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平成19年度内分泌かく乱化学物質環境調査結果について
愛知県は、「化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について-ExTEND2005-」を踏まえ、国が行った試験結果で、魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された物質(4-t-オクチルフェノール等)等7物質について、環境中の状況を把握するため、水質、底質等の水環境の調査を実施しました。
調査結果の概要は、次のとおりです。
[調査結果]
○ 県内河川7地点、海域3地点において、水質6物質、底質5物質、水生生物(魚類)5物質について調査を実施した。
その結果、水質については4-t-オクチルフェノール始め3物質が、底質については4-t-オクチルフェノール始め4物質が、水生生物(魚類)については4-t-オクチルフェノール始め2物質が検出された。
○ 水質で検出された3物質、底質で検出された4物質、水生生物(魚類)で検出された2物質については、いずれも国が行った全国調査結果の濃度範囲内であった。
[今後の対応]
○ 愛知県としては、ExTEND2005の対応方針を踏まえ、国が行った試験結果で、内分泌かく乱作用を有することが推察された物質等について、水環境を中心に引き続き調査を実施していくとともに、国等からの情報収集、科学的知見の集積に努めていく。
1 調査の概要
県は内分泌かく乱作用を有することが推察された物質等について、次の10地点において水環境調査を実施しました。
調査物質数 | 調査地点数 | 調査時期 | 調査方法 |
---|---|---|---|
7 | 10 | 8~9月 | 外因性内分泌攪乱化学物質調査暫定マニュアル(平成10年10月 環境庁)及び要調査項目等調査マニュアル(平成13年3月 環境庁) |
2 調査結果
(1)4‐t-オクチルフェノール
(2)ノニルフェノール
(3)ビスフェノールA
(4)DDT
(5)ディルドリン
(6)フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
水質については調査した10地点、水生生物(魚類)については調査した2地点のいずれからも検出されませんでした。
底質については調査した10地点中7地点から検出されたが、すべて国が行った全国調査結果の濃度範囲内でした。
(7)フタル酸ジ-n-ブチル
3 今後の対応
愛知県としては、平成17年3月に策定された「化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について-ExTEND2005-」を踏まえ、国が行った試験結果で、魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された物質(4-t-オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビスフェノールA及びo,p’-DDT)等について、水環境を中心に引き続き調査を実施していくとともに、国等からの情報収集、科学的知見の集積に努めていきます。
<参考>
化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針(-ExTEND2005-)とは
1998年(平成10年)に策定された「環境ホルモン戦略計画SPEED'98」を改訂し、2005年(平成17年)3月、化学物質の内分泌かく乱作用に関して環境省としての新たな取り組み方針をまとめたもの。この方針では、1)野生生物の観察、2)環境中濃度の実態把握及びばく露の測定、3)基盤的研究 の推進、4)影響評価、5)リスク評価、6)リスク管理、7)情報提供とリスクコミュニケーション等の推進、という7つの柱に沿って、事業を実施していくことを示している。
愛知県では、平成19年度には、環境省がExTEND2005で示した影響評価試験結果において、魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された4物質、及び頻度は低いものの精巣卵の出現が確認された物質のうち、直近の調査で検出されている3物質の計7物質について調査を実施した。
問合せ
愛知県 環境部 環境活動推進課
環境リスク対策グループ
電話:052-954-6212
E-mail: kankyokatsudo@pref.aichi.lg.jp