本文
平成16年度ダイオキシン類に係る環境調査及び発生源調査の結果について
1 環境調査の結果
(1)大気環境調査結果
(2)水環境調査結果
- 公共用水域の水質
調査を行った61地点のうち3地点で環境基準を達成しなかった。
なお、この3地点については、汚染範囲の把握及び原因究明調査を実施しています(平成17年4月27日公表済)。 - 底質
調査を行った43地点のすべてにおいて環境基準を達成。 - 水生生物(魚類)
調査を行った4地点は、すべて国が平成11年度に実施した全国調査結果の範囲内(魚類は環境基準が定められていない)。 - 地下水
調査を行った26地点のすべてにおいて環境基準を達成。
(3)土壌環境調査結果
調査項目 | 環境基準達成地点数/調査地点数 | 環境基準 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
14年度 | 15年度 | 16年度 | ||||
大気環境 | 56/56 | 57/57 | 51/51 | 年間平均値 0.6 pg-TEQ/m3以下 | ||
水環境 | 公共用水域 | 水質 | 61/61 | 62/62 | 58/61 | 年間平均値 1 pg-TEQ/L以下 |
底質 | 40/40 | 43/43 | 43/43 | 150 pg-TEQ/g以下 | ||
水生生物(魚類) | (-/4) | (-/4) | (-/4) | - | ||
地下水 | 22/22 | 25/25 | 26/26 | 年間平均値 1 pg-TEQ/L以下 | ||
土壌環境 | 67/67 | 51/51 | 45/45 | 1,000 pg-TEQ/g以下 |
2.水生生物(魚類)については、環境基準が設定されていない。
平成16年度ダイオキシン類環境調査結果について
2 発生源調査の結果(4政令市分を除く。)
(1)行政検査結果
法に基づくダイオキシン類に係る排出基準の遵守状況を確認するとともに排出削減指導を行うため、排出ガス、排出水、ばいじん及び燃え殻並びに放流水及び周縁地下水の検査を実施しました。
- 排出ガス
検査を行った10施設は、すべて排出基準に適合。 - 排出水
検査を行った9事業場のうち、1事業場が排出基準に不適合。
なお、この1事業者については、直ちに立入検査を実施し、事業者に応急措置を講じさせるとともに、恒久対策を指示しました(平成17年1月31日公表済)。また、再度、行政検査を実施したところ排出基準に適合(平成17年3月30日公表済)。 - ばいじん及び燃え殻
検査を行った2施設は、すべて処理基準に適合。 - 放流水及び周縁地下水
検査を行った2施設は、すべて維持管理基準に適合。
検査項目 | 14年度 | 15年度 | 16年度 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
測定 施設数 | 基準 不適合 施設数 | 測定 施設数 | 基準 不適合 施設数 | 測定 施設数 | 基準 不適合 施設数 | |
排出ガス | 10 | 0 | 10 | 0 | 10 | 0 |
排出水 | 11 | 3 | 10 | 0 | 9 | 1 |
ばいじん 及び燃え殻 | 2 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 |
放流水及び 周縁地下水 | 2 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 |
平成16年度ダイオキシン類に係る行政検査結果について
(2)事業者測定結果
事業者(注)は、法に基づき、毎年1回以上排出ガス、排出水、ばいじん及び燃え殻に含まれるダイオキシン類濃度の測定を行い、その結果を都道府県知事に報告することとされています。
- 排出ガス
報告があった459施設のうち、1施設が排出基準に不適合。
なお、この1施設については、直ちに立入検査を実施し、事業者に対して施設の稼働停止を指導、確認しました。その後、事業者から法に基づく廃止届が提出されました(平成17年4月20日公表済)。 - 排出水
報告があった27事業場は、すべて排出基準に適合。 - ばいじん及び燃え殻
報告があった326施設(一部未報告の1施設を含む。)は、すべて処理基準に適合。
