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あいちの農産物(花)

ページID:0490402 掲載日:2023年12月25日更新 印刷ページ表示

​​ 菊は、古くから日本人に親しまれてきた花です。正月、端午の節句、重陽の節句、お月見、七五三などの季節の折々に飾るなど、広く冠婚葬祭に使われています。また、花の色や形がバラエティーに富んでいるスプレー菊や、緑やオレンジなどの新しい色の輪菊は、洋風、和風どちらにでも合い、様々なフラワーアレンジや花束に利用されています。電照菊
 輪菊、スプレー菊は電照栽培が行われています。菊は、日照時間が短くなると花芽を作り、花を咲かせる短日植物です。その性質を利用して、花芽ができる前の段階で夜間に電照して、昼の時間を長く感じさせることで開花を遅らせ、出荷時期の調整を行っています。菊産地では真夜中に電気に照らされて浮かび上がった温室を見ることができます。最近では省エネの観点から、LEDを使った電照も試されており、夜の菊産地の風景も変わってくるかもしれません。
 さらに、電照と光を遮る(遮光)技術を組み合わせて一年中菊の花を出荷することができ、愛知県は全国の約3分の1の出荷量を誇る菊の大産地となっています。
  また、愛知県農業総合試験場では生産者と協力して菊の育種をしており、最近では「かがり弁」と呼ばれるフリルのような花びらが特徴的な菊を開発しました。華やかなイメージで、ブライダルや生け花での利用が期待されます。かがり弁菊

  • 旬のころ
    年中
  • 主な産地
    田原市、豊川市  
  • 作付面積
    1,280ha(全国1位)
  • 出荷量
    446,700千本(全国1位)
  • 産出額
    196億円(全国1位・シェア36.4%)

 (出典:令和3年産花き生産出荷統計、令和3年産生産農業所得統計)

ばら

 愛知県の切り花ばら生産は、豊川市や西尾市を中心に全国1位の産出額を誇っています。
 近年、様々な品種が開発され、多様な花色や花型を楽しめるようになり、鉢花として流通しているポットローズも一般的になりました。ばらはもらってうれしい花として常に上位に入っており、父の日の贈り物にもなっています。
 観賞期間が短いと言われているばらですが、次のような工夫で長く花を楽しめます。
 花束を家に持ち帰ったら、まず水揚げしてください。水揚げには、水切り(よく切れるはさみやナイフを使い水中で茎を切る)、湯揚げ(切り口を熱湯に10秒ほどつける)や切り口を焼いたり、深水にして水圧で水揚げするなどの方法があります。日々の管理では、こまめに水を換えることや、市販の切り花鮮度保持剤を利用するなど、水中のバクテリアの発生を抑えることがポイントです。また、トゲにはご注意ください。​ばらイメージ

  • 旬のころ
    10月~翌年5月、周年(施設栽培)
  • 主な産地 
     豊川市、田原市、西尾市、豊橋市
  • 作付面積
    46ha(全国1位)
  • 出荷量
    322,200千本(全国1位)
  • 産出額
    23億円(全国1位・シェア15.0%)

 (出典:令和3年産花き生産出荷統計、令和3年産生産農業所得統計)

カーネーション

 5月の第2日曜日は母の日です。1908年5月にアメリカの少女が、母親の好きだったカーネーションを母親の命日に教会で信者に配ったのが母の日の始まりと言われています。
 その母の日に向けてカーネーションの生産はピークを迎えます。赤色やピンク色の一輪咲きをはじめ、最近では様々な色のカーネーションや、1本の茎にたくさんの花が着くスプレー咲きの品種が花屋さんに並びます。
 愛知県はカーネーションの産出額が長野県に次いで全国2位で、品質の良いカーネーションを生産しています。
 スプレー咲きのカーネーションでは、こまめに水を換えるなどの手入れをすれば、次々と花が咲き続け、長い期間楽しめます。お家に飾ってみてはいかがですか。カーネーションイメージ

