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色づきがよく、おいしいウンシュウミカンの新品種を開発しました~新品種でハウスミカン産地の更なる発展を目指します~

ページID:0769643 掲載日:2024年8月2日更新 印刷ページ表示
9 産業と技術革新の基盤をつくろう

 「宮川早生」と「C系統」


 愛知県農業総合試験場と蒲郡市農業協同組合(以下「JA蒲郡市」という。)は、ウンシュウミカン※の新品種「C系統」を共同で開発し、2024年7月29日(月曜日)に種苗法に基づく品種登録出願を行いました。
 本品種は加温ハウス栽培向けの品種として、従来よりも食味が良く、着色が早くて果皮色(かひしょく)が均一に色づくことから、ミカンの消費拡大や生産者の収益向上が期待されます。
※ 一般に「みかん」と言われている日本の代表的カンキツ類で、皮が薄くてむきやすく、食べやすいのが特徴です。

1 新品種の特徴

  • 加温ハウス栽培において、既存品種の「宮川早生」(みやがわわせ)より10日ほど着色が早くて均一に色づきます。
  • 糖度・酸含量ともに「宮川早生」よりやや高く、食味の良い品種です
  • 色づきもよく、食味も安定しているため果実の秀品率が高くなります。

2 開発の経緯 

 共同研究を始めた2005年当時、国や他県の研究機関でカンキツ新品種の開発が進められており、本県においてもミカンの生産が盛んなJA蒲郡市から、「宮川早生」に比べ良食味で、着色が早く果皮色が良い本県独自品種の育成が望まれていました。
 こうした要望を踏まえ、愛知県農業総合試験場はJA蒲郡市と共同で、新品種の開発に取り組んできました。開発にあたっては、育成期間を短縮させるため、品種を掛け合わせる「交配」ではなく、いわゆる「枝変わり※」と呼ばれる突然変異をJA蒲郡市管内のウンシュウミカンの中から新品種候補として探すこととしました。
 2005年度から2007年度にかけて、JA蒲郡市管内の露地ミカン園及びハウスミカン園を探索した結果、優良な10系統を見つけ出しました。この中から、「宮川早生」に比べて着色がよく、収量及び品質も遜色ない「C系統」を選抜しました。2020年度からは、現地適応性試験を実施し、2024年2月に開発が完了しました。

※ 茎や枝の生長点の細胞が突然変異を起こし、もとの茎や枝とは異なった果実・花・葉などをつけるようになることをいいます。現在流通しているウンシュウミカンの多くの品種が、枝変わりによって誕生したものです。

3 今後の予定

 2027年3月に共同開発者であるJA蒲郡市管内の生産者に苗木供給が開始され、2033年ごろから出荷が始まる予定です。

4 関連説明

 2022年における本県のハウスミカン生産は、結果樹面積80ha(全国シェア23.2%)、出荷量4,010t(全国シェア24.3%)で、ともに全国2位です(出典:令和4年産果樹生産出荷統計)。

令和4年産 全国のハウスミカン生産における上位県

順位 結果樹面積(ha) 出荷量(t)
1位 佐賀県 111 5,950
2位 愛知県 80 4,010
3位 大分県 27 1,230
全国 345 16,500

(結果樹面積、出荷量:令和4年産果樹生産出荷統計)

5 共同開発機関の問合せ先

 蒲郡市農業協同組合 営農販売部 営農支援課
 所在地:愛知県蒲郡市神ノ郷町名取15
 電話:0533-68-7877

このページに関する問合せ先

愛知県農業水産局農政部農業経営課        愛知県農業総合試験場
農業イノベーション推進室技術調整グループ    園芸研究部常緑果樹研究室
担当:松本、東野                      担当:江崎、山田
電話:052-954-6410                電話:0533-68-3381
内線:3667、3666                    メール:nososi@pref.aichi.lg.jp
メール:nogyo-innovation@pref.aichi.lg.jp