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エムポックス
エムポックスについて
エムポックスは、1970年にヒトでの感染が確認されて以来、一部のアフリカ地域で流行していましたが、2022年5月以降、欧州や北米等で報告が相次ぎ、世界保健機関(WHO)は感染の拡大が続いているとして、2022年7月23日に『国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)』を宣言しました。
同宣言は、感染者が減少したことで、2023年5月11日に終了されましたが、2024年8月14日にコンゴ民主共和国及びその周辺国での急激な感染拡大が確認されたことを受け、再び宣言されています。
日本では、感染症法において4類感染症に位置付けられており、集計が開始された2003年以降、患者の報告はありませんでしたが、2022年7月25日に東京都が、国内初の感染者が確認されたことを報告しました。その後散発的に発生が報告されていましたが、2023年以降、患者の報告数が増加しています。
愛知県内の発生状況は、「エムポックス患者の発生状況について」をご確認ください。
1 症状など
〇 潜伏期間は通常6~13日(最大5~21日)。
〇 発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの症状が0~5日程度持続し、発熱1~3日後に発疹が出現。
〇 皮疹は顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、痂皮となる。
〇 多くの場合2~4週間持続し自然軽快するものの、小児例や、あるいは曝露の程度、患者の健康状態、合併症などにより重症化することがある。
2 感染経路
〇 患者の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触含む)
〇 患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露
〇 患者が使用した寝具等との接触
〇 げっ歯類などの感染動物による咬傷、接触
3 治療、予防方法など
〇 対症療法
〇 天然痘ワクチンが発症予防に有効であるとされている(日本国内では、1976年以降天然痘ワクチンの接種は行われていない)。
〇 流行地では、感受性のある動物や感染者との接触を避けることが大切。
4 感染が疑われる場合
〇 エムポックスを疑う症状が見られる場合は、かかりつけ医や最寄りの医療機関に相談してください。
〇 医療機関を受診する際は、自家用車など他人との接触をなるべく避けられる交通手段を用いるか、やむを得ず公共交通機関を利用する場合は、マスクの着用や発疹部位をガーゼなどでおおう等の対策をしてください。
〇 受診した医療機関で医師がエムポックスを疑った場合に、検体を採取し、衛生研究所で検査を行います。
5 関連リンク(外部ページ)
(自治体、医療機関向けの情報、報道機関向けの情報などが掲載されています。)
〇 HIVマップ エムポックス(サル痘)が日本で感染拡大 ~現状を知って感染リスクを下げよう~
【医療関係者向け】
〇 国立感染症研究所 エムポックス患者とエムポックス疑い例への感染予防策
〇 国立感染症研究所 病原体検出マニュアル エムポックスウイルス
(検査に使用する検体の採取方法などが掲載されています。)
〇 国立国際医療研究センター 国際感染症センター 感染症対策支援サービス
(感染症の診療指針などが掲載されています。)