  • 旬のころ
    10月~翌年5月
  • 主な産地 
     西尾市、田原市、碧南市
  • 作付(収穫)面積
    45ha(全国2位)
  • 出荷量
    37,700千本(全国2位)
  • 産出額
    17億円(全国2位・シェア17.5%)

 (出典:令和3年産花き生産出荷統計、令和3年産生産農業所得統計)

シクラメン

 シクラメンは、サクラソウ科に属する球根植物で、贈答用から家庭での利用まで幅広いニーズがある年末の代表的な花です。県内では、豊川市、田原市、安城市を中心に生産され、その産出額は全国1位です(令和3年)。
 シクラメンを長持ちさせるには、暖房の熱が直接当たらない、明るい窓際に置いてください。日光を好みますが、乾燥や急な温度変化は株を傷める原因となります。水は土の表面が乾いたらたっぷりとあげ、底面給水鉢の場合は、上から土に直接水やりをせず、鉢底に付いている受け皿の水がなくならないようにしてください。また、咲き終わった花がらや枯れた葉は、その都度、根元から摘み取り、適切な濃度に薄めた液肥を10日に一回程度与えると、次々と花が咲いてきます。
 最近は、耐寒性があり屋外での越冬も可能なガーデンシクラメンも人気があります。花の少なくなる冬の花壇をシクラメンで彩ってみてはいかがでしょうか。​シクラメンイメージ

  • 旬のころ
    10月~12月
  • 主な産地
    豊川市、設楽町、安城市、田原市、稲沢市  
  • 作付面積
    16ha(全国2位)
  • 出荷量
    1,690千鉢(全国2位)
  • 産出額
    8億円(全国1位・シェア11.4%)

 (出典:令和3年産花き生産出荷統計、令和3年産生産農業所得統計)

観葉植物

 観葉植物とは、葉をみて楽しむ植物のうち、通常は屋外で越冬しないものを言います。つまり、熱帯・亜熱帯産の植物です。一般的なゴムの木やポトスのほか、幸福の木(ドラセナ・マッサンゲアナ)や青年の木(ユッカ)と名付けられているものもあります。 昭和30年代から本格的な生産が始まり、40年代には観葉植物ブームを迎えました。当時は、業務用の需要がほとんどで、貸し鉢(レンタル)として使われていました。現在は、家庭用の需要が伸びて、大きな鉢から小型の鉢へ、またミニ観葉植物も増えています。
  観葉植物には色々な種類があります。エキゾチックな美しい葉が魅力の様々な植物を長く楽しむには、その種類によって注意が必要です。比較的低温に強いものから、高温を要するものまであります。花屋さんに聞いて、適度な温度で管理してください。観葉植物イメージ

  • 旬のころ
    年中
  • 主な産地  
    田原市、西尾市、岡崎市、豊橋市、南知多町、安城市
  • 作付面積
    94ha(全国1位)
  • 出荷量
    21,500千鉢(全国1位)
  • 産出額
    85億円(全国1位、シェア47.8%)

 (出典:令和3年産花き生産出荷統計、令和3年産生産農業所得統計)

洋らん(洋蘭)

 愛知県の洋らん生産は、全国の出荷量の約5分の1を占め、全国一の産地となっており、 県内では、コチョウランをはじめ、シンビジウム、デンドロビウム、カトレアなど多くの種類が栽培されています。
 洋らんの中でも、開店祝いや結婚祝いに贈り物としてよく使われるコチョウランについて紹介します。
  正式にはファレノプシスと言いますが、蝶が舞うような花の形から、一般的にはコチョウラン(胡蝶蘭)と呼ばれています。
  もともと、熱帯雨林の木の枝などに張り付いて生育している植物で、日光があまり当たらないところを好みますので、夏は半日陰、冬でもレースカーテン程度の遮光は必要です。コチョウランを入手したら、冷・暖房の風が直接当たらない、暖かいところに置いてください。ただし、窓ぎわに置くと、昼は直射日光で暑くなり、逆に夜は寒くなりますので弱ってしまいます。また、根腐れしやすいので、水やりは植え込み材料の水苔が乾いてから、やや控えめに与えるようにします。
  花言葉は「幸せが飛んでくる」です。是非、贈答にお使いください。洋ランイメージ

