せ先

○展示試作品について
あいち産業科学技術総合センター 技術支援部 瀬戸窯業試験場
担当:長谷川、安田
住所:豊田市八草町秋合1267-1
電話:0561-21-2116
メール:seto@aichi-inst.jp

○瀬戸蔵ミュージアム企画展について
瀬戸蔵ミュージアム 
担当:岩井
住所:瀬戸市蔵所町1-1
電話:0561-97-1190 

参考

○あいち産業科学技術総合センター 技術支援部 瀬戸窯業試験場について
   瀬戸地域を中心とする「せともの」に代表される和・洋食器やノベルティなどの窯業業界の技術支援機関として、消費者ニーズの多様化、高級化に応え、高品質で特色のある製品のデザイン開発や生産技術の向上において貢献するとともに、今後大きな成長が期待できるファインセラミックスの研究開発にも積極的に取り組んでいます。​

【沿革】
1971(昭和46)年2月 愛知県瀬戸窯業技術センターとして瀬戸市南山口町に創立
2002(平成14)年4月 愛知県産業技術研究所 瀬戸窯業技術センターに名称変更
2012(平成24)年1月 あいち産業科学技術総合センター 瀬戸窯業技術センターに名称変更
2016(平成30)年4月 あいち産業科学技術総合センター 産業技術センター 瀬戸窯業試験場に名称変更
2024(令和6)年4月 「知の拠点あいち」内のあいち産業科学技術総合センター(豊田市八草町)に移転し、あいち産業科学技術総合センター 技術支援部 瀬戸窯業試験場に名称変更

○デザイン研究等試作品について
   試験場では瀬戸地域の陶磁器業界に向け、開設以来約半世紀にわたり陶磁器の製品デザインに関する研究や指導を継続しており、所蔵している試作品等の成果物は表に示すように1570点に上ります。
   試験場ではそれらの成果を今後も広く活用していただくために、2021年度から作品の整理や作品と関連研究報告書情報のデータ化を行い、閲覧・利用しやすい形に整備しました。

所蔵試作品等のテーマ数と点数(2020年度まで)
年代 年度 テーマ数 試作点数
昭和期
(18年間)
1971~1988
​(昭和46~63)
32 548
平成期以降
(32年間)
1989~2020
​(平成元~令和2)
60 1022
全期間
(50年間)
1971~2020
​(昭和46~令和2)
92 1570

【用語説明】

※1 中実成形技術
   瀬戸産地で主に碍子製造に用いられる成型技術。石膏型に泥漿(でいしょう)(液状にした粘土)を加圧充填する圧力鋳込(いこ)みにより、肉厚で内部に空洞のない塊状の製品を成型する技術のことをいう。

※2 凸盛り
   明治から昭和期にかけて、盛んに行われた名古屋輸出陶磁器独自の特殊な手描き上絵(うわえ)加飾技術。イッチンという筒状の道具を用いて絵具を盛り上げる技法だが、表面にガラスの粒を焼き付けたり、絵具を何重も重ねて高く盛り上げることができるなど、他の上絵加飾にない特徴を持つ。

このページに関する問合せ先

あいち産業科学技術総合センター 技術支援部 瀬戸窯業試験場
担当:長谷川、安田
電話:0561-21-2116(ダイヤルイン)
メール:seto@aichi-inst.jp​​