なお、測定中で結果が報告されていない排出ガスの2施設及びばいじん・燃え殻の1施設については、早急に報告するよう指導を行っています。
(注)事業者とは、大気基準適用施設又は水質基準適用事業場の設置者をいう(廃棄物最終処分場設置者を除く)。
検査項目 | 14年度 | 15年度 | 16年度 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
報告 施設数 | 基準 不適合施設数 | 未報告施設数 | 報告 施設数 | 基準 不適合施設数 | 未報告施設数 | 報告 施設数 | 基準 不適合施設数 | 未報告施設数 | |
排出ガス | 539 | 1 | 6 | 459 | 0 | 2 | 459 | 1 | 2 |
排出水 | 34 | 0 | 0 | 27 | 0 | 0 | 27 | 0 | 0 |
ばいじん 及び 燃え殻 | 401 | 0 | 11 | 327 | 0 | 3 | 326 | 0 | 1 |
平成16年度ダイオキシン類に係る事業者測定結果について
(3)廃棄物最終処分場設置者測定結果
一般廃棄物最終処分場及び産業廃棄物管理型最終処分場の設置者は、法に基づき、毎年1回以上、最終処分場の放流水及び周縁地下水のダイオキシン類濃度の測定が義務付けられています(報告義務はないが、県が徴収)。
ア 一般廃棄物最終処分場
- 排出水
測定を行った72施設については、すべて維持管理基準に適合。 - 周縁地下水
測定を行った75施設のうち、1施設が地下水環境基準値を上回った。
なお、この1施設については、周辺の状況等の調査をすすめるとともに、埋立地からの影響の有無を調査するため再調査を実施しています。
また、放流水については1施設、周縁地下水については2施設が未実施でしたが、早急に測定するよう指導を行っています。
イ 産業廃棄物管理型最終処分場
- 排出水
測定を行った43施設については、すべて維持管理基準に適合。 - 周縁地下水
測定を行った44施設のすべてが地下水環境基準値を下回った。
なお、放流水については2施設、周縁地下水については4施設が未実施であったが、早急に測定するよう指導を行っています。
検査項目 | 14年度 | 15年度 | 16年度 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
実施 施設数 | 基準 不適合施設数 | 未実施 施設数 | 実施 施設数 | 基準 不適合施設数 | 未実施 施設数 | 実施 施設数 | 基準 不適合施設数 | 未実施 施設数 | |
一廃 (放流水) | 74 | 0 | 1 | 72 | 0 | 2 | 72 | 0 | 1 |
一廃 (周縁 地下水) | 77 | 0 | 1 | 77 | 0 | 2 | 75 | 1 | 2 |
産廃 (放流水) | 45 | 0 | 5 | 42 | 0 | 4 | 43 | 0 | 2 |
産廃 (周縁 地下水) | 48 | 0 | 6 | 45 | 0 | 6 | 44 | 0 | 4 |
平成16年度廃棄物最終処分場におけるダイオキシン類に係る設置者測定結果について
3 今後の対応
ダイオキシン類の環境汚染の実態を的確に把握するため、引き続き環境調査を実施し、知見の集積に努めていきます。
なお、公共用水域の水質で環境基準を達成しなかった3地点については、汚染範囲の把握及び原因究明調査を実施しています。一般廃棄物最終処分場の周縁地下水で地下水環境基準値を上回った1施設については、周辺の状況等の調査をすすめるとともに、埋立地からの影響の有無を調査するため再調査を実施しています。
また、今後とも継続して工場・事業場及び廃棄物最終処分場への立入検査を実施し、環境中へのダイオキシン類の排出削減や排出基準、処理基準及び維持管理基準を遵守するよう指導するとともに、排出状況等についての調査を実施していきます。
問合せ
愛知県環境部環境活動推進課
環境リスク対策グループ
電話:052-954-6212
E-mail:kankyokatsudo@pref.aichi.lg.jp
愛知県環境部資源循環推進課・廃棄物監視指導室
一般廃棄物グループ
電話:052-954-6234
産業廃棄物グループ
電話:052-954-6235
監視グループ
電話:052-954-6238
E-mail:junkan@pref.aichi.lg.jp