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梅毒が流行しています!
梅毒とは
- 梅毒は梅毒菌(梅毒トレポネーマ)による感染症で、梅毒の感染者との性行為で粘膜や皮膚の小さな傷から感染します。梅毒に感染すると、約3週間後に性器、肛門、口にしこりや潰瘍ができます。その後、4~10週間の潜伏期を経て全身に発疹(ほっしん)が現れます。症状はいったん消えますが、症状が消えていても病気は進行しています。(症状は現れたり、消失したりを繰り返します。)
- 梅毒の感染は、自覚症状がなかったり、症状が出ても感染に気づきにくい場合があり、発見が遅れる危険がありますので、症状がなくても、感染が気になる場合は保健所や医療機関で必ず梅毒検査を受けましょう。
- 梅毒に感染しているとHIV(ヒト免疫不全ウイルス)への感染率が2倍以上に高まるといわれていますので、梅毒検査とHIV検査を一緒に受けることが重要です。
- 早期の薬物治療(抗菌薬)で完治が見込めますが、検査を受けないで治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると重症化して脳や心臓に重大な合併症を起すことがあります。
注意事項
- 梅毒は感染しても免疫ができませんので、治療して完治しても、何度でも感染します。性行為等により感染が心配な場合は、まず検査を受けましょう。
- 梅毒の感染を予防するためには、セックスのときにコンドームを使用することが勧められていますが、コンドームを使用しても100%防止できるわけではありません。
- 梅毒の感染予防として、不特定多数の相手とセックスしないことも重要です。また、現在は特定のパートナーだけでも、過去の相手から感染している可能性がありますので、梅毒の感染が心配な場合は、パートナーと一緒に梅毒の血液検査を受けて感染していないか確認しておくことも重要です。
- 妊娠の可能性がある女性が梅毒に感染すると、胎児にも感染し、流産や死産の原因になったり、胎児に障害を引き起こす危険があります。(先天性梅毒)
梅毒の患者報告数が増加しています。
梅毒患者報告数は男女ともに増加しています。2014年以降、患者数は急増し、特に女性の患者報告数が増加しています。
愛知県の梅毒の感染者の報告数は2012年に38件でしたが、2014年以降増加傾向にあります。
2018年には454件と増加し、2019年には366件、2020年には311件と減少しましたが、2021年には427件、2022年には768件、2023年には819件と再び増加しています。
1999年に報告制度が変更されて以来高水準で推移していますので、注意が必要です。
2018年には454件と増加し、2019年には366件、2020年には311件と減少しましたが、2021年には427件、2022年には768件、2023年には819件と再び増加しています。
1999年に報告制度が変更されて以来高水準で推移していますので、注意が必要です。
梅毒の検査について(保健所で無料匿名で梅毒の検査が受けられます!)
- 梅毒の感染は、血液検査の結果(血液中の抗体の有無)で判断します。
- 梅毒の潜伏期間は10日から90日と幅があります。 感染が心配される性的接触機会後3週間から2ヶ月程度経過してから検査を受けましょう。
- 梅毒検査は愛知県の保健所で無料匿名で受けることができますが、検査の成績書や証明書の発行を希望される場合は、有料(1,940円 : 2024年6月現在)となります。(無料匿名検査の受付日や有料検査の料金の詳細等については、最寄りの保健所にお問い合わせください。)
- 愛知県では名古屋医療センターに委託して、平日に有料(980円)・匿名のHIV・梅毒検査を実施しています。(詳細はこちらのWebページでご確認ください。)
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検査結果が陽性であった場合や気になる症状が現れた場合には、早めに医療機関を受診して相談しましょう。
【受診科】 - 男性:泌尿器科・性病科・感染症科
- 女性:婦人科・性病科・感染症科
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梅毒に感染していたとわかった場合は、周囲で感染の可能性がある方(パートナー等)にも梅毒検査を勧めてください。