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令和4年度第1回愛知県生徒指導推進協議会の概要
令和4年度第1回愛知県生徒指導推進協議会を開催しました。
本会は、本県の生徒指導に関する諸問題についての研究協議を行う協議会です。今回の協議では、「自己有用感・自己肯定感を高め、絆(きずな)を感じる集団づくりの在り方について」という協議題について、御意見と御助言をいただきました。その内容を報告します。
推進協議会の概要
日時:令和4年5月12日(木曜日)午後2時30分から4時15分まで
会場:愛知県自治センター 6階 第603会議室
1 開 会
2 教育委員会あいさつ
3 委員等紹介
4 会長及び副会長選出
5 会長・副会長あいさつ
6 議 事
【報告事項】
(1)令和3年度愛知県生徒指導推進協議会の概要について
(2)令和3・4年度愛知県生徒指導推進協議会の協議題について
【協議事項】
(1)自己有用感・自己肯定感を高め、絆を感じる集団づくりの在り方について
(ア)自己有用感・自己肯定感を高めるための児童生徒理解の在り方
(イ)児童生徒の相互理解を深める集団づくりの在り方
・本校では、「生涯にわたって最善を尽くせる子」をモットーにしている。今後、自己有用感・自己肯定感を『「生徒指導リーフ」No.9-1 自己有用感・自己肯定感を高め、絆を感じる集団づくりの在り方(理論編)(愛知県教育委員会 令和4年3月)』(以後リーフレット)に示されている5つの視点を参考にして高めていきたい。
・「生涯にわたってというのは」は良いポイントである。学校を卒業しまうと、頼みの綱がなくなってしまう。
・本校には外国籍の児童が30人以上在籍している。モンゴル、フィリピン等、様々な国籍の子供が通っている。また、自己肯定感・自己有用感が低い子が多いため、学校で活躍できる場を設定している。縦割り活動では、上級生が下級生の勉強を教えるなどしている。また、教師主導ではなく、児童主体で行えるように配慮している。子供の姿を的確に把握し認めることが大事であり、活躍を認め合える場を設定することを考えている。
・子供が認めてもらいたいところと教師が認めるところがずれると効果的ではない。
・リーフレットは分かりやすいので、現職研修で活用できると良い。いろいろな面で認めてもらえない子が、自分をアピールするためにいろいろなアピールをする。自己肯定感・自己有用感が高まると良いが、卒業したら、また環境が変わるのでその維持は難しい。そのため、小中学校ではその土台を作ることが大事だと考える。「その子らしさ」を大切にする意識を、どの先生にももっていてほしい。
・自己肯定感・自己有用感が高まってきたところをどう可視化するかが難しい。数値にばかり目がいってしまっても良くない。高まりを本人、教員、保護者が、どのように感じることができるかが重要である。
・学校の取り組みで、自己肯定感・自己有用感の高まりが、どのように変わっていったかを見ることが大事である。小中高12年間を通して各発達段階に応じた取り組みがあるのではないか。自死と自己有用感・自己肯定感は関係している。
・リーフレットのまとめ方として、小1~小6、中1~中3と、積み上げるように発達段階に応じてまとめても良いのではないか。
・小中学校で立派な取り組みをしてもらっても、高校に入って崩れることもある。成人年齢の18歳までに自我の形成がどれだけ必要か、小中高の一貫した取組が大事である。不登校のタイプが変わってきている。これにはマスコミやSNS等の影響もあるのではないか。芸人の自死の影響が怖い。
・生涯にわたった生きる力を見通した土台作りが必要ではないか。
・自己有用感・自己肯定感が生きる力の柱である。非行少年少女・被害少年少女をどのように家庭・学校に戻すかが重要である。非行少年少女は、自己肯定感・自己有用感が低いが、仲間内では「役に立ちたい」と思う子もいる。他の子を庇ったりしながら、仲間内で居場所を作る。そうした子供達も、清掃作業、料理人の手伝いを通して自己有用感が高まることがある。小中学校でそれらの感情を高めてもらえるとありがたい。学校の先生も自己有用感をもってほしい。そのためにも組織的に認められる場を作ってほしい。自分の職場でも体験的に学ばせて若手を育成している。
・個人によって基準が違うので自己肯定感・自己有用感を数値化することは難しい。アンケートだけでは測れないのではないか。
・「その子らしさ」「自分らしさ」を肯定できるようになる、自己肯定感が向上するのではないか。若手は高いレベルの同僚と比べると自己肯定感を低くしてしまうのではないか。ベテランにはない良さに気づいてもらうことによって自己有用感は向上する。
・「魅力ある学校」の学校を職場に置き換えてみると分かりやすい。リーフレットを広く広めることも大事。
・高校の一般入試においては評価が相対評価であり減点式である。特色選抜は自己推薦、つまり自分の良さを自覚することにつながる。
・カウンセリングの終結は、本人が「自分でやってみる」と言って、実際にやっているところを見届けるまでを言う。子供が自信をもって1人で歩いて行こうとする自信の表れが見られると良い。限られた仲間がいる時だけ大丈夫というのは、その子の支えにはなっていかない。
・家庭との連携が大事である。同じ方向で進むと良い。そのためにも、リーフレットの家庭への配付をしていけるとよい。
・「ノーTVデー」「ノーゲームデー」の時に、こういうリーフレットを見て話題にするといいかもしれない。
・学校と家庭の足並みが揃うとよい。
(2)令和4年度愛知県生徒指導推進協議会の年間計画について
・全会一致で承認。
7 閉会のあいさつ
8 閉会
問合せ
愛知県 教育委員会事務局 義務教育課
E-mail: gimukyoiku@pref.aichi.lg.jp