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過去の水害

ページID:0174309 掲載日:2017年9月22日更新 印刷ページ表示

愛知県の過去の水害

私たちの生活の拠点は、扇状地、氾濫原、三角州といった沖積地に展開しています。沖積地とは、流水による侵食・運搬・堆積という河川作用によって創り出された土地・地形で、この河川作用という「自然の営み」は今日も続いています。そして、時として、こうした「自然の営み」と私たちの「暮らしの場」が重なったとき、「災害」が発生します。  このため本県においても古くから、洪水の氾濫による水害を防御あるいは軽減するため、「御囲堤(おかこいづつみ)」、「霞堤(かすみてい)」、「輪中堤(わじゅうてい)」、「新川開削」など、河川を改修したり土地の利用を調整してきました。特に昭和30年代以降、安全な県土づくりをめざして、県内の各河川において河川の改修事業が着手され、水害の発生頻度は少なくなりつつあります。  しかし、流域の発展に伴う水害危険地域への定住などによって、ひとたび洪水の氾濫が起こると、個人の生命財産のみでなく、都市活動にも莫大な被害が発生するおそれは増え続けています。 本県では、死者.行方不明者3,200人を超えた伊勢湾台風災害以降も、昭和47年、49年、51年、平成3年、さらには平成12年など大きな災害にみまわれています。特に平成12年9月の東海豪雨では、浸水面積275k平方メートル、浸水家屋約6万2千世帯におよび、伊勢湾台風以来の甚大な被害に見舞われてきた。昭和44年から平成12年までの浸水宅地面積は延ベ668k平方メートル、県内宅地の79%、浸水世帯は延ベ32万世帯にも及んでいます。

愛知県内の過去の主要水害

○平成12年9月 豪雨
○平成 3年9月 台風18号
○昭和51年9月 台風17号
○昭和49年7月 豪雨
○昭和34年9月(伊勢湾台風)
愛知県の水害の推移

平成12年9月東海豪雨による水害記録

 平成12年9月11日から2日にかけて、日本付近に停滞していた秋雨前線に、台風14号からの暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動を刺激し、記録的な大雨となりました。特に名古屋市を始めとする尾張東部では総雨量500mmを超える観測史上最大の雨量を記録し、名古屋地方気象台では2日間の総降水量が567mm、時間雨量93mm、阿久比観測所では総雨量622mm、60分雨量93mmで、年間総雨量の3分の1が降るという豪雨であった。
 そのため、県内の河川は軒並み水防警報が発令され、建設省(現国土交通省)管理の庄内川や愛知県管理の新川・天白川では、危険水位(計画高水位)を超える過去最高の水位を記録した。

 愛知県内では、新川はじめ県管理河川8河川10箇所において、軒並み破堤するなど甚大な被害を受け,直ちに応急復旧工事に着手し、とりわけ大きな被害の生じた新川および天白川流域においては再度災害防止の観点より、河川激甚災害特別対策事業の採択を受け重点的に整備を行うこととなった。
新川破堤箇所航空写真 (名古屋市西区あし原町)
新川破堤箇所航空写真 新川破堤箇所(名古屋市西区あし原町)

▼平成12年東海豪雨(平成12年9月11日~12日)

死者 7人 住居 全壊 18棟 被災者数 -
負傷者 107人 半壊 156棟 田畑被害(流出・埋没・冠水) 678箇所 1,410百万円
行方不明 0人 床上浸水 22,077世帯 公共土木施設被害額 122億円
114人 床下浸水 40,401世帯 鉄道不通区間 39箇所

