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アイチエイズインフォメーション(感染経路)
エイズ・HIV感染症の感染経路
【ポイント】
・エイズの感染経路は3つです。それ以外ではまずうつりません。
・感染予防にはコンドームが有効です。
感染経路は3つです
エイズの原因ウイルスであるHIVは、人から人にしか感染しません(猫などの動物のエイズが人にうつることはありません。ペットがエイズと診断されたからといって捨てたりしないでくださいね)。
HIVは感染者の血液、精液、膣分泌液に多く存在しますが、涙、汗、唾液、鼻汁に含まれるウイルスの量はごくわずかです。また、HIVは感染力が弱いので、特定の条件が整わなければ感染しません。
つまり、血液、精液、膣分泌液が粘膜に濃厚に接触し、ある程度の量のHIVが体内に侵入しない限りは感染しないのです。したがって学校生活や日常生活で、感染することはありません。
主な感染経路は次の3つに限られています。
1 性的接触による感染
現在、感染経路の中で最も多いもので、男性の精液や女性の膣分泌液を感染源として粘膜から感染します。コンドームを使用しない性的接触による感染の確率は、だいたい0.1%から1%と言われています。
2 母子感染
母親がHIVに感染していると、出産に伴う出血により、また母乳により子どもに感染します。これら母子感染の確率は約30%です。ただし、出産前から薬を投与したり、帝王切開で出産するなどの感染予防措置をとることにより、出産時の感染の確率を約2%程度に下げることができるようになりました。
また、最近では、HIVに感染した男性の精液からウイルスを取り除いて体外受精することで、母親へのHIV感染を防ぐことにも成功しました。
3 注射器(針)の共有による感染
注射器(針)での感染のほとんどは、麻薬常習者による注射器(針)の回し打ちによるものです。
この経路による感染は、日本では現在のところ非常に少ないのですが、注射器(針)の共有による感染が感染経路の大半を占める国もあります。
日本の医療機関では、使い捨ての注射器(針)を使用していますので感染の心配はありません。
感染を予防するには
感染を予防するためには、ウイルスを含む体液である血液、精液、膣分泌液と粘膜との接触を遮断すればよく、それにはコンドームが有効です。
コンドームを最初から正しくつけることにより(途中からではダメですよ)、エイズを含む多くの性感染症の感染を防ぐことが可能です。