 

  • 旬のころ
    年中
  • 主な産地
      豊橋市、西尾市、東海市、南知多町、東浦町
  • 作付面積
    40ha(全国1位)
  • 出荷量
    2,970千鉢(全国1位)
  • 産出額
    48億円(全国1位、シェア14.0%)

 (出典:令和3年産花き生産出荷統計、令和3年産生産農業所得統計)

洋花

 愛知県は、菊、ばら、カーネーションや洋らんといった花の生産全国一の産地ですが、こういった定番の花以外の生産も盛んです。洋花イメージ
  グロリオサは、ユリ科の半つる性植物で、クライミングリリーとも呼ばれ、切花としての生産が盛んです。また、波打ったような花びらが、上の方へ反転していて、美しい姿を楽しめます。
  愛知県ではほかに、デルフィニウムや、トルコギキョウ、ユリ、カラーなど多くの花が生産されていて、消費者の多様なニーズに応えるべく次々と新しい花が導入されています。

  • 旬のころ
    年中
  • 主な産地
      田原市、西尾市、 豊橋市 

サボテン

サボテンは、メキシコを中心とした南北アメリカ大陸の熱帯・亜熱帯に育つ多肉(葉の厚い)植物です。強い太陽や乾いた空気に適応するように、体積をなるべく大きく、逆に表面積はなるべく小さくなっています。トゲに覆われた姿は少しグロテスクな印象を与えますが、対照的に美しい花を咲かせる種類もあります。
  サボテンの生産で特徴的なのは、分業体制で生産されていることです。種をまいて実生(みしょう)苗を作る第1次生産農家、その苗を育てる第2次生産農家、サボテンを鉢植えにして市場へ出荷する第3次生産農家に分かれます。春日井市では実生サボテンの生産が多く、その苗から育てられたサボテンは全国に出荷されています。
  サボテン栽培のポイントは次のとおりです。 サボテンイメージ 

  1. サボテンは熱帯植物と思われがちですが、そのほとんどは熱帯植物ではありませんので、冬の温度についてはそれほど神経質になる必要はありません。
  2. 乾燥には強いのですが、逆に水をやりすぎると腐ります。サボテンが枯れたと思っても、腐った場合がほとんどです。通常、一ヶ月ぐらい水やりしなくても枯れません。
  3. サボテンは日光を大変好みます。なるべく長い時間、日光浴させてあげてください。
  4. トゲがありますから、小さなお子さんのいる家では置き場所に注意してください。
  • 旬のころ
    年中
  • 主な産地
    春日井市、南知多町、碧南市、小牧市

花壇用苗物

 花壇用苗物は、ガーデニングブームを背景に生産が増え、一宮市、春日井市、稲沢市などを中心に栽培されています。愛知県の花壇用苗物の産出額は、埼玉県、千葉県に次いで全国3位です。季節ごとに、さまざまな花が出回るようになりました。一年を通して、庭や窓辺に彩られた花は、生活に潤いを与えてくれます。 
 春は、サルビア、ペチュニア、マリーゴールドなど、苗の種類も豊富です。店頭で苗を選ぶ際は、きれいな花だけを見てしまいがちですが、葉の付き方が密で、しまった株を選びましょう。また、病害虫が発生していないか、下葉が黄色くなっていないかなどにも注意しましょう。
 花壇に植えるだけでなく、近年人気のあるハンギングバスケットのように壁やフェンスなどに吊るして楽しむ方法もあります。お好みで数種類の苗を選び、オリジナルの寄せ植えを作ってみてください。花壇苗イメージ

  • 旬のころ
    年中
  • 主な産地
    一宮市、春日井市、稲沢市、西尾市、愛西市、碧南市、田原市
  • 作付面積
    103ha(全国3位)
  • 出荷量
    43,500千本(全国2位)
  • 産出額
    23億円(全国3位・シェア7.1%)

 (出典:令和3年産花き生産出荷統計、令和3年産生産農業所得統計)