平成3年台風18号による水害記録

 本州の南海上を北北東に進んだ台風18号は19日17時頃八丈島に接近し、同日21時には銚子沖を通って日本の東海上を北東に進んだ。このため、本州の南岸に停滞していた秋雨前線の活動が活発になり、県下では18日から19日にかけて100ミリから300ミリの大雨になった。
 名古屋市では、19日午前4時から午前7時までの3時間雨量が123ミリに達し、緑区では、天白川支川の扇川が、北区では、大山川の支川久田良木川及び地蔵川の支川境川と生棚川で、瑞穂区では、山崎川が、それぞれ溢水するなどによって床上浸水1,955世帯、床下浸水6,731世帯などの浸水被害が発生した。
 また、隣接する春日井市では、この雨により19日7時50分頃庄内川支川内津川の堤防が破堤し、床上浸水1,051世帯、床下浸水908世帯などの住家被害が発生した。
 南知多町では、午前3時に時間雨量46ミリを記録し、この直後に隣接する美浜町では山崩れにより倒壊した家屋の下敷きになり、1名が死亡し、1名が軽傷をを負った。
 東海市では、午前6時に時間雨量51ミリを記録し、隣接する大府市では午前8時頃出校中の中学生が矢戸川の濁流に流されて死亡した。
 これら人的及び住家被害以外にも、JR中央線、名鉄名古屋本線等で線路、駅舎の冠水により、早朝から夕方あるいは夜半まで運休が続き、約30万人の足が奪われたのをはじめ、自動車部品工場の冠水で、30以上の自動車工場が操業停止を余儀なくされた。
(春日井市)

      内津川

内津川

平成3年9月台風18号による内津川の破堤状況(春日井市) 内津川の破堤した氾濫流によって流された車
雨量・水位経過
中江川(旧師勝町) 名鉄鳴海駅
500戸にものぼる浸水被害を出した中江川(旧師勝町) 名鉄鳴海駅の浸水によりこの地域の大動脈が終日運休(名古屋市緑区)
(天白区) (天白区)
浸水した天白川左岸一帯(天白区) 呆然として浸水した街を見る住民(天白区)
(猿渡川流域) (刈谷市・前川流域)
孤立した地区から救出される児童(猿渡川流域) 冠水した名鉄三河線(刈谷市・前川流域)
(岡崎市) (豊山町)
占部川の流下能力不足による内水(岡崎市) 大山川の洪水が豊山橋を乗り越え流れてゆく(豊山町)


▼平成3年18号台風(平成3年9月18日~19日)

 

死者 2人 住居 全壊 2世帯 被災者数 11,901人
負傷者 1人 半壊 9世帯 田畑被害(流出・埋没・冠水) 1,760ha
行方不明 0人 床上浸水 3,897世帯 公共土木施設被害額 4,983,603千円
3人 床下浸水 12,488世帯 鉄道不通区間 名鉄名古屋本線はじめ 7路線

昭和51年9月の水害記録

8日~13日に本土を襲った台風17号及び前線豪雨の降雨量は、連続雨量644mmという明治29年以来の記録的な雨量となった。年間降水量の1/3強の雨量が短期間に集中したため、尾張、海部地域及び知多半島の中小河川は相次いで破堤、氾濫、ため池の決壊などが起こり、各地で浸水被害が続出した。
日光川水系目比川 (日光川流域・旧佐織町)
日光川水系目比川の決壊による浸水状況 懸命な水防活動(日光川流域・旧佐織町)
(旧新川町) 名鉄津島線
新川の浸水状況(旧新川町) 冠水した名鉄津島線

▼昭和51年17号台風(昭和51年9月8日~14日)

死者 1人 住居 全壊 14世帯 被災者数 423,000人
負傷者 37人 半壊 437世帯 田畑被害(流出・埋没・冠水) 12,513ha
行方不明 0人 床上浸水 13,050世帯 公共土木施設被害額 8,447,956千円
38人 床下浸水 102,677世帯 鉄道不通区間 名鉄津島線はじめ 12路線

昭和49年7月の水害記録

台風8号及び梅雨前線により、7日から8日には東三河から知多半島にかけて大雨に見舞われた。また低気圧の移動にともない24日から25日には尾張西部から知多半島にかけて大雨に見舞われた。
 これらの豪雨により、湛水による、家屋の床上、床下浸水等による被害が多く発生した。
矢田川流域(常滑市) (常滑市)
豪雨によりあたり一面水面と化した矢田川流域(常滑市) 水面と化した街を船がゆく(常滑市)
時間雨量図


▼昭和49年7月豪雨(昭和49年7月7日~25日)

 

死者 4人 住居 全壊 23世帯 田畑被害(流出・埋没・冠水) 21,367ha
負傷者 19人 半壊 112世帯 農作物被害額 4,801,255千円
行方不明 0人 床上浸水 9,132世帯 公共土木施設被害額 10,656,511千円
23人 床下浸水 86,648世帯 鉄道不通区間 名鉄常滑線はじめ